JPS5927583B2 - 外科用縫合糸 - Google Patents
外科用縫合糸Info
- Publication number
- JPS5927583B2 JPS5927583B2 JP52031875A JP3187577A JPS5927583B2 JP S5927583 B2 JPS5927583 B2 JP S5927583B2 JP 52031875 A JP52031875 A JP 52031875A JP 3187577 A JP3187577 A JP 3187577A JP S5927583 B2 JPS5927583 B2 JP S5927583B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- suture
- urokinase
- surgical
- threads
- immobilized
- Prior art date
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- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、外科用縫合糸に関するものであり、さらに詳
しくは、縫合糸表面にウロキナーゼが固定化されている
ことを特徴とする異物反応性の少ない外科用縫合糸に関
するものである。
しくは、縫合糸表面にウロキナーゼが固定化されている
ことを特徴とする異物反応性の少ない外科用縫合糸に関
するものである。
外科用縫合糸とは、人体細胞または血管などを縫合する
外科用糸であり、現在のところ、それらの材質としては
、絹、腸線、木綿などの天然高分子物質、再生セルロー
ス、セルロースエステル、ポリアミド、ポリエステル、
ポリアクリル、ポリオレフィンなどの合成高分子物質が
用いられている。
外科用糸であり、現在のところ、それらの材質としては
、絹、腸線、木綿などの天然高分子物質、再生セルロー
ス、セルロースエステル、ポリアミド、ポリエステル、
ポリアクリル、ポリオレフィンなどの合成高分子物質が
用いられている。
しかし、外科用縫合糸全般については、まだ解決すべき
問題点が多数あるといわれている。
問題点が多数あるといわれている。
それらの問題点のうち大きなものは外科用縫合糸が生体
に対して異物として作用することである。
に対して異物として作用することである。
たとえば、血管外科分野において血管を縫合した場合、
縫合糸のまわりに好ましくない血栓が形成されるという
問題がある。
縫合糸のまわりに好ましくない血栓が形成されるという
問題がある。
外科用手術糸においては異物反応が少ないほかに、強度
、柔軟性、結び目の作り易さ、均一性、殺菌のし易さな
どの条件を満たすことが要求されている。
、柔軟性、結び目の作り易さ、均一性、殺菌のし易さな
どの条件を満たすことが要求されている。
本発明者らは、以上の点に鑑み鋭意研究した結果、ウロ
キナーゼを縫合糸表面に固定化することにより異物反応
性の少ない外科用縫合糸が得られることを見い出し、本
発明を完成したものである。
キナーゼを縫合糸表面に固定化することにより異物反応
性の少ない外科用縫合糸が得られることを見い出し、本
発明を完成したものである。
本発明に用いられる縫合糸としては、たとえば絹糸、木
綿糸、羊腸線、牛腸糸、ポリアミド糸、ポリエステル糸
、ポリアクリル糸、ポリオレフィン糸などがあげられる
。
綿糸、羊腸線、牛腸糸、ポリアミド糸、ポリエステル糸
、ポリアクリル糸、ポリオレフィン糸などがあげられる
。
これら縫合糸は単繊維であってもよいし、撚糸あるいは
編み糸の形であってもよい。
編み糸の形であってもよい。
本発明に用いられるウロキナーゼは尿よυ抽出される酵
素であり、血栓症疾患の治療薬として用いられているも
のである。
素であり、血栓症疾患の治療薬として用いられているも
のである。
本発明においてウロキナーゼは、共有結合法、イオン結
合法、物理的吸着法などの方法により縫合糸表面に固定
化される。
合法、物理的吸着法などの方法により縫合糸表面に固定
化される。
共有結合法は縫合糸表面の反応性に富む官能基とウロキ
ナーゼとの間に共有結合を形成せしめる方法である。
ナーゼとの間に共有結合を形成せしめる方法である。
イオン結合法は縫合糸表面にイオン交換基を導入し、そ
のイオン交換基とウロキナーゼとの間にイオン結合全形
成せしめる方法である。
のイオン交換基とウロキナーゼとの間にイオン結合全形
成せしめる方法である。
物理的吸着法はウロキナーゼを疎水性結合、ファン・デ
ア・ワールスカなどにより縫合糸表面に吸着せしめる方
法である。
ア・ワールスカなどにより縫合糸表面に吸着せしめる方
法である。
縫合糸の材質に応じて、それに適した固定化方法を選択
する必要があるが、以下にそれらを列記する。
する必要があるが、以下にそれらを列記する。
(1)ポリアミド、ポリエステル、絹、腸線など末端あ
るいは(および)側鎖にカルボキシル基あるいは(およ
び)アミノ基を有する高分子物質を素材とした縫合糸に
対しては、たとえばN。
るいは(および)側鎖にカルボキシル基あるいは(およ
び)アミノ基を有する高分子物質を素材とした縫合糸に
対しては、たとえばN。
N′−ジシクロへキシルカーポジイミド、1−シクロヘ
キシル−]−[]2−モルホリノー4)−エチル]−カ
ーポジイミド〜メトーパラートルエンスルホネ−1’%
N−エチルー5−フェニルイソオキサゾリウム−3′〜
スルホネー)、N、N’−ジカルボニルジイミダゾール
などの脱水縮合剤の存在下にウロキナーゼを反応させる
ことによりウロキナーゼを共有結合により固定化するこ
とがCきる。
キシル−]−[]2−モルホリノー4)−エチル]−カ
ーポジイミド〜メトーパラートルエンスルホネ−1’%
N−エチルー5−フェニルイソオキサゾリウム−3′〜
スルホネー)、N、N’−ジカルボニルジイミダゾール
などの脱水縮合剤の存在下にウロキナーゼを反応させる
ことによりウロキナーゼを共有結合により固定化するこ
とがCきる。
縫合糸表面へさらに多くのカルボキシル基を導入するた
めには、縫合糸表面のアミノ基にポリアクリル酸、ポリ
グルタミン酸、カルボキシメチルヤルロース、アルギン
酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン無水
マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレ
1ン酸共重合体などのポリカルボン酸あるいはそれらの
活性誘導体を反応させればよく、しかる後、導入された
カルボキシル基あるいはそれらの活性誘導体を利用して
ウロキナーゼを共有結合あるいはイオン結合により固定
化することができる。
めには、縫合糸表面のアミノ基にポリアクリル酸、ポリ
グルタミン酸、カルボキシメチルヤルロース、アルギン
酸、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン無水
マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレ
1ン酸共重合体などのポリカルボン酸あるいはそれらの
活性誘導体を反応させればよく、しかる後、導入された
カルボキシル基あるいはそれらの活性誘導体を利用して
ウロキナーゼを共有結合あるいはイオン結合により固定
化することができる。
さらに、縫合糸表面をポリエチレンイミン、ホリビニル
アルコールのアミノアセタール化物、ポリビニルアミン
などのポリアミンで処理することにより表面にアミン基
を導入し、しかる後、それらアミン基を利用してウロキ
ナーゼを共有結合あるいはイオン結合により固定化する
ことができる。
アルコールのアミノアセタール化物、ポリビニルアミン
などのポリアミンで処理することにより表面にアミン基
を導入し、しかる後、それらアミン基を利用してウロキ
ナーゼを共有結合あるいはイオン結合により固定化する
ことができる。
アミン基を利用してウロキナーゼを共有結合により固定
化する場合には、脱水縮合剤のほかにグルタルアルデヒ
ド、塩化シアヌルなどのカップリング剤を用いることが
できる。
化する場合には、脱水縮合剤のほかにグルタルアルデヒ
ド、塩化シアヌルなどのカップリング剤を用いることが
できる。
(2)木綿、再生セルロース、セルロースエステルなど
セルロース系物質を素材とした縫合糸の場合は、まず表
面をブロムアセチルプロミド、塩化シアヌル、ブロムシ
アンなどにより活性化した後、ウロキナーゼを共有結合
により固定化することができる。
セルロース系物質を素材とした縫合糸の場合は、まず表
面をブロムアセチルプロミド、塩化シアヌル、ブロムシ
アンなどにより活性化した後、ウロキナーゼを共有結合
により固定化することができる。
(3)ポリオレフィン系あるいはポリアクリル系物質を
素材とした縫合糸の場合は、部分酸化、部分加水分解に
よりカルボキシル基などを導入した後、ウロキナーゼを
共有結合により固定化することができる。
素材とした縫合糸の場合は、部分酸化、部分加水分解に
よりカルボキシル基などを導入した後、ウロキナーゼを
共有結合により固定化することができる。
このようにして縫合糸表面にウロキナーゼが固定化され
た外科用縫合糸は異物としての組織反応が従来の外科用
縫合糸に比べてはるかに少ない。
た外科用縫合糸は異物としての組織反応が従来の外科用
縫合糸に比べてはるかに少ない。
特に血管縫合糸として用いる場合、従来の縫合糸に比べ
て血栓形成を起こしにくいという特長を有する。
て血栓形成を起こしにくいという特長を有する。
本発明の外科用縫合糸は異物反応性が少ないという特長
のほかに、外科用縫合糸に要求される強度、柔軟性、結
び目の作り易さ、均一性、殺菌のし易さなどの条件をウ
ロキナーゼの固定化によって失うことなく満している。
のほかに、外科用縫合糸に要求される強度、柔軟性、結
び目の作り易さ、均一性、殺菌のし易さなどの条件をウ
ロキナーゼの固定化によって失うことなく満している。
本発明の外科用縫合糸は、エチレンオキサイドなどの気
体殺菌剤を用いて容易に殺菌することができる。
体殺菌剤を用いて容易に殺菌することができる。
さらに、X線、γ線、中性子、電子等の照射などの方法
によっても殺菌することができる。
によっても殺菌することができる。
次に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例 l
ポリエチレンテレフタレート製の編み糸タイプ; の外
科用縫合糸(3−0号)を次のように処理した。
科用縫合糸(3−0号)を次のように処理した。
(1) 10wt% ポリエチレンイミン水溶液中で
かき寸ぜながら50°Cで5時間処理後、水洗し乾燥し
た。
かき寸ぜながら50°Cで5時間処理後、水洗し乾燥し
た。
(2) ついで、エチレン−無水マレイン酸共重合体
の4wt% アセトン溶液中でかきまぜながら30°
Cで5時間処理後、アセトンで洗浄し、乾燥した。
の4wt% アセトン溶液中でかきまぜながら30°
Cで5時間処理後、アセトンで洗浄し、乾燥した。
(3)ついで、ウロキナーゼの生理食塩水溶液(600
単位/罰)中に7℃で24時間静置後、生理食塩水で洗
浄した。
単位/罰)中に7℃で24時間静置後、生理食塩水で洗
浄した。
このようにしてウロキナーゼが固定化された外科用縫合
糸の抗血栓性試験を、フィブリン平板を用いて行った。
糸の抗血栓性試験を、フィブリン平板を用いて行った。
すなわち、得られた外科用縫合糸をフィブリン膜上に置
いて37℃で24時間放置したところ、縫合糸と接触す
るフィブリン膜部分が溶解されるのが観察された。
いて37℃で24時間放置したところ、縫合糸と接触す
るフィブリン膜部分が溶解されるのが観察された。
実施例 2
絹製の編み糸タイプの外科用縫合糸(3−0号)を次の
ように処理した。
ように処理した。
(1) 20 wt%グルタルアルデヒド水溶液と1
/15M−リン酸緩衝液(PH7,5Jとの等容量混合
液中でかきまぜながら7℃C30分間処理後、氷冷した
生理食塩水で洗浄した。
/15M−リン酸緩衝液(PH7,5Jとの等容量混合
液中でかきまぜながら7℃C30分間処理後、氷冷した
生理食塩水で洗浄した。
(2)ついで、ウロキナーゼの生理食塩水溶液(600
単位/ml)中でかきまぜながら7℃で30分間処理後
、生理食塩水で洗浄した。
単位/ml)中でかきまぜながら7℃で30分間処理後
、生理食塩水で洗浄した。
得られた縫合糸について実施例1と同様にして抗血栓性
試験を行ったところ、ウロキナーゼが固定化された絹製
の外科用縫合糸においても抗血栓性が認められた。
試験を行ったところ、ウロキナーゼが固定化された絹製
の外科用縫合糸においても抗血栓性が認められた。
実施例 3
ナイロン6製のモノフィラメント・タイプの外科用縫合
糸(7−0号)を次のように処理した。
糸(7−0号)を次のように処理した。
(1) 2wt%のポリエチレンイミンおよび2wt
%のジシクロへキシルカーポジイミドを含むメタノール
溶液中、室温で5時間かきまぜながら処理した後、メタ
ノールで洗浄した。
%のジシクロへキシルカーポジイミドを含むメタノール
溶液中、室温で5時間かきまぜながら処理した後、メタ
ノールで洗浄した。
(2) ついで、20wt%グルタルアルデヒド水溶
液と1/15M−リン酸緩衝液(PH7,5)との等容
量混合液中、7℃で30分間かきまぜながら処理した後
、氷冷した生理食塩水で洗浄した。
液と1/15M−リン酸緩衝液(PH7,5)との等容
量混合液中、7℃で30分間かきまぜながら処理した後
、氷冷した生理食塩水で洗浄した。
(3) ついで、ウロキナーゼの生理食塩水溶液(6
00単位/ml )中、7°Cで30分間かきまぜなが
ら処理した後、生理食塩水で洗浄した。
00単位/ml )中、7°Cで30分間かきまぜなが
ら処理した後、生理食塩水で洗浄した。
得られた縫合糸について実施例1と同様にして抗血栓性
試験を行ったところ、ウロキナーゼが固定化されたナイ
ロン6製の外科用縫合糸においても抗血栓性が認められ
た。
試験を行ったところ、ウロキナーゼが固定化されたナイ
ロン6製の外科用縫合糸においても抗血栓性が認められ
た。
Claims (1)
- 1 縫合糸表面にウロキナーゼが固定化されていること
を特徴とする異物反応性の少ない外科用縫合糸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52031875A JPS5927583B2 (ja) | 1977-03-22 | 1977-03-22 | 外科用縫合糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52031875A JPS5927583B2 (ja) | 1977-03-22 | 1977-03-22 | 外科用縫合糸 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53117284A JPS53117284A (en) | 1978-10-13 |
JPS5927583B2 true JPS5927583B2 (ja) | 1984-07-06 |
Family
ID=12343202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52031875A Expired JPS5927583B2 (ja) | 1977-03-22 | 1977-03-22 | 外科用縫合糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5927583B2 (ja) |
-
1977
- 1977-03-22 JP JP52031875A patent/JPS5927583B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53117284A (en) | 1978-10-13 |
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