JPS5931564B2 - ベルレス炉頂装入装置における分配シユ−ト制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ベルレス炉頂装入装置における分配シュート
制御装置に関するもので、原料分布の改善及び原料分布
自由度の向上、分配シュート制御の容易化及び確実化等
をなし得るものである。

最近、炉内原料分布の制御性の改善を図ると共に、原料
分布自由度を増加するために、高炉の炉頂装入装置とし
てベルレス炉頂装入装置が採用されている。

上記ベルレス炉頂装入装置は、第１図に示す如く高炉炉
体上部マンテル１内部のストックレベル２の直上部に炉
軸周りの円運動（旋回）と炉軸に対する傾斜角可変運動
（傾動）とが駆動装置４により独立して又は同時に運動
可能に分配シュート３を配設し、高炉上部に設けられた
ホッパ−６下部の原料排出部に開閉可能に流量調整ゲー
ト５を設けてこの流量調整ゲート５の開度を高炉の運動
シーケンスに従い変え得るようにすると共に、予めイン
プットされた分配シュート３の運動指令により原料７を
分配するようにしたもので、炉内での円周方向の分配を
分配シュート３の旋回運動によりスケの半径方向の原料
落下位置の選択を分配シュート３の傾動運動ｌこより夫
々行い得るようにしたものである。

第１図中８は分配シュート３に原料を導く垂直シュート
である。

上記ベルレス炉頂装入装置において、分配シュートの旋
回とその傾動、並びに炉内へ装入される原料の投入速度
が原料分配上の３要素であり、この要素中の分配シュー
トの作動を全て一定速度制御で行うと共に、炉内での半
径方向に際し炉内平面を複数のリングに分割し且つこれ
らのリングの表面積が一定となるように原料分配を行っ
ている。

上記せるベルレス炉頂装入装置において、第２図に示す
如き分配シュート３の駆動装置が用いられている。

この駆動装置は、旋回用定速モータ９が遊星歯車機構１
０の歯車を遊転せしめると共に分配シュート３を旋回す
るようになっており、又傾動用定速モータ１１の駆動力
をウオーム１２及びウオーム歯車１３を介し遊星歯車機
構１０の内側歯車に伝達してこの内側歯車を回転するこ
とにより分配シュート３を傾動するようになっているも
のである。

第２図中１４．１５は軸受、１６は傾動用アーム、１７
は分配シュート３を傾動可能に支持する回転支持体であ
る。

しかしながら斯る方式の駆動装置【こあっては、遊星歯
車方式を用いているのでコストアップになると共に組立
や保守が難しく、又分配シュートの旋回及び傾動を行う
ために定速モータを用いているので、即ち分配シュート
の旋回及び傾動を一定速度制御で行っているので、分配
シュートの惰走が生じて停止精度が悪いと共に、炉中心
根半径ピッチが粗くなり、分配シュートの傾動角度が大
きくなって後述する如く旋回遷移角が一定にならず、原
料分布が均一にならなくて高炉の生産性が悪い、等の欠
点があった。

上記旋回遷移角を第３図について説明する。

分配シュートの傾動作動は定速旋回中に行われており、
このために第３図に示す如く旋回遷移角が一定でなくな
る。

第３図中符号ａ、ｂ、ｃは分配シュートにより分布する
原料の落下位置を高炉ストックレベル平面上に示したも
のである。

上記したようにリングａからリングｂへの変更は、一定
速度旋回中に分配シュートの炉軸に対する傾動角を変え
て行われる。

即ちリングａとす、ＩＪングｂとＣの距離は、分配シュ
ートの傾動作動角度により決まり、−力分配シュートの
傾動が一定速度旋回中に行われるために傾動に要する時
間に相当する角度だけ分配シュートが旋回することにな
る。

従ってリングａからリングｂに移動する場合に分配シュ
ートがθ１だけ一定速度で旋回し又リングｂからリング
Ｃに移動する場合に分配シュートがθ２だけ一定速度で
旋回する。

このように分配シュートの傾動する角度が一定でなく任
意に変動する場合、傾動作動中に移行する分配シュート
の旋回遷移角が不定となって原料が第３図の破線の如く
分配されることになる。

この破線状の原料分布は、ストックレベル平面上での分
布上少い力が高炉操業から見て望ましく、傾動作動中に
旋回遷移度が生ずる機械構造上、傾動角度によらず旋回
遷移角を常に一定角度にする力が、原料分布形状と高炉
炉況の相関関係を解析する上で必要となる。

斯る相関関係のデータの蓄積により生産性を向上せしめ
ることになるが、分配シュートの傾動速度が一定である
ために旋回遷移角を傾動角度によらず一定とすることが
不可能である。

本発明は、上記実情に鑑みてなしたベルレス炉頂装入装
置における分配シュート制御装置に係るもので、ベルレ
ス炉頂装入装置において、分配シュートの旋回機構にス
テッピングモータを又分配シュートの傾動機構ｔこステ
ッピングモータを夫々連結すると共に、これら両ステッ
ピングモータをパルス発振器を介し演算器に接続してな
ることを特徴とするものである。

第４図を参照しつつ本発明の実施例について説明する。

前述せるベルレス炉頂装入装置の垂直シュート８の外側
適宜個所に回転可能に吊下げ装着され且つ分配シュート
３を傾動用アーム１６を介し傾動可能に支持する回転支
持体１７の上端部外側に、リング状歯車１８を一体に取
付け、この歯車１８に減速用二段歯車２０中の小歯車を
噛合して旋回機構を形成し、この旋回機構の減速用二段
歯車２０中の大歯車にステッピングモータ１９の出力軸
を連結してこのステッピングモータ１９により分配シュ
ート３の旋回を行い得るようにする。

又前記回転支持体１７の外側所要個所に独立して回転可
能にリング状二段歯車２１を取付け、この二段歯車２１
の下段歯車と傾動用アーム１６端の扇形歯車２２とを傾
動用減速機構２３を介し連結すると共に、前記減速用二
段歯車２０の回転軸部に対し回転軸を遊嵌状態にした伝
達用歯車２４を上記リング状二段歯車２１の上段歯車に
噛合して傾動機構を形成し、この傾動機構の歯車２４の
回転軸を共用する歯車２５とステッピングモータ２６の
出力軸とを連結してこのステッピングモータ２６Ｉこよ
り分配シュート３の傾動を行い得るようにする。

更にステッピングモータ１９に作動及び停止のパルス信
号を発振するパルス発振器２７を、パルス発振数及びパ
ルス発振周波数の演算を行う演算器２８に接続すると共
に、ステッピングモータ２６に作動及び停止のパルス信
号を発振するパルス発振器２９を上記演算器２８に接続
し、分配シュート３の作動設定及び指令を行う設定器３
０を上記演算器２８に接続する。

上記ステッピングモータ１９．２６は、パルス発振周波
数に比例した速度でパルス数に応じた回転角を出力する
、所謂ディジタル作動型のモータである。

以下作動について説明する。

原料分布に応じて設定された分配シュート３の旋回及び
傾動の作動信号が演算器２８に送られ、ここで所要のパ
ルス発振数及びパルス発振周波数が演算さへ旋回用の指
令信号がパルス発振器２７に又傾動用の指令信番がパル
ス発振器２９に夫々送られこれら両パルス発振器２７及
び２９から所要のパルス信号がステッピングモータ１９
及び２６に送られる。

上記ステッピングモータ１９が作動して減速用二段歯車
２０が回転し、この回転に伴ないリング状歯車１８と回
転支持体１７と分配シュート３とが一体に回転し、つま
り分配シュート３が適宜旋回される。

−力ステッピングモータ２６がパルス発振器２９からの
パルス信号により作動しこの７駆動力が、歯車２５．２
４とリング状二段歯車２１と傾動用減速機構２３と扇形
歯車２２を介し傾動用アーム１６に伝えら札この傾動用
アーム１６が回転しこの回転に伴ない分配シュート３が
適宜傾動される。

父上記演算器２８で旋回用減速機構及び傾動用減速機構
等の作動機構に基づく分配シュート３の速度変化が演算
され常にこの分配シュート３の作動速度が一定となるよ
うに両ステッピングモータ１９．２６が制御される。

次に所要のパルス信号を求めるための演算について述べ
る。

設定器３０にインプットされたリング番号によりある原
料を炉内に装入する際の傾動移動角α１゜α２・・・・
・・α。

を求める。これらの傾動移動角α１゜α２・・・・・・
α。

における分配シュートの傾動車席をられる。

但し式中ｖＲは標準旋回速度、βは旋回遷移角である。

上記分配シュートの傾動速度から夫々に対応するステッ
ピングモータ２６の回転数ＮＴＩ ｅ ＮＴ２・・・・
・・ＮＴｎが定められ、これらの回転数に相当するパル
ス発振周波数が求められる。

このようにして求められたパルス発振周波数がパルス発
振器２９の制御域を越えている場合はステッピングモー
ター９の速度を変更して演算する。

又流量調整ゲートからの原料排出時間をＴ秒とし、この
間の分配シュートの旋回数をＭとすると、分配シュート
の１旋回に要する時間ｔは、ｔ−Ｍなる式から求められ
る。

分配シュートの、駆動装置における旋回機構の減速比を
ｉとし、ステッピングモーター９の１パルス当りの回転
角をθとすると、Ｍ旋回に要するパルス数Ｍｐは、Ｍｐ
＝ＭＸ１ ３６０×〒×ｗなる式で表わされ、このパルス数Ｍｐを
Ｔ秒間で発振すれば所定の分配シュートの旋回速度が求
められる。

上記本発明の方式において、分配シュートの旋回速度を
一定として傾動速度のみを変え旋回遷移角を一定にして
もよいし、傾動移動時の旋回速度を夫々の移動角毎に変
えてもよい。

従って分配シュートの旋回及び傾動の作動を上記の如く
制御できるので、従来なし得なかった原料分配制御を行
うことができる。

即ち第５図破線に示す如くリングから次のリングに移動
する場合に旋回遷移角βを一定にできると共に、旋回遷
移角を３６０°にすると第６図破線に示す如くリングＸ
からリングｙに亘り１螺旋運動により、所謂半径方向の
分配範囲に拘わらずスパイラル分布による原料分配を行
うことができて原料分布の均−化及び原料分布自由度の
向上を図り得る。

尚本発明は、上記実施例にのみ限定されることなく、本
発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更を加え得ること
は勿論である。

以上述べたように本発明のベルレス炉頂装入装置におけ
る分配シュート制御装置によれば、任意に分配シュート
の旋回及び傾動を行い得られ、旋回遷移角が一定な原料
分布制御やスパイラル分布制御を容易且つ確実に行うこ
とができ、従って原料分布の均一化を図り得ると共に原
料分布自由度を向上でき、更に従来必要とした遊星歯車
力式を不要にしたので構造の簡単化、組立及び保守の容
易化を図り得ると共にコストダウンを図り得る、等の優
れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はベルレス炉頂装入装置の構成要領を示す説明用
、縦断面図、第２図はベルレス炉頂装入装置において従
来採用されていた分配シュートの機構を示す説明図、第
３図は従来方式による原料分布状態を示す説明図、第４
図は本発明のベルレス炉頂装入装置における分配シュー
ト制御装置の機構を示す説明図、第５図及び第６図は本
発明のベルレス炉頂装入装置における分配シュート制御
装置による原料分布状態を示す説明図である。 ３・・・・・・分配シュート、８・・・・・・垂直シュ
ート、１６・・・・・・傾動用アーム、１７・・・・・
・回転支持体、１８・・・・・・リング状歯車、１９，
２６・・・・・・ステッピングモータ、２０・・・・・
・減速用二段歯車、２１・・・・・・リング状二段歯車
、２２・・・・・・扇形歯車、２３・・・・・・傾動用
減速機構、２４・・・・・・伝達用歯車、２７゜２９・
・・・・・パルス発振器、２８・・・・・・演算器、３
０・・・・・・設定器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ベルレス炉頂装入装置において、分配シュートの旋
   回機構にステッピングモータを又分配シュートの傾動機
   構にステッピングモータを夫々連結すると共に、これら
   両ステッピングモータをパルス発振器を介し演算器に接
   続してなることを特徴とする分配シュート制御装置。 ２ ベルレス炉頂装入装置において、分配シュートを傾
   動用アームを介し傾動自在に支承した回転支持体と、該
   回転支持体に一体に取付けたリング状歯車と、このリン
   グ状歯車に噛合した減速用二段歯車とから分配シュート
   の旋回機構を形成し、父上記回転支持体の外側に回転自
   在に取付けたリング状二段歯車と、このリング状歯車と
   傾動用アームとを連結する傾動用減速機構と、上記減速
   用二段歯車と回転軸が遊嵌状態にあって上記リング状二
   段歯車に噛合した伝達用歯車とから分配シュートの傾動
   機構を形成し、上記分配シュートの旋回機構にステッピ
   ングモータを又分配シュートの傾動機構にステッピング
   モータを夫々連結すると共に、これら両ステッピングモ
   ータをパルス発振器を介し演算器に接続してなることを
   特徴とする分配シュート制御装置。