JPH0551465B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は、インパクト型印字ユニツトを備えた
インパクト型プリンタに関する。

（従来例） インパクト型印字ユニツトを備えたいわゆるイ
ンパクトプリンタには、種々の形式のものが存在
するが、このインパクト型プリンタは、サーマル
式プリンタや、インク噴射式プリンタ等のノンイ
ンパクト型プリンタに比べて、印字時の衝撃力が
大きく、印字ユニツトをプラテンから所定距離離
した位置に強固に固定する必要がある。このよう
なインパクト型プリンタの中で例えば、母型活字
を多数の放射状のスポークの先端に設けたデイジ
ー型活字ホイールを高速回転させ、選定された活
字が所定の印字位置に位置した時にこれに同期し
て印字ハンマーを附勢し、活字に打撃を与えてプ
ランテン上の印字用紙に印字を行なうデイジー型
プリンタが知られている。

第１図、第２図はデイジー型プリンタの一例を
示している。図においては１はデイジー型活字ホ
イールで、放射状に伸びたスポークの先端にアル
フアベツト、数字等の母型活字が設けられてい
る。活字ホイール１は、ホイールモータ（不図
示）の回転軸２に固定されており、左右方向に回
転可能である。３はホイールモータを収納したモ
ーターケースで、その両側面にはピン４，４，
５，５が突出している。６は不図示のキヤリツジ
上に固定された取付フレームで、その両側面に
は、ピン４，４を案内する溝７，７ピン５，５を
案内する溝８，８が形成されている。モーターケ
ース３の下端には継鉄９、永久磁石１０からなる
磁石装置が固定されており、取付フレームに軸１
１を中心に回動自在に取り付けられたヨーク１２
に吸着固定され、モーターケース３を印字位置、
即ち活字ホイール１が不図示のプラテンに対向し
た位置に固定する。

以上の様な従来例においては、インパクト型印
字ユニツトを印字位置に精確に固定するのに、永
久磁石１０と継鉄９，９の接触面の面精度及び、
継鉄９，９とヨーク１２との接触面の面精度がと
もにかなりの精度で要求され、また継鉄９，９の
ヨーク１２と接する端面は互いに一つの平面をな
すような精密な調整が要求されていた。

（目的） 本発明の目的は、上記従来の欠点を除去し、部
品精度、組立精度等を上げることなくインパクト
型印字ユニツトを所定の位置に確実に、かつ強固
に固定し得る、コスト的に有利なインパクト型プ
リンタを提供することである。

更に、インパクト型プリンタの印字時の衝撃力
に耐えて印字ユニツトをプラテンから所定距離の
位置に強固に固定することができるインパクト型
プリンタを提供することである。

（実施例） 第３図は本発明の実施例を示し、デイジー型印
字ユニツトを備えたプリンタである。１３は印字
用紙（不図示）を巻き付けるプラテンで、プラテ
ン１３の前面には、デイジー型活字ホイール１
４、ホイール１４を回転させるモータ１５、活字
ホイール１４の活字を叩打し、インクリボン（不
図示）のインクを印字用紙に転写するハンマー１
６等からなる印字ユニツトが配置される。印字ユ
ニツトは、不図示のキヤリツジ上に設けられたセ
ツト・リリース機構によつて選択的にプラテンに
接近または離間させられる。セツト・リルース機
構は、キヤリツジ上に固定されたフレーム１７を
基本に構成されている。１８は、活字ホイール１
４を回転させるモータ１５を収納したコ字状のモ
ーターケースであり、印字ユニツトの一部を構成
し、その上端にハンマー１６を固定している。モ
ーターケース１８の両側面にはそれぞれガイドピ
ン１９が突設されており、このピンがフレーム１
７の両面に形成された一方が開放されたガイド溝
２０に嵌合している。モーターケース１８には、
その両側面を貫いて軸２１が固定されており、軸
２１の両端部は、フレーム１７に軸２２で回動自
在に軸支された操作レバー２３、レバー２４に回
動可能に嵌合している。またフレーム１７には、
軸２１を案内する溝２５が穿設されている。２６
はフレーム１７の両側面間に横架されたストツプ
レバーで、操作レバー２３をＡ方向に回動させて
いつた時に、モーターケース１８の端面と接触
し、印字ユニツトを図中時計方向に回転させる働
きを行う。２７，２８はそれぞれ操作レバー２
３、レバー２４に一端を係止し、他端をそれぞれ
フレーム１７に係止したコイルバネで、常時印字
ユニツトをプラテン１３方向に付勢している。

第４図は、フレーム１７の反対側の面を示して
いる。フレーム１７の一方の側面には板バネ３０
が固定されており、フレーム１７に形成された穴
３１を通して、鋼球３２をフレーム１７の内側に
圧入するよう付勢している。モーターケース１８
の鋼球３２に対応した位置には、第５図に示す如
く切欠き３３が設けられており、ここの鋼球３２
が圧入される。圧入した鋼球３２は、図に示した
如く、モーターケース１８の切欠き３３の端面を
力Ｆで押圧する。この力Ｆは、モーターケース１
８をフレーム１７の他方の側面に形成された突部
３４に強固に押圧し、またモーターケース１８を
プラテン１３と接近する方向に付勢し、モーター
ケース１８のガイドピン１９をフレーム１７のガ
イド溝２０に強固に押圧する。このようにしてモ
ーターケース１８はフレーム１７に精確かつ、強
固に固定されることになり、結局印字ユニツトは
印字位置に精確かつ強固に固定される。

尚、鋼球３２とモーターケース１８の接触は、
点接触が好ましく、これによりバネ３０による力
Ｆはより効果的に印字ユニツトの固定に利用され
る。

次に活字ホイール１４の取り換え操作の説明を
行なう。まず第５図のように印字位置に固定され
た印字ユニツトを、操作レバー２３をＡ方向に回
動させることにより、Ｂ方向に直線的に後退させ
る。この時、印字ユニツトの後退にともなつて、
鋼球３２がモーターケース１８の切欠き３３の端
面を乗り越える。鋼球３２が切り欠きの端面を乗
り越えると、今度はバネ３０がモーターケース１
８をＢ方向をに後退させる力を発生し、モーター
ケース１８の後端カム面１８Ａがストツプレバー
２６に当接する。

第６図はこの状態を示したものであり、この状
態から更に操作レバー２３Ａ方向に回動させる
と、印字ユニツトは、カム面１８Ａでストツプレ
バー２６に摺接しながらＣ方向に回動する。

第７図は、操作レバー２３がその限界までＡ方
向に回動された状態を示しており、この時モータ
ーケース１８のガイドピン１９は、フレームのガ
イド溝２０から完全に抜け出ており、活字ホイー
ル１４はほぼ上方を向いている。またこの状態で
は、コイルバネ２７，２８によつて印字ユニツト
を反Ｃ方向に回動させようとする付勢力が、印字
ユニツトの自重により打ち消され、印字ユニツト
は第７図の状態に安定的に停止する。この状態で
活字ホイールを交換した後、操作レバー２３を反
Ａ方向に回転させると、前述動作と逆の動作が行
なわれ、再び第５図の印字位置に印字ユニツトは
復帰し、その位置に正確かつ強固に固定されるこ
とになる。

尚、本発明は上記実施例に限定するものでな
く、例えばデイジー型印字ユニツトを持つプリン
タだけでなく、他のインパクト型印字ユニツトを
持つプリンタにも応用できる。また実施例におけ
る鋼球３２は、例えばコロ等の回転部材でも良
い。

（効果） 以上のように本発明によれば、印字ユニツトを
印字ユニツト保持機構に保持する際に、印字ユニ
ツトの穴部に球部材の一部が嵌入して、印字ユニ
ツトを印字ユニツト保持機構の側面方向及びプラ
テン方向へ付勢するので、部品精度及び組み立て
精度等を上げることなく簡単な構成で印字ユニツ
トを印字ユニツト保持機構に精確かつ強固に固定
することができる。更に、インパクト型プリンタ
の印字字の衝撃力に耐えて印字ユニツトをプラテ
ンから所定距離の位置に強固に固定することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来例の説明図、第３図は本
発明実施例の斜視図、第４図は取付フレームの斜
視図、第５図〜第７図は操作説明図。 １４……活字ホイール、１５……モータ、１６
……ハンマー、１７……取付フレーム、１８……
モーターケース、１９……ガイドピン、２０……
ガイド溝、３０……板バネ、３２……鋼球。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ インパクト型印字ユニツトを変位自在に保持
   する印字ユニツト保持機構を備えて、プラテン上
   の被記録材に印字を行うインパクト型プリンタに
   おいて、 前記印字ユニツト保持機構の対面する第１、第
   ２の側面と、 前記第１の側面に設けられた第１の穴部と、 前記印字ユニツトを前記印字ユニツト保持機構
   に保持する際に、前記第１の穴部の内側に位置す
   る、前記印字ユニツトの側面に設けられた第２の
   穴部と、 前記印字ユニツト保持機構の外側から板バネで
   付勢されて前記第１の穴部に嵌入して前記印字ユ
   ニツト保持機構の内側に球面を露出する球部材
   と、 を有し、 前記印字ユニツトを前記印字ユニツト保持機構
   に保持する際に、前記第２の穴部に前記印字ユニ
   ツト保持機構の内側に露出している前記球部材が
   嵌入して、前記印字ユニツトを前記第２の側面方
   向及び前記プラテン方向へ付勢することを特徴と
   するインパクト型プリンタ。