JPS5930619B2 - 多重積層容器体からの容器取出移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、縦横に配列された複数個の容器を複数段にわ
たって積層した多重積層容器体から順次最上層の容器群
から搬送コンベア上に転送するようにした容器取出移送
装置に関する。

一般に、多数個の壜の如き容器を搬送する場合には、縦
横に配列された複数個の容器をシートを介して複数段積
層した状態で搬送することが行なわれている。

ところで、このような積層体から各層の容器群を順次コ
ンベア上等に移し換え所定個所に移送する場合には、上
記積層体を順次上昇させて最上層の容器群が上記コンベ
ア上面に一致するようにし、その後容器群の前後両端部
を一対の挾持板によって挾持状態としてその容器群をコ
ンベア上に移動させている。

ところが、上記一対の挟持板は、容器群をコンベア上に
移動させた後、一旦上動されて容器の積層体の上方位置
まで所定距離だけ後退せしめられ、しかる後再び下降さ
れて次に移送すべき容器群の前後を挾持するようにして
あり、一方前記積層体はその搬送の途中において各層の
容器群の位置が互いにずれた状態となっている。

したがって、所定位置まで後退した一対の挟持板を下降
した場合、容器群の位置によっては上記挾持板が容器に
当接してその下降が阻止されたり、或は端部の容器を転
倒させ、整然とした状態での容器のコンベア上への移送
を行なうことができない等の問題点がある。

また、上記コンベアの端部上面と積層体の側端部との間
には渡し板が設けられるが、上述のように各層の容器群
が互いに前後方向にずれているような場合には、上記渡
し板の端部と積層体間に隙間が生じ、挾持板によって移
送される容器が上記隙間にひっかかりその移動が滑らか
に行なわれない場合がある等の問題点もある。

本発明はこのような点に鑑み、各層の容器群を確実に且
つ正確に挾持しかつスムーズに搬送コンベア上に移送し
得るようにした多重積層容器体からの容器取出搬送装置
を提供することを目的とする。

以下、添付図面を参照して本発明の一実施例について説
明する。

第１図および第２図において符号１は、床面上に立設さ
れた３つのコラム２，２．２をビーム３ａ、３ｂ、３ｃ
等によって連結して形成した機枠であって、２つの機枠
１が所定間隔をおいて左右対向して配設され、両様枠１
，１はプレース４によって互いに結合されている。

上記機枠１，１間には、その頂部に互いに対向しその前
後方向（図において左右方向）に延びる一対の断面コ字
状のガイドレール５が固設されており、そのガイドレー
ル５にはトラバーサ６の両側に軸支された案内輪７がそ
れぞれ転勤可能に係合し、上記トラバーサ６がガイドレ
ール５に沼って前後動可能に吊設されている。

上記トラバーサ６の前後両側面には、それぞれ前後動調
節可能な互いに対向する一対の挾持板保持部材８，８が
装着されており、その挾持板保持部材８，８にはシリン
ダ装置９によって上下動し得る挾持板１０がそれぞれ装
着されている。

すなわち、上記挾持板保持部材８に固設されたシリンダ
装置９のピストンロッド９ａの下側に上記挾持板１０が
固着され、捷た上記挾持板１０に植設された案内ロッド
１１が前記挾持板保持部材８に設けられた案内部材１２
に貫挿されている（第３図）。

ところで、上記トラバーサ６の前部（図において左側）
に設けられた挟持板１０の他方の挾持板との対向面側に
は、第４図に示すように、その挟持板１０が後述する容
器に当接したことを検出する検知板１３が装着されてい
る。

一方、ガイドレール５の内側方には、そのガイドレール
５０前後両端部位置に装着されたスプロケットホイール
１４，１４に巻装された。

駆動チェーン１５が張設されており、その、駆動チェー
ン１５０両端部が前記トラバーサ６に連結されている。

なお図中符号１６は伝動装置１７を介して一方のスプロ
ケットホイール１４を駆動するモータである。

また、前記機枠１，１間には、適宜高さ位置においてそ
の前半部に前後方向に延びる搬送ベルト１８が張設され
ており、機枠１，１間の後半部（図中右方部）には、積
層容器体２０の搬入空所２１が形成されている。

ところで、上記搬送ベルト１８の上記搬入空所２１側に
は、渡し板装置２２が配設されている。

すなわち、左右の中間コラム２，２の内側部には、上記
搬送ベルト１８とはＸ゛同一高さ位置に前後方向に延び
るガイドレール２３が第５図および第６図に示すように
それぞれ装着されており、その左右のガイドレール２３
間に渡し板キャリッジ２４が配設されている。

上記渡し板キャリッジ２４内には１駆動モータ２５によ
り伝動装置２６を介して駆動される。

駆動軸２７が設けられており、その、駆動軸２７の両端
部に装着されたローラ２８ａが断面コ字状の前記ガイド
レール２３に係合転動し得るようにしてあり、さらに上
記ローラ２８ａの内方に設けられたピニオン２９が前記
ガイドレール２３に沿って敷設されたランク３０に噛合
せしめられ、さらに上記渡し板キャリッジ２４には上記
ガイドレール２３を転動する支持ローラ２８ｂが装着さ
れている。

一方上記渡し板キャリッジ２４の上面には適宜幅の渡し
板３１が固設してあり、この渡し板３１の一端縁部は、
前記搬送ベルト１８の端部上方に固設された固定プレー
ト３２の上面に摺動可能に載置しである（第５図）。

また、上記渡し板キャリッジ２４の前記搬入空所２１側
端面には、固定物との当接を検知するための検知部材３
３がスプリング３４によって弾発突出せしめられており
、この検知部材３３が前記搬入空所２１内に搬入された
積層容器体２０に当接し、スプリング３４に抗して押圧
されたとき、光電管３５等によってその移動を検出し、
前記、駆動モータ２５の作動を停止して渡し板キャリッ
ジ２４の移動を停止するようにしである。

前記搬入空所２１の左右両側部には、前記搬送ベルト１
８の上面よりや＼上刃位置に対応する高さ位置に、前記
機枠１に装着されたシリンダ３６によって互いに接近離
間方向に移動し得る一対の位置調整板３７が配設されて
いる。

なお、第２図において符号３８は案内ロッドである。

さらに、両様枠１，１間の最後端部には、縦横に配列さ
れた容器群４０の各層間に介装されたシ−ト４１のうち
最上層の容器群を支持するシートを把持する把持装置４
２が設けられている。

すなわち、後端寄りのコラム２，２にも、前後方向に延
びるガイドレール４３が固設されており、その左右のガ
イドレール４３間にキャリッジ４４が設けられている。

上記キャリッジ４４内には駆動モータ４５により伝動装
置４６を介して駆動される、駆動軸４７が設けられてお
り、その１駆動軸４７０両端部に装着されたローラ４８
ａが断面コ字状の前記ガイドレール４３に係合転動し得
るようにしてあり、さらに上記ローラ４８ａの内方に設
けられたピニオン４９が前記ガイドレール４３に清って
敷設されたランク５０に噛合せしめられ、さらに上記キ
ャリッジ４４には上記ガイドレール４３を転動する支持
ローラ４８ｂが装着されている。

そして、上記駆動軸４７０回動によってランク５０とピ
ニオン４９との噛合により上記キャリッジ４４がローラ
４８によって支持されて上記ガイドレール４３に沿って
前後方向に移動し得るようにしである（第７図、第８図
）。

ところで、上呂己キャリッジ４４の下面には前方に突出
する固定爪５１が装着されており、その固定爪５１のね
央部から下方だ突出する支持片５２が設けられ、その支
持片５２にＬ字状の可動爪支持杆５３の中央部が枢着さ
れ、その可動爪支持杆５３の先端部に可動爪片５４が水
平軸を中心に揺動可能に装着されている。

一方上記可動爪支持杆５３の他端部は、前記固定爪５１
の基端に枢着されたシリンダ装置５５のピストンロッド
５５ａの先端が連結されている。

また、キャリッジ４４の上面には、そのキャリッジ４４
が所定量前進し容器または後方の挾持板１０に当接した
とき、その移動を停止せしめるリミットスイッチ５６が
設けられている。

次に、その作動について説明する。

適宜個所から搬送されて来た積層容器体２０は、搬入空
所２１の下部に設けられた昇降装置５７上に載置され、
その昇降装置５７の上動によって最上層の容器群４０を
直接支承するシート４１が、渡し板３１と同一平面上に
なる位置まで持ち上げられる。

このように積層容器体２０の最上層の容器群４０が所定
高さ位置に達すると、渡し板キャリッジ２４の、駆動モ
ータ２５が作動されて、駆動軸２７、ピニオン２９およ
びラック３０を介して渡し板キャリッジ２４が積層容器
体２０側に移動され、検知部材３３が次層の容器群に当
接すると、上記駆動モータ２５の作動が停止され、渡し
板キャリッジ２４の移動が停止する。

したがって、渡し板３１も同時に積層容器体２０側に移
動し、前記最上層のシート４１と殆ど当接する位置に達
して両者間の間隙が殆ど無視される程度となる。

また、これと殆ど同時に１駆動モータ４５の作動によっ
てキャリッジ４４が前進せしめられ、シリンダ装置５５
によって可動爪支持杆５３が時計方向に揺動せしめられ
、固定爪５１と可動爪片５４とによって前記シート４１
の後端が把持固定される。

一方、トラバーサ６に装着された挾持板１０゜１０ば、
第９図に示すように、前方の挟持板１０が下降した状態
でかつ後方の挾持板１０が上方位置にある状態で、チェ
ーン１５の移動によってトラバーサ６が後方（第９図で
右方）に移動される。

そこで、上記前方の挟持板１０に設けられた検知板１３
が最上層の容器群４０の前端面に当接すると、上記トラ
バーサ６移動用の、駆動モータ１６が停止され、トラバ
ーサ６の移動が停止し、その後後方の挟持板１０用のシ
リンダ装置９によってその挟持板１０が下降せしめられ
、前後の挟持板１０．１０によって最上層の容器群４０
０前後が挾持される（第１０図）。

またこれを殆ど相前後して左右一対の位置調整板３７が
シリンダ３６によって互いに接近する方向に移動せしめ
られ、前記容器群４０を両様枠１，１間の中央所定位置
に調整する。

そこで、モータ１６が逆方向に２駆動され、これによっ
てチェーン１５を介してトラバーサ６が両挾持板１０，
１０によって容器群４０を挾持した状態で搬送ベルト１
８の方に前進せしめられ、上記容器群４０が搬送ベルト
１８上に載置される（第１図）。

このようにして、最上層の容器群が搬送ベルト１８上に
移送され終ると、把持装置４２によるシート４１の把持
が解放され、そのシート４１が取り除かれた後、キャリ
ッジ４４および渡し板キャリッジ２４がともに積層容器
体２０から離れる方向に後退せしめられ、次いで昇降装
置５７によって積層された容器群が一層分だけ上昇され
、前述と同様に渡し板３１が積層容器体２０側に接近さ
れるとともに、把持装置４２によるシート４１の把持が
行なわれる（第１図）。

一方、容器群を搬送ベルト１８上に移送した挟持板１０
．１０は、その搬送ベルト１８によって搬送される容器
の邪魔にならない高さまで上動され、チェーン１５の作
動によってトラバーサ６を介して後方に移動される。

そこで、前方の挾持板１０が搬送ベルト１８によって移
動中の容器群を過ぎると、第９図に示すようにその挾持
板１０が下動せしめられ、以後前述と同様な作動を行な
って次の層の容器群を前後から挾持する。

そして再びその容器群を搬送ベルト側へと移送する。

このようにして積層された容器群を各層毎に順次搬送ベ
ルト側に移送して、さらに所望個所に移送することがで
きる。

以上説明したように、本発明においては縦横に整列され
た容器群の前後を挾持する挾持板を、前方の挾持板のみ
を下降した状態で上記容器群の前端部に当接する迄後退
させ、その後後方の挾持板を下降さ昼るので、上下各層
の容器群の間で互いにその位置がずれているような場合
でも確実に両挟持板によって容器群の前後部を挾持状態
とすることができ、端部の容器の転倒等の事故を確実に
防止することができる。

また、同時に渡し板自体も常に容器群の前端部位置まで
移動するので、容器群を支持するシートとの間に隙間が
生ずるようなことがなく、当該部での容器の移動もきわ
めてスムーズに行°なうことができる。

また、シート把持装置も確実にシート位置まで移動する
ので、容器群を陽つけることなく、シートを把持するこ
とができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一部切欠側面図、第２図は同上平
面図、第３図はトラバーサの背面図、第４図は挾持板部
の拡大側面図、第５図は渡し板キャリッジの縦断側面図
、第６図は上記渡し板キャリッジの一半部のみを示す部
分断面正面図、第７図はシート把持装置の側面図、第８
図は上記シート把持装置の一半部のみを示す部分断面正
面図、第９図および第１０図はそれぞれ作動説明図であ
る。 ５・・・ガイドレール、６・・・トラバーサ、１０・・
・挾持板、１５・・・チェーン、１８・・・搬送ベルト
、２０・・・積層容器体、２１・・・搬入空所、２２・
・・渡し板装置、２３・・・ガイドレール、２４・・・
渡し板キャリッジ、３１・・・渡し板、３３・・・検知
板、４４・・・キャリッジ、５１・・・固定爪、５４・
・・可動爪片、５７・・・昇降装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数段にわたって積層された容器を順次上昇せしめ
   、最上層の容器群から順次搬送コンヘア上に転送するよ
   うにした多重積層容器体からの容器取出移送装置におい
   て、上記容器群を直接支承し、上記搬送コンベアと同一
   平面内に上昇せしめられたシートの後端部を把持するシ
   ート把持装置と、上記搬送コンベアと同一平面内に上昇
   せしめられたシート上に載置された容器群の左右両側に
   配設され、互いに接近する方向に作動することによって
   、上記容器群の左右方向位置を規制調整する位置調整装
   置と、上記搬送コンベアの端部上面と前記シート前端部
   間に配設され、上記シートに向って進退可能な渡し板装
   置と、上記シート上の容器群の前後を挾持し得る一対の
   挾持板を有し、搬送コンベアの進行方向に沿って走行し
   前記シート上の容器群を搬送ベルト上に移送せしめるト
   ラバーサとを有し、上記挟持板はそれぞれ上記トラバー
   サに対して上下動可能に装着されるとともに、容器群の
   搬送方向前方側の挾持板の他方の挟持板との対向面側に
   は、シート上の容器に当接したとき上記トラバーサの移
   動を停止しかつ他方の挟持板を下動せしめる容器位置検
   出装置が設けられていることを特徴とする。 多重積層容器体からの容器取出移送装置。