JPS5930831Y2 - 風呂装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、同一の風呂釜、同一の熱交換器を用いて落し
込み機能と循環機能との両機能を有するようになした風
呂装置を提供するものである。

従来の循環式風呂釜においては、熱交換器と浴槽とによ
り湯水の循環系路を形成し、自然循環に必要な水位に達
するまで浴槽に給水してのち水の加熱を行っていた。

したがって給水時には加熱が行なわれず、入浴できるま
でには給水と加熱の時間が必要であった。

一方、湯を直接に浴槽に注入する落し込み式では給湯後
にすぐ入浴できるので給湯から入浴までの時間は短いが
、浴槽の湯がさめた後加熱するには、その湯を直接に加
熱することはできないので熱い湯を追加することで浴槽
内の温度の上昇をはかつていた。

したがって不必要な湯を注入しなければならない不便が
あった。

循環式ではさめた湯が加熱でき、落し込み式では給湯か
ら入浴までの時間が短縮できるとの両者の長所を持たせ
るには給湯機と風呂釜との両方を必要とし不便であった
。

本考案は、給水時には風呂釜によって湯をわかし、しか
も追いだきができるようになして上記従来の欠点を除い
たものである。

以下その一実施例について詳述する。

図面において、１は風呂釜本体、２は熱交換器、３は熱
交換器２に浴湯を供給する給入管、４は浴槽５に熱交換
器２によって加熱された浴湯を供給する吐出管、６は浴
槽５と熱交換器２との間の浴湯通路に挿入したエアリフ
トポンプからなる循環装置で、浴槽５内の浴湯を熱交換
器２に供給し、ついで吐出管４より再び浴槽５に還流さ
せている。

７は入浴に必要な水を供給するジスターン、８は熱交換
器２を介して水を加熱するバーナ、９はジスターン７内
の水を循環装置６に供給する送水管、１０は送水管９の
出口、１１は循環装置６と熱交換器２とを連絡する給水
管にして送水管９の出口１０の水が流れ込む給水口２６
は熱交換器２よりも高い位置にある。

１２は吐出管４の浴槽５側の出口、１３は循環装置６の
揚水管出口、１４は揚水管、１５は浴槽５内の水位より
高く位置させたエアポンプ、１６は電気絶縁材料からな
る給水管、１７は空気ノズルにして給水管１６によりエ
アポンプ１５と連絡されている。

１８は空気抜き、１９は導入管、２０は揚水管入口にし
て、出口１０．１２より低い位置にある。

ジスターン７より送水管９を経て循環装置６内に供給さ
れた水は、給水管１１を通って熱交換器２に供給されて
いる。

この熱交換器２内の水はバーナ８によって加熱され、吐
出管４を経て浴槽５に供給される。

このとき、循環装置６の揚水管出口１３が、給水管１１
の入口、熱交換器２．および吐出管４より上部に位置し
ているので、揚水管１４を通って水が浴槽５に逆流され
ることはなく常に加熱された湯が浴槽５には供給される
。

揚水管１４は逆流防止部となっている。

浴槽５内の水位がある高さＨになると浴槽５に連通され
たジスターン７によって給水が停止される。

この時、送水管９の出口１０および循環装置６は大気開
放しているので、給水口から供給される水に空気が多く
含まれている場合には空気抜きを行う事ができ、またジ
スターン７を使わずに水道等の送水管を直結する際には
ウォータハンマを防止する事ができる。

一方、水位がＨ′以上の高さにあれば出口１２より低い
場合でも追だきが可能である。

そして、水位がＨ′に達した時、エアポンプを作動させ
ると、水は給水管１１を通って熱交換器２に供給され循
環を始める。

このＨ′はエアリフトポンプの能力によって決定される
が、前述の如く、エアリフトポンプの能力は出口より低
い高さで水が循環するように設定する。

エアポンプ１５に供給された空気は揚水管１４内で気泡
となる。

この気泡の一部（大部分は循環装置６の開口部から抜け
るが）は給水管３内の水と共に揚水管出口１３から給水
管１１へ供給される。

水位が上昇する際、導入管１９に空気が溜まり水の循環
を妨げいわゆるエアロツク現象が生じる。

そこで、このエアロツクを防止する為に揚水管１４に空
気抜き１８を設けて導入管１９の空気を揚水管１４に抜
く様に構成している。

以上の様に揚水の循環系路を浴槽５．給水管３゜循環装
置６．給水管１１．熱交換器２．吐出管４で形成する。

そして、湯水は同順序で循環する。上述では、送水管９
の出口１０を循環装置６内に設けているが、循環装置６
と熱交換器２との間、もしくは給水管３自体に設けても
良い。

例えば、第２図においては、Ａの場合は給水管１１に形
成した給水口２１に給水する場合を示し、この場合、給
水管１１の循環装置６側開口は、揚水管出口１３より下
方に位置させているので給入管３に逆流することはない
。

この時、揚水管１４が逆流防止部となっている。

Ｂは第１図で説明した場合である。

Ｃは給入管３に給水する場合を示し、給水口２２を給入
管３に設け、給水口２２に給水された水は、循環装置６
を通過して熱交換器２に供給される。

この場合は浴槽５への逆流を防止するために、給水口２
２と給入管３との接続口２３は熱交換器２および出口１
２より高い位置に設けている。

この時、接続口２３は逆流防止部となっている。

第３図は熱交換器２に搬送装置としてエアリフトポンプ
を用いた循環装置を備えたもので、送水管９の出口１０
から給水管１１に給水されるが、このとき熱交換器２内
に水が満たされるように給水管１１の給水口２４は熱交
換器２よりも上方に位置している。

なお上記給水口２４が循環系路内で最も高い位置にある
場合、エアポンプの作動なしに熱交換器２から浴槽５に
供給される。

したがって給水時に熱交換器２で加熱して浴槽５に供給
されるとともにさらに追だきをすることが可能となり、
かつ給水時に浴槽５内の水位がある高さになったときジ
スターン７で止水できるので次のようなすぐれた効果が
ある。

（１）給水と同時に給湯を行なうことができ、しかも給
入管１３の位置まで水位がくると追いだきをすることも
でき、これは同じ熱交換器２で可能となるので、給湯後
入浴し、また冷たくなったら浴槽５の湯を同じバーナ８
で再加熱できる。

（２）ジスターン７を接続することによって給水時には
、ある高さＨになると自動的に止水されるので給水動作
が容易となる。

（３）搬送部にエアリフトポンプを使用すると循環系路
内に駆動部が存在しなく、シかも搬送に空気を使用して
いるので循環系路とエアポンプとの間の電気的絶縁が容
易となる。

以上のように、本考案は浴槽と熱交換器との間に、循環
装置をそなえた湯水の循環系路を形成し、この循環系路
には、給水が熱交換器に流入するように給水口と逆流防
止部を設けることにより落し込み機能と循環機能との両
機能を有する風呂装置を提供する実用的価値の大なるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における風呂装置の断面図、
第２図、第３図は他の実施例における風呂装置の断面図
である。 ２・・・・・・熱交換器、５・・・・・・浴槽、６・・
・・・・循環装置、１４・・・・・・揚水管、１５・・
・・・・エアポンプ、１６・・・・・・給気管、２１．
２２，２３．２６・・・・・・給水口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽と熱交換器により湯水の循環系路を形成する風呂装
   置において、前記浴槽と熱交換器との間に循環装置を配
   置し、この循環装置から送水される湯水が前記熱交換器
   を通過して前記浴槽に供給されるように前記循環系路を
   形成し、前記循環装置は、下部に給気管を配した揚水管
   を有するエアノットポンプを有し、前記揚水管を除く循
   環系路に大気開放した給水口と逆流防止部を設けた風呂
   装置。