JPS5928468B2 - 印字ホイ−ルカセットを使用するプリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、印字ホィールカセットを使用し、文字選択
をするセレクシヨンモータユニツトが印字ホィールカセ
ットに対してその軸方向に移動して印字ホィールと結合
するプリンタに関する。

シリアルプリンタの印字は、ボスの回りに放射状に配設
された多数のスポークの先端に活字を取付けた花弁状の
印字ホィールを使用し、セレクシヨンモータで所要の活
字を順次選択してプラテンの印字位置にもたらし、背面
より印字ハンマで叩打して行うが、近年、操作性の向上
、印字ホィール交換時オペレータの手を汚さない要求等
より、印字ホィールをカセットに収納した印字ホィール
カセットが開発され使用されるようになつた。印字操作
に当つては、印字ホィールカセットを、セレクシヨンモ
ータを担持するキャリッジに装着し、セレクシヨンモー
タの軸と結合するのであるが、その際、レクシヨンモー
タの各文字に対応する回動位置と印字ホィールの当該活
字が印字位置に来る回動位置とを正確に合せて結合しな
ければセレクシヨンモータに与えた信号通りの正しい情
報がプラテン上の紙に印字されない。従来行なわれてい
るこの対策の代表的なものとしては、セレクシヨンモー
タに対するセレクシヨン命令が終了すると、印字ホィー
ルが常にホーム位置に戻るように制御し、印字ホィール
カセットをキャリッジから取外すと自動的にセレクシヨ
ンモータの回動位置が保持されるようにしたものがある
が、この装置では、セレクシヨン終了時、何らかの原因
でホーム位置に戻つていなかつたとしても、通常の動作
でホィールカセットの着脱ができるので、次回に別の印
字ホィールカセットを装着した場合、誤つた相対位置で
結合されることになり、装置の故障や誤動作を惹起する
可能性があつた。

この発明は、従来のプリンタのキヤリツジ装置の、以上
説明した問題点を解消し、印字ホイールとセレクシヨン
モータのホーム位置を、印字ホイールとセレクシヨンモ
ータの結合時に必らず一致させることを保証し、かつ、
セレクシヨン命令の終了時、万一、ホーム位置に停止し
なかつた場合は、オペレータに容易に検知できるととも
に、印字ホイールカセツトの着脱が出来ないようなプリ
ンタを提供し、印字ホイールとセレクシヨンモータの誤
つた相対位置での結合に基く故障や誤動作を防止するこ
とを目的としている。

以下、この発明を、実施例を示す図面にもとずいて詳細
に説明する。

第１図、第２図及び第６図において、セレクシヨンモー
タ３、ホイールカセツト９、リボンカートリツジ２６等
より構成される印字ユニツトを担持するキヤリツジフレ
ーム１は、スペーシングを行うリニアモータ２３上に固
定されている。該キヤリツジフレーム１の側面にはセレ
クシヨンモータユニツト２を前後に案内し、かつ、位置
決めするための前後方向に長いガイド孔１ａ及び１ｂが
設けられており、セレクシヨンモータ３を担示するコの
字状ブラケツト７に固定したガイドピン４，５が係合し
ている。キヤリツジフレーム１の前端には印字ホイール
カセツト９を取付ける際の案内となり、かつ、位置決め
するための傾斜面６、印字ホイールカセツト９の左右に
設けられた突起９ａをその上面で支承して上下方向の位
置決めを行うためのアーム７、印字ホイールカセツトの
前面を押えて位置決めする前方壁２４を取付けるための
端部８、リボンカートリツジ２６を固定する固定台２５
、ならびに印字ホイールカセツト着脱に際して、セレク
シヨンモータ３の軸に固定されたホイールキヤツチ１２
の放射状の腕の位置が、モータがホーム位置にある時に
のみ孔の周りに放射状に設けた溝１１ａ，１１ｂの位置
と一致して通過できる孔１１を設けた垂直壁１０を有す
る。セレクシヨンモータ３を指持するコの字状プラケツ
ト２′には、キヤリツジフレーム１に固定された軸１５
に軸支されたアーム１４の先端に設けられたピン１６が
係合するカム溝２ａが設けられている。

アーム１４は、キヤリツジフレーム１に軸支された軸１
９に固定された印字ホイール着脱レバー２０を操作する
ことにより、軸１９、アーム２σを介して回動される。
アーム２０１とアーム１４の端部のピン１７の間にはね
じりバネ１８ａが設けられており、ピン１７がアーム２
０１先端の切欠きから外れないようになつている。コの
字状ブラケツト２′の前面はモータ軸に垂直に士方に延
びて、その先端部２ｂには印字ハンマ２１が、打面を印
字位置にある印字ホイール２２の活字の背面に向けて取
付けられている。セレクシヨンモータ２の軸の先端は第
３図及び第４図に示すように、印字ホイール２２のボス
孔に嵌合するようになつており、先端とモータ３の間に
は、ホイールキヤツチ１２が固定されている。

ホイールキヤツチ１２には第３図乃至第５図に示す如く
軸に直角に放射状に４本の腕が出ており、そのうち３本
の腕の先端にはそれぞれに、印字ホイール２２の円板面
に当接して印字ホイールとセレクシヨンモータの軸方向
の関係位置を決める位置決め面１２ａと、印字ホイール
の円板面の相対する位置に設けられた孔２２ｂを貫通し
て孔の反対面の縁に引つ掛つて印字ホイール２２とセレ
クシヨンモータ２とを結合する突起１２ｂとを有する。
残る１本の腕の先端には、印字ホイール２２の円板面に
設けられた孔２２ａに嵌合して、印字ホイールとセレタ
シヨンモータ２が対応する回動位置でのみ結合されるた
めの位置決め用突起１２ｃを有する。上記の孔２２ａと
突起１２ｃの円周方向のガタは少くして円周方向の位置
決め精度を向上するようにしている。またセレクシヨン
モータ３の軸の後端にはモータの回動位置検出センサ２
７が設けられている。この装置は、以上のように構成さ
れているのでホイールカセツト着脱レバー２０を第２図
に示した位置に保持した場合は、セレクシヨンモータユ
ニツト２はアーム１４の先端のピン１６がコの字状ブラ
ケツトｚに設けたカム溝２ａの図示の位置で係合し、ね
じりバネ１８の作用でモータユニツト２を前方に押し、
ガイドピン４がガイド孔１ａの前端に当接した位置で固
定される。

この状態では、第３図に示す如くホイールキヤツチ１２
の３本の腕の先端の位置決め面１２ａは、印字ホイール
２２の円板面に当接し、突起１２ｂは該円板に設けられ
た孔２２ｂを貫通して、先端のふくらみが孔の反対面の
縁に引つ掛り、突起１２ｃは円板上の孔２２ａに嵌合し
て印字ホイール２２とセレクシヨンモータ３とは正しい
対応位置で結合される。また、コの字型ブラケツト２！
の前面上に設けられた印字ハンマ２１は印字に適した位
置を占める〜 印字を完了して、印字ホイール２２及びセレクシヨンモ
ータ３が規定のホーム位置に戻つた後、ホイールカセツ
ト９を取外す場合は、印字ホイール着脱レバー２０を第
２図に示す矢印Ａの方向に回動すれば、アーム２０７を
介して、アーム１４が軸１５の回りに回動し、ピン１６
がコの字状ブラケツトｚに設けられたカム溝２ａに沿つ
て滑り動きながら、セレクシヨンモータユニツト２を後
方に引き寄せ、第４図に示す如くモータ軸に取付けられ
たホイールキヤツチ１２は印字ホイール２２から引抜か
れ、セレクシヨンモータ３と印字ホイール２２の結合は
解除される。

また印字ハンマ２１も印字位置から後退する。一方、印
字ホイール２２は、板バネ９ｂによつてホイールカセツ
トの反対側の内面に押圧されてその状態で位置保持した
ま＼取出すことが出来る。上記の結合解除動作は、印字
ホイール２２及びセレクシヨンモータ３がホーム位置に
復帰して、第５図に示す如くホイールキヤツチ１２の腕
の位置と、垂直壁１０に設けられた孔１１の周囲の放射
状溝１１ａ，１１ｂの位置が完全に一致している場合に
のみ、ホイールキヤツチ１２が孔１１を通過することが
できて可能となる。

万一、回路の故障等により、セレクシヨン命令終了後、
印字ホイール２２が規定のホーム位置に停止しなかつた
場合は、ホイールキヤツチ１２の腕の位置が壁１０の孔
１１の周囲の溝１１ａ，１１ｂの位置と一致せず、腕が
壁に当つて後退させることが出来ず、オペレータは容易
に異常に気が付くとともに、誤つた位置で停止したホイ
ールカセツト９をキヤリツジ１から抜取つて回収するこ
とも出来ないので、誤つた回動位置にあることに気付か
ずに使用することによつて生ずる故障や印字ミス等の誤
動作を防止することができる。一方、印字ホイール２２
との結合を解除したセレクシヨンモータ３は、プリンタ
の電源を切つても、ホイールキヤツチ１２の回動位置を
垂直壁１０の孔１１の溝の位置と合致させなければ、印
字ホイール２２と結合させることが出来ないので、次回
に別のホイールカセツトを装着して結合しても必らず正
しい関係位置で結合させることが可能となる。なお、上
記の実施例では、セレクシヨンモータユニツトの移動機
構として、キヤリツジフレームとモータユニツトにそれ
ぞれガイド溝とガイドピンを設けた案内手段と、操作レ
バーにより回動されるアームに設けたピンとカム溝から
成るカム機構とを備えた移動機構を使用した装置を説明
したが、セレクシヨンモータの移動機構はこわに限られ
るものではなく、種々の機械部品を一定の方向に移動さ
せる場合に使用される従来より知られている各種の手段
を使用し得ることは言うまでもない。

以上の如く、この発明によれば、プリンタのキヤリツジ
にどんな印字ホイールカセツトを装着した場合にも、常
に正しい関係位置で印字ホイールとセレクシヨンモータ
とを結合することが可能となるとともに、万一、印字終
了後、規定のホーム位置に戻らなかつた場合にも、オペ
レータが容易に異常に気付き、また誤つた位置で停止し
た印字ホイールカセツトはそのままではキヤリツジより
取出すことができないので、誤つた回動位置にある印字
ホイールを使用することによつて起る故障や誤動作を防
止することが出来、さらにこの印字ホイールとセレクシ
ヨンモータの相互間の位置合せ及びホーム位置の検知機
構は、唯一の対応位置でのみ合致する突起と孔の位置を
合せて行うと言う簡単確実な機構で故障や誤動作のおそ
れもない等、顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の平面図、第２図はその側面図
、第３図は印字ホイールとセレクシヨンモータ結合部分
の結合状態を示す断面図、第４図はその結合解除状態を
示す断面図、第５図は第４図の矢視図、第６図は一部を
省略して示した実施例の斜視図である。 １・・・・・・キヤリツジフレーム、２・・・・・・セ
レクシヨンモータユニツト、３・・・・・・セレクシヨ
ンモータ、９・・・・・・印字ホイールカセツト、１１
・・・・・・ホイールキヤツチ通過孔、１２・・・・・
・ホイールキヤツチ、２２・・・・・・印字ホイール、
２２ａ・・・・・・結合孔、２２ｂ・・・・・・位置合
せ孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 印字ホィールをカセット内に収容した印字ホィール
   カセットを使用し、前記印字ホィールを回転せしめ文字
   選択をする為のセレクシヨンモータユニツトが印字ホィ
   ールカセットに対して移動して印字ホィールと結合する
   プリンタに於て、セレクシヨンモータを担持するキャリ
   ッジ上に設けた印字ホィールカセットの位置決め装置と
   、セレクシヨンモータと印字ホィールとを唯一の対応回
   動位置においてのみ結合を可能とする結合装置と、セレ
   クシヨンモータと印字ホィールとの間にセレクシヨンモ
   ータが規定の回動位置にある場合にのみモータ軸側の結
   合装置部分が通過できる形状を有する孔を有し上記キャ
   リッジに対して位置が固定される隔壁とを設け、印字ホ
   ィールとセレクシヨンモータとの結合時にモータ軸側の
   結合装置部分が前記隔壁に設けられた孔を通過すること
   を特徴とするプリンタ。 ２ セレクシヨンモータと一体的に印字ハンマーも移動
   することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のプリ
   ンタ。