JPS593201B2 - ガス分離用膜の製造法 - Google Patents

ガス分離用膜の製造法

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JPS593201B2
JPS593201B2 JP53144334A JP14433478A JPS593201B2 JP S593201 B2 JPS593201 B2 JP S593201B2 JP 53144334 A JP53144334 A JP 53144334A JP 14433478 A JP14433478 A JP 14433478A JP S593201 B2 JPS593201 B2 JP S593201B2
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Description

【発明の詳細な説明】 逆滲透法や限外濾過法では半滲透性膜を使用することが
知られている。
例えば逆滲透法では水に対しては滲透性であるが、塩に
対しては比較的滲フ0 透しない半滲透性膜に高圧食塩
水を接触させておく。こうして集めた又は濃縮した塩水
は飲料水、料理用等に使用可能な水と分離することがで
きる。或る種の膜は各種ガスの分離に使用できることが
見出された。膜を利用するガスの分離はガス混合ク5
物よりなる原流を膜面に対し横断させることにより行な
われる。原流を高圧にすれば、混合物中の最も滲透性の
ある成分は最も滲透性のない成分よりも早い速度で膜を
通過する。従つて膜を通過した滲透流は最も滲透性のあ
る成分を多く含むこと■0 になるが、逆に残流は原流
中の最も滲透性のない成分を多く含んでいる。混合流か
らガスを分離するこのような能力は工業的用途に多く利
用できる。
例えば燃焼効率の改良やエネルギー源の維持改良を目的
として空気中35の酸素を富化するガス分離装置が使用
できる。同様に空気中の窒素富化装置は不活性ガス雰囲
気を要する所に利用できる。その他の用途としては天然
ガスからのヘリウムの回収、工業的プロセスにおける水
素の富化、酸性ガスの除去等が挙げられる。
酸素富化の場合、特別な用途として海水、その他の水中
で使用される呼吸装置、改良心肺機、その他の肺蔵補助
装置がある。ガス分離装置の特別な用途としてはエアー
クラフトがある。この場合、分離装置は生命維持系には
酸素の富化を、また燃料系の不活性雰囲気の供給には窒
素富化を行なう。更にこのガス分離装置は環境の改良に
使用できる。この場合は汚水処理プロセス中の廃ガスか
らメタンと炭酸ガスとが分離されると共に汚水の消化を
促進する酸素に富む空気が得られる。本発明はガス分離
用の膜に関し、更に詳しくはガス混合物からガスを分離
する膜の製造法に関する。前述のようにガス混合物から
各種のガスを分離することは工業的利用上大きな進歩と
なるが、またこれはエネルギーを維持する必要性から次
第にその重要性を増している。
特種な利用法としては工業的な燃焼の利用法において化
石(FOssiI)燃料を用いる場合に燃焼プロセスの
効率を増大させることが挙げられる。例えば反応性ガス
のエネルギー密度を直接増大させると、この燃料の発熱
量は効果的に増大する。ガス分離膜を石炭のガス化に用
いれば、英熱量単位(Btu)の低いガスとBtuが普
通のガスとの混合製品用の空気の酸素富化と同時にこれ
らのガスの燃焼用空気の酸素富化が可能である。例えば
ガス製造設備及びガス燃焼設備の両渚にきわめて近接し
てガス分離膜を置けば、ガスを輸送するか或いは富化設
備を2つ作る余計な費用を使わずに、サイト位の(Si
telOcated)酸素の富化ブラントに両プロセス
を供給することができる。従つて本発明の目的は混合状
態で含まれる各種ガス成分を分離するための膜の製造法
を提供することである。
本発明のガス分離用膜の製造法は、スパイラル型(Sp
iralwOund)ガス分離装置における分離用に好
適であつて、以下の(a)〜(c)の工程を自むことを
特徴とする。
(a)少なくとも4つのハロゲン原子をもつハロゲン置
換エタンからなる溶媒、シリコーン含有の半滲透性膜形
成剤および架橋剤を含む溶液中に、多孔性ポリスルホン
支持体を通して、この多孔性支持体表面上に半滲透性膜
を連続的に形成する。
I))前記溶液からの取り出し速度を0.25〜1.5
Cr1L/秒とし、且つ、前記溶液中の半滲透性膜形成
剤の濃度を0.5〜1.0wt%とすることにより、半
滲透性膜の厚さを制御する。
(c)前記溶液から取り出したのち50〜15『Cの昇
温下に処理して前記半滲透膜形成剤を架橋させる。
本発明はガスの分離に使用できる薄膜の製造法に関する
本発明方法で得られる膜は微細な多孔性支持体上に薄い
半滲透性バリヤーを構成してなる。以下詳細に説明する
が、重合体材料から作られた薄い、欠陥のない半滲透性
バリヤーを用いることにより、選択されたガスは殆んど
障害もなくバリヤーを通過するが、一方、必要としない
他のガスはこのバリヤーを殆んど通過することができな
い。本発明の好ましい実施態様ではこの薄い半滲透性バ
リヤー膜は250〜10.000λ、好ましくは250
〜500Aの厚さを持つている。この膜厚は溶液中の重
合体形成性材料の濃度により、また洛液から多孔性支持
体を取除く速度によつてコントロールできる。本発明の
薄膜バリヤーを形成するために使用できる半滲透性膜形
成性モノマーの例としてはジメチルシリコーン、シリコ
ーン〜カーボネート共重合体、弗素化シリコーン僧のシ
リコーン自有化合物が挙げられる。前記半滲透性膜形成
性モノマーはポリスルホンのような微細な多孔性支持体
膜上に配合されるが、所望ならばダクロyのような織布
上に滲透させてもよい。
微細多孔性支持体又は支持体膜の厚さは50〜200μ
の範囲である。本発明方法で得られるガス分離膜の例と
してはポリスルホン支持体とジメチルシリコーンとの複
合体、ポリスルホン支持体とシリコーン〜カーボネート
との複合体等が挙げられる。
以上列挙した半滲透性膜形成性モノマー、微細多孔性支
持体膜及びガス膜はいずれも本発明で使用される代表例
に過ぎず、本発明はこれらによつて必らずしも限定され
るものではない。本発明の非対称膜の製造法を用いれば
従来の膜製造法よりもいくつか多い自由度を得ることが
できる。
これらの特長の二三の例としては薄い半滲透性バリヤー
及び微細多孔性支持体膜を作るための材料を自由に選択
できること、薄膜及び多孔性支持体膜を自由に製造でき
るので、各成分をその特定の機能に適合させる(0pt
imze)ことが可能なこと、材料の理論的半滲透率を
得るに必要な薄い半滲透性バリヤーの多孔率及び完全性
に対する理論的に最大の性能及びコントロールに要する
薄膜又は半滲透性バリヤーの厚さを変えたりコントロー
ルすることが再現できることなどである。本発明のガス
膜の一成分として使用される微細な多孔性支持体膜を作
るには支持体材料とアセトン、メチルエチルケトン、ジ
エチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類やメ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、グリセリン等のアルコール類のような有機溶媒と溶
液中の成分の湿潤性を向上させる界面活性剤とを自む溶
液を注型機で注型すればよい。この場合、溶液は各成分
をブレンド後、通常、窒素の存在下、大気圧以上の圧力
で濾過して異物を除き、ついで脱ガスして窒素のような
溶解した不活性ガスを除く。得られた溶液は注型ベルト
上に供述し、注型ナイフのような厚さをコントロールす
る手段によつて所望の厚さになるように流延注型する。
得られた注型溶液をベルトで30〜40℃に加温された
ゲル化室に入れる。この第一ゲル化室では膜表面の気孔
の大きさ及び滲透率がコントロールされる。次にこのゲ
ル化室を通つたベルト及び支持体膜は膜の性能を固定す
る第二ゲル化室に入る。第ニゲル化室の温度は残存溶媒
の除去を早めるために第一ゲル化室の温度よりも高い。
第二ゲル化室を通ると、膜は注型ベルトからはずして貯
蔵室に入れる。次にこの支持体膜を半滲透性膜形成性モ
ノマー及び架橋剤を含む溶液に通すことにより、本発明
のガス膜が得られる。本発明ではこの溶液の溶媒として
テトラクロロエタン、テトラブロモエタン、トリフルオ
ロトリクロロエタン等の少なくとも4つのハロゲン原子
をもつハロゲン置換エタンが用いられる。このハロゲン
化炭化水素溶媒は、他の溶媒よりも高い揮発度を有し、
加熱時に速やかに蒸発する。その結果、膜厚の薄いガス
分離用膜が得られると共に、膜表面の欠陥も少ない。ま
た、製造時間も短縮される。溶液中に存在せしめる架橋
剤としてはトルエンジイソシアネート、イソプタロール
クロライド、ジブチル錫ラウレート等が使用できる。半
滲透性膜形成性モノマーは通常溶液中に0.5〜1.0
重量%存在する。モノマー量は得られる薄膜の厚さによ
つて決定される。この溶液に通した後、被覆された微細
多孔性支持体膜は一定の速度で溶液中から取出す。取出
し速度は所望薄膜の厚さにもよるが、0.25〜1.5
CTIL/Secの範囲でよい。またこの速度は半滲透
性膜の製造に使用される特定のタイプのモノマーによつ
ても変化する。溶液から取出した後、被覆された微細多
孔性支持体材料は通常50〜150℃の温度で0.5〜
10時間熱処理することにより重合せしめる。この熱処
理によつて重合フイルムは使用溶媒に−不溶となる。こ
うして形成された膜は前述のように使用できるが、所望
ならば更に別の処理を行なつてもよい。
この処理は膜を追加したハロゲン化炭化水素溶媒で処理
するというもので、これにより未重合のモノマーを自有
し得る支持体の孔は前記溶媒に溶解除去され、その結果
、選択性を損なうことなく膜の滲透性を増大させること
ができる。ガス膜を本プロセスの架橋工程に処した後、
これをモノマーを自有する溶液中に通し、引続き第:の
熱処理を行なつて架橋せしめ、第一の薄膜面上に第二の
薄膜を形成せしめることも本発明の要旨内である。第二
の膜の形成によつて第一の膜に存在する欠陥が除去され
る。本発明ではガス膜の薄膜成分として各種の半滲透性
膜形成性モノマーを用いることにより、薄膜として形成
される各種ポリマーが特定のガスに対して変動する滲透
率を持つ限り、各種ガスの分離は可能である。
例えば各種ポリマーに対する酸素/の滲透率は下記表の
通りである。
この表から薄膜を形成するモノマーとしてジメチルシリ
コーンを用いた場合はガス中に酸素富化が得られ、一方
、ポリマーとしてナイロン6又はテフロンを用いること
により、酸素以外のガスによる滲透を高めることが可能
である。
ジメチルシリコーンポリマー自体は下記表に示すように
2相系ガス混合物に対し異なつた滲透率と選択率を有し
ている。従つて、半滲透性膜形成性モノマーとしてジメ
チルシリコーンを用いれば、特定のガス混合物に対する
選択が可能である。
ここに記載した方法で製造された本発明のガス膜は従来
公知のいかなる分離装置にも使用できる。
例えばこの装置はエレメント又はモジユールの状態で配
置された一段又は多段膜プラントに使用できる。またガ
ス膜を使用できるある種の配列(COnfigurat
iOn)は例えばスパイラル(らせん状)エレメントで
ある。この種のエレメント又はモジユールには圧力に対
して膜を支持すると共に製品の流路を供給する支持材に
よつて分離された2枚以上の半滲透性膜が細いプラスチ
ツク管内に配置されている。これらの膜の端部又は側辺
は製品ガスの凝縮を防ぐために3個所シールされ、その
他(4番目)の端部又は側辺はプラスチツク管にシール
されている。プラスチツク管の端部のシール部内には多
孔性支持体からの製品ガスを除くために貫通孔を有して
いる。得られた配列は対面する膜を分ける網目のスペー
サーに沿つてらせん状の中央の管のまわりを取巻く気の
うの形状をしている。この種のエレメントを用いること
により多数の要因からなる利点、中でも単位容量当りの
大きな膜面積、コンパクトなモジユールプラント装置を
導く便利で簡却な圧力容器の設計及び配列、エレメント
が2つの処置できるユニツトからなる場合はエレメント
の取付け及び置換が自由で簡単なことを得ることができ
る。所望ならば、充填密度を高めると共に原料ガス量を
更に有効に利用したい場合はこれらのエレメントを2個
以上直列に接続してもよい。以下に本発明の新規なガス
分離膜の製造法を実施例によつて説明するが、これらの
実施例は単に本発明を説明するためのものであり、これ
らに限定されないことは勿論である。
なお%は全て重量%である。実施例 1 1.0wt%のジメチルシリコーンプレポリマ一および
0.15wt%のジブチルスズラウレート(架橋剤)を
台むトリフルオロトリクロロエタン中に、ポリスルホン
の微細孔支持体膜を通した。
環境温度および大気圧下で溶液中を通過させたのち、支
持体膜を1cm/秒の速度で取り出した。その後、10
0℃で15分間処理し、ジメチルシリコーンプレポリマ
一を架橋させた。多孔性支持体膜上のジブチルシリコー
ンポリマーの膜厚は5000オングストロームであつた
。ガスの分離に有用なこの膜の効果を明らかにするため
、上記のように調製された、支持体膜の微細表面上に形
成されたジメチルシリコーンポリマー薄膜を1段ガス分
離プロセスに用いた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)少なくとも4つのハロゲン原子をもつハロゲ
    ン置換エタンからなる溶媒、シリコーン含有の半滲透性
    膜形成剤および架橋剤を含む溶液中に、多孔性ポリスル
    ホン支持体を通して、この多孔性支持体表面上に半滲透
    性膜を連続的に形成し、(b)前記溶液からの取り出し
    速度を0.25〜1.5cm/秒とし、且つ、前記溶液
    中の半滲透性膜形成剤の濃度を0.5〜1.0wtとす
    ることにより、半滲透性膜の厚さを制御し、さらに、(
    c)前記溶液から取り出したのち50〜150℃の昇温
    下に処理して前記半滲透膜形成剤を架橋させることを特
    徴とする、スパイラル型ガス分離装置におけるガスの分
    離用に好適な、ガス分離用膜の製造法。 2 前記半滲透性膜形成剤がジメチルシリコーンである
    特許請求の範囲第1項に記載の製造法。 3 前記半滲透性膜形成剤がシリコーン〜カーボネート
    共重合体である特許請求の範囲第1項に記載の製造法。
JP53144334A 1977-11-25 1978-11-24 ガス分離用膜の製造法 Expired JPS593201B2 (ja)

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US85509677A 1977-11-25 1977-11-25
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JPS5482380A JPS5482380A (en) 1979-06-30
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