JPH0126451Y2

JPH0126451Y2 -

Info

Publication number: JPH0126451Y2
Application number: JP7842183U
Authority: JP
Priority date: 1983-05-25
Filing date: 1983-05-25
Publication date: 1989-08-08
Also published as: JPS59184640U

Description

【考案の詳細な説明】 (A) 考案の技術分野本考案はインパクト・シリアルプリンタの印字
部の機構に関する。

(B) 技術の背景近来、各種バンキング端末機や、ワードプロセ
ツサ等にインパクト・シリアルプリンタが広く開
発、実用化されている。タイプホイールはこれら
プリンタ装置に多用されており、種類としては所
謂花弁型及びその変形としてクラウン型が主流を
なしている。

かかるプリンタ装置は、オフイスオートメーシ
ヨンに於ける端末機として利用度が高まつて居
り、印字の高速化と共に品字品質の確保が要請さ
れている。

(C) 従来技術と問題点以下、従来技術についてインパクト・シリアル
プリンタの概要を第１図乃至第４図を参照して説
明する。

第１図はインパクト・シリアルプリンタの概要
を例示する平面図、第２図は第１図の要部側面
図、第３図は第２図のＤ部拡大図、第４図は第３
図のＥ矢視図である。

第１図に示すように、プリンタは円筒型のプラ
テン１を有して居り、プラテン１と平行に軸部材
２及び３が設けられている。軸部材２及び３には
キヤリア４が摺動自在に嵌合支持されて居り、キ
ヤリア４の一端部（図に於ては前端部）にはベル
ト５を介してスペースモータ６が接続され、スペ
ースモータ６を適宜正逆方向に回転させる事に依
り、キヤリア４を図中矢印Ａ，Ｂ方向に自由に移
動させることが出来る。

キヤリア４上にはブラケツト７が軸８を支点と
して回動自在に設けられて居り、ブラケツト７に
はローテーシヨンモータ９が固定され、ローテー
シヨンモータ９の後部（図に於て右側）にはエン
コーダ１０が取付けられている。又ローテーシヨ
ンモータ９の前部（図に於て左側）の軸１１には
プラテン１と対向するようにタイプホイール１２
が取付けられている。更にブラケツト７には、ハ
ンマー１３ａを有するハンマーマグネツト１３
が、タイプホイール１２を介してプラテン１に対
向するように固定されて居り、ハンマーマグネツ
ト１３を励磁、解除する事に依りハンマー１３ａ
をプラテン１方向に自由に突出させる事が出来
る。

従つてプラテン１に巻き掛けた印字用紙に印字
を行う際は、ローテーシヨンモータ９を駆動し、
タイプホイール１２を回転させて所定の活字１４
とハンマーマグネツト１３のハンマー１３ａとを
対向整列させ、しかる後ハンマーマグネツト１３
を励磁し、ハンマ１３ａをプラテン１方向に突出
させ、活字１４とハンマー１３ａの先端を当接さ
せて、活字１４をプラテン１上の印字用紙に図示
していないインクリボン等を介して押圧接触させ
て行うものである。印字終了後はハンマーマグネ
ツト１３の励磁を解除し、ハンマー１３ａを後退
させて、次の印字動作への待機状態に入る。この
ようにして次々にタイプホイール１２中の所要の
活字１４を選択、印字すると共に、スペースモー
タ６を駆動させてキヤリア４を矢印Ａ，Ｂ方向に
適宜移動させる事に依り印字動作が継続される。
しかしながら合成樹脂成形等で作られたタイプホ
イール１２の寿命には限度があり、高品質の印字
を確保する為には適宜新品と交換する必要があ
る。

この際第２図及び第３図に示す如く、ブラケツ
ト７は、キヤリア４の梁部１７に突設したピン１
５の先端部を抱持する如く設けた板ばね１６に依
つて係止されている。従つてタイプホイール１２
の交換の為にブラケツト７を軸８を支点として矢
印Ｃ方向に回転させると、板ばね１６はピン１５
から外れて、タイプホイール１２は他に構造物が
無く交換作業が容易な矢印Ｃ点付近迄回動させる
ように構成されている。

又キヤリア４とブラケツト７の上下左右の位置
決めの為に、ピン１５と板ばね１６の係止状態に
於ては、第４図に示す如くピン１５はブラケツト
７の切欠き溝１８に挿入されている。

しかし乍らかかる構造に於ては、ピン１５のス
ムーズな挿入の為にピン１５の直径より若干切欠
き溝１８の巾寸法を大きくせねばならず、この分
がキヤリア４に対するブラケツト７の左右のがた
となつて現れ、ひいては印字部全体の左右のがた
つきとなつて印字品質の低下を招く欠点が有つ
た。

(D) 考案の目的本考案の目的は、上記欠点を解決する為のもの
で、簡単な構造でキヤリアに対するブラケツトの
位置決めが行え、印字品質の向上が可能となる印
字機構を提供するにある。

(E) 考案の構成本考案は上記目的を達成する為に、プラテンの
長軸に沿つて走行するキヤリアに回動可能にブラ
ケツトを軸支し、該ブラケツトに搭載した印字部
に依つて、前記プラテンに巻掛けられた印字媒体
に印字を行なうプリンタ装置であつて、前記ブラ
ケツトに、突設した係合材及びばね材を具え、前
記キヤリアに固着した係止部材にＶ字形溝を設
け、前記ばね材のばね圧に抗して前記係合材を前
記溝に係合し、該ブラケツトの回動を係止したも
のである。

(F) 考案の実施例以下本考案の一実施例について第５図及び第６
図を参照して説明する。

第５図は本考案に依るキヤリアとブラケツトの
係止部の機構を説明する側面図、第６図ａは第５
図のＦ矢視図、第６図ｂは同図ａのＧ部拡大説明
図である。図に於て、１９はＶ字形溝、２０はシ
ヤフト２１はスタツド、２２は板ばねである。

第５図及び第６図ａに示す如くキヤリア４に
は、ほぼ中央部の軸と直角方向にＶ字形溝１９を
形成したシヤフト２０を軸部材２と平行に設けて
ある。又軸８でキヤリア４に軸着されたブラケツ
ト７には、前記したシヤフト２０のＶ字形溝１９
に係合するようにスタツド２１が突設してあり、
更に板ばね２２を第５図に示す如くシヤフト２０
を抱持して係止するように設けてある。

かかる構成にする事で、第６図ａに示す如くブ
ラケツト７の中柱状のスタツド２１はキヤリア４
に設けたシヤフト２０のＶ字形溝１９に係合して
同図ｂに示す如く斜面２個所で点接触する。従つ
て垂直方向の力矢印Ｐ１は矢印Ｐ２及びＰ３に分
力されて、垂直方向の他に水平方向のがたつき防
止が可能となり、正確な位置決めが行われる。板
ばね２２はシヤフト２０を抱持して、シヤフト２
０とスタツド２１の密着固定を確実なものにして
いる。

以上に依り、ブラケツト７とキヤリア４のがた
が無くなると同時にブラケツト７に搭載された印
字部とキヤリア４のがたも無くなるので印字品質
を向上させる事が出来る。

(G) 考案の効果以上説明したように本考案に依ればキヤリア側
にＶ字形溝を形成した部材を、ブラケツト側には
前記したＶ字形溝と係合するスタツドを設ける事
でキヤリアとブラケツト相互のがたがなくなり、
従つてブラケツトに搭載された印字部とキヤリア
のがたも無くなり、印字品質を向上させる事が出
来た。

【図面の簡単な説明】

第１図はインパククト・シリアルプリンタの概
要を例示する平面図、第２図は第１図の要部側面
図、第３図は第２図のＤ部拡大図、第４図は第３
図のＥ矢視図、第５図は本考案に依るキヤリアと
ブラケツトの係止部の機構を説明する側面図、第
６図ａは第５図のＦ矢視図同図ｂは同図ａのＧ部
拡大説明図である。図に於て１はプラテン、２，３は軸部材、４は
キヤリア、５はベルト、６はスペースモータ、７
はブラケツト、９はローテーシヨンモータ、１０
はエンコーダ、１２はタイプホイール、１３はハ
ンマーマグネツト、１３ａはハンマー、１４は活
字、１５はピン、６，２２は板ばね、１８は切欠
き溝、１９はＶ字形溝、２０はシヤフト、２１は
スタツドである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

プラテンの長軸に沿つて走行するキヤリアに回
動可能にブラケツトを軸支し、該ブラケツトに搭
載した印字部に依つて、前記プラテンに巻掛けら
れた印字媒体に印字を行なうプリンタ装置であつ
て、前記ブラケツトに、突設した係合材及びばね
材を具え、前記キヤリアに固着した係止部材にＶ
字溝を設け、前記ばね材のばね圧に抗して前記係
合材を前記溝に係合し、該ブラケツトの回動を係
止したことを特徴とする印字機構。