JPS593257B2 - 真空成形ドラムの駆動機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、熱可塑性のプラスチツク物質のウエブを真空
又は加圧成形するのに使用される成形ドラムの回転速度
を連続的に変化させる駆動機構に関するものである。

本発明は、種々の数の面を有し複数の面を形成するドラ
ムの回転速度を連続的に変化させる簡単で新規な機構、
つまり、もし高熱の熱可塑性ブラスチツク物質のウエブ
又はフイルムが一定の速度で引出され＝定の速度でドラ
ムに供給されるなら、ドラムの回転速度は上記速度とほ
ぼ同じ速度でこのフイルムを受け入れるように必要に応
じて変化するような機構を提供するものである。

通常の熱成形は、その熱成形に必要な数と型式の空隙を
持つ平らな型材を使用し、また半溶解したシート又はフ
イルムを直接型材の頂部上に設置し、圧縮力か真空力か
或は両方を加えてフイルムを空隙と同じ形状に成形する
という方式を採つている。

また、フイルムのウエブが絶えず引出されモールドの中
空における作業に利用されるという連続的な過程をとる
こともまた必要である。結晶化作用や厚さや結晶化の程
度を正しく制御するためにはフイルムのウエブを一定の
速度で引出すことが必要である。そうすると一定のフイ
ルムの速度を型材である中空物体の面の速度に一致させ
るという問題が起る。真に円筒形の面の内部に矩形の型
用の中空を作成することは一般的に言つて可能でなく、
数個の平坦な面を持つたドラムを構成し、それぞれが真
空作用と圧縮作用によつて物を形成する多くの中空を含
むことが必要である。

このような多面ドラムが一定の回転速度で運転されると
、フイルムの型材から一定の移動速度で出て来るフイル
ムのウエブはドラムの半径により接触した点での厚さが
変化し、それによつてドラムの接線方向速度はフイルム
が接触している場所で変化する。

この問題を解決するためには、ドラムを駆動して表面速
度をフイルムが接触している点で一定にするための高価
で複雑な駆動変速機を設けることが必要となる。本発明
の主要な目的は、引出されたフイルム又は長手方向に応
力を受けないように実質的に一定の速度で供給されたフ
イルムを受け人れるために種々の速度で多面体の成形ド
ラムを駆動する機構を提供することである。

本発明の他の目的は、異なつた成形物を作成する必要が
あるときドラム駆動機構にそれ楊の切換えを必要としな
いで成形ドラム上の面の数を変化させることができる成
形ドラム用の駆動機構を提供することである。

本発明は、駆動プ一】川４、該駆動プーリによつて駆動
されドラム１２を作動させる駆動ベルト２０及びプーリ
からドラムへ引返すベルトに係合し駆動ベルト内に実質
的に一定の張力を保つように作動する弾性的に負荷をか
けられたアイドラ１６を含む真空成形ドラム用の駆動機
構に関するものであり、その特徴は、ドラム１２の横断
面が多角形であり、ベルト２０がドラム表面を取囲んで
伸び又は成形ドラムの横断面と同じ面を取囲んで伸び、
また絶えず速度を変化させながらドラムを駆動し、駆動
プ一１月４の中心軸は、ウエブ１８の供給部Ａがドラム
の軸Ｆから離れている距離と実質的に等しい距離だけド
ラム１２の回転軸Ｆから離れており、ウエブ物質１８の
供給部Ａと駆動プーリ１４に対するベルト２０の駆動走
行の接点部分はそれぞれ平面ＦＥと直角で、ドラムの長
手方向軸を含みまた平面ＦＥと中間部、好ましくはドラ
ムの半径ＤＢの最大値と最小値の間の位置で交差する平
面ＡＥ，ＥＣ内にある。

ドラムの長手方向の軸を含む平面ＦＥの間に作られた角
度は、ドラムの軸Ｆからドラムの隣接した平面の交差部
Ｂｌ，Ｂ２，Ｂ３，Ｂ４にかけての直径又は半径によつ
て形成される全個数の合同の三角形によつて分割された
３６０度の等倍数値をとる。以下、図面を参照しながら
さらに詳細に説明する。第１図はフイルム用の型部材１
０、成形ドラム１２及び真空熱成形フイルム１８用の駆
動プーリ１４を示している。

そこに示された真空成形ドラム１２は４個の側部を有す
る成形ドラムであり、それぞれの側部は、フイルム用の
型部材１０から引出された加熱フイルムが制御された真
空作用によつて吸込まれる１個又はそれ以上のモールド
了Ｌを含む。第１図においては真空成形ドラム１２は駆
動プーリ１４の動きに従つて時計回り方向に回転する。
駆動プ一１月４はベルト２０を駆動し、ベルトは成形ド
ラム１２の外周を取囲んで通過する。アイドラ１６は、
駆動ベルト２０に引張力を保つために中心軸に弾性負荷
を受けている。もつと多くの側部を持つ多面成形ドラム
を駆動することも本発明の範囲内に含まれることは理解
されよう。孔を持つた二つの長い側面とただ真空ダクト
や孔のために必要な空間を作ることに充分なだけの寸法
を持つ非常に短い二つの側面とを有し矩形断面をしたド
ラムを二面ドラムということにする。このようなドラム
は、二つの平らなモールドが一般の真空成型過程を経て
シートを再度加熱する操作にすでに置かれている場合に
大いに必要なものとなる。外部の正圧によつて或は成形
のための真空作用と加圧作用との組合わせによつて加圧
されるモールドフイルム用に、真空ドラム又はそのうち
でもモールド用の孔を有するドラムのうちいずれかを駆
動することは本発明の範囲に含まれるものである。また
、本発明においては、駆動ベルト、チエーン、或はこれ
らに類する部材によつて成形ドラムを駆動してもよい。
成形ドラムの外周を駆動する代りに、中心軸を一致させ
て取付けられ、ドラムの表面の速度とフイルムのウエブ
の速度とが等しくなるように断面が速度比に対応した比
率で対称となつたより小型のプーリを駆動することもで
き、この場合、例えば成形ドラムの断面十法に対して二
分の一の寸法を持つた対称形であれば、ベルトはプーリ
上を移動するウエプの速度に対して半分の速度で移動す
る。成形ドラムのコーナーはフイルムが切断されないよ
うにいくらか丸みをつけられ、またドラムのコーナーに
おけるベルトのくぼみチエーン止めもこのような保護的
作用をする。第１図には、点Ａ，Ｂ及びＣが成形ドラム
の半径を変化させる作用を減少させるために最初の目安
として配置される方法が示されている。

ここにおいて、ＡＢ及びＢＣは、成形ドラム１２が最大
の半径の時のフイルム及びベルトを示し、ＡＢＩ及びＢ
２Ｃは、成形ドラムの半径が最小の位置（点線で示され
ている）におけるフイルム及びベルトを表わす。ＡＢ＝
ＢＣかつ Ｂ２Ｃ＝ＢＩＡ とおけば、点Ｂ又はＢ１におけるフイルムの速度はベル
トの速度に等しい。

これはドラム（図では４側面を有する）の全回転中に８
回起ることがわかるであろう。第２図において、点Ａ，
Ｂ及びＣは第１図におけるものと同一である。点Ｆは成
形ドラム１２の中心である。ドラムの面の速度及びフイ
ルム引出し速度がほぼ等しいことを示すためには、フイ
ルムの長さが第１図に示されたＡＢＩから第３図に示さ
れたＡＢ４に、また第３図に図示されたＡＢ４から第１
図に示されたＡＢに増加した量を計算し、この直を第１
図に示されたＢ２Ｃから第３図に示されたＢ３Ｃにまた
第１図に示されたＢＣに減少したベルトの量と比較すれ
ばよい。もしこれらの変化が殆ど同じであるなら、ベル
トを一定の速さで短かくすればフイルムの長さは一定の
速さで長くなると仮定することができる。これらの計算
を行なうために、実際には駆動ベルトのプーリに対する
接触点は、第２図におけるドラムの回転に伴つて△Ｂ２
ＣＢが変化するに従つて変化するはずであるが点Ｃは固
定されているものと仮定する。これはＥＣ間における距
離の増加による程度にはそれほど影響しない。また計算
に先だつて第２図において、と仮定する。

以上からこれはまたＢ２Ｃにほぼ等しい。

第３図及び第２図において 主要な値を整理すると、 第２図の位置から第３図の位置へ回転するとフイルム長
さの増加はＡＢ４−ＡＢＩ＝３．１１１１８６−３．０
０７１４０＝０．１０４０４６ベルト長さの減少はＣＢ
２−ＣＢ３＝３．００７１０４−２．８９６５９２＝０
．１１０５１２第３図の位置から第１図の位置へ回転す
るとフイルム長さの増加はＡＢ−ＡＢ３＝２．０１０６
９４−１．１１１１８６＝０．８９９５０８ベルト長さ
の減少はＣＢ３−ＣＢ＝２．８９６５９２−２．０１０
６９４＝０．８８５８９８以上より、第２の位置から第
３図の位置への成形ドラムの四分の一回転において、懸
架されたウエブが最も長くまた良く分配されている時に
はフイルムは少し厚味を増し、ウエブが短い時にはほん
のわずかの伸びが起り、また成形ドラムは第３図の位置
から第１図の位置へ回転する。

要約すればフイルムの長さが増加する速度はベルトの長
さが減少する速さにほぼ等しい。もしＡＥ＝２としたま
までＥＣ＝３とすると第１図において ＣＢ＝３．００
７１４０第３図において ＣＢ３＝３．８９６０４１第
２図において ＣＢ２＝：４００５３５８となり、また
第２図から第３図におけるベルトの長さの減少は０．１
０９３１７となる。

これは、上記回転の量におけるフイルム長さの絶対増加
量に近い値である。同じく、第３図から第１図にかけて
のベルトの長さの減少は０．８８８９０１である。これ
は上記回転の量におけるフイルム長さの絶対増加量に近
い値である。同様にＡＥ又はＥＣの増加はいずれも、フ
イルムの引出しとベルトの引出しとの間の回転作動の間
に起る小さな食い違いを減少させる。それらは、ＡＥ及
びＥＣが無限大の値の時に正確に零となる。こうして、
成形ドラムの面の速度をフイルム用型部材から引出され
るフイルムのウエブの一定の速度に実質的に一致させる
簡単で安価な駆動機構が実現できたのである。本発明は
、成形用の型１０と駆動プーリ１４に至るベルト２０の
走行部分の接点が平面ＥＢと直角で、成形ドラム１２の
長手方向軸を含み、中間部及び成形ドラムの最小半径Ｆ
Ｄと最大半径ＦＢとの間で平面ＦＢと交差する共通な平
面ＡＣ内に置かれている装置を参照して述べられている
。成形用の型と駆動プーリ１４とは、それぞれが対称に
なるように構成されるのであれば他の位置に設けられて
いてもよい。例えば、図に示された矩形の成形ドラムに
よれば、成形用のドラム１０又は駆動ベルト２０の駆動
プーリ１４に対する接点は成形ドラムの中心軸に関して
成形ドラム面の数によつて分割された３６０しｆ）倍数
角度（即ち第１図において＆叡それぞれの半径に対応し
た面の間に含まれる角度は０ζ９０ζ１８０；２７０面
又は３６００る）を取ることができる）になるようにし
て置き換えることができる。これらの位置のそれぞれに
おいては供給部と駆動部との対称性は保たれている。断
面が矩形状以外の形状である成形ドラムの場合には、成
形用の型と駆動ベルトの駆動プーリに対する接点は成形
ドラムの中心軸に関して、該軸から隣接した平面の交差
部まで伸びる直径又は半径によつて作られる合同な三角
形の数によつて分〜割された３６０の倍数値となる角度
の位置に置き換えることができ、これによれば、前の方
で述べた四つの不均一な側面（つまり二つの長い側面と
二つの非常に短い側面）を持つ成形ドラムでは２個の三
角形が、三つの側面を持つ成形ドラムでは３個の三角形
が、また図に示されたように四つの側面を持つ成形ドラ
ムでは４個の三角形が作られることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による駆動機構の一態様を示す図であ
る。 第２図は、２つのコーナー部Ｂｌ，Ｂ２が第１図の点線
の位置に回転した場合の第１図との比較を示す概略図で
ある。そして、第３図は、第２図と同様の概略図であり
、コーナー部Ｂｌ，Ｂ２が、成形ドラムが第２図の位置
から約５ｌ回転した後、すなわち成形ドラムの１つ面と
フイルムの供給面とが直線状をなす位置まで回転した後
の位置Ｂ３，Ｂ４を示すものである。符号の説明：１２
：成形ドラム、１４：駆動プ一Ｉ八１６：アイドラ、２
０：駆動ベルト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転可能な真空成形ドラム１２； 駆動プーリ１４； 上記駆動プーリによつて駆動され、上記成形ドラムを駆
   動する駆動ベルト２０；および 上記プーリから上記成形ドラムへ走行する上記駆動ベル
   トのリターン側と係合し、該駆動ベルトがほぼ一定の張
   力を保持するように作用する弾性負荷を受けるアイドラ
   １６；を含んで構成されてなる真空成形ドラム駆動機構
   において、上記成形ドラムは、その断面形状において多
   角形をなし、上記駆動ベルトは、上記成形ドラムの周囲
   又は該成形ドラムと同じ断面形状を有する表面の周囲を
   めぐり、連続的に変化する速度で上記成形ドラムを駆動
   し、上記駆動プーリの中心軸と上記成形ドラムの中心軸
   Ｆとの間隔は、ウェブ物質の供給部Ａと該成形ドラムの
   中心軸Ｆとの間にほぼ等しくなされており、上記ウェブ
   物質の供給部Ａは、上記成形ドラムの中心軸Ｆを含む半
   径方向の第１平面ＥＦに直交する平面内に存在し、上記
   ウェブ供給部Ａを含む平面は、上記成形ドラムの最大半
   径ＦＢ及び最小半径ＦＤの中間値であつて、好ましくは
   それらの平均値に等しい長さだけ上記成形ドラムの中心
   軸Ｆから離れた位置で、上記半径方向の第１平面ＥＦと
   交差するようにされてなり、上記駆動プーリ１４に対す
   る上記駆動ベルト２０の接点Ｃは、上記第１平面ＥＦ又
   は、該第１平面に対して回転方向にズレた半径方向の第
   ２平面に直交する平面内に存在し、且つ該平面は、上記
   成形ドラムの最大半径ＦＢ及び最小半径ＦＤの中間値で
   あつて、好ましくはそれらの平均値に等しい長さだけ上
   記成形ドラムの中心軸Ｆから離れた位置で、上記半径方
   向の第１平面ＥＦと交差するようにされてなり、そして
   、上記半径方向の第２平面が、上記第１平面と同一平面
   にない時には、上記成形ドラムの隣接する２つの平面の
   交点Ｂ＿１、Ｂ＿２、Ｂ＿３及びＢ＿４にその中心軸Ｆ
   から引いた直線によつて形成された合同な三角形の総数
   で３６０°を割つた挟角だけ、上記第１平面に対して回
   転方向にズレるようにされてなる、成形ドラム駆動機構
   。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の機構において、上記
   ウェブ物質１８の供給部Ａ及び上記駆動プーリ１４に対
   する上記駆動ベルト２０の接点Ｃは、上記成形ドラムの
   中心軸Ｆを含む平面ＥＦに直角な平面であつて、該成形
   ドラム１２の最大半径ＦＢ及び最小半径ＦＤの中間値で
   あつて、好ましくはそれらの平均値に等しい長さの位置
   で上記平面ＥＦと交差する共通平面ＡＢ内に存在するよ
   うにされてなる成形ドラム駆動機構。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の機構にお
   いて、上記駆動プーリ１４はスプロケットよりなり、上
   記駆動ベルト２０は駆動チェーンよりなり、そして、上
   記成形ドラム１２には、該チェーンと係合するスプロケ
   ット歯が形成されるようにされてなる成形ドラム駆動機
   構。