JPS5926570B2 - 縦切り兼巻取機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、紙、箔等の広幅の帯材から縦切りされた多数
のテープ状品を巻き取るための縦切り兼巻取機であつて
、各テープ状品の巻き体に１つの圧着ロールが付属して
配置されている形式のものに関する。

この種の装置においては紙、箔等の広幅の帯材が多数の
テープ状品の形に縦切りされる。

個個のテープ状品はそれぞれ１つの巻き体の形に巻き取
られる。縦切りすべきテープ状品の幅および巻き取るべ
き巻き体の幅はすべて同じであつても異なつていてもよ
い。例えば１つの作業工程において比較的太いテープ状
品を裁断して巻き取り、後続の作業工程において比較的
細いテープ状品を裁断して巻き取ることになる。このこ
とは、１つの生産プログラムから別の生産プログラムへ
の切換えの際に装置が新たに調整されねばならないこと
を意味する。実地においては、同じ作業工程において太
いテープ状品も細いテープ状品も裁断されて巻き取られ
ることがしばしば起る。このような場合のためにも装置
は相応に調整されねばならない。アメリカ合衆国特許第
３０８６７２６号明細書により例えば巻き取るべき巻き
体それぞれに１つの圧着ロールが付属されている巻取機
が知られている。この巻取機における圧着ロールはその
両端部において軸線の近くで回転可能に支承されている
。この巻取機においてはしかし、縦切りされて巻き取ら
れるテープ状品の幅が所定の最大値を越えることが許さ
れない。従つて、この最大値を越える大きさのテープ幅
に縦切りを行なつて巻取りを行なおうとする場合、時間
的にも経費の点でも無視できぬ極めて煩雑な切換え操作
を必要とする。本発明の目的は、このような縦切り兼巻
取機において、任意な幅のテープ状品を帯材から縦切り
生産して巻き体として巻き取ることができて、しかも１
つの生産プログラムから別の生産プログラムへの装置切
換えを極めて簡単かつ迅速に行なうことができるように
することである。この目的を本発明は次のようにして達
成した。

即ち、各圧着ロールの両端における支承部相互間隔が可
変であり、各圧着ロールが軸方向長さの異なる同種の圧
着ロールと交換可能であり、巻き取られる各テープ状品
の側縁の近くに配置されている圧着ロール支承機構が各
テープ状品の巻き体の支承機構と結合されており、圧着
ロールの軸方向長さが圧着ロールを介して巻き取られる
テープ状品の可能な最小幅よりも大きいのである。本発
明によればさらに、巻き取られるテープ状品の走行方向
で見て縦切り装置のすぐ後でテープ状品が接触する個所
が圧着ロール周面上に位置する。

圧着ロール自体はこの場合回転数およびトルク又はその
いずれかを調整できる形式に駆動されるように構成する
ことができる。さらに、各テープ状品の少なくとも一方
の側縁の近くで圧着ロール周面に接触する少なくとも２
つのローラ又は類似の部材が配置されている。このよう
なローラの１つは圧着ロールの周面から離れることがで
きるように配置することができる。さらに本発明によれ
ば、テープ状品の側縁の近くに配置されているローラ又
は類似部材の少なくとも１つが１つの調整可能な１駆動
装置を有している。

また、圧着ロールの周面は多数のリングから組み合わさ
れる１つの弾性的なライニングによつて形成することが
できる。この場合ライニングの個個のリングの軸線方向
長さは巻き取るべきテープ状品の最小限の幅よりも小さ
い。多数のこれらのリングを組み合わせてそのつどのテ
ープ幅に相応した１つのライニングを構成する。各圧着
ロールの支承機構が巻取機の作業幅にわたつて押しずら
し調整可能であること、しかも圧着ロール自体せの支承
機構に対して相対的に押しずらし可能であることによつ
て、各圧着ロールの支承機構を圧着ロールに対して相対
的に位置をずらして圧着ロールの軸方向長さの一部のみ
を巻取過程に供用することもできる。

この場合圧着ロールの利用されない区域はこのような巻
取過程にとつて不必要な位置へずらされる。軸方向長さ
を異にし、必要な時互いに交換することのできる比較的
少ない数の圧着ロールを使うことにより、著しく細いテ
ープ状品でも逆に太いテープ状品でも同一の機械でその
縦切りおよび巻取りを行なうことが可能となる。

１つのテープ幅から別のテープ幅への変化は無段的であ
る。

圧着ロールは本発明の場合縦切り兼巻取機全体から見て
比較的安価な構造部材である。このような比較的安価な
交換部材を適当数保管しておくならば、必要な時に極め
て容易に装置をそのつど所要のテープ幅に合わせて切り
換えることができる。従つて多様な巻取プログラムに装
置を適用できる。本発明の場合紙、箔等の帯材から縦切
りによつて得られるテープ状品はすべて個別にそれぞれ
の巻き体、巻き軸、巻きスリーブ等へ供給することで可
能であり、従つて個個のテープ状品の不都合な伸びおよ
びこれによつて巻き体に生ずる品度の劣化完全に避けら
れる。また、個個のテープ状品が装置内を走行する間に
そのつど所定の方向からそれることはなく、従つて高速
であつても直線的にそろつた端縁を有する巻き体が形成
される。さらに、個個の巻き体をその付属の圧着ロール
に接触させる圧力は各テープ状品ごとに個個に調整する
ことができる。別の実施例によれば、各圧着ロールの両
端部に配置されている支承部材が圧着ロールに付着する
巻き体の少なくとも一方の端縁に配置されている支承部
材と一緒に装置の少なくとも全幅にわたつて延びている
案内に沿つて押しずらし調整可能に結合されている。

このことに関連して各圧着ロールの一方の端部に配属さ
れている旋回アームを相応の板にヒンジ結合し、他方の
端部に配属されている旋回アームを前記の板と不動に結
合されている１つの第２の案内に結合しておくことがで
きる。さらに、各巻き体の一方の端縁および各圧着ロー
ルの一方の端部に配属されている方の板を一定限度内で
巻き体の他方の端縁に配属されている板とは無関係に押
しずらし調整可能にすることができる。さらに、第２の
案内が圧着ロールの一方の端部に配属されている板に隣
り合う板によつて押しずらし調整可能に支えられている
と有利である。

次に図面に示した実施例について本発明を説明する：い
ずれの図においても本発明にとつて重要でない機構は見
易くするため省略してある。

図示の縦切り兼巻取機は機枠部分１，２，３，４並びに
１つの案内５を含む。

案内５はテープ状に縦切りされる帯材６の最大加工幅と
少なくとも同じ幅を有しているとよい。この案内５に沿
つて１つ又は多数の板７，７ａ，７ｂ等を押しずらして
位置止めすることができる。この板７には１つの旋回ア
ーム８がヒンジ９によつて旋回可能に結ノ 合されてい
る。この旋回アーム８は１つの巻き体１０又はこの巻き
体１０に付属している巻き軸もしくは巻きスリーブを回
転可能に支えるための機構を備えている。板８に対する
この旋回アーム８の相対的な位置は１つの圧力媒体シリ
ンダ１１に５よつて調節することができる。この圧力媒
体シリンダ１１はヒンジ１２，１３によつて板７又は旋
回アーム８に連接されている。旋回アーム８にはさらに
１つのアーム１４がヒンジ１５によつて旋回可能に結合
されている。

旋Ｏ回アーム８に対するこのアーム１４の相対的な位置
は１つの圧力媒体シリンダ１６によつて調節することが
できる。この圧力媒体シリンダ１６又はこれと協イカす
るピストンはヒンジ１７，１８によつて旋回アーム８又
はアーム１４に連接されている。アーム１４にはさらに
１つの旋回レバー１９がヒンジ２０によつて連接されて
いる。アーム１４に対するこの旋回レバー１９の相対的
な位置は１つの圧力媒体シリンダ２１によつて調節する
ことができる。この圧力媒体シリンダ２１又はこれと協
彷するピストンはヒンジ２２，２３によつてアーム１４
および旋回レバー１９に連接されている。旋回レバー１
９の、ヒンジ２０とは反対側の端部には１つのローラ２
４又は類似のものが回転可能に支承されている。このロ
ーラ２４の軸方向の厚さは比較的わずかである。このロ
ーラ２４と同様にアーム１４にはさらに別のローラ２５
，２６が適当な位置で回転可能に支承されている。これ
らのローラ２５，２６はその寸法並びに作用形式の点で
ローラ２４と同様である。このようなローラの１つ、例
えばローラ２５は適当なモータ、適当な伝動装置等によ
つて調整可能に駆動することができ、かくして圧着ロー
ル２９に作用する回転数およびトルク叉はいずれかをそ
のつど巻き取るべきテープ状品の要求に合わせて調整す
ることができる。アーム１４にはさらに任意な形式の１
つの縦切り装置が結合されており、図示の実施例の場合
縦切り装置は上刃２７および下刃２８はやはり回転可能
にアーム１４に結合することができる。また、これらの
上刃か下刃かいずれか一方又は両方を適当な装置によつ
て１駆動することができる。ローラ２４，２５，２６は
ほぼ管状又は円筒状の１つの圧着ロール２９のための１
つの支承個所として圧着ロール２９の周面に接触する。
板７には以上述べたのと同様に別の１つの旋回アーム３
０もヒンジ３１によつて旋回可能に結合されている。

この旋回アーム３０には１つのアーム３２が、またこの
アーム３２には１つの旋回レバー３３が、それぞれヒン
ジによつて連接されている。旋回アーム３０、アーム３
２、旋回レバー３３の相互の位置ぎめは相応にヒンジに
よつて連接された圧力媒体シリンダ３４，３５，３６に
よつて行なう。

旋回レバー３３にはさらに１つのローラ３７が回転可能
に支承されている。アーム３２にはローラ３８，３９が
回転可能に支承されている。ローラ３７，３８，３９は
ローラ２４，２５，２６と同様に圧着ロール４０のため
の１つの支承個所をなしている。これらのローラは圧着
ロール周面に接触する。旋回アーム３０に相応に回転可
能に結合された１つの支承体に１つの巻き体４１又はそ
の巻き軸もしくは巻きスリーブ等が回転可能に支承され
ている。帯材６は例えば公知の、従つて図示してない繰
出し部から機枠部分１内に回転可能に支承されている１
つの案内ロール４２を介して縦切り装置２７，２８へ走
入する。

縦切り装置２７，２８において帯材６は縦方向で個個の
テープ状品として裁断される。テープ状品の１本は圧着
ロール２９に部分的に巻き付く形で案内されて巻き体１
０として巻き取られる。テープ状品の他の１本、即ち同
じ縦切りによつて裁断されて第１図の図平面で見て手前
に位置する方の１本は下刃２８を離れてから圧着ロール
４０に部分的に巻き付く形に案内されて巻き体４１とし
て巻き取られる。テープ状品の自由な行程、即ちロール
又は類似のものにおけるテープ状品の接融点間の距離を
比較的短かくするために、間隔４３はできるだけ小さく
するとよい。第２図から判るように、図示の実施例は多
数の板７，７ａ，７ｂ，７ｃ等を備えている。

これらの板および板上に設けられている機構はすべて同
一構造のものであり、従つてたんに１つの板７について
詳述するにとどめる。第２図によれば、圧着ロール２９
，２９ａ，４０，４０ａ等のいずれも１つの周みぞ４４
又は類似のものを有している。

圧着ロール２９の一方の端部４５に配属されている方の
ローラは１つのフランジ４６を有している。例えばロー
ラ２４ｂ，２５ｂ，２６ｂがいずれも１つのフランジ４
６を有している。これらのローラは圧着ロール２９の１
つの支承個所をなしている。いずれのフランジ４６も周
みぞ４４へ嵌まつている。ローラ２４ｂ，２５ｂ，２６
ｂが共通に１つの圧着ロール２９の周面に接触するので
、圧着ロール２９は半径方向並びに軸線方向で支えられ
、かつ案内される。圧着ロール２９の他方の端品４７に
配属されている方のローラ２４，２５，２６も圧着ロー
ル２９を半径方向で回転可能に支持し、かつ案内するこ
とができる。

しかしこれらのローラはフランジを備えていない。これ
らのローラ２４，２５，２６は圧着ロール２９の第２の
支承個所をなす。ローラ２４ｂ，２５ｂ，２６ｂは板７
ｂに回転可能に結合されている。これに対してローラ２
４，２５，２６は板７に回転可能に結合されている。こ
れによつて各圧着ロールの支承個所の間隔、即ち圧着ロ
ール２９の軸線方向での間隔は可変になる。以上の装置
をその裁断幅および巻き体幅の点で切り換えようとする
場合、即ち或る１つの生産プログラムを別の生産プログ
ラムへ切り換えようとする場合、板７，７ａ，７ｂ，７
ｃ，７ｄ等を案内５上で相応に押しずらす必要がある。

同時に、板７と結合されているすべての装置部分、例え
ばローラ２４，２５，２６も圧着ロール２９に対して相
対的に押しずらすことになる。ローラ２４ｂ，２５ｂ，
２６ｂはこのような押しずらしの間およびその後も圧着
ロールの周みぞ４４に嵌まり合つたままである。この押
しずらし調整によつて例えば第２図で見て巻き体１０の
右端縁と圧着ロール２９の端部４７との間隔が変化する
。

板７を押しずらして案内５に対す相対的な位置を変え、
圧着ローラ２９を押しずらしてその端部に属するローラ
２４，２５，２６から成る支承個所に対する相対的な位
置を変えることによつて、装置を或る１つの幅のテープ
状品又は巻き体から別の寸法のテープ状品又は巻き体に
合わせて迅速に切り換えることが可能となる。しかも同
時に、巻き取られるテープ状品のいずれにも、又はこの
ようなテープ状品によつて形成される巻き体のいずれに
も１つの別個の圧着ロールが確実に付属されることにな
る。

さらに、個個の裁断されたテープ状品が案内を受けずに
走行することになる区間が極めて短かい。例えば間隔４
３はできるだけ小さく保たれる。圧着ロール２９をロー
ラ２４，２５，２６に対して相対的に押しずらすことが
できることによつて、同一の圧着ロール２９を多くのテ
ープ幅又は巻き体幅のために利用することができる。

この場合テープ幅は無段的に変化させることが可能であ
る。ところで、このような押しずらしにも１つの巻き体
と隣りの巻き体との間に生ずる間隔のために限度が生ず
ることになる。このような限度をも排除するために旋回
レバー１９，３３は圧力媒体シリンダ２１，３６によつ
て通常位置外へ旋回させることができる。この旋回によ
つてローラ２４，３７が圧着ロール２９，４０の周面か
ら離れる。これによつて圧着ロール２９，４０は解放さ
れる。次いで圧着ロールは軸方向長さ４９を有する別の
圧着ロールと容易に交換できる。この新たに装着された
圧着ロールを使つて別の幅範囲にわたつてテープ状品を
巻き取ることができる。

この新たな幅範囲内においてもテープ幅は無段階に変化
させることができる。どの圧着ロールもその軸方向長さ
４９は巻き取られるテープ状品の最小幅よりも大きくて
ほぼ２倍の大きさである。このような、新たに巻取機に
装着した圧着ロール２９によれば例えば寸法５０の軸方
向長さを有することになる。圧着ロールはすべてその軸
方向長さは別として互いに同一構造のものであり、従つ
て図示の実施例においてもたんに１つの圧着ロール２９
について詳述するにとどめる。

どの圧着ロールもほぼ筒状のもので巻取機の内の比較的
安価な部材である。従つて種種の長さ寸法４９，５０の
圧着ロールをあらかじめ保有しておくのに大きな経費と
はならない。このようにして、同一の巻取機において１
つのテープ状品又は多数の小幅のテープ状品でも比較的
大きな幅のテープ状品でも裁断して巻き取ることができ
る。従つて本発明の巻取機によれば多数の巻取作業に適
用することができる。圧着ロール２９用としてローラ２
４，２５，２６から成つている支承機構は、巻き体１０
として巻き取られるテープ状品の側縁５１に配属されて
いる方の旋回アーム８に結合されている。これによつて
判る通り、巻き体１０として帯材６から相応に裁断され
た１本のテープ状品が巻き取られる。縦切り装置２７，
２８は圧着ロール２９のすぐ近くに配置されている。

かくして、帯材６から裁断されたテープ状品の走行方向
が保証され、テープ状品のその後の何らかのローラ等と
の接触点が圧着ロール２９上に位置することになる。さ
らに、圧着ロール駆動用のモータ又は伝動装置が調整可
能であることによつて、１つのテープ状品における張力
を個別に調整することができることになる。これによつ
て、帯材６にその横方向で生じ得るような張力の差異を
考慮することができる。図示の実施例においては各テー
プ状品のどちらかの側縁近くにも、即ち、例えば巻き体
１０の端縁５１の近くにも側縁５２の近くにも、それぞ
れ３つの口ーラ２４，２５，２６およびローラ２４ｂ，
２５ｂ，２６ｂが配置されて圧着ロール２９の周面に接
触している。本発明はしかし、少なくとも２つのこのよ
うなローラが各圧着ロール周面の近くに配置されるとい
う点に限定されるものではない。

圧着ロールの有効周面を圧着ロール支承部に対して相対
的にずらすか旋回させることができるという条件がみた
される限り、何らかの支承部材を各圧着ロールの端部又
は周面の一層近い個所又は逆に離れた個所に配置しても
よい。圧着ロール２９ｅの拡大図が第３図に示されてい
る。

この圧着ロール２９ｅの例からも判る通り、どの圧着ロ
ールも周面にライニング５３を備えることができる。こ
のライニング５３は個個のリング５３ａ，５３ｂ，５３
ｃ，５３ｄ，５３ｅより成つている。これらのいずれの
リングもほぼ筒状のものであつて、少なくとも一方の端
縁は周方向で１つの正弦曲線５４をなしている。この端
縁輪部は必らずしも正弦曲線５４の形状を有していなく
てもよい。巻取過程の間ライニング５３と接触するテー
プ状品にライニングの個個のリング接続個所に生ずるよ
うなエツジによつて条痕が残ることがないような保証が
あたえられる限り、別の端縁輪部を呈していてもよい。
ライニング５３がこのように分割されていることによつ
て、どのライニングにも多数の部分ライニングの組合わ
せによつて圧着ロール軸方向での寸法に差をあたえるこ
とが可能になり、この場合このようなライニングの保管
は極めて簡単である。

ライニングの軸線方向長さを任意に選べるようにするた
めには相応に十分な数のライニングの個個のリングを保
有していればよい。このようなライニングの個個のリン
グ部分はそれぞれ軸線方向長さの異なるものにすること
もできる。各部分ライニングは弾性材料からつくられる
。ライニングの内径は圧着ロール２９自体の概して剛性
的な周面の外径よりもわずかに小さくされる。圧着ロー
ルがその全長にわたつてこの弾性的なライニングを備え
ているものとすれば、ローラ２４，２５，２６，３７，
３８，３９等がこのライニングに接触することが可能と
なる。第２図から理解されるように、例えば板７に旋回
アーム８も旋回アーム３０ａも共に旋回可能に結合され
ている。

旋回アーム８は巻き体１０に付属し、旋回アーム３０ａ
は巻き体４１に付属している。このようにして板７には
１対の旋回アーム、即ち旋回アーム８，３０ａが連接さ
れている。旋回アーム３０ａは巻き体１０の形に巻き取
られるテープ状品に隣り合つたテープ状品が巻き取られ
る巻き体４１に付属している。このような形式によつて
も巻取機を１つのテープ幅から別のテープ幅へ、つまり
巻き体幅を迅速に切り換えることができる。２本のテー
プ状品用としての縦切り装置が、両方の旋回アーム即ち
巻取機の別の部分例えば板７と共に１つの押しずらし可
能な構造ユニツトをなす両方の旋回アームの一方に設け
られていることによつて、例えば上刃２７および下刃２
８から成る縦切り装置も巻取機を迅速に１つの生産プロ
グラムから別の生産プログラムへ切り換えるのに役立つ
ことになる。

このような構造上の処置によつて、テープ状品およびこ
のテープ状品が巻き取られる巻き体の位置に対する縦切
り装置の位置も常に保証されることになる。要するに巻
き体および縦切り装置の時間の長びく位置調整は完全に
省略される。第４図および第５図に示されている実施例
においては帯材５５が機枠内に適宜な形式に回転可能に
支承されている１つ又は多くのロール５６を矢印方向で
回つて走行する。

この場合帯材５５は、やはり適宜な形式で機枠内に固定
することができる１つ又は多くの縦切り装置５７によつ
てテープ状品５８，５９として裁断される。テープ状品
５９は圧着ロール６０を回つて巻き体６１として巻き取
られる。テープ状品５８は圧着ロール６２を回つて巻き
体６３として巻き取られる。この実施例においても第４
図の図平面に対して垂直な方向で相前後して多数の巻き
体６１，６１ａ等および巻き体６３，６３ａ等をロール
５６の左右に形成することができる（第５図参照）。

どの巻き体にも圧着ロール６０，６２等の１つおよびテ
ープ状品５９，５８等の１本が属する。各巻き体および
圧着ロールは旋回アーム６４，６５およびアーム６６，
６７によつてヒンジ６８，６９，７０，７１を介して板
７２，７２ａ，７２ｂ等に連接されている。板のいずれ
も、少なくとも縦切り兼巻取機の全作業幅にわたつて巻
き体軸線と平行に延びている１つの案内７３に対して相
対的に押しずらし可能であつてかつ位置固定可能である
。この案内７３は機枠部分７４，７５，７６から成る機
枠に不動に結合されている。この実施例においても多数
の板７２，７２ａ，７２ｂ等が案内７３に沿つて押しず
らし可能に配置されているので、やはり多数の旋回アー
ム６４，６４ａ，６４ｂ，６４ｃ，６５，６５ａ等およ
び多数のアーム６６，６６ａ，６７，６７ａ等が設けら
れている。

この場合アーム６６，６６ａは圧着ロール６０の両端部
７７，７８、ひいてはテープ状品の両側縁に配属されて
いる。同様にアーム６７，６７ａは圧着ロール６２の両
端部７９，８０に配属されている。また、旋回アーム６
４，６４ｃは巻き体６１の両端縁８１，８２に、旋回ア
ーム６５，６５ａは巻き体６３の両端縁８３，８４にそ
れぞれ配属されている。旋回アームおよびアーム並びに
板は巻き体又は圧着ロールのための支承部材をなしてい
る。巻き体および圧着ロールのいずれも任意な形式で回
転可能にそれぞれの支承部材に結合することができる。
第２の案内８５が板７２に不動に結合されている。

この第２の案内８５は板７２に形成されている奥行８６
の１つの孔内で押嵌めによつて固定されているが、別の
固定形式であつてもよい。この第２の案内８５は第５図
で見て右側において孔の奥行８６よりも突出しており、
これによつてアーム６７の旋回を可能にする１つのヒン
ジ７０をなしている。板７２に隣り合う板７２ａは相応
の個所に１つの孔又は類似のものを有していて、１つの
軸受８７が嵌まつている。

この軸受８７内で第２の案内８５が保持されていて、板
７２をこの案内８５に対して相対的に押しずらすことが
できる。案内８５の、板７２とは反対側の端部にはアー
ム６７ａが結合されている。この結合は不動でも位置調
節可能でもよい。このような形式によれば同じ案内８５
によつて軸方向長さの異なる圧着ロールを保持し、案内
８５によつて構成されているヒンジ７０を中心として旋
回させることができる。巻き体６３の一方の端縁８３お
よび圧着ロール６２の一方の端部７９に配属されている
方の板７２が、巻き体６３の他方の端縁８４に配属され
ている方の板７２ａとは無関係に、案内８５の長さによ
つてあたえられる限度内で押しずらし可能であることに
よつて、巻き体６３，６１はいずれも種種のテープ幅に
わたつて調節できる。この調節もしくはテープ幅の切換
えはたんに板７２，７２ａ等を互いに相対的に押しずら
すだけなので極めて簡単である。さらに、アーム６７，
６７ａおよび第２の案内８５が交換容易に組み付けられ
ているならば異なる軸方向長さ８８を有する圧着ロール
を組み付けることも容易であり、かくして別のテープ幅
範囲にわたつて巻き体として巻き取ることができる。詳
細には図示してない巻き体および圧着ロールのための支
承部材は第１図〜第３図の実施例の場合に似ており、従
つてその詳細については省略する。

この第４図および第５図の実施例においても縦切り装置
は１つの旋回アーム８９および１つのヒンジ９０によつ
て板７２に１つの構造ユニツトとして結合することがで
きる。本発明は以上述べた図示の実施例に限定されるも
のではなく、種種異なる形式で実施することができる。

特に、圧着ロールをその周面で支えるローラがフランジ
を有している点は必須の要件ではない。フランジの代り
に別の似たような機構を採用してもよい。また、帯材を
個個のテープ状品として裁断するのにどのような形式の
縦切り装置を採用してもよい。例えばかみそり刃又は押
切りナイフ或いは故射線発生器を使つてもよい。さらに
、ヒンジ１５を旋回アーム８にではなくて例えば板７に
配置することも可能である。

縦切り装置の保持部も板７に設けることができる。帯材
６の案内ロール４２が巻取部の上方に配置されているこ
とによつて、帯材６は上方から案内されて個個の縦切り
装置、巻取部へ供給される。これによつて帯材６への接
近の容易さにおいて有利となり、例えば巻取りの開始に
先立つて極めて容易に巻取部へ導入することができる。
圧力媒体シリンダはすべて帯材６の下側に設けられてい
る。

これによつて漏出油その他による汚れ或いは損傷は避け
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示す側面図、第２図は
第１図中の−線による断面図、第３図は圧着ロール支承
機構の拡大断面図、第４図は第２の実施例を第５図中の
一線に従つて示した側面図、第５図は第４図中の一線に
よる断面図である。 １，２，３，４・・・・・・機枠部分、５・・・・・・
案内、６・・・・・・帯材、７・・・・・・板、８・・
・・・・旋回アーム、９・・・・・・ヒンジ、１０・・
・・・・巻き体、１１・・・・・・圧力媒体シリンダ、
１４・・・・・・アーム、１６・・・・・・圧力媒体シ
リンダ、１９・・・・・・旋回レバー、２１・・・・・
・圧力媒体シリンダ、２４，２５，２６・・・・・・ロ
ーラ、２７・・・・・・上刃、２８・・・・・・下刃、
２９・・・・・・圧着ロール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 紙、箔等の広幅の帯材から縦切りされた多数のテー
   プ状品を巻き取る縦切り兼巻取機であつて、個個の巻き
   体に各１つの圧着ロールが配属されている形式のものに
   おいて、各圧着ロール２９、４０６０、６２の支承部相
   互間隔が可変であり、いずれの圧着ロール２９、４０、
   ６０、６２も軸方向長さの異なる同種の圧着ロールと交
   換可能であり、巻き取られる各テープ状品の側縁５１、
   ５２の近くに配置されている圧着ロール支承機構がテー
   プ状品の巻き体１０、４１、６１、６３の支承機構と結
   合されており、各圧着ロール２９、４０、６０６２の軸
   方向長さ４９、５０、８８がこの圧着ロールを介して巻
   き体として巻き取られるテープ状品の最小限の幅よりも
   大きいことを特徴とする、縦切り兼巻取機。 ２ テープ状品の走行方向で見て縦切り装置２７、２８
   、５６、５７のすぐ後にテープ状品が接触を生ずる個所
   は圧着ロール２９、４０、６０、６２の周面上に位置す
   る、特許請求の範囲第１項記載の縦切り兼巻取機。 ３ 圧着ロール２９、４０、６０、６２が駆動可能であ
   る、特許請求の範囲第１項記載の縦切り兼巻取機。 ４ 圧着ロール２９、４０、６０、６２のトルクが調整
   可能である、特許請求の範囲第３項記載の縦切り兼巻取
   機。 ５ 各テープ状品の少なくとも一方の側縁５１、５２の
   近くに少なくとも２つのローラ２４、２５、２６、３７
   、３８、３９又は類似の部材が配置されて圧着ロール２
   ９、４０、６０、６２の周面に接触している、特許請求
   の範囲第１項記載の縦切り兼巻取機。 ６ 各テープ状品の一方の側縁５１、５２の近くに配置
   されているローラ２４、２５、２６、３７、３８、３９
   又は類似の部材の少なくとも１つ２４、３７が当該圧着
   ロール２９、４０の周面から離脱可能に配置されている
   、特許請求の範囲第５項記載の縦切り兼巻取機。 ７ 各テープ状品の側縁の近くに配置されているローラ
   ２４、２５、２６、３７、３８、３９又は類似の部材の
   少なくとも１つが１つの調整可能な駆動装置を備えてい
   る、特許請求の範囲第４項記載の縦切り兼巻取機。 ８ 各テープ状品の幅に相当する１つの弾性的な、多数
   のリング５３ａ、５３ｂ、５３ｃ、５３ｄ、５３ｅから
   成るライニング５３を備えていて、個個のこれらのリン
   グの軸線方向長さはテープ状品の最小限の幅よりも小さ
   い値である、特許請求の範囲第１項記載の縦切り兼巻取
   機。 ９ 各圧着ロール６２の両方の端部７９、８０に配属さ
   れている支承部材が圧着ロール６２に対応する巻き体６
   ３の少なくとも一方の端縁８３に配属されている支承部
   材と一緒に機械全幅にわたつて延びている案内７３に沿
   つて押しずらし可能に結合されている、特許請求の範囲
   第１項記載の縦切り兼巻取機。 １０ 各圧着ロール６０、６２の一方の端部７８、７９
   に配属されている旋回アーム６６ａ、６７が相応の板７
   ２ｂ、７２にヒンジ結合されており、他方の端部８０、
   ７７に配属されている旋回アーム６６、６７ａは前記の
   板７２ｂ、７２に不動に結合されている１つの第２の案
   内８５と結合している、特許請求の範囲第９項記載の縦
   切り兼巻取機。 １１ 各巻き体６１、６３の一方の端縁８２、８３およ
   び巻き体に対応する圧着ロール６０、６２の一方の端部
   ７８、７９に配属されている板７２ｂ、７２が同じ巻き
   体６１、６３の他方の端縁８１、８４に配属されている
   板７２ａとは無関係に押しずらし可能である、特許請求
   の範囲第１０項記載の縦切り兼巻取機。 １２ 第２の案内８５が圧着ロール６０、６２の一方の
   端部７８、７９に配属されている板７２ｂ、７２の隣り
   に位置する板７２ａによつて押しずらし可能に支えられ
   ている、特許請求の範囲第１１項記載の縦切り兼巻取機
   。