JPS5927650B2 - 軽量形鋼の連続冷間成形装置およびそれを使用する成形法 - Google Patents

軽量形鋼の連続冷間成形装置およびそれを使用する成形法

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JPS5927650B2
JPS5927650B2 JP5424780A JP5424780A JPS5927650B2 JP S5927650 B2 JPS5927650 B2 JP S5927650B2 JP 5424780 A JP5424780 A JP 5424780A JP 5424780 A JP5424780 A JP 5424780A JP S5927650 B2 JPS5927650 B2 JP S5927650B2
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豊 三原
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【発明の詳細な説明】 この発明はUトラフや溝形鋼などの一辺が開いた断面形
状の軽量形鋼の連続冷間成形装置およびそれを使用した
成形法に関し、亦デツキプレート等の広幅断面で複数溝
断面をもつ冷間ロール成形品の連続成形装置およびそれ
を使用した成形法に関する。
例えば、帯板から断面U字状の如ぎ形鋼を連続的に成形
する設備としては従来、一定の間隔を設けて列設された
10〜12基の水平ロールスタンドからなる連続冷間成
形設備が知られており、前記設備中に帯板を送りこみ、
各水平ロールスタンドに組込まれた所定形状の孔型が形
成されている上下の駆動成形ロールによつて、連続的に
所定の断面形状に成形していた。
上記のような設備によれば、能率的に種々の断面形状の
形鋼を製造することができるが、前記複数基の水平ロー
ルスタンドは、成形する形鋼の断面寸法に合わせたカリ
バ一を有する上下水平成形ロールを必要とするところか
ら、成形する形鋼の断面形状が大形の場合には、当然前
記上下水平成形ロールは大形のロールとなり、従つて設
備は全体的に大型化して多額の設備費を必要とする上、
各水平成形ロールを駆動させるために大容量のモータを
必要とし、大量の電力を消費して運転費も多額に昇り、
膨大な設備費、運転費を要して製品がコスト高になる問
題があつた。
また、上記の如く水平成形ロールが大型化すると、成形
の際にロール中心部と外周部とにおける周速の差が大き
くなり、前記周速差から、成形された製品のリブ上部外
側面に庇が発生して製品品質を劣化させる上、成形材料
の断面形状によつては、多大の成形力を必要とするため
、前記水平成形ロールのフランジ部や凸部に過大のスラ
スト荷重と曲げモーメントが作用する結果、水平成形ロ
ールに割れが生じて補修、取替えが必要となり、更に、
製品形状を変更する場合には、全スタンドの水平成形ロ
ールの取替えや心出し、およびパスラインの調節に多く
の時間と手間を必要とし、精度も高くしにくい等、多く
の問題点を有していた。
上記のようなカリバーロールスタンド列による連続冷間
成形に対して例えば特公昭52−17517号公報には
、素材の巾方向中央部すなわちウエブ部を上下からピン
チして通板駆動のみを行なう複数段のピンチロールと、
各ピンチロール間にて成形のみを行なう非駆動の遊転ロ
ールおよび通板孔を備えた成形プレート部材とを備え、
成形プレート部材をピンチロールと別の背骨部材に支持
させて組替を一括に行なえるようにした設備が開示され
ている。しかしながらこの設備では駆動ロールとしての
ピンチロールのスタンド間に成形プレート部材を位置さ
せるため、成形プレート部材同志の間隔が成形上あきす
ぎる欠点があり、縁波などの成形不安定を生じやすい。
一般にロール成形においては成形ロール径の決定は重要
な問題であり、成形ロール段の間隔との兼ね合いで成形
ロール径が小さくなつたりすると成形の安定性が低下す
る。また上記の成形プレート部材の固定が背骨部材だけ
で行なわれているため補強不足により通板の起動および
停止時等の速度変化時に素材が振れる欠点もある。この
発明は、上述のような観点から、大型形鋼を成形する場
合においても、小型の設備で且つ少ない消費電力で製造
ができ、製品外側面にロール周速差から生ずるような庇
や、ロール割れ等が発生せず、製品形状の変更による組
替えが容易で、しかも既設の成形設備を利用して簡単に
改造ができる形鋼の連続冷間成形設備を提供するもので
、特に通板ライン中における成形部を成形プレートのみ
の任意間隔での列設構造とし、その前後に素材の押込み
を行なう装入部と引抜きを行なう定形部とを設けてこれ
ら装入部と定形部にのみ駆動用ピンチロールを配置し、
さらに定形部において断面形状や反り等の形状不良の修
正およびその後の切断時の切口断面変形の防止のための
冷間成形時の残留応力の均一化を行なうようにした軽量
形鋼の連続冷間成形装置およびそれを使用した成形法を
提供しようとするものである。
この発明を実施例図面と共に説明すれば以下の通りであ
る。
第1図aはこの発明の基本的な実施例に係る成形装置の
配列が、また第2図にはその変形態様が示されている。
第1図aにおいて装置全体は図中矢印で示す通板ライン
の土流から下流へ順に装入部1、成形部2、定形部3を
連設してなり、装入部1による素材鋼板の押込みと定形
部3による引抜きとを各々駆動ロールで行なつて中間の
成形部2ではロール駆動を行なわず、遊転ローラによる
断面形状の曲げ成形のみを行なうようにしてある。
装入部1において各々上下一対の駆動水平ロールを備え
たピンチローールスタンド1a,1bが間隔をあけて配
置され、素材鋼板のラインへの押込み駆動を行なうよう
になされている。
4は素材鋼板のキヤンバや板厚の巾方向の不均一などに
よつて生ずるウオーキングを阻止して通板のアライニン
グを行なうサイドガイドロールで、勿論他のアライニン
グ手段に置き換えることも可能である。
例えばピンチロールスタンド1bで素材鋼板の巾方向の
圧下分布を変えて片側圧下とすることによつても上記ア
ライニングは可能であり、また第2図に示すようにピン
チロールスタンド1a,1bの間に別のピンチロールス
タンド1cを配置ノして、スタンド1cのピンチロール
を片側のみ土昇或いは下降させて通板を行なうことによ
りキヤン.バ量に応じた片側の通板軌跡を増減してアラ
イニングを行なうようにしてもよい。
ピンチロールスタンド1a,1cは第3図に示すように
スタンドフレーム6に軸5,5によつて取付けられた上
および下の駆動水平ロール11,11を有し、その駆動
は周知のように軸5,5を図示しない減速機を介して電
動機により所定速度で駆動することにより行なわれる。
ピンチロールスタンド1bは1a,1cと同じ第3図に
示すフラツトなロール11,11′のものでもよいが、
第4図に示すような成形に先立つ予備的な曲げ加工を素
材に与えるように上ロール11を凸ロールに、下ロール
1「を凹ロールにしたスタンドを用いてもよい。上述の
ようなピンチロールスタンド1a,1b,1cにおいて
は、上下ロール11,11′間の間隙12に素材鋼板1
0が送り込まれ、土下ロールによつてピンチされて成形
部2へ押込まれ、必要に応じてピンチロールスタンド1
bにて予備曲げが行なわれる。
成形部2は、成形用の遊転ロールを備えた成形プレート
9を架台7に多段に配列支持したもので、素材鋼板の通
板駆動手段を含んでいない。
第1図aの例では成形プレート9は共通の架台7に所望
間隔で支持されており、この架台7は例えばトラス構造
の剛構造のものからなる。
また第2図の例では成形プレート9はスタンド状に一対
ずつ架台8に支持されて列設されている。この架台8と
して例えば従来のロールスタンドを用いることも可能で
、第5図および第6図にはその場合の詳細な例示がなさ
れている。すなわち第5図および第6図において、架台
8はスタンドフレームとして示されており、16はスタ
ンドフレーム8に装着されている成形ユニツトで、前記
成形ユニツト16は、スタンドに元々設けられた土下の
口ール軸5,5′にそれぞれ嵌挿される管胴17,1r
7と、前記管胴17,17′をその両管端部において互
いに連結するフレーム18と、前記管胴17,17′の
外周面に、前記管胴17,17′の長さ方向に沿つて取
りつけられた土下の水平フレーム19a,19a′およ
び19b,19b′と、前記上下の水平フレーム19a
,19bおよび19a/,19b′の各端面に、材料1
0の移送される方向に面して取りつけられた上部位置決
めプレート20a,20a′および下部位置決めプレー
ト20b,20b′と、前記上下位置決めプレート20
a,20bおよび20a′,20b′の表面に取りつけ
られた複数の遊転する成形ローラを有する成形プレート
9,9′とから構成されている。成形プレート9,9′
は、成形部中のもの全てについて成形用の遊転ローラの
取りつけ角度がやや異なるだけで、その構造は全く同じ
であるから、以下一つの成形プレートについて説明する
第6図から明らかな如く、成形プレート9は、移送され
る材料10が通過し得る透孔22が形成されたプレート
材21からなり前記透孔22の近傍には、移送される材
料10のウエブ10bを幅方向にわたつて下面から支承
して拘束する遊転ローラ23が取付け座26により、ま
た材料10のフランジ辺となる両側辺10a,10a′
を屈曲成形せしめるために前記両側辺10a,10a′
の外面に接触される外面拘束用遊転ローラ24a,24
bが取付け座2ra,2rbにより、また前記両側辺1
0a,10a′の屈曲部に屈曲部内面から接触する内面
拘束用遊転ローラ25a,25bが取付け座28により
、プレート材21にそれぞれボルトで取りつけられてい
る。上記のような成形プレート9の取りつけに当つては
、下部位置決めプレート20bの表面下端部にその幅方
向に沿つて設けられた突出縁部29に、プレート材21
の下端面を当接させまた上部位置決めプレート20aの
上端部にその幅方向に沿い適宜の間隔をおいて取りつけ
られた起倒自在の位置決め片30を、プレート材21の
上端部に前記位置決めプレート20aの位置決め片30
と対応する位置に設けられた係合溝31に係止せしめる
ことによつて、成形プレート9の高さ方向の位置決めが
なされる。
また、図示はされていないが、位置決めプレート20a
,20bの表面両側に、その垂直方向に沿つて設けられ
た凸条を、プレート材21の裏面両側に、前記凸条と対
応する位置に設けられた凹溝に嵌挿することによつて、
成形プレート9の幅方向の位置決めがなされる。上記の
位置決めは本例がロールスタンドを利用したものなので
成形ユニツト方式を採用していることによるもので、通
常のトラス構造の共通架台7或いはスタンド架台8を配
設する場合には成形プレート9の上下および左右位置調
整をライナ或いはねじ機構による微調整可能な手段によ
つて行なうようにし、これによつて各成形プレートの通
板パスラインレベルの調整とライン巾方向の心出し調整
とを行なう。なお、成形プレート9に取りつけられてい
る遊転ローラ23の取付け座26、遊転ローラ24a,
24bの取付け座2ra,2rbおよび遊転ローラ25
a,25bの取付け座28は、成形プレートへのボルト
による取付けに当り、その取付け孔が長孔となつていて
、成形プレート9に設けられている調節ボルト32,3
3および34a,34bの操作により、前記長孔の範囲
内でその取付け位置が調節でき、これによつて製品の板
厚形状等に対する微調整を行なうことができる。
上記した構造からなる成形ユニツト16は、その管胴1
7,17′を、スタンドフレーム8に装架されたロール
軸5,5′に嵌挿することによつて、容易に装着される
。なお、既設の成形設備を利用し成形ユニツト16を取
りつける場合は、ロール軸5,5′につながるユニバー
サルジョイントの連結を解除し、あるいは電動機の駆動
を止めることによつて、ロール軸5,57を駆動せしめ
ないようになしておくものとする。上述のように成形プ
レート9はカリバ一付ロールに比べてはるかに薄いもの
であるため、例えロールスタンドを利用して配列したと
してもその軸5,5/の径近くまで間隔をせばめること
ができ、従つて種々の断面形状、板厚の形鋼の成形に際
して成形上最適なプレート間隔を設定することができ、
ロール成形の安定性の向上に大きく寄与する。
例えば成形部の上流側で成形段数を増加し、下流側で成
形段数を減じて成形を安定させることも可能である。定
形部3は駆動ピンチロールによる成形済形鋼の引出しと
、断面形状および反りの修正、さらにはその後の切断時
の切口変形の防止のための矯正とを行なうもので、引抜
用ピンチロールスタンド13,13およびサイドロール
装置14とを連設してなる。
引抜用ピンチロールスタンド13は第r図に示すように
スタンドフレーム36,36に装架された軸37,37
′に上下駆動ロール38,38′を装備したもので、上
下駆動ロール38,38′間に成形済形鋼のウエブ部1
0bをピンチして駆動力を伝え、軸3r,37′の駆動
系は前述の装入部1のピンチロールスタンド1a,1b
,1cなどと同様である。
尚、第T図において10a,10a′は各々形鋼のフラ
ンジ辺を示す。サイドロール装置14は上記スタンド1
3,13間で上記フランジ辺10a,10a′にライン
巾方向の所定の押込みを与える外面サイドロールと押戻
しを与える内面サイドロールとを備えるもので、第1図
では成形プレートと同様のサイドロールプレートおよび
プレート架台からなる例が示され、第2図にはその変形
としてスタンド式の例が示されている。
サイドロールプレートは第8図および第9図に示すよう
に外面サイドロール39a,39a′と通板用透孔40
aを備えた外面用プレート41aと、内面サイドロール
39b,39b′と通板用透孔40bを備えた内面用プ
レート41bとからなり、これらが所定間隙を介して第
5図および第6図と同様にフタンドフレーム42に取付
けられている。
外面サイドロール39a,39a/は各々フランジ辺1
0a,10a′の外面に接して転動する遊輪で、第9図
に示すようにシリンダ装置42によつて支点43を中心
に回動するベース44上に別のシリンダ装置45により
ロール軸に直角方向へ進退量を調節可能に軸支され、内
面サイドロール39b,39b′も同様にシリンダ装置
49によつて支点46を中心に回動するベース4r上に
別のシリンダ装置48によりロール軸と直角方向に進退
量を調整可能に軸支さへこれによつて両サイドロール3
9a,39a′および39b,39b/はライン巾方向
への傾角と押込量又は押戻し量を調整できるようになさ
れている。
サイドロール装置14の変形例として第2図に示したサ
イドロールスタンドは、第10図に略示するような外面
サイドロール50a,50a′と内面サイドロール50
b,50b′とを各々前記の例と同様な傾角および押込
み量又は押戻し量の調整ができるようにスタンドに軸受
してなるものである。
この発明においては、装入部1に装入された素材鋼板1
0はそのピンチロールスタンド1a,1b又は1a,1
c,1bによつて成形部2へ押込まれ、この際必要に応
じてピンチロールスタンド1bにて予備曲げを施される
と共に各ピンチロールスタンド又はサイドガイドロール
4によつてキヤンバ等に対するアライニングが与えられ
、成形部2にて多段の成形プレート9を通過する間にそ
の遊転する成形ローラにより順次所定断面形状に曲げ成
形され、定形部3にて引板用ピンチロールスタンド13
によつて引抜かれると共にサイドロール装置14によつ
て所望のライン巾方向の押込みおよび押戻しをフランジ
辺に受け、これにより成形時の残留応力が均一化されて
、フランジ縁開き寸法等の断面形状の修正、長さ方向上
下の反りの修正、およびその後の切断時に生じる切口変
形の防止処理が施されるものである。
すなわち、製品の寸法形状精度は第11図aに示すUト
ラフの例における断面形状について述べると、一例とし
て上巾寸法WOは300〜340mmで精度を±2mm
1下巾寸法Wcは200〜220m71Lで精度を±2
mm1フランジ高さHa,hbは220〜240m7!
Lで精度を±2mm1板厚tは6〜8關,θは778に
するが、上巾WOは素材コイルT.M.Bの材質変動、
形状変動、および成形時の縁波の発生で変動しやすく、
更に重要なことは定尺切断時に成形後の残留応力によつ
て切口変形を生じ、大幅な精度の悪化が起きることであ
り、従つてこの残留応力に対する変形の防止を含めたオ
ンラインでの修正が必要である。
また下巾Wcはプレス成形の場合とちがつてロール成形
ではロールの寸法でほぼ精度上の満足が得られるもので
ある。さらにフランジ高さHa,hbは、熱延コイルの
キヤンバ一や巾方向板厚分布の不均一で変動が生じるが
、素材コイルの条件を一定規準レベル内にそろえること
と、場合によつては前述した装入部1のピンチロールス
タンドでの片側圧下や片側上下軌道長の調整或いはサイ
ドガイドロールによるアライニングを適切に行なうこと
により精度上は満足できる。さらにまたWa,Wbの差
すなわちフランジの倒れについては、Ha,hbの変動
、長手方向の反り、ネジレと共に発生するが、反りおよ
びHa,hbを所定精度内にすることによりその発生を
抑生することができる。従つて成形に際して定形部3で
制御すべきは、上巾WOと、切口変形による切断時の上
巾WOの精度と、長手方向上下の反りが最も重要なもの
として対象になる。
上記の反りについては第13図に一定長さL当りの上下
の反り量yとして示してあり、これは例えば定形部3の
引抜用ピンチロールスタンド13を三段構成として中央
のピンチロールのパスライン高さレベルを変えることに
より反り量に応じたアップビル又はダウンビル状のパス
ラインを与えることによつても単独に制御できるが、後
述の残留応力の均一化による修正によつて或いは両者を
組合せて制御することにより、他の上巾や切口変形の修
正と共に制御可能である。
切口変形についてはロール成形時の残留歪が切断位置に
て変形を引起すことにより生じるもので特に上巾WOが
切断面部分で大幅に変化することを云う。すなわち、所
望の断面形状に冷間成形されて行く帯鋼が冷間成形途中
工程において成形ロールで一定方向の残留歪を与えられ
るため、成形品の長手方向の任意位置の残留応力分布は
平衡状態を保つていて成形後の形状は安定している。
しかし、一且成形品を任意の位置で切断すると残留応力
がバランスをくずして切断面の変形が発生し、この切断
面の変形状態のごく一般的な現象としては通常第14図
aのように成形方向にそつて切断位置の上流側(定尺成
形材の先端T)が縮み側へ、又下流側(定尺成形材の後
端B)が広がり側へ変形し、この場合の変形量Wfbを
正として扱うものとする。また変形が第14図bのよう
に逆転する場合はその変形量Wfbを負として扱うもの
とする。上記切口変形を小さくするためのサイドロール
装置によるフランジ辺の押込み押戻しについては先に出
願した特願昭54−168078号にて詳細に開示した
ので詳述しないが、この発明では前述上巾WOおよび反
り量yと共にこの切口変形量Wfbを零に近づけるため
の制御を実験式による演算式に基づいて共に行なうもの
である。
先ず上巾WOの精度についてその制御式を下記のように
与える。
但しα:内面サイドロール39bの設定角度〔Deg〕
(第11図b参照),XO:外面サイドロール39aの
押込み量(Mll(第12図参照),X:内面サイドロ
ール39bによる曲げ戻し量〔11(第12図参照、X
=XO+Xl,Xl:内面サイドロールによる押戻し量
1111),Ak,bk,ck:定数、1,m,n:正
の整数である。
また切口変形量Wfbに対する精度についてその制御式
を下記の通り与える。
但しB,a′K,b′K,c′kは定数である。
さらに長手方向土下の反り量yに対する精度についてそ
の制御式を下記の通り与える。但しC,a″K,b″K
,C″kは定数である。
上記(1)〜(3)式においてαの代りに内面サイドロ
ールによる押し戻し量X1を用いてもよく、またXOの
代りに第11図Cに示した外面サイドロールの設定角度
β〔Deg〕を用いてもよい。第15図、第16図、第
17図に示した実験結果はα,XO,Xについてのもの
であるが、α,β,Xの組合せや、Xl,XO,βの組
合せでも精度は良く、制御パラメータとして三種以上の
組合せなら適宜置き換え可能である。第15図、第16
図、第1r図の実験結果から或る寸法の素材鋼板を所定
の成形部構成にて成形する場合の各定数が得られ、これ
らを(1)〜(3)式に代入して下記(4)〜(6)式
を得る。
を付して示すと、 この(4Y(5Y(6Y式を逆算して計測される△WO
,△Wfb,△yによつて△α,△XO,ΔXを修正し
形状制御する。
すなわち制御演算式は、となる。
上記(7X8)(9)式から判るように、Δα,ΔXO
,△Xの制御演算は極めて単純化され、△WO,△Wf
b,△yの計測を定形部(3)の出側で行なうことによ
り高精度の成形が果せるものである。
各計測については、土巾偏差ΔWOの検出を定形部(3
)のサイドロール装置14の出側から切断装置直前まで
一の間の任意位置で接触変位計或いは光学式長さ計等の
非接触測定器により上巾寸法WOを計測してそれを目標
設定値と比較して行ない、反り量偏差△yを一定長さに
おける長手方向土下のウエブ部10bの反り量の同様な
測定と比較によつて求めることにより、△WOおよび△
yをオンライン制御入力として用いることができる。ま
た切口変形量△Wfbについては切断装置で切断した直
後に定尺材尾端と次の定尺材となる成形材先端との±巾
寸法の検寸により制御装置の切断時点毎のデータ入力と
して用いることができる。制御機構としては通常のフイ
ードバツク制御ループを組めばよく、ΔWO,△Wfb
,△yの各入力により演算装置で(7X8X9)式の演
算を行ない、△αの制御信号で例えば第9図のシリンダ
装置49の動作を制御し、△XOの制御官号で同じくシ
リンダ装置45の動作を制御し、△Xの制御信号で上記
△XOと共に△X1=△X−△&から△X1を求めてこ
れによりシリンダ装置48の動作を制御し、シリンダ装
置42は一定のβを保つように制御することでサイドロ
ール装置による形状修正が果される。尚、前述の説明で
はUトラフや溝形鋼などの二辺が開いた単一溝断面形状
の軽量形鋼の成形について述べたが、第1図bに示すよ
うに成形部2の次に別の成形部2′を連設し、このよう
に成形部を多段にすることによつて前段成形部2で第1
図cのような断面形状に成形したのち後段成形部7で第
1図dのような断面形状に連続的に成形するなど、広幅
の複数溝断面形状の軽量形鋼の成形も可能である。
以上に述べたようにこの発明ではラインの前端と後端に
おいてのみ通板駆動用のピンチロール設備を設け、中間
部には駆動用ピンチロールを含まない遊転成形ロールを
もつ成形プレートの多段配列からなる成形部を配置した
ので、全ラインにわたつて大径の上下水平ロールを設け
る従来例に比べてロール設備が軽減化できると共にカリ
バーロールを用いないからロール原価が低減でき、製品
サイズや形状の変更に際して通板駆動用のピンチロール
設備はそのままで成形部の成形プレートだけを組替えれ
ばよく、設備の小形化と消費電力の低減化および組替作
業の能率向上が可能であり、大形製品を成形する場合に
おいても製品庇の発生がなく、またその形状精度も高水
準に保てるものである。
成形プレートは製品寸法、形状毎にいくつかの組を準備
しておくことにより、製品寸法、形状の変更に際してプ
レートのみを取替え、プレートの位置決めだけを行なえ
ばラインの組替が完了する。またその際、成形プレート
間には水平ロール設備がないから、各成形プレート間隔
を成形上最適の間隔寸法に任意に設定することができ、
さらに定形部ではサイドロール装置のサイドロールが或
る範囲で可動であるから製品寸法や形状の変更に際して
そのロール組替は不要となり、残留応力の均一化による
形状修正を行なうことにより切断後の定尺材の寸法形状
の精度が著るしく向上し、オフラインでの修正作業が不
要となるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図aはこの発明の基本的な実施例のライン構成を示
す側面図、第1図bは広幅の複数溝をもつ断面形状を得
る場合に適用した別の実施例のライン構成を示す側面図
、第1図cは前面の前段の成形部での成形断面形状を示
す断面図、第1図dは同じく後段の成形部での成形断面
形状を示す断面図、第2図は第1図aの実施例の変形態
様を示す側面図、第3図は装入部のピンチロールスタン
ドの一例を一部断面で示す正面図、第4図は同じく別の
ピンチロールスタンドの一例を一部断面で示す正面図、
第5図は成形プレートとそのスタンド架台を一部断面で
示す側面図、第6図は前図の矢印A方向からみた正面図
、第7図は引抜用ピンチロールスタンドの一例を一部断
面で示す正面図、第8図はサイドロール装置の一例を一
部断面で示す側面図、第9図は左半分を第8図の矢印方
向から、また右半分を同じく矢印c方向から示した正面
図、第10図はサイドロール装置の別の例を略示する斜
視図、第11図aは成形形鋼の各部寸法を説明するため
の断面形状を示す説明図、第11図B,cは内面および
外面サイドロールの傾角を示す説明図、第12図はサイ
ドロール装置による押込量と押戻し量を説明するための
平面説明図、第13図は反り量を説明するための斜視説
明図、第14図A,bは切口変形量を説明するための平
面説明図、第15図は上巾WOの実験式に基づく実験結
果を示す線図、第16図は切口変形量Wfbの同様の線
図、第17図は反り量yの同様な線図である。 1・・・・・・装入部、1a,1b,1c・・・・・・
ピンチロールスタンド、2・・・・・・成形部、3・・
・・・・定形部、7・・・・・・共通架台、8・・・・
・・スタンド架台、9・・・・・・成形プレート、13
・・・・・・引抜用ピンチロールスタンド、14・・・
・・・サイドロール装置、22・・・・・・素材鋼板通
適用の孔、23・・・・・・ウエブ下面拘束用遊転ロー
ラ、24a,24b・・・・・・フランジ外面拘束用遊
転ローラ、25a,25b・・・・・・内面拘束用遊転
ローラ、39a,39a′・・・・・・外面遊転サイド
ロール、39b,39b′・・・・・・内面遊転サイド
ロール、40a,40b・・・・・・素材鋼板通過孔、
41a,41b・・・・・・サイドロールプレート、4
2・・・・・・サイドロールスタンド。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 素材鋼板の通板ライン上に上流側から下流側へ装入
    部と成形部と定形部とを構成するように複数のロール手
    段を多段に連設した軽量形鋼の連続冷間成形装置におい
    て、装入部が素材鋼板押込み用の上下一対の駆動水平ロ
    ールを備えたピンチロールスタンドからなり、成形部が
    該ピンチロールスタンドの下流に設けられた架台に着脱
    可能に支持され且つ各々が素材鋼板に所定の断面形状を
    与えるための外面拘束用遊転ローラと内面拘束用遊転ロ
    ーラと素材鋼板通過用の孔とを有する成形プレートの多
    段配列からなり、定形部が上記成形された素材鋼板のウ
    ェブ部を所望の通板高さレベルにて上下からピンチして
    該素材鋼板を引抜くための上下一対の駆動ロールを備え
    た引抜用ピンチロールスタンドと、上記成形された素材
    鋼板のフランジ辺に内面側および外面側から各々接して
    該フランジ辺に通板ライン巾方向の適宜の押込みと押戻
    しを与える傾角の調整が可能な外面および内面の両遊転
    サイドロール装置とからなることを特徴とする軽量形鋼
    の連続冷間成形装置。 2 通板ラインの上流側から下流側に装入部と成形部と
    定形部との組合せを連設すると共に該成形部を複数段に
    したことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の連
    続冷間成形装置。 3 各成形プレートが通板ライン巾方向へ位置調整可能
    に架台に固定支持された特許請求の範囲第1項に記載の
    連続冷間成形装置。 4 各成形プレートが通板高さレベルを調整可能に架台
    に固定支持された特許請求の範囲第1項に記載の連続冷
    間成形装置。 5 遊転サイドロール装置が、内面又は外面用遊転サイ
    ドロールを通板ライン巾方向への傾角と進退量を調整可
    能に支持したサイドロールスタンドからなる特許請求の
    範囲第1項に記載の連続冷間成形装置。 6 遊転サイドロール装置が、内面又は外面用遊転サイ
    ドロールを通板ライン巾方向への傾角と進退量を調整可
    能に組込んだ素材鋼板通過孔付きのプレートと該プレー
    トを固定支持するサイドロールプレート架台とからなる
    特許請求の範囲第1項に記載の連続冷間成形装置7 素
    材鋼板押込み用の上下一対の駆動水平ロールを備えたピ
    ンチロールスタンドからなる装入部;該ピンチロールス
    タンドの下流に設けられた架台に着脱可能に支持され且
    つ各々が素材鋼板に所定の断面形状を与えるための外面
    拘束用遊転ローラと内面拘束用遊転ローラと素材鋼板通
    過用の孔とを有する成形プレートの多段配列からなる成
    形部;該成形部で成形された素材鋼板のウェブ部を所望
    の通板高さレベルにて上下からピンチして該素材鋼板を
    引抜くための上下一対の駆動ロールを備えた引抜用ピン
    チロールスタンドおよび上記成形された素材鋼板のフラ
    ンジ辺に内面側および外面側から各々接して該フランジ
    辺に通板ライン巾方向の適宜の押込みと押戻しを与える
    傾向の調整が可能な外面および内面の両遊転サイドロー
    ル装置とからなる定形部;とを備え、これら装入部と成
    形部と定形部とを素材鋼板の通板ライン上に順に連設し
    てなる連続冷間成形装置を用いて軽量形鋼を成形し、次
    いで走間剪断により定尺に切断するに際し、定形部出側
    において成形形鋼の断面形状寸法および長手方向の上下
    の反り量を計測すると共に切断直後の切口の断面変形量
    を計測し、これら計測結果が目標値に近づくように各計
    測結果と目標設定値とによつて内面または外面遊転サイ
    ドロール装置のいずれか一方の傾角、外面遊転サイドロ
    ール装置によるフランジ辺縁部の押込み量、内面遊転サ
    イドロール装置によるフランジ辺縁部の押戻し量をフィ
    ードバック制御し、冷間成形時の残留応力を均一化する
    ことにより所定の形状精度を得ることを特徴とする軽量
    形鋼の連続冷間成形法。 8 引抜用ピンチロールスタンドを複数段使用し、各段
    の通板高さレベルを上記反り量に対応して制御すること
    により該反りを矯正する特許請求の範囲第7項に記載の
    成形法。 9 装入部のピンチロールスタンドにおいて素材鋼板の
    キヤンバ或いは巾方向板厚変化等に対する通板のアライ
    ニングを行なう特許請求の範囲第7項に記載の成形法。
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KR20020087552A (ko) * 2001-05-14 2002-11-23 코리아프랜트 주식회사 고광택 도장된 소재의 성형장치

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