JPS5932173Y2 - 延線用保線ロ−ラ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電線とがケーブル等を延線する為の保線ローラ
ーの改良に関する考案である。

従来この種の保線ローラーの各ローラーは、軸受を介し
てローラー軸に嵌合し、そのローラー軸の両端部を単に
ローラー枠体に掛は止めして取付けられていた。

すなわちローラー軸は単に各ローラーをローラー枠体に
取付ける丈けの手段に過ぎなかった。

それ故にローラ一部分はローラー枠体のみによって荷重
を支える構造になっていたので、各ローラーで囲繞した
電線挿通部に電線とかケーブルを挿通して延線作業を行
なった場合、直線状の延線では良いのであるが、カーブ
の部分とか引き上げ・引き下げ部分に使用すると変則的
に大きな荷重が加わるから、その荷重によりローラー枠
体が変形してその機能を失なうことが多く発生していた
。

それを防止する為にローラー枠体の外部にステーなどを
溶着して補強していたが、それらは重量が重く製作にも
多くの手数を要する欠点があった。

本考案は斯様な欠点を除去し改善して組み立てを容易に
してローラー枠体を補強した延線用保線ローラーを提供
することをその目的とするものである。

本考案の態様を添付図面に示す一実施例について詳記す
る。

本実施例は図示する如く、開閉自在の蓋体１を有する近
似コ字形枠体２にネジ棒１５とか当板１６などからなる
締付手段３を設けて取付体４を形成し、該取付体４の上
部にローラー枠体５を設け、該ローラー枠体５の内部に
複数のローラー６．７゜８．９を近似井桁状に設け、そ
の内の一つのローラー９を開朋自在とした延線用保線ロ
ーラーにおいて、各ローラー６．７，８．９を設けてい
る各ローラー軸１０，１１，１２，１３に上記ローラー
よりも少し長いスリーブ１４を各々挿通し、ローラー軸
１０の頭部とそれに挿通したスリーブ１４の一端部とに
よってローラー枠体５の片側辺１７の上方折曲辺１８を
挟着し、該ローラー軸１０に螺合したナツト１９とスリ
ーブ１４の他端部とによってローラー枠体５の下側辺２
０を挟持締着することによって片側の垂直ローラー６を
取付けると共にそこに枠組Ａを形成し、ローラー軸１１
の頭部とそれに挿通したスリーブ１４の一端部とによっ
てローラー枠体５の片側辺１７を挟着し、該ローラー軸
１１に螺合したナツト２１とスリーブ１４の他端部とに
よってローラー枠体５の片側辺２２を各々挟持締着する
ことによって水平ローラー７を取付けると共にそこに枠
組Ｃ，Ｅを形成し、ローラー軸１２の頭部とそれに挿通
したスリーブ１４の一端部とによってローラー枠体５の
片側辺２２の上部折曲辺２３を挟着し、該ローラー軸１
２に螺合したナツト２４とスリーブ１４の他端部とによ
ってローラー枠体５の下側辺２０を挟持締着することに
より垂直ローラー８を取付けると共にそこに枠組Ｂ、Ｆ
を形成し、ローラー軸１３の一端部をローラー枠体５の
片側辺１７に軸着２５し他端部にナツト２６を螺合して
その端部をローラー枠体５の他側辺２２に設けている軸
受部２８に着脱することによって開閉ローラー９を開閉
自在に取付け、該開閉ローラー９を閉じた時にそこに枠
組りを形成した構造を有するものである。

本考案を使用するには、取付枠４の蓋体１を開いて電柱
の腕金に嵌合して締付手段３を締着することによって固
定し、本考案の保線ローラーを腕金に取付ける。

しかる後、ローラ一部のナツト２６を弛るめて開閉ロー
ラー９を軸着部２５を支点にして一方へ開き、電線挿通
部２７へ電線・ケーブル等を入れて上記開閉ローラー９
を元の状態に戻して電線挿通部２７を閉鎖する。

この状態で延線作業を行なうのであるが、延線中の引張
荷重あるいは取扱い中の衝撃荷重においてもローラー枠
体５が変形することはない。

それは第４図に示すように、各ローラーを取付けている
ローラー軸１０，１１，１２゜１３及びスリーブ１４と
ローラー枠体５とによって各々のローラ一部で枠組を形
成するのでローラー枠体５が変形することなく丈夫であ
るのである。

すなわち、垂直ローラー６のローラー軸１０及びそれに
挿通したスリーブ１４とローラー枠体５の片側辺１７と
により枠組Ａを形成し、それに対向して垂直ローラー８
のローラー軸１２及びそれに挿通したスリーブ１４とロ
ーラー枠体５の他側辺２２とにより枠組Ｂを形成し、水
平ローラー７のローラー軸１１及びそれに挿通したスリ
ーブ１４とローラー枠体５の下側辺２０とによって枠組
Ｃを形成し、更にそれら枠組Ａ、Ｂ、Ｃと開閉ローラー
９のローラー軸１３とによって枠組りを形成している。

しかもローラー枠体５で一番強度の弱い下側辺２０と両
側辺１７．２２との折曲部には垂直ローラー軸１０及び
１２と水平ロー−１−軸１１とが各々クロスしていて、
そこに更に小さい枠組Ｅ、Ｆを形成している。

すなわち枠組Ａと枠組Ｃとの重なり部分に小粋組Ｅが、
また枠組Ｂと枠組Ｃとの重なり部分に小粋組Ｆが各々形
成されており、また水平ローラー７を２本設けた場合は
、枠組Ｃ，Ｅ、Ｆが各々二重に形成することになる。

それ故に本考案では延線作業中・運搬中・その他の取扱
い中においては、上記枠組Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄ。

Ｅ、Ｆの相乗作用によってローラー枠体５を補強するの
で、いかなる変則的な荷重又は衝撃によってもローラー
枠体５は変形することがないから各ローラー６．７，８
．９は円滑に回転して延線作業を能率的にしかも電線等
に傷を付けることなく安全に作業ができる。

またローラー枠体５の変形損傷がない為に寿命が長く経
済的である。

また本考案は各ローラー軸１０，１１，１２．１３に各
各ローラーよりも小し長いスリーブ１４を挿入する丈け
で組み立て等は従来と変りなく且っ又外形も何んら変る
ことがなく簡単にローラー枠体５を補強することができ
る等々の実用的な効果がある。

尚、本考案の上記実施例では、取付体４は電柱の腕金に
取付ける構造のものについて説明したが、これのかわり
に配電用ラックの枠に取付けるよう、に構成すること（
第５図）とか、チェイン等を用いて電柱を締着して取付
けるように構成すること（第６図）は可能である。

またローラ一部分で、水平ローラー７を２本設けている
が、これを一本にするとか、開閉ローラー９を垂直方向
の位置に設、ける等の変更は可能である。

また上記実施例では各ローラー軸１０．ｌＬ１２，１３
の頭部及びナツトとスリーブ１４とによってローラー枠
体５を挟着するようにしているが各ローラー軸１０゜ｌ
Ｌ１２，１３のナツト側に位置するローラー枠体５にタ
ップを切ってそれにローラー軸を捻じ込むことにより、
一方ではローラー軸の頭部とスノーブ１４とによってロ
ーラー枠体５を挟持し他方ではタップネジによりスリー
ブ１４がローラー枠体５に押し当って保持するように構
成する等の設計変更は可能であり、それらは本考案の要
旨に含まれるものとする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の正面図、第２図はその右側面図、第３図
はローラー枠体部の断面図、第４図は構成図、第５図・
第６図は実施図。 信号１は蓋体、２は近似コ字形枠体、３は締付手段、４
は取付体、５はローラー枠体、６，７゜８．９はローラ
ー、１０，１１．１２．１３はローラー軸、１４はスリ
ーブ、１５はネジ棒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １）締付手段を設けた電柱・腕金等の取付体にローラー
   枠体５を取付け、該ローラー枠体５の内部に複数のロー
   ラー６．７，８．９を近似井桁状に設け、その内の一つ
   のローラーを開閉自在とした延線用保線ローラーにおい
   て、各ローラー６．７．８．９の各々のローラー軸１０
   ゜１１．１２，１３に上記ローラーよりも少し長いスリ
   ーブ１４を挿通し、上記各ローラー軸１０，１１゜１２
   ．１３とそれに挿通したスリーブ１４とによってローラ
   ー枠体５を締着し、各ローラー軸及びスリーブ１４とロ
   ーラー枠体５とによ−って形成する複数の枠組を設けて
   なる構造を特徴とする延線用保線ローラー。 ２）各ローラー軸１０，１１．１２の頭部及びナツトと
   それに挿通したスリーブ１４の両端部とによって各々ロ
   ーラー枠体５を締着して枠組を形成する構造を特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の延線用保線ロ
   ーラー。 ３）ローラー軸１０．ｌＬ１２の先端部に設けたネジ部
   をローラー枠体５に設けたタップネジに螺合することに
   より、各ローラー軸１０，１１゜１２の頭部とそれに挿
   通したスリーブ１４の一端部とによってローラー枠体５
   の一辺を締着し、スリーブ１４の他端部をローラー枠体
   ５の他辺に圧着して枠組を形成する構造を特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項に記載の延線用保線ローフ
   −０