JPS5927300B2 - 電気加工液の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は放電加工、ワイヤーカット、放電々解加工、電
解研削加工等の電極と被加工体間に加工液を介在させて
通電することより加工する電気加工において、前記加工
液の制（財）装置に関するものである。

電気加工液にはケロシン、蒸溜水、電解液、油水混合液
等の加工目的に対応した各種加工液が使用されている。

いずれも循環等の繰返し利用されるが、加工によつて性
能が劣化する。例えばケロシンを用いて放電加工すると
、放電による溶解飛散物が粉末微粒子となつて加工液中
に分散混合し、そしてこの微粒子が酸化し、またこれが
触媒的に作用して加工液中の水分、溶存酸素、ガス等を
吸着した状態で混合する。この酸化等のためにｐＨが変
化し電極が溶解されたり、また電導度が低下してアーク
、短絡等の異常放電が発生し易くなる欠点がある。また
水を主体とする加工液では水分蒸発により電導度が変化
し、ｐＨが変化して加工性能が劣化する。本発明はこの
ように繰返し利用する加工液の再生処理の制御装置であ
り、水系加工液、油水混合加工液を利用するものにおい
て、加工後の排出加工液に洗浄水を超音波を作用させな
がら混合し水液接触処理する処理装置を設け、該処理装
置により処理された加工液を加工間隙に循環供給するよ
うにしたことを特徴とする。

洗浄水は、水道水、蒸溜水等を用い、これを超音波を作
用させながら加工液中に混合し、超音波により水微粒子
、気体、バブルをつくりながら水液接触処理することに
よつて加工液中の酸化物等の微細コロイドを水微粒子及
び気体バブルの界面で凝集して分離し沈降させ、同時に
ｐＨを制御し、導電度を制（財）して再生処理をする。

以下一実施例の図面により本発明を説明する。

１は電極、２が被加工体で、対向により加工間隙を形成
し、こゝに端子３からパルス通電することにより放電作
用、または電解作用により加工が行なわれる。

４は電極１を支持し、且つ加工の進行に応じて加工間隙
を常に微小な一定の値に制御するサーボ装置、５は力旺
タンク６内に設けられた加工台で、前記被加工体２を固
定して取付ける。

７は加工液の供給ノズルで、ポンプ８から供給される加
工液を前記加工間隙部に向けて噴流供給する。

勿論加工液の噴流は電極１に噴流孔を形成して、そこか
ら間隙に加圧噴流することもよく、また被加工体２側か
ら噴流することもできる。９は加工排液が供給される貯
蔵タンク、１０は加工排液をフイルタ１１を通して済過
した加工液が貯蔵される貯蔵タンク、１２は水洗装置用
の超音波振動装置で、ポンプ１３によつて供給されるタ
ンク１４内洗浄水を貯蔵されているタンク１０内加工液
中に超音波作用で混合し、攪拌して水液接触による洗浄
を行なう。

１５はポンプ８によつて加工部に供給される加工液の電
導度を検出する素子で、この検出信号により制御装置１
６が作動し、ポンプ１３を制脚して洗浄水の混合量を制
釘することにより加工液の電導度を一定に制脚するよう
にし一′ある。

１７はタンク９の底に設けた液排出パイ、１８は開閉バ
ルブで、タンク９内底部に挿入したＰＨ検出素子１９に
よる検出信号で制御装置２０により前記バルブ１８の開
閉制岬が行なわれる。

タンク１０内の貯蔵加工液がポンプ８によりノズル７に
供給され、ノズル７から加工部に噴流され加工が行なわ
れる。

加工液は加工部分を流下しタンク６に集められ、加工排
液がタンク６の底から排液タンク９に供給される。タン
ク９内の貯蔵液は徐々にポンプで汲み上けられフイルタ
１１を過して加工屑等が淵過され、済過液が次の貯蔵っ
，・ンク１０に貯蔵され、この加液はポンプ８によつて
再び加工部分に供給され、これが循環して行なわれ加工
液は繰返利用される。貯蔵タンク１０に貯蔵された加工
液は水洗処理を受けて再生される。

即ちタンク１４内には水道７１・、゛、蒸溜水、電解質
混合水等の目的に応じた洗浄水が入れてあり、この洗浄
水をポンプ１３によつて超音波振動の混合装置１２に供
給し、タンク１４内の加工液中に混合する。混合は超音
波振動を作用させて混合するから微細粒子化しながら混
合し、水液接触する。そして洗浄水中に溶け込んでいる
か、混合時に混入した気体により超音波バブルが作られ
、水系加工液の場合これが核となつ゛、加工液中の酸化
物等の微細コロイドが凝集し次第に体積を増大して沈降
するようになる。また油水混合加工液の場合には超音波
混合された水微粒子との界面においてもコロイドの凝集
作用が働いて分離し、こうして加工液中酸化物の分離除
去を行ない、ＰＨを制脚し電導度を制ｍｌする。加工に
よつて酸化された加工排液はこの洗浄によつてＰＨを増
大するよう制御され、また電導度が増大、または減少し
た加工液はこの水添によつて初期の値に制薗される。タ
ンク１０内の加工液は洗浄水を混合したま＼ポンプ８に
よつて加工部に供給されるが、供給途中加工液は検出素
子１５を通過して電導度を検出される。素子１５の検出
信号で制御装置１６はポンプ１３を制（財）し洗浄水の
供給量を制脚する。力旺液の電導度を一定にするように
洗浄水の供給量が制（財）され、加工部に供給される加
工液は常に一定の電導度を有するよう制岬される。なお
油水混合のエマルジヨン加工液においては加工によつて
消耗した分量に混合する洗浄水の混合量が制限されるこ
とは勿論である。このように水洗しながら、または水添
しながら再生処理した加工液を加工間隙に供給し加工を
続けることにより安定した高能率の加工を続けることが
できる。タンク９内の加工排液はＰＨ検出素子１９によ
りＰＨが一定値以下の、例えばＰＨ４以下になれば制御
装置２０によつてバルブ１８を開き加工液の廃棄を行つ
て新しい加工液の供給を行なうようにする。前記ＰＨ４
以上であれば前記水洗処理により再生し利用するように
制脚することによつて水洗の処理が容易であり、常に一
定性能の加工液を繰返供給して加工を続けることができ
る。なおタンタ１４内に貯えられた洗浄水には防錆剤を
混合しておけば水添による錆の発生を防止できる。

また洗浄水にイオン交換処理により蒸溜水を使用するこ
とによつて水洗によつても加工液の電導度を増大するこ
となく処理ができると共に、イオン交換処理することに
より水中に混合するクロールイオンを除去することがで
き、このクロールイオンが原因する加工表面のエツチピ
ツトの発生を防止することもできる。また洗浄水にＮａ
ＯＨ，ＫＯＨ，Ｃａ（０Ｈ）２等の塩基類ＮＯ３，ＳＯ
４，ＣＯ３，ＰＯ４等の酸類、を加えたアルカリ性水、
酸性水で洗浄することもできる。なお前記実施例におい
て洗浄水の混合量をＰＨ検出により制御し、ポンプ１３
を制御するように構成してもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例装置の構成図である。 １は電極、２は被加工体、３は加工パルス電源端子、４
はサーボ装置、５は加工台、６は加工タンク、７は加工
液供給ノズル、８はポンプ、９は排液タンク、１０は貯
蔵タンク、１１はフイルタ、１２は超音波振動装置、１
３はポンプ、１４は洗浄水タンク、１５は電導度検出子
、１６は制御装置である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加工間隙に水系もしくは油水混合加工液を供給しな
   がら通電して加工する電気加工装置において、加工後の
   排出加工液に洗浄水を超音波を作用させながら混合し水
   液接触処理する処理装置を設け、該処理装置により処理
   された加工液を前記加工間隙に循環供給するようにした
   ことを特徴とする電気加工液の制御装置。 ２ 加工液の電導度を検出し電導度が一定になる混合量
   の洗浄水を混合して処理する処理装置を設けた特許請求
   の範囲第１項に記載の電気加工液の制御装置。 ３ 加工液のｐＨ値を検出しｐＨ値が一定になる混合量
   の洗浄水を混合して処理する処理装置を設けた特許請求
   の範囲第１項に記載の電気加工液の制御装置。 ４ 洗浄水に、水道水、蒸溜水（イオン交換処理水を含
   む）、酸、塩基、塩類を含む水、またはこれらに防錆剤
   を加えたものを利用して処理する処理装置を設けた特許
   請求の範囲第１項に記載の電気加工液の制御装置。