JPH024650Y2

JPH024650Y2 -

Info

Publication number: JPH024650Y2
Application number: JP1987025758U
Authority: JP
Priority date: 1987-02-24
Filing date: 1987-02-24
Publication date: 1990-02-05
Also published as: JPS62149308U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は体腔内組織の採取等を行なう内視鏡用
鉗子具の改良に関する。

一般に、内視鏡用鉗子具を用いて体腔内の組織
を採取する場合、１回の採取ごとにその鉗子を体
腔外に引き出し、先端の鉗子部を開いて組織片を
取り出している。しかし、鉗子部は非常に小さく
組織片を取り出すのにピンセツトや揚枝などを用
いて行なつており、その作業が非常に面倒であ
る。また、多数回の採取を行なう場合、この取り
出し作業に長時間かかるため、長時間、患者は内
視鏡を挿入したまま放置され、苦痛に耐えなけれ
ばならない。

本考案は、上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、先端の鉗子部を着
脱自在に構成することにより、取扱いが容易かつ
迅速に行なうことができる内視鏡用鉗子具を提供
することにある。

以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明
する。

第１図は第１の実施例を示し、同図中１は内視
鏡用鉗子具の挿入部本体である。この挿入部本体
１は密巻きコイル２の両端それぞれに支持環３，
４を取付け固定してなり、この内部には操作ワイ
ヤ５が挿通されている。操作ワイヤ５の後端部
は、手元操作部本体６を貫通しており、この貫通
先端にはリング状の操作部７が形成されている。
そして、手元操作部本体６を挿入部本体１の後端
に当てるようにして操作部７を手元側に引くこと
によりその操作ワイヤ５を牽引することができる
ようになつている。

また、上記挿入部本体１の先端側において操作
ワイヤ５の先端には常開型の鉗子部８が着脱自在
に取り付けられている。上記鉗子部８は、第２図
で示すように透明なプラスチツク材料によつて一
対の鉗子片９，１０を一体に形成してなり、その
中間の連結部１１には操作ワイヤ５の先端部を通
す貫通孔１２が設けられている。また、貫通孔１
２に挿通した操作ワイヤ５の先端には、係止用球
部１３が設けられており、この係止用球部１３の
外径は操作ワイヤ５の外径および貫通孔１２の内
径より大きく形成されている。しかして、係止用
球部１３はその貫通孔１２の先端に係止し、操作
ワイヤ５によつて鉗子部８を引くことができるよ
うになつている。さらに、強く引けば、その連結
部１１の弾性によつて貫通孔１２を押し拡げて係
止用球部１３を抜くことができる。つまり、鉗子
部８は操作ワイヤ５の先端に対し着脱自在に取り
付けられている。

なお、上記鉗子部８は閉じたときその外径が挿
入部本体１よりも小さくなるように構成されてい
る。したがつて、この内視鏡用鉗子具を内視鏡の
挿通チヤンネルに挿通したとき、邪魔とならな
い。

次に、上記内視鏡用鉗子具の使用方法を説明す
る。

まず、内視鏡の挿通チヤンネルを通じて体腔内
に導入し、その鉗子部８内に組織を含ませながら
手元側において操作ワイヤ５を引き、鉗子部８を
挿入部本体１の先端に当り、その各鉗子片９，１
０を閉じる。これによつて鉗子部８内に組織片を
採取することができる。

ついで、このまま内視鏡から引き出すとともに
鉗子部８を操作ワイヤ５から取り外す。そして、
別の新しい鉗子部８を操作ワイヤ５に取り付け、
再び上述した手順で作業を行なえば、複数回の採
取を連続的に行なうことができる。

なお、上記実施例の鉗子部８は透明な材料によ
つて形成したから組織の採取を内外において確認
できる。また、このため無駄な作業が大巾に減り
作業時間を短縮できる。

第３図は本考案の第２の実施例を示すもので、
これは挿入部本体１の先端部内に移動環１４を設
けてなり、さらにその先端部内には移動環１４を
先方へ付勢するコイルばね１５を設けたものであ
る。移動環１４の内端には外方へ突出する突起１
６が設けられ、一方挿入部本体１の先端部内には
その突起１６を係止する突縁部１７が形成されて
いて、移動環１４を停止保持するようになつてい
る。また、移動環１４の突出端外周にはゴム輪１
８が伸ばされた状態で関されている。

しかして、この実施例では操作ワイヤ５を引き
鉗子部８を挿入部本体１の先端に押し当て閉じた
とき、上記移動環１４がその鉗子部８によつて押
し込まれ、ゴム輪は相対的に突縁部１７によつて
押し出されて外れる。そして、閉じた鉗子部８の
外周に被嵌し、その鉗子部８を閉じた状態に確実
に保持するようになつている。したがつて、鉗子
部８に取り込んだ組織をこぼすことがない。

以上説明したように本考案の内視鏡用鉗子具
は、挿入部本体の先端に設ける鉗子部を着脱自在
に取り付けたから、多数回採取する場合、いちい
ちその鉗子部から採取した組織片をピンセツトや
揚枝を用いて取り出すことなく、別の新しい鉗子
部と交換すればよい。したがつて、作業性がよい
とともに迅速に採取できるため、患者に内視鏡を
挿入している時間を短縮し、患者に与える苦痛を
軽減できる。

また、鉗子部のみ交換すればよいのでデイスボ
ーザプル化が可能で、これによつて採取による感
染の危険を大巾に少なくすることができる。さら
に、鉗子部を安価な材料で作り組織片を固定する
ことにより組織切片の標本をそのまま作ることも
可能であり、このようにすれば組織片を取り出し
標本を作る作業が簡略化され、取扱いが容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す側断面
図、第２図は同じくその鉗子部の斜視図、第３図
は本考案の第２の実施例を示す先端部付近の側断
面図である。１……挿入部本体、５……操作ワイヤ、８……
鉗子部、１２……貫通孔、１３……係止用球部、
１４……移動環、１８……ゴム輪。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

挿入部本体内に挿通された操作ワイヤと、この
操作ワイヤの先端部に取り付けられた鉗子部とを
有する内視鏡用鉗子具において、上記鉗子部に弾
性をもたせた貫通孔と、この貫通孔の内径より大
きい外径の上記操作ワイヤの先端部とを設け、上
記鉗子部の貫通孔に上記操作ワイヤの先端部を着
脱自在に貫通させて取り付けたことを特徴とする
内視鏡用鉗子具。