JPS5928917Y2 - シ−トリフタ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌のシートクッションをスライドレール上で
一端を支点にして上下に角度調節し得る如くしたシート
リフタ装置の改良に関するものである。

更に詳細には、シートクッション側にロックプレートを
固設し、これと係合ロックするピンを一端に備えるリン
クの他端を前後方向へ摺動可能な支持ピンで枢支し、且
つリンクの中間部を規制リンクでシートクンジョン端部
を枢支したスライドレールに枢着し、機構の簡単化と特
に高さ方向のスペースの可及的な減少、コンパクト化を
図り、以上をロック機能の確実化を達成しつつ企図した
シートリフタ装置に関する。

乗用車の如き車輌の座席、特に前席は、シートクッショ
ンが前後方向にスライド可能で、足元の空間を可変に調
節できること、次に７−トバンクの起立角度を可変に調
節し得るリクライニング装置を備えるのが一般である。

ところで近時上記調節に加え、７−トクツシヨンが後端
を支点にして上下に調節し得る如くし、更なる運転姿勢
の調節を行い得る如くしたシートリフタ装置が提案され
る。

従来のシートリフタ装置は、例えばシートクッション側
に枢動するセクタギヤの如きロックプレートを、又シー
トクン７ヨンを上下動可能に枢着するスライドレール側
に同様の形状のロック機構を設け、ロックプレートの枢
動、ロック機構の枢動でシートクッション側を上下動さ
せている。

従ってロックプレート機構が上下枢動するためこの部分
の高さ方向のスペースを必要とし、この結果シートリフ
タ装置が大型化し、シートクッションの側部に大きな装
置が設けられ、車輌の限られたスペース内にこれを設置
することは仲々難かしく、小型車への適用は困難を伴う
。

更に加うるにかかるシートリフタ装置は、衝突等の衝撃
作用時、ロックが外れてシートクッションが上下へ移動
したのでは安全上好ましくなく、かかる点での配慮も要
し、ロック機構の複雑化、剛性、強度アンプ等も講じな
ければならず、装置の複雑化、大型化、重量増を招く。

従来は具体的構造は異るも基本構造としては上記タイプ
のものが多い。

本考案者はシートリフタ装置の上記問題を有効に解決す
べく本考案をなしたものである。

本考案の目的は、ロックプレートをシートクッションフ
レームに固設し、このロックプレートの係合ロック部に
リンクで拘束され、複合弧運動を行うロックピンを係脱
自在に係合する如くし、高さ方向、幅方向スペースを最
小に抑え、コンパクト化を図り、小型車にも容易に適用
し得る如くし、併せてロック機能の強固、確実を簡単な
構造で図ったシートリフタ装置を提供する。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は本考案にかかるシートリフタ装置を含むシート
の基本構造を示す斜視図である。

１は車輌の床上に前後方向へ配設される二条の平行せる
固定レールで、レール１，１は床上に固設される。

左右のレール１，１上にはスライドレール２Ａ 、２Ｂ
がこれに沿って摺動可能に嵌合され、レール１，１．．
２Ａ、２Ｂはともに向い合って嵌合する断面チャンネ〃
型をなす。

スライドレール２Ａ、２Ｂ上にはシー）クッションフレ
ーム３が平行に配設され、図ではりフタ装置を有する側
のフレーム３がレール２人上に示されているが、他方の
レール２Ｂ上にも同様にフレーム３が配設され、図では
説明の便宜上、図が分かりにくくなることを避けるため
一方のフレームを示していない。

７−トクツシヨンフレーム３の後端部はレール２Ａの後
端部上に起設したブラケット４にピン５を介して枢着さ
れ、従ってフレーム３は後端部のピン５を支点にしてレ
ール２人上で上下に枢動可能であり、他方のレール２Ｂ
上のフレームも同様に構成され、左右のフレーム前後に
は図示しないクロスメンバが配され、この上にシートク
ンジョンが形成される。

一方のシートクッションフレーム３の前部外側面には、
外側方に膨出部６ａを前部に形成した鋼板素材のプレス
成形品よりなるプレートリフタベース６を前後にポル）
７．７等で結着する。

リフタベース６の膨出部６ａ内面とフレーム３の当該部
分の側面間にはロックプレート８を設け、ロックプレー
ト８はそのＬ型のベース部８ａを膨出部６ａ前端の段部
６ｂ内面に固定している。

ロックプレート８の後端縁には第２図、第３図で明らか
な如く係合ロンク凹部９が形成され、凹部９は上下に図
示では三個９ａ、９ｂ、９ｃ設けられ、何れも凹部９は
半円形をなし、凹部の中心は同一円弧の軌跡Ａに配設さ
れている。

そして凹部の上下のもの９ａ 、９ｃの上下の壁は弧状
に延出されている。

リフタベース６の後部外側筋には操作レバー１０がピン
１１をもって枢着され、レバー１０は基部１０ａがプレ
ート状をなし、後端部で枢着され、逆り型に持ち上った
先部には長い把持部１２が形成されている。

そして基部１０ａには湾曲したＬ型の案内孔１３を備え
るとともに、基部の下部に設けた係止部１０ｂとベース
６の後端下部に設けた係止部６ｃとの間にはリターンス
プリング１４が張架されている。

一方、リフタベース６には前彼方向の案内長孔１５が案
内孔１３の内側の同位置に設けられ、長孔１５はフレー
ム３０前後方向に平行に水平に設けられている。

そして図示しないがフレーム３には遊合孔或は長孔が設
けられ、孔１５．１３にロンド状のピン１６の一端が貫
通し、ピン１６は左右のフレーム３を横断する方向へ横
架され、他端はレール２Ｂの内側に固設したブラケット
１７に図示しない長孔や遊合孔を介して支持され、ピン
１６端は更にリング１８．１９に連結され前後動が可能
である。

リフタベース６とレバー１０の孔１５，１３に係合した
ピン１６のこの部分にはリンク２０の後端を枢着し、リ
ンク２０の先端には既述のロックプレート８の凹部９ａ
〜９ｃと係合するロックピン２１を突設する。

そしてリンク２０の中間部を規制リンク２２の上端とピ
ン２３をもって枢着し、リンク２２の下端はスライドレ
ール２Ａに突設したピン２４に枢着する。

即ち規制リンク２２は上下動可能なフレーム６側の部材
６，８，１０．２０に対し上下方向に対し固定側である
レール２Ａに枢着されている。

次にその作用、効果を詳述すると、第２図はロックプレ
ート８の最も上の凹部９ａにロックピン２１が係合し、
シートクッションフレーム３はレール２人上に接し最も
低い位置にある。

シートリフト操作を行うには、レバー１０を把持部１２
を介して上動させ、レバー１０はスプリング１４に抗し
てピン１１を支点として第３図中時計方向へ枢動スる。

ピン１６はレバー１０の案内孔１３に案内されて長孔１
５に沿って後退し、リンク２０ハヒン１６の後退勤に従
って後退する。

この場合リンク２０は後退と併せて規制リンク２２の規
制によりレール２Ａ側のピン２４を支点にしてピン２３
で拘束されるため中間部が矢印Ｂ方向へ揺動し、従って
リンク２０先端のロックピン２１はピン１６を支点にし
、且つ規制リンク２２のピン２４を支点とした枢動の合
成された矢印Ｃで示される如き弧運動を行い、凹部９ａ
から後退脱出する。

次いでシートクッションを介してシートクッションフレ
ーム３の前部を持ち上ケ、Ｌ’ガバー ０（７）操作を
解除すると、レバー１０はスプリング１４０作用でピン
１１を支点にして反時言彷向へ下動し、案内孔１３の作
用でピン１６は長孔１５の前端迄進出し、この結果リン
ク２０は前進し、ロックピン２１は次の凹部９ｂ、或は
９ｃに係合し、ロックされ、ロックピン２１はリンク２
０，２２により合成された弧運動を行いつつ前進し、所
望の凹部に係合する。

ところでロックピン２１はリンク２０．２２の作用で前
後方向への運動が可能であるが、合成された弧運動を行
い、凹部９ａ・〜９ｃに対しては離脱しない方向の運動
がロック状態ではなされ、しかもリンク２０、即ちロッ
クピン２１は規制リンク２２で固定側のスライドレール
２Ａに拘束される。

従って万−衝突等の事態が発生し、フレーム３を上方へ
持ち上げる如き衝撃が作用しても、ロックピン２１は上
記に従いロックプレート８の凹部９を拘束する方向に係
合保持作用し、又規制リンク２２でスライドレール２Ａ
側に拘束され、ロック状態を保持し、フレーム３を強固
、確実に保持する。

以上図示例ではロックプレート８をベース６に対し別部
材で構成したが、ベース６に凹部な含む開口部を設け、
或はフレームに同様の開口部を設け、これに係合しても
良い。

以上で明らかな如く本考案に従えば、セクタギヤ等のロ
ックプレートに相当する部材を可動に設けず、フレーム
側にこれを固定し、またロックプレートと係合するロッ
クピンを備えるリンクをロックプレートと同様にフレー
ム側に枢支したレバーにより操作するようにしたため、
急制動時に上記ロックプレートとロックピンとの係合が
外れることがなく、更に該係合の解除は、複合リンクと
案内孔、ピンの働きでロック機構を係合解除するように
したため、ロック機構の移動量も最少で、しかもロック
プレートは固定であり、フレーム側部での高さは極めて
小さくなり、又リンク機構故幅も小さく、シートリフタ
装置を可及的にコンパクト化し、小型車への適用を可能
とすることができる。

又構造も簡単であるとともに、既述の如くロック機能も
強固、確実で安全な、そして信頼性に富む装置を提供で
きる等実用的効果類る顕著である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は斜視図
、第２図は要部を摘出した斜視図、第３図は分解斜視図
である。 尚図面中１は固定レール、２Ａ、２Ｂはスライドレール
、３はシートクッションフレーム、８はロックプレート
、９ａ・〜９ｃは凹部、２０はリンク、２１はロックピ
ン、２２は規制リンク、１３゜１５は案内孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートクッションフレーム３を車輌の床面上ニ固設され
   た固定レール１上に摺動自在に係合されたスライドレー
   ル２Ａ上に一端を枢支し、シートクッションフレームの
   側壁に端面に複数のロック用係合凹部を備えるロックプ
   レート８を固設するとともに、該ロックプレートに係合
   するロックピン２１を十端に備えるリンク２０を設け、
   該リンクの他端をピン１６で枢支し、該ピンはシートク
   ンショアフレーム側に枢支された上下回動可能な操作レ
   バー１０の案内孔１３に係合し、この案内孔１３はロッ
   ク位置でピン１６が入り込むピン１６と同幅の部分と操
   作的にピン１６が移動し得る長溝を備え、且つ上記リン
   ク２０の中間部をスライドレール側に一端を枢着した規
   制リング２２の他端に枢着するようにしたことを特徴と
   するシートリフタ装置。