JPS5927045Y2 - トランス用締付金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフェライトコアを使用したトランス用締付金具
に関する。

従来、この種の締付金具は第１図に示すようにコ字状の
金具１と１字状の金具２とにより構成されており、組立
にあたっては、バネ部材３を介し鉄心４，５の上部およ
び両側部を包むようにコ字状の金具１を取付けると共に
、鉄心５の底部に１字状の金具２を当接し、コ字状の金
具１の両端に形成された爪６，６を１字状の金具２の切
込み７に係止させ、かつ爪６，６を折り曲げてコ字状の
金具１と１字状の金具２とにより鉄心４，５を固定する
よう構成されていた。

しかるに上記のように構成された締付金具においては、
鉄心４，５を確実に結合させるためにバネ部材３を介在
させる必要があり部品点数が多く、また爪６，６を折曲
げて両者の金具１，２を結合しなければならず組立が煩
雑であり、さらに締付金具１．２は鉄心４，５の周囲を
囲繞するように固定されるため、この締付金具１，２は
磁気回路を形成し、可飽和リアクトル等の場合悪影響を
与えるという欠点を伴なっていた。

また、他の締付金具の従来例としては、鉄心４，５の上
下に夫々１字状の金具（図示せず）を当接せしめ、夫々
の１字状の金具をネジおよびナツトにより締付固定して
鉄心４，５をサンドイッチ状に挾持する構成のものがあ
るが、この場合も使用部品が多いと共に、組立作業が煩
雑であるという欠点を有していた。

本考案は上記の欠点を改善したトランス用締付金具を提
供することを目的とする。

以下、図面に沿って本考案の実施例を説明する。

第２図は本考案のトランス用締付金具を用いてＥＩ型鉄
心を組立てる場合を示す。

しかして、このトランス用締付金具は鉄心１０を結合す
る１対の側板１１，１１と、前記側板１１．１１を挟持
する押え板１２とにより構成されている。

すなわち、前記側板１１は第３図イ９口に示すように、
側板１１の上部はほは゛直角に折曲げられてカギ部１３
が形成され、かつ下部は前記カギ部１３に臨むように僅
かに内側に向って折曲げられ弾性作用を有する新曲部１
４が形成されていると共に、前記側板１１の下方部のほ
は沖央には外側に向って打ち出された突部１５が形成さ
れ、かつ前記折曲部１４には下方に向って延びるプリン
ト基板（図示せず）に取付けるための１対の爪１６．１
６が形成され、１枚の板部材により一体的に構成されて
いる。

また、前記押え板１２は第４図イないし八に示すように
、押え板１２の両端がほは゛直角に上方に折曲げられ前
記側板１１の下方部を外側から挾持するための側壁１７
．１７が対向して形成され、かつ長手の両側部はほぼ直
角に上方に折曲げられ、前記側壁１７．１７に比べ高さ
の低い側壁１８．１８が形成され、１板の板部材により
一体的に構成されている。

また前記側壁１７．１７には第３図イ９口に示す前記側
板１１．１１の突部１５，１５と嵌合するための切欠き
１９．１９が穿設され、前記押え板１２の底面両端部に
は前記側板１１．１１の折曲部１４の爪１６．１６を挿
通するための１対の挿通孔２０，２０が穿設されている
。

しかして、組立てにあたっては第５図に示すように、ま
ず例えばＥＩ型鉄心１０を接合するとともに、その両側
部に、側板１１，１１の折曲部１４．１４を下方に僅か
に押し広げ、カギ部１３．１３と弾性作用を有する折曲
部１４．１４とにより、接合したＥＩ型鉄心１０の上端
および下端を挾持するように１対の側板１１，１１を取
付ける。

ついで側板１１．１１の折曲部１４．１４の爪１６．１
６を押え板１２の挿通孔２０，２０にそれぞれ挿通する
と共に、側板１１，１１の下方部を外側から内方に押圧
しながら押え板１２をトランス本体の下部に取付け、か
つ側板１１，１１の突部１５．１５を押え板１２の切欠
き１９．１９に嵌合し、側板１１．１１と押え板１２と
を一体に結合する。

しかる後、上述のように組立てられたトランスを必要に
応じ押え板１２の底面から突出した爪１６．１６を介し
てプリント基板（図示せず）等に固定する。

叙述のように本考案のトランス用締付金具はカギ部およ
び折曲部を有する側板と、前記側板を挾持する押え板と
からなり、かつ前記折曲部は弾性効果を有するように折
曲形成されているため、（イ）Ｅ型鉄心と■型鉄心のよ
うな２個の鉄心間に隙間を生ずることがなく、鉄心を確
実に挾持することができる。

（ロ）従来のようにバネ部材を介在させたり、ネジ止め
等の作業を必要とせず組立を簡単になし得る。

（ハ）締付金具による磁気回路への悪影響がなく、電気
的特性が良好である。

等の実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のトランス用締付金具、第２図は本考案の
トランス用締付金具の組立説明図、第３図イは同上のト
ランス用締付金具の側板の側面図、口面はその正面図、
第４図イは同上のトランス用締付金具の押え板の上面図
、口面はその側面図、へ図はその正面図、第５図は組立
部分断面説明図である。 １０・・・・・・鉄心、１１・・・・・・側板、１２・
・・・・・押え板、１３・・・・・・カギ部、１４・・
・・・・折曲部、１５・・・・・・突部、１６・・・・
・・爪、１７゜１８・・・・・・側壁、１９・・・・・
・切欠き、２０・・・・・・挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉄心１０の両側部にそれぞれ取付けられる側板１１．１
   １は、その上部にほぼ直角に折曲げられたカギ部１３．
   １３と、下部に前記カギ部１３．１３に臨むように僅か
   に内側に向って折曲げられた弾性作用を有する折曲部１
   ４．１４が形成され、前記側板１１．１１の下方部のほ
   ぼ中央には外側に向って打出された突部１５，１５が形
   成され、かつ前記折曲部１４．１４には下方に向って延
   びる取付は用の爪１６．１６が形成されると共に、前記
   鉄心１０の底部に取付けられる押え板１２は、その両端
   をほぼ直角に上方に折曲げられて、前記側板１１．１１
   の下方部を外側から挟持する側壁１７．１７が形成され
   、この側壁１７．１７には前記突部１５，１５と嵌合可
   能な切欠き１９．１９が形成され、かつ押え板１２の底
   面両端部には前記爪１６゜１６を挿通するための挿通孔
   ２０，２０が形成されたことを特徴とするトランス用締
   付金具。