JPS59297Y2 - 自動二輪車等のサイドカバ−取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動二輪車等のサイドカバー取付構造に関す
るものである。

更に、詳細には、自動二輪車等のりャフエンダ前部と、
これの側方に配されるフレームの一部を構成するパイプ
部材との間に隙間を設け、この隙間にサイドカバ一端部
に設けられたカム面を有するフックを嵌挿し、サイドカ
バーをこれの閉じ方向への連動でフックをパイプ部材層
で回動せしぬ、隙間に繋密に強嵌係着し、サイドカバー
の他の端部をフレーム側に係着等し、サイドカバーの着
脱の容易化、着脱構造の簡単化、取り付けの確実化を図
った自動二輪等のサイドカバー取付構造に関する。

自動二輪車の燃料タンク後下部とシート前下部等の側面
に電装品の収納ボックスや工具類の収納ボックス等の収
納部が設けられ、収納部の空間を覆うサイドカバーの取
り付けは従来では次の如くなされている。

即ち、例えばカバーの両端をネジ止めしているが、これ
によると着脱作業が面倒で、且つ車体側に少くとも二個
所のネジ止め用ブラケットを必要とし、構造が複雑化し
、部品点数が多くなる。

又差し込み引っかけタイプのものもあるが、例えばカバ
ー係止部の係脱は、カバーを左右或は上下方向ヘズラせ
、次に手前、或は奥に移動し、更に左右、或は上下にズ
ラせるＺ型の運動を行う必要があり、ために操作が難か
しく、不慣れなユーザはカバーの係止フックを破損する
虞れもあり、特にカバーを合成樹脂で底形した場合、フ
ックが取れてしまったり、金属の場合フックが折れ曲っ
たりしてしまう。

本考案者は自動二輪車等に付設される収納ボックス部を
遮蔽するサイドカバーの取り付けにおける以上の如き問
題点に鑑み、これを有効に解決すべく本考案をなしたも
のである。

本考案の目的は、自動二輪車等のりャフエンダ前部と、
これの側方に配設されるフレームの一部をなすパイプ部
材との間に隙間を設け、この隙間にサイドカバー一端部
に設けられたカム面を有するフックを嵌挿し、サイドカ
バーをこれの閉じ方向へ移動させて該フックをパイプ材
用で回動せしめ、該フックをパイプ材とりャフエンダと
の間の隙間に緊密に強嵌係着し、サイドカバーの他端部
をフレーム側に係着等するようにした自動二輪車等のサ
イドカバー取付構造を提供する。

従って本考案は、サイドカバーのフック部を削記隙間に
嵌挿し、サイドカバーを閉じ方向に回塑させるだけのワ
ンタッチ操作でこれを取り付けることができ、簡単、且
つ容易に、そしてフック部を破損等することなく閉蓋操
作し得ること、フックはカム面を備え、嵌挿を容易に行
いっつ回動によってこれをフレームのパイプ部材との間
にカム作用によって強嵌圧入し、フック部に無理な負萄
を働かせることなく強固、確実に取り付は得ること、構
造が簡単で、部品が最少で足りること等の利点を有する
自動二輪車等のサイドカバー取付構造を提供することを
目的とする。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は自動二輪車の側面図を、第２図は第１図２−２
線の拡大断面図を、第３図はカバー嵌脱の経過を示す要
部のみの断面図である。

自動二輪車１は既知の如くフレーム２の前端に枢設され
たフロントフォーク３に支持される前車輪４、ステアリ
ングバンドルパー５、フレーム２上に跨設された燃料タ
ンク６、これの後方に延出された乗員座乗用シート７、
フレーム２と後車輪８を結ぶ如く設けられたりャフォー
ク９、後車輪８とフレーム後部とを繋ぐリヤクッション
ユニット１０、そしてエンジン１１等を備える。

後車輪８上にはりャフエンダ１２が設けられ、リヤフェ
ンダ１２は後車輪８のリヤ側からフロント個迄これの外
周上を離間して覆う如く設けられている。

リヤフェンダ１２は合成樹脂で成形され、これのフロン
ト側部分の側面前端部に側方への突片部１２ ａを一体
に設け、突片部１２ ａの外側端を前方へ延出して延出
側片部１２ ｂを形成する。

この延出側片部１２ｂはフレーム２を構成するパイプ材
等からなり、フレーム前端部から後方へ延出されるメイ
ンフレームメンバ２ａ、フレーム前端部から斜め下後方
へ延出されたサブフレームメンバ２ｂ、及びメインフレ
ームメンバ２ａの後部とサブフレームメンバ２ｂの後部
とを連結するパイプ材よりなるリヤフレームメンバ２Ｃ
の該リヤフレームメンバ２Ｃの内側面に離間して配設さ
れる。

リヤフレームメンバ２Ｃはメインフレームメンバ２ａの
後部から図示では斜め下前方へ傾斜垂下され、サブフレ
ームメンバ２ａ後端と結合されている。

リヤフレームメンバ２Ｃの内側面と前記延出側片部１２
ｂ外側面との間には隙間Ｓを確保する。

このメンバ２Ｃ、メンバ２ｂ、そして燃料タンク６の後
部、シート７の前部で囲まれるリヤフェンダ１２の前方
にはバッテリ、工具その他の物を収納する空間を形成し
、この空間の側面はカバー１４で覆われる。

カバー１４は合成樹脂等で成形され、外側方へ膨出する
本体１４ ａを備え、本体１４ ａの前端部には係着突
起１５が突設され、突起１５は中間に狭搾部１５ａを備
える。

突起１５はフレーム側に設けたブラケット１６の保合孔
１６ Ｈに嵌合され、保合孔１６ａ内径部にはゴム製の
グロメッ）−１６ｂが装着され、突起１５の頭１５ ｂ
を係合孔のグロメッ）１６ｂに強嵌圧入し、狭搾部１５
ａをグロメッＨ６ｂで圧着し、カバー１４の前端部を係
着する。

一方、カバー１４の後端部にはフック１７を設ける。

フック１７は例えばカバ−１４後端部の高さ方向の中間
に所定の高さ方向の長さ設けられ、カバー１４の本体１
４ ａと全一体的に成形されている。

フック１７は第２図及び第３図で示される如く平面が湾
曲したＬ型をなし、外側面１７ａはリヤフレームメンバ
２Ｃをなすパイプ材１Ｂの外径よりその円弧の曲率を小
さく設定し、又外側面ば平断面でフック１７の前後方向
の中間部１７ｂが最も肉厚で、端部１７Ｃの方向へ次第
に肉厚を減じる如くして内側面にカム面１７ｄを形成す
る。

そして隙間Ｓはフック１７の端部１７Ｃが挟入し得る程
度に設定する。

尚リヤフェンダ１２の延出側片部１２ｂの外側面には、
上下に離間してフック１７の位置決め、そしてこれの上
下方向を拘束するストッパ１２ Ｃを上下に離間して突
設し、ストッパ１２ Ｃ間の距離はフック１７の高さ方
向の長さより若干大きくする。

以上において、カバー１４の装着は、カバー１４の既述
のフック１７の先端部１７ Ｃをリヤフェンダ延出側片
部１２ ｂとパイプ材１８間の隙間Ｓに捜入する。

この状態では第３図に示される如くフック１７の外側面
１７ ａとパイプ材１Ｂ外周面との間には曲率の差によ
り僅少の隙間△Ｓが存する。

この状態でカバー１４の本体１４ ａを第３図中反時計
方向、即ち図中上方へ押すと、フック１７はパイプ材１
８を支点としてこれの外周を回転摺動し、カム面１７ｄ
の作用でリヤフェンダ１２の延出側片部１２ ｂは内側
に撓曲して隙間Ｓは押し広げられ、且つフック１７は剛
体であるパイプ材１８と延出側片部１２ｂ間で締め付け
られ、フック１７の湾曲外側面１７ａは撓曲してパイプ
材１Ｂ外周面に密着することとなり、回転摺動限ではフ
ック１７は外側面１７ ａがパイプ材１Ｂ外周面に、内
側のカム面１７ｄが延出側片部１２ｂの外側面に各密着
して夫々１Ｂ、 １２ｂ間に圧着保持される。

カバー１４のフック１７の上下はストッパ１２ Ｃで拘
束される。

そして既述の如く突起１５をブラケット１６のグロメッ
ト１６ｂに嵌入する。

カバー１４の取付状態を第２図で示した。

以上で明らかな如く本考案によれば、バッテリ等の電装
品や工具類等を収納するボックスのカバーの取り付けは
、前記フック１７をパイプ材１８とりャフエンダ１２の
延出側片部１２ ｂ間の隙間Ｓに差し込み、カバー１４
をこれの閉じ方向に押すことによりフック１７はパイプ
材１８の回りを回転摺動し、カム作用と撓曲で隙間Ｓ間
でパイプ材１８と延出側片部１２ ｂ間に強固に圧着保
持され、従ってカバーの一端部を強固、確実に保持する
ことができる。

又以上の如くフック１７の隙間Ｓへの差し込み、カバー
１４の閉じ方向への押し込み操作で゛保持し得るため操
作が簡単で、且つ差し込み、押圧操作でフック１７は回
転摺動し、端部の保持を行うため、フック１７が破損し
たりする虞れがない。

更に以上の如く既設のパイプ材１８とりャフエンダ１２
を利用するため構造が簡単であり、且つ最少の部品でカ
バーを開閉自在に取り付けることができる等実用性に富
む。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は自動二
輪車の概略側面図、第２図は第１図２−２線断面図、第
３図は開閉経過を示す第２図要部の図である。 尚図面中１は自動二輪車、２はフレーム、１２はリヤフ
ェンダ、１４はカバー、１７はフック、１８はパイプ材
、Ｓは隙間である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動二輪車等のりャフエンダ前部と、これの側方に配設
   されるフレームの一部をなすパイプ部材との間に隙間を
   設け、この隙間にサイドカバーの一端部に設けられたカ
   ム部を有するフックを嵌挿し、サイドカバーをこれの閉
   じ方向へ移動させて該フックをパイプ材用で回動せしめ
   、該フックをパイプ材とりャフエンダとの間の隙間に強
   嵌係着せしめるとともに、サイドカバーの他端部に突起
   を設け、該突起をフレームに設けたブラケットのグロメ
   ットに嵌入し、更にリヤフェンダ前部にはサイドカバー
   の上記フックの上下方向を拘束するストッパを設けたこ
   とを特徴とする自動二輪車等のサイドカバー取付構造。