JPS5929693Y2

JPS5929693Y2 - 内視鏡用細胞採取具

Info

Publication number: JPS5929693Y2
Application number: JP18715080U
Authority: JP
Inventors: 国男大野
Original assignee: オリンパス光学工業株式会社
Priority date: 1980-12-25
Filing date: 1980-12-25
Publication date: 1984-08-25
Also published as: JPS57109801U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は内視鏡の挿通チャンネルを通じて生体腔内に導
入して細胞を採取する内視鏡用細胞採取具の改良に関す
る。

従来、内視鏡の挿通チャンネルを通じて生体腔内にブラ
シを導入し、その生体腔内の表面にそのブラシを摺擦し
て細胞を採取するものが知られている。

そして、このブラシは通常チューブに内挿して上記内視
鏡の挿通チャンネルに通すが、この挿通チャンネルに通
すとき、挿通チャンネル内面に付着している粘液がその
チューブ内に入り込み、ブラシを突き出すときに粘液が
付着して汚染されるという欠点があった。

そして、採取部位以外の細胞が入り込んだり、細菌検査
を行なう場合には細菌が入り込み不正確な検査しかでき
なかったりしていた。

そこで、チューブの先端に弾性杆を介してキャップを取
り付け、生体腔内に導入したのちキャップを押し開いて
ブラシを突き出すようにしたものが考えられている。

しかし、この方式にあっては、ブラシをチューブに出し
入れするとき、そのキャップが引っ掛るとともに、その
キャップに付着した粘液で汚染される危険性も残ってい
る。

さらに、チューブの先端に生体腔内で溶解吸収される物
質で作った栓を嵌着し、これを生体腔内において突き落
してブラシを突き出すようにしたものも考えられる。

しかし、この方式はその栓そのものが生体腔内に放置さ
れて異物となりやすく、好ましいものではなかった。

本考案は上記事情に着目してなされたもので、その目的
とするところは生体腔内の細胞を衛生的に採取できる内
視鏡用細胞採取具を提供することにある。

以下、本考案の一実施例を第１図ないし第３図にもとづ
いて説明する。

図中１は内視鏡用細胞採取具であり、これはそれぞれ可
撓性を有する互いに進退自在な外管２と内管３とからな
る２重管構造の挿入部４と、この挿入部４の手元端に設
けられた操作部５によって構成されている。

上記挿入部４は図示しない内祝鏡の挿通チャンネルを通
じて生体腔内に導入できるようになっている。

さらに、内管３内には操作ワイヤ６が進退自在に挿通さ
れている。

この操作ワイヤ６の先端部には細胞採取用具としてのブ
ラシ７が設けられていて、このブラシ７は操作ワイヤ６
を進退させることによりその内管３から突没させること
ができるようになっている。

また、ブラシ７は操作ワイヤ６の先端部にナイロンなど
の繊維８・・・・・・を編み込むことにより構成されて
いる。

なお、操作ワイヤ６の先端には先端チップ９が取り付け
られている。

上記外管２の先端には円板状の開閉蓋１０を一体に延出
形成してなり、この開閉蓋１０はそれ自身の弾性復元力
によって常態では外管２の開口部１１を閉塞するように
設けられている。

すなわち、第１図で示すように開閉蓋１０の周縁が外管
２の外端縁に密着接合するように付勢されている。

なお、開閉蓋１０の外周は外管２の周面から突き出さな
いように形成されている。

したがって、後述するように内視鏡の挿通チャンネルに
挿通するときにも、その開閉蓋１０は引っ掛ることがな
い。

一方、上記操作部５には操作機構が設けられていて、上
記外管２に対して上記内管３と操作ワイヤ６を進退させ
得るようになっている。

すなわち、上記管２の基端には筒状の操作部本体１２が
取付は固定され、また、この操作部本体１２の内孔１３
には筒状の開閉操作部材１４が進退自在に嵌挿されてい
る。

さらに、開閉操作部材１４の内孔１５には棒状の操作部
材１６が進退自在に嵌挿されている。

上記操作部本体１２には開閉操作部材１４を締付は固定
する第１の固定ねじ１７が設けられており、また、上記
開閉操作部材１４には操作部材１６を締付は固定する第
２の固定ねじ１８が設けられている。

そして、上記開閉操作部材１４の先端には内管３が取付
は固定されている。

また、操作部材１６の先端には操作ワイヤ６が取付は固
定されている。

次に、上記内視鏡用細胞採取具１の使用方法を説明する
。

まず、第１図および第２図で示すように開閉操作部材１
４と操作部材１６を手元側に引いてから、第１および第
２の固定ねし１７．１８を締め付けて固定する。

しかして、内管３とブラシ７は外管２内に引き込まれ、
また、開閉蓋１０はそれ自身の弾性復元力によって閉じ
、外管２の開口部１１を閉塞する。

そこで、この状態のまま内視鏡の挿通チャンネルに挿通
して生体腔内に導入する。

そして、挿入部４の先端を生体腔内の細胞採取位置に近
づける。

そして、第１の固定ねじ１７をゆるめ、開閉操作部材１
４を押し込み、外管２に対して内管３を前進させる。

この内管３の前進によって第３図で示すように開閉蓋１
０は押されて開くとともに、外管２の先端から内管３が
突き出る。

ここで、第１の固定ねじ１７を締め開閉操作部材１４を
固定することによりその状態に保持する。

ついで、第２の固定ねじ１８をゆるめ、操作部材１６を
動かして操作ワイヤ６を押し進め、ブラシ７を内管３の
先端から突き出した後、第２の固定ねじ１８を締め、そ
の突出状態に保持する。

そして、操作部５全体を動かすことにより、ブラシ７を
上記細胞採取位置に押し付けながら動かすことにより擦
過して細胞を採取するのである。

この後、第２の固定ねじ１８をゆるめて操作部材１６を
手元側に引き、ブラシ７を内管３内に引き込む。

そして、第２の固定ねじ１８を再び締める。ついで、第
１の固定ねじ１７をゆるめて操作部本体１２に対して外
管２を引き込む。

これによって開閉蓋１０はそれ自身の弾性復元力によっ
て閉じ、外管２の開口部１１を閉塞する。

つまり、第１図で示す状態になる。

そして、第１の固定ねじ１７を締めて全体を固定状態と
したところで、挿入部４を内視鏡の挿通チャンネルから
抜き取る。

なお、上記実施例では開閉蓋１０を外管２の外端縁に接
合させるようにしたが、本考案はこれに限らず、第４図
で示すように外管２の外端の開口部１１内に圧入するよ
うに押し込んだものでもよい。

このようにすれば材質の劣化が生じてもその開閉蓋１０
によって外管２の開口部１１を確実に閉塞することがで
きる。

特に、繰り返して使用するときに好適する。

また、第５図および第６図は本考案のさらに他の実施例
を示すものである。

すなわち、この実施例は外管２の先端に筒状の先端部材
２０を取り付け、この先端部材２０に開閉蓋２１を枢着
してなり、この先端部材２０と開閉蓋２１はそれぞれ磁
性体からなるとともに、その少なくとも一方、たとえば
開閉蓋２１を永久磁石によって形成し、開閉蓋２１を磁
力によって付勢したものである。

なお、開閉蓋２１はピン２２を介して先端部材２０に枢
着されている。

そして、この実施例のものを使用する方法は上記実施例
と同様であるが、内管３を外管２内に引き込んだとき、
開閉蓋２１が磁力によって自然に閉じにくいときにはそ
の開閉蓋２１を生体腔内の壁などに軽く押し付けると容
易に閉じ、開閉蓋２１は先端部材２０に磁力によって密
着する。

この実施例によれば、繰り返して使用しても材質の疲れ
による劣化もなく、繰り返して使用しても外管２の開口
部１１を確実に閉じることができる。

また、その耐久性も向上できる。以上説明したように本
考案の内視鏡用細胞採取具は、内管にブラシなどの細胞
採取用具を内挿するとともに、外管の先端に設けた開閉
蓋をその内管によって開閉するようにしたから、開閉蓋
を開閉するときにブラシなどの細胞採取用具が汚染され
ることがない。

もちろん、内視鏡の挿通チャンネル内に挿入するときに
もその挿通チャンネル内面に付着している粘液などによ
ってブラシなどの細胞採取用具が汚染されることがない
。

したがって、細胞採取部位のみの細胞を採取でき、それ
だけ検査の信頼性が高まる。

また、細胞を採取した後、ブラシなどの細胞採取用具を
内管内に収納して内視鏡の挿通用チャンネルから引き抜
くので、採取した細胞が離脱することがなく、確実に取
り出すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す挿入部の側断面図、第
２図は同じくその実施例の操作部の側断面図、第３図は
同じくその実施例における挿入部の使用状態の側断面図
、第４図は本考案の他の実施例を示す挿入部の側断面図
、第５図は本考案のさらに他の実施例を示す挿入部の側
断面図、第６図は第５図中ＶＩ−ＶＩ線に沿う断面図で
ある。１・・・・・・内視鏡用細胞採取具、２・・・・・・外
管、３・・・・・・内管、４・・・・・・挿入部、６・
・・・・・操作ワイヤ、７・・・・・・ブラシ、１０・
・・・・・開閉蓋、１２・・・・・・操作部本体、１４
・・・・・・開閉操作部材、１６・・・・・・操作部材
、１７・・・・・・第１の固定ねし、１８・・・・・・
第２の固定ねし、２０・・・・・・先端部材、２１・・
・・・・開閉蓋。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）互いに進退自在な外管と内管と、この内管内に挿
通した進退自在な操作ワイヤと、この操作ワイヤの先端
部に設けられ上記内管内に引き込んで収納できる細胞採
取用具と、上記外管に対して上記操作ワイヤと内管を進
退させ得る操作機構と、上記外管の先端部に設けられそ
の先端の開口部を常態で閉塞するように付勢されてなり
上記内管を前進させることにより押し開けられる開閉蓋
とを具備したことを特徴とする内視鏡用細胞採取具。
（２）上記開閉蓋は外管の先端部に一体に形成されてな
り、それ自身の弾性復元力によって先端の開口部を閉塞
するようにしたことを特徴とする実用新案登録請求の範
囲第１項に記載の内視鏡用細胞採取具。
（３）上記開閉蓋は磁性体で形成するとともに外管の先
端部に枢着してなり、外管の先端部側には磁性体を設け
るとともに、上記磁性体の少なくとも一方を永久磁石と
することにより開閉蓋を磁力で閉塞するようにしたこと
を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に記載の内
視鏡用細胞採取具。