JPS5933387B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は電気掃除機に係り、フィルタにて塵埃を含んだ
空気を濾過して捕捉した塵埃を集塵部に堆積するように
したフィルタ装置の改良に関する。

〔発明の技術的背景〕

従来のこの種掃除機のフィルタ装置は、目の粗イ網状の
一次フィルタと、この一次フィルタの吸込面側と反対面
側に配設した肉厚の二次フィルタと、この二次フィルタ
の吸込面側と反対側面に配設した布材の三次フィルタと
にて構成され、一次フィルタにて粗塵を捕捉し、この一
次フィルタを通過した細塵を二次フィルタ、三次フィル
タにて捕捉する構成が採られている。

〔背景技術の問題点〕

このような従来の電気掃除機では、二次フィルタ、三次
フィルタにて捕捉した塵埃によって二次フィルタ、三次
フィルタは目詰りし易く、吸塵量を大きくするためには
フィルタの濾過面積を増大し、或は二次フィルタの肉厚
を厚くするなどの必要があり、フィルタのコストアップ
になり、しかも掃除機全体の小型軽量化の要請より集塵
部の容積が縮小され、集塵部の容積を保持するには集塵
部を大きくしなくてはならず、掃除機全体が大型となる
欠点を有している。

〔発明の目的〕

本発明は集塵部に吸込１れた空気流を一次フイルタと二
次フィルタとに集中的に吹き付けて、一次フィルタを通
過した空気流の一部を二次フィルタに添着した通気抵抗
の大きい布状フィルタ部材にて集塵部の一次フィルタの
吸込側に還流させ、二次フィルタに捕捉される塵埃量を
減少させて多量の塵埃を集塵部に堆積できるようにした
電気掃除機を提供するものである。

〔発明の概要〕

本発明は、電動送風機を内蔵するとともに吸込口を有す
る集塵部を形成した掃除機本体と、前記電動送風機と吸
込口との間に位置して前記集塵部に配設され一次フィル
タ、この一次フィルタの吸込面と反対面側に離間対向し
て配設された二次フィルタおよびこの両フィルタを支持
した支持体を有するフィルタ装置とを具備し、前記フィ
ルタ装置の二次フィルタの吸込面側に通気抵抗の大きい
布状フィルタ部材を添着し、前記二次フィルタの吸込面
と略同−面に位置して側面に前記−次フィルタを通過し
た空気流の一部を前記布状フィルタ部材の吸込面に沿っ
て一次フィルタの吸込側に還流させる開口を形成し、前
記吸込口の一次フィルタに対向する開口端を、一次フィ
ルタと二次フィルタとの吸込面に空気流が集中的に吸込
まれる位置に形成してなり、一次フィルタを空気流の一
部を布状フィルタ部材の吸込面に沿って一次フィルタ吸
込側に還流させるようにしたものである。

〔発明の実施例〕

次に本発明の一実施例の構成を図面について説明する。

１は電気掃除機本体で、電動側ケース２と、この電動側
ケース２の開口部に着脱自在に結合される集塵側ケース
３とにて構成され、この電動側ケース２の前面部の下縁
に上向きの係止部４が形成され、上部にはクランプ係止
孔５が形成され、集塵側ケース３の開口部下部には前記
係止部４に係合される係合部Ｉが下向きに形成され、上
部には前記係止孔５に係止されるクランプ鉤体８が設け
られている。

また前記電動側ケース２の前面には通気部９を有する支
持壁面１０の内側にゴムなどにて成型された防振支持体
１１が設けられ、この防振支持体１１に形成した前記通
気部９に連通する通気路１２に電動送風機１３の吸込側
が連通されるように電動送風機１３の前部が防振支持体
１１に嵌合支持されている。

またこの電動送風機１３の後部はコードリール収納部１
４を形成する仕切壁１５にゴムなどにて成型された防振
支持体１６を介して支持され、この電動送風機１３の吐
出側は排風路１７を介して電動側ケース２の背面に形成
した排気孔１８に連通されている。

また前記コードリール収納部１４にはコードリール１９
が回転支軸２０にて図示しないゼンマイばねにて巻取方
向に附勢されて回動自在に軸支されてそる。

捷だ前記電動側ケース２０両側には車軸２１が軸架され
ている。

また電動側ケース２の上部に杷手部２２が形成されてい
る。

次に前記集塵側ケース３の前面には床刷子などの吸込口
体を接続したホースを接続する吸込口２３が形成され、
この吸込口２３の開口端は内方に突出されている。

またこの集塵側ケース３の後面開口部にフィルタ装置２
４が設りられている。

このフィルタ装置２４はフィルタ支持体２５の前面に設
けた一次フィルタ２６と、板状肉厚の二次フィルタ２７
および三次フィルタ２８とにて構成されている。

そしてフィルタ装置２４のフィルタ支持体２５０周縁に
はバッキング２９が嵌着されている。

このノくツキング２９には前記集塵側ケース３の内周面
に密接される突縁３０と前記電動側ケース２の支持壁面
１０に密接される突縁３１とが形成されている。

次に前記−次フィルタ２６は５０メツシユよりも粗い網
状の通気部を有する網状体にて形成され、前記支持体２
５の前面開口部３２に一体的に設りられている。

また前記二次フィルタ２７は発泡ウレタンフオームなど
板状肉厚のフィルタ部材３３と、このフィルタ部材３３
の前面吸込面側に接着、溶着或は当着などの適宜の手段
で添着したトリコットのような通気抵抗の大きい布状フ
ィルタ部材３４と、前記肉厚のフィルタ部材３３の吸込
面側と反対面側に接着、溶着などにて固着した補強用ガ
ーゼ状の布部材３５とにて構成されている。

なおこの二次フィルタ２７の吸込面側および吸込面側と
反対面側とのいずれか一方または両面に突起条或は波状
の凹凸面を形成してもよい。

なお前記通気抵抗の大きい布状フィルタ部材３４はポリ
アミド、ポリエステル、ポリプロピレンなどの繊維で比
較的毛ばだちの少ない平滑面状の材質が好ましい。

さらに前記三次フィルタ２８はメツシュの細い通気部を
有する布状材にて形成されている。

そして前記二次フィルタ２７は支持体２５に嵌着され支
持体２５に形成した段部４６に吸込面側の周縁が係止さ
れ、この二次フィルタ２７の吸込面側と一次フィルタ２
６とは間隙３６が保持されるようになっている。

捷だ前記支持体２５０周側面には前記二次フィルタ２７
の吸込面と略同−面に開口３７が形成され、この開口３
１には前記−次フィルタ２６と同一の網状体３８が一体
的に設けられている。

また集塵側ケース３の上部には把手３９が形成され、下
面には自在輪４０が設けられている。

そして前記フィルタ装置２４を集塵側ケース３の背面開
口部より嵌合して集塵側ケース３の内側集塵部４１に保
持し、一次フィルタ２６を前記吸込口２３の開口端に対
向させる。

この吸込口２３の開口端と一次フィルタ２６との位置間
隔は吸込口２３より吹き適才れた空気流が一次フィルタ
２６の吸込面側に集中的に吸込まれる位置関係とし、例
えば一次フィルタ２６の最大径（ｔｌ）より一次フィル
タ２６と吸込口２３の開口端までの距離（ｔ２）を小さ
くする。

次にこの実施例の作用について説明する。

電動送風機１３の駆動で吸込口２３より吸引された空気
は集塵部４１に流入し、集中的に一次フィルタ２６の吸
込面より吸込まれ、布状フィルタ部材３４、二次フィル
タ２γを経て濾過され、さらに三次フィルタ２８にて濾
過されて通過し、電動送風機１３を経て排気孔１８より
電動側ケース２の外方に排出される。

また一次フィルタ２６を通過した空気流の一部は支持体
２５の側面の開口３″ｒより集塵部４１に還流排出され
る。

すなわち第２図に示すように吸込口２３より流入した空
気流は集中的に電動送風機１３の吸込流によって一次フ
ィルタ２６を通過して二次フィルタ２７の吸込面側の布
状フィルタ部材３４に当り、この空気流によって一次フ
ィルタ２６の周縁部４３には負圧が生じ、一次フィルタ
２６と二次フィルタ２７の吸込面側の布状フィルタ部材
３４との間の間隙３６に流入した空気の一部は表面抵抗
すなわち通気抵抗が大きい布状フィルタ部材３４の吸込
面に沿って支持体２５の開口３７より集塵部４１に還流
される。

この際布状フィルタ部材３４の吸込面に耐着した塵埃を
はらいながら空気流が開口３７より集塵部４１に還流さ
れるため塵埃は集塵部４１に再び流入し、集塵部４１で
堆積される。

なお一次フィルタ２６にて毛髪、繊維状物などの粗塵が
捕捉される。

なお前記実施例では集塵側ケース３の吸込口２３の開口
端をこの吸込口２３より吹き込まれる空気流が一次フィ
ルタ２６に集中的に吸込まれるように吸込口２３は一次
フィルタ２６に対向して突出させた構造であるが、第３
図に示すように吸込口２３に挿入接続されるホースなど
の吸込管４２の開口端が集塵部４１に一次フィルタ２６
に対向させて突出させることもできる。

なお吸込口の開口端または吸込管を集塵部に突出させる
ことにより、この突出部の周縁部に渦巻流が生じ、塵埃
が確実に堆積される塵埃溜部が形成されるものである。

なお一次フィルタのメツシュを５０メツシユヨり粗い目
とすることにより、毛髪、繊維質の塵埃は一次フィルタ
に突きささることがなく、通気部を閉塞するような通気
抵抗を大きくすることがなく、吸込流量は減少されず、
還流される空気流を減少させることがなく、捷だ一次フ
ィルタにて耐着捕捉された粗塵の除去が容易にできるも
のである。

〔発明の効果〕

本発明によれば、一次フィルタに離間して配設した二次
フィルタの吸込面側に通気抵抗の大きい布状フィルタ部
材を添着し、この二次フィルタの吸込面側と略同−面に
位置してフィルタの支持体の側面に空気流の一部を集塵
部の一次フィルタの吸込面側に還流させる開口を形成し
吸込口の一次フィルタに対向する開口端を一次フィルタ
と二次フィルタとの吸込面に空気流が集中的に吸込まれ
る位置に形成したので、一次フィルタを通過した空気流
は集中的に吹き込まれるため風速が速く、一次フィルタ
の周縁部には負圧が生じ、布状フィルタ部材の抵抗が大
きく、支持体の開口より集塵部に還流される空気流が生
じ、一次フィルタを通過した空気流の一部は二次フィル
タの吸込面における布状フィルタ部材の通気抵抗によっ
て再び開口を経て一次フィルタの吸込側の集塵部に還流
され、この空気流は二次フィルタ、三次フィルタにて捕
捉される塵埃量を減少させて慣性で集塵部に排出堆積し
、二次フィルタ、三次フィルタの目詰りを少なくでき、
二次フィルタの肉厚を厚くする必要もなく、小型にでき
、集塵部の容量を狭めることもなく、集塵量を増大して
集塵部の容積を有効に利用でき、さらに二次フィルタを
通過せずに開口より還流される空気流は布状フィルタ部
材の吸込面側に吸着した細塵をはらいながら還流される
ため二次フィルタの目詰りが少なく、連続使用が可能と
なるものである。

また集塵量を増大させるために集塵部の容積を拡げるこ
とにより、吸込口と一次フィルタ間の距離が長くなって
も吸込口より吹き込まれる空気流は集中的に一次フィル
タに吹き付けられ、空気流の一部は確実に支持体の開口
から集塵部に還流され、集塵部の一次フィルタの吸込面
側の集塵量を多くすることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気掃除機の縦断面図
、第２図は同上フィルタ装置部の横断面図、第３図は他
の実施例を示す電気掃除機のフィルタ装置部の横断面図
である。 １・・・掃除機本体、１３・・・電動送風機、２３・・
・吸込口、２４・・・フィルタ装置、２５・・・支持体
、２６・・一次フィルタ、２７・・・二次フィルタ、３
４・・・布状フィルタ部材、３７・・・開口、４１・・
葆塵部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電動送風機を内蔵するとともに吸込口を有する集塵
   部を形成した掃除機本体と、前記電動送風機と吸込口と
   の間に位置して前記集塵部に配設され一次フィルタ、こ
   の一次フィルタの吸込面と反対面側に離間対向して配設
   された二次フィルタおよびこの両フィルタを支持した支
   持体を有するフィルタ装置とを具備し、前記フィルタ装
   置の二次フィルタの吸込面側に通気抵抗の大きい布状フ
   ィルタ部材を添着し、前記二次フィルタの吸込面と略同
   −面に位置して側面に前記−次フィルタを通過した空気
   流の一部を前記布状フィルタ部材の吸込面に沿って一次
   フィルタの吸込側に還流させる開口を形成し、前記吸込
   口の一次フィルタに対向する開口端を、一次フィルタと
   二次フィルタとの吸込面に空気流が集中的に吸込まれる
   位置に形成したことを特徴とする電気掃除機。