JPS5927095Y2 - プリント基板の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数枚のプリント基板を筐体内にワンタッチ
で確実に実装し得るようにしたプリント基板の取付構造
に関するものである。

例えば、公衆電話機の筐体内にプリント基板を立設して
取付ける場合、一般にコ字状のブラケットの底面部にプ
リント基板を立設し、このプリント基板の上端面と嵌合
する嵌合部を備えた取付板をブラケットの両側面部に掛
は渡してねし止め固定するようにしたものが知られてい
る。

然るに、斯る従来のプリント基板取付構造にあっては、
嵌合部とプリント基板の上端面との嵌合精度を高める為
に、組立ての際プリント基板のブラケットへの取付位置
に注意を払う必要があった。

また、プリント基板の取付位置あるいは取付側である筐
体の構造によっては内部機器に制約されて取付板のねし
止めがしにくかったり、保守点検の際の取り外し作業が
面倒で煩られしいなどの多くの問題がった。

本考案は上記したような問題を解消防止すべくなされた
もので、全体が弾性を有して略コ字状に形成された取付
用ブラケットの底面部にプリント基板を立設し、両側面
部に設けられた支持孔と係合孔にプリント基板固定用板
の両端部に設けられた切起部と係合部を該両側面部の弾
性変形を利用してそれぞれ嵌入係合させると同時にプリ
ント基板固定用板の中間部に設けられた嵌合孔をプリン
ト基板の嵌合突起に嵌装させるという極めて簡単な構成
により、プリント基板のブラケットに対する取付誤差を
吸収し、しかもねじを一切使用しないため、ワンタッチ
で簡単に取付け、取り外し得るようにしたプリント基板
の取付構造を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本考案に係るプリント基板の取付構造を示す正
面図、第２図は平面図、第３図および第４図は要部の斜
視図である。

これらの図において、符号１で示すものは金属板を略コ
字状に折曲げて形成することにより、底面部２ａと、こ
の底面部２ａの両端に下端がそれぞれ連続して上方に延
在する１対の相対向する側面部２ｂ、２Ｃとから戒る取
付用ブラケットで、この取付用ブラケット１は全体が弾
性を有して前記底面部２ａが筐体本体の内底面３に２個
のスリーブ４と止めねじ５を介して固定されている。

前記底面部２ａの前方寄りにはコネクタ取付板６が３個
のスリーブ７と、止めねじ８を介して固定されており、
その上に２個の雌形コネクタ９，１０が同一直線上に並
設されている。

また、この底面部２ａの後方寄り中央部には１個の雌形
コネクタ１１が直接載置固定されている。

前記両側面部２ｂと２Ｃの上端中央には高さ方向に長く
のびる切欠部１２，１３がそれぞれ形成されており、こ
れらの切欠部１２．１３よりも前方寄り上端部には水平
方向に長くのびる支持孔１４とほぼ凸形の孔をなす保合
孔１５が相対向する位置にそれぞれ穿設されている。

更に両側面部２ｂと２Ｃの前記切欠孔１２，１３よりも
後方寄り中間部には高さ方向に長くのびる嵌合孔１６，
１７が相対向する位置に穿設されている。

１８はプリント基板固定用板で、この固定用板１８は全
長が前記取付用ブラケット１の両側面部２ｂ、２Ｃ間の
距離よりもやや長く形成されており、その一端には上方
にほば９０°折曲げられて前記側面部２ｂの支持孔１４
に嵌入係合する切起部１９が、他端には切欠溝２０ ａ
、２０ ｂによって細幅に形成された首部２１と、こ
の首部２１に連続して前記側面板２Ｃの係合孔１５に嵌
入係合する保合部２２がそれだけ設けられている。

また、その中間部には２枚のプリント基板２３．２４の
上端にそれぞれ突設された嵌合突起２５．２６に対応し
てｌ対の嵌合孔２７．２８が穿設されている。

前記プリント基板２３．２４は取付用ブラケット１の底
面部２ａの前方寄りに立設固定されるもので、その下端
には前記雌形コネクタ９，１０に対応して雌形コネクタ
２９．３０がそれぞれ固定されている。

一方、前記取付用ブラケット１の底面部２ａの後方寄り
に立設固定される他のプリント基板３１は、その両側に
前記両側面部２ｂ、２Ｃの嵌合孔１６．１７に対応して
それぞれ突設された１対の嵌合突起３２．３３を有し、
また下端には前記雌形コネクタ１１に対応して雌形コネ
クタ３４が固定されている。

したがって、２枚のプリント基板２３．２４を取付用ブ
ラケット１の底面部２ａ上に取付けられた雌形コネクタ
９，１０に立設固定する場合には、プリント基板２３．
２４に設けられた雌形コネクタ２９．３０をそれぞれ雌
形コネクタ９，１０に嵌入接続し、プリント基板固定用
板１８の切起部１９を側面部２ｂの支持孔１４と嵌入保
合させ、側面部２Ｃの前方寄り上端部を第４図に鎖線で
示す如く矢印外方に弾性変形させて前記プリント基板固
定用板１８の係合部２２を係合孔１５に挿通係合させる
と同時に該固定用板１８の嵌合孔２７．２８をプリント
基板２３．２４の上端に突設された嵌合突起２５．２６
にそれぞれ嵌装して両プリント基板２３．２４を固定す
る。

一方、後方のプリント基板３１を雌形コネクタ１１に立
設固定する場合には、プリント基板３１の雌形コネクタ
３４を前記雌形コネクタ１１に嵌入接続し、両側に設け
られた１対の嵌合突起３２．３３を両側面部２ｂ、２Ｃ
の嵌合孔１６，１７に該両側面部２ｂ、２Ｃを外方に弾
性変形させることにより嵌入係合させてプリント基板３
１を固定する。

かくして、このような取付構造によれば、１対のプリン
ト基板２３ 、２４をコネクタ９，１０とプリント基板
固定用板１８とで挟持保持しているため、確実な固定が
得られ、またプリント基板固定用板１８はその両端部が
取付用ブラケット１の両側面部２ｂ、２Ｃに簡単な保合
手段と両側面部２ｂ、２Ｃの弾性変形を利用して係合し
ているだけであるので、その取付け、取外しが容易であ
る。

また、プリント基板２３ 、２４はその上端を前後に傾
けて嵌合突起２５．２６とプリント基板固定用板１８の
嵌合孔２７．２８とを一致させることができるので、雌
形コネクタ９．１０の取付は誤差を吸収し、組立てが容
易である。

また、後方のプリンＩ・基板３１は両側面部２ｂ。２Ｃ
の弾性によって挟持保持されるので、このプリント基板
３１の固定も確実である。

尚、上記実施例はコネクタを介してプリント基板を取付
用ブラケットの底面部に立設固定した場合について説明
したが、底面部に直接立設してもよいことは勿論である
。

以上説明したように、本考案に係るプリント基板の取付
構造によれば、はぼコ字状に形成された全体が弾性を有
する取付用ブラケットの底面部にプリント基板を直接も
しくは間接的に立設し、このプリント基板の上端を、前
記取付用ブラケットの両側面部に両端がそれぞれ嵌入保
合するプリント基板固定用板を用いて固定保持するよう
に構成したので、単一のプリント基板固定用板を用いて
複数枚のプリント基板を同時に固定できるばかりか、止
めねじを一切用いていないため、プリント基板固定用板
の取付け、取外しが容易で、取付は保守点検時の作業性
を向上させることができる。

また、プリント基板とプリント基板固定用板との嵌合精
度はそれほど高いものが要求されないため、製作および
組立作業が容易であるなど、その実用的効果は非常に大
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るプリント基板の取付構造の一実施
例を示す正面図、第２図はその平面図、第３図および第
４図は要部斜視図である。 １・・・・・・取付用ブラケット、２ａ・・・・・・底
面部、２ｂ、２Ｃ・・・・・・側面部、３・・・・・・
筐体の内底面、１４・・・・・・支持孔、１５・・・・
・・係合孔、１８・・・・・・プリント基板固定用板、
１９・・・・・・切起部、２２・・・・・・係合部、２
３．２４・・・・・・プリント基板、２５．２６・・・
・・・嵌合突起、２７．２８・・・・・・嵌合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面部と、下端がこの底面部に連続して相対向する１対
   の側面部とによってほぼコ字状に形成され、両側面部の
   相対向する位置にそれぞれ支持孔と係合孔とが穿設され
   た全体が弾性を有する取付用ブラケットと、この取付用
   ブラケットの底面部に下端が直接もしくは間接的に固定
   されて立設され、上端に嵌合突起を形成してなるプリン
   ト基板と、一端に前記取付用ブラケットの支持孔に嵌入
   係止される切起部が形成され、他端に前記保合孔に嵌入
   係止される保合部が形成され、かつ中間部に前記プリン
   ト基板の嵌合突起が嵌入係合する嵌合孔が形成されたプ
   リント基板固定用板とから戊り、前記プリント基板固定
   用板は、前記切起部を前記支持孔に嵌入係合させ、保合
   部を前記保合孔に前記取付用ブラケットの両側面部を内
   側に弾性変形させながら嵌入保合させると同時に嵌合孔
   を前記プリント基板の嵌合突起に係合させて該プリント
   基板を固定することを特徴とするプリント基板の取付構
   造。