JPS5928392Y2 - 電池寿命警告表示付時計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電気光学的表示装置を備えた電子時計に於る
電池寿命警告表示方式の改良に関する。

電池をエネルギー源とする型孔時計は、その電池寿命が
尽きると同時に、時計としての機能が失われるため、こ
の電池寿命が尽きる時期を予告する必要がある。

しかるに、前記電池の電圧を電界効果トランジスタのス
レッショルドレベルを利用した電圧検出回路をサンプリ
ングが動作させることにより一定の電圧降下状態を検出
し、警告表示を行う、所謂電池寿命警告表示が行われて
いるが、この電池寿命警告表示は、使用者に、電池寿命
の尽きる時期が近いことを警告し、電池交換を促すもの
であり、警告効果の高い表示方式が望ましく、電子光学
的表示装置を備えたデジタル電子時計に於ては、前記電
圧降下状態の検出時に時刻表示を含む表示の一部又は全
部を、点滅表示等の異常表示状態とする方式が行われて
いる。

しかるに一般のテ゛ジタル電子時計に於いては、時刻情
報や、カレンダー情報の修正を行う場合、モード選択回
路によって、通常表示モードから時刻修正モードに切換
えることにより、修正可能状態に選択された表示桁を点
滅表示させて明示する方式が採用されており、このため
電池寿命警告表示状態になると時刻修正が行えなくなる
という欠点があった。

本考案の目的は、上記欠点を解決し、警告効果の高い電
池寿命警告表示を行うとともに警告時に於いても時刻修
正を行うことが出来る電子時計を提供することにある。

以下図面により本考案の一実施例を説明する。

第１図は、本考案に於る電子時計のブロック線図であり
、１は水晶振動子、２は発振回路、３は分周回路、４は
計時回路であり、分カウンタ４ａ、時カウンタ４ｂ、日
カウンタ４Ｃ１曜カウンタ４ｄにより構成されている。

５はデコーダ、６は表示制御回路、７はドライバー回路
、８は電気光学的表示装置であり、前記時計回路４の各
カウンタに対応した分表示部８ａ、時表示部８ｂ、日表
示部８Ｃ１曜表示部８ｄを有する。

９は時刻修正用の桁選択スイッチ、１０は桁選択スイッ
チ９によって選択された桁を修正する修正スイッチであ
る。

１１はモード選択回路であり、前記スイッチ９及び１０
の操作信号を受けて、通常表示モードと時刻修正モード
とを選択するとともに通常表示端子ＮＤ、時刻修正端子
Ｃａ −Ｃｂ及び修正信号端子ＰＣに各信号を供給する
。

１２は電池であり、各回路に電源電圧ＶＤＤを供給して
いる。

さらに１３は電界効果トランジスタのスレッショルドレ
ベルを利用した電圧検出回路であり、前記計時回路４の
発生するサンプリング信号ＰＳにより、電池１２の電圧
を周期的にチェックし、電池電圧が予め設定された値以
下になると、出力端子０に論理ルベルの動作信号を発生
する。

１４は計数回路であり、前記電圧検出回路１３の動作信
号を計数し、一定値に達すると出力端子Ｑに警告信号を
発生する。

１５及び１６はＡＮＤゲートである。

上記構成に於いて水晶振動子１、発振回路２、分周回路
３、計時回路４、デコーダ５、ドライバー回路７、電気
光学的表示装置８は、周知のデジタル電子時計を構成し
ており、モード選択回路１１が、通常表示端子ＮＤを指
定している通常表示状態に於いては、表示制御回路６は
電気光学的表示装置８の各表示部をすべて正常な表示状
態に保っている。

次に時刻修正動作を説明すると、前記桁選択スイッチ９
を１回操作すると、その操作信号により時刻修正端子Ｃ
ａが指定され、この結果計時回路４の分カウンタ４ａが
修正可能状態に桁選択されるとともに、表示制御回路６
の指定により、電気光学的表示装置８の分表示部８ａが
点滅表示状態となって、修正可能状態にあることを表示
する。

この状態に於て、修正スイッチ１０を操作すると、モー
ド選択回路１１の修正信号端子ＰＣよりその操作回路に
対応した数の修正信号が発生し、修正可能状態にある分
カウンタ４ａを修正する。

そしてこの修正状態は分表示部８ａによりモニターする
ことが出来る。

同様にして桁選択スイッチ９の操作ごとに、モード選択
回路１１の時刻修正端子Ｃｂ 、Ｃｃ 、Ｃｄが順次指
定され、この結果時カウンタ４ｂ、日カウンタ４ｃ、曜
カウンタ４ｄ、が順次修正可能状態となり、それぞれ対
応する表示部のみが点滅表示となる。

そして修正スイッチ１０の操作により、修正指定状態に
ある各カウンタを修正することが出来る。

前記モード選択回路１１の各時刻修正端子０３〜個の指
定は点線で示すごとくタイマー（図示せず）により一定
時間後通常表示状態ＮＤに復帰する。

次に電池寿命警告表示について説明する。

本実施例では、計時回路４より供給されるサンプリング
信号Ｐｓは、２時間周期のパルスであり又リセット信号
Ｐｒは、２４時間周期のパルスである。

そして、３進の計時回路１４の出力端子Ｑが論理Ｏにあ
る時はＡＮＤゲート１５がＯＮ状態にあるので、リセッ
ト信号Ｐｒは、ＡＮＤゲート１５を通過して計数回路１
４のリセット端子Ｒに供給され計数回路１４を２４時間
ごとにリセットしている。

又電圧検出回路１３は、サンプリング信号Ｐｓにより２
時間ごとにサンプリング動作を行うが前記電池１２の電
圧が電圧検出回路の動作レベル迄低下してない間は、そ
の出力端子Ｏに動作信号は発生せずしたがって計数回路
１４の出力端子Ｑにも警告信号が発生しないので電池寿
命警告表示は行われない。

次に電池１２の寿命が近くなって電圧が低下するか又は
低温度、照明用ランプの点灯等の悪条件による電圧低下
時に電圧検出回路１３のサンプリング動作が行われると
、出力端子Ｏに動作信号を発生し、計数回路１４を歩進
する。

そして上記電圧低下の原因が電池１２の寿命である場合
は、前記動作信号はサンプリング動作ごとに発生し、計
数回路１４は前記動作信号を３個計数したとき出力端子
Ｑに警告信号を発生する。

そしてこの時モード選択回路１１の通常表示端子ＮＤが
指定されていればＡＮＤゲート１６の出力端子が論理１
となって表示制御回路６が動作し電気光学的表示装置８
のすべての表示部が点滅表示となって電池寿命警告表示
を行う。

一方電圧低下の原因が低温度又は照明用ランプの点灯等
の悪条件による場合は、この悪条件に於ける電圧検出回
路１３のサンプリング動作が３回行われた場合にのみ計
数回路１４の出力端子Ｑに警告信号を発生して電池寿命
警告表示を行うものであり、しかも計数回路１４はＡＮ
Ｄゲート１５を通過するリセット信号Ｐｒによって２４
時間ごとにリセットされるため、実際は２４時間以内に
３回の誤サンプリング動作が行われたときのみ電池寿命
警告の誤表示が行われるものであり、確率的に見ると十
分な誤動作防止効果を有する。

さらに前記電池１２の寿命による電圧低下時に於いて計
数回路１４の出力端子Ｑに論理１の警告信号が発生する
とＡＮＤゲート１５がＯＦＦ状態となってリセット信９
Ｐｒが阻止され、電池寿命警告表示は継続される。

そしてこの電池寿命警告表示状態中に桁選択スイッチ９
を操作してモード選択回路１１の時刻修正端子Ｃａ−Ｃ
ｄを指定すると通常表示端子ＮＤに接続されたＡＮＤゲ
ート１６の出力端子が論理０となって電池寿命警告表示
が停止され、かわって時刻修正端子によって指定された
表示部が点滅し修正桁選択表示を行う。

そして前記モード選択回路１１が通常表示状態に復帰す
ることによりＮＤ端子が論理１となって電池寿命警告表
示が再開される。

上記のごとく本考案に於いては電気光学的表示装置に於
る電池寿命警告表示を、時刻修正モードに於いて禁止し
ているため、警告表示効果の高い点滅表示を電池寿命警
告表示と、修正桁選択表示とに兼用することが出来、電
池寿命警告表示状態に於ても時刻修正を行うことが可能
となった。

さらに、アラーム、タイマー等の機能を備えた電子時計
に於いても同様の理由により電池寿命警告表示状態に於
るアラーム時刻等の機能設定が可能となり、携帯者にと
って信頼性が高くかつ使いやすい電池寿命警告表示付時
計を提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に於る電子時計のブロック線図である。 ４・・・・・・計時回路、６・・・・・・表示制御回路
、８・・・・・・電気光学的表示装置、１１・・・・・
・モード選択回路、１２・・・・・・電池、１３・・・
・・・電圧検出回路、１４・・・・・・計数回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電池、電子回路、時刻表示用の電気光学的表示装置、前
   記電池の電圧レベルを検出して警告信号を発生する電圧
   検出回路、前記警告信号にて制御され、電気光学的表示
   装置を点滅して電池寿命警告表示を行わせる表示制御回
   路、通常表示モードと時刻修正モードとを選択するモー
   ド選択回路を備えた電子時計に於いて、前記警告信号を
   一方の入力とし、他方の入力を前記モード選択回路に接
   続するとともに、その出力を表示制御回路に接続してな
   る禁止ゲートを設けることにより、時刻修正モードに於
   いて警告表示を禁止したことを特徴とする電池寿命警告
   表示付時計。