JPS5926490Y2 - 導体支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は縮小形開閉装置等における導体支持装置に関す
る。

例えば縮小形開閉装置ではタンク内にしゃ断器や断路器
などの電気機器が収納されており、これらの電気機器は
太くて長い導体で各々接続される。

この導体は第１図に示す如く固定された支持板たとえば
タンク壁に支持されている。

第１図は従来の導体支持装置の一例を示し、同図におい
て１は固定された支持板、２は支持板１上に４箇所取付
けられ、ねじ孔２ａを有する取付ボス、３は上面には導
体支持碍子４が裏面側からボルト （図示せず）により
取付けられた碍子取付板であって、この碍子取付板３の
側周端部３ａには電界集中を緩和するためＲ面加工が施
されている。

５は導体支持碍子４の取付部周縁に配置された４箇所の
各取付ボス２に普通の座金を用いた調整用座金６を必要
枚数介在させて碍子取付板３を取付固定しているボルト
であって、これらのボルト５の頭部には大電流が流れる
ため電界集中緩和を図る必要上、シールドキャップ７が
かぶせられている。

８は固定金具９により挟持された太くて長い導体であっ
て、これら固定金具９に２本のボルトを通して導体支持
碍子４の取付穴に螺着することにより導体８は導体支持
碍子４の上端部に締付固定されている。

このように構成された従来装置では、加工、組立誤差に
よる導体８の位置ずれや傾斜などが発生した場合、調整
用座金６を入れて調整している。

この場合導体８が傾いていても碍子取付板３と平行であ
ればこれ以上調整しなくてもよい。

しかしながら、従来装置では上記のように調整用座金６
を入れて調整する時、ボルト５を取付ボス２のねし孔か
ら離し、その取付ボス２のねし孔から離れたボルト５の
先端と取付ボス２の上端との間へ調整用座金６を入れて
取付ボス２の上端に必要枚数載置してから再びボルト５
をこれら調整用座金６に通して、さらに取付ボス２のね
じ孔２ａに螺着して締付は固定することにより導体８の
位置ずれや傾斜などの調整をしていたので、組立調整に
多大の時間を要した。

また調整用座金６の挿入の除光に入っていた調整用座金
を落してしまったりする危険性があり組立調整の熟練度
が要求された。

また導体８の位置ずれや傾斜を吸収するために、前述の
如き調整用座金６によらず、種々の工夫をこらした調整
具を取付ボス２と碍子取付板３との間に用いている場合
にはその調整具の形が複雑で加工時間が大であった。

そこで本考案は以上のような従来の問題点を解決するた
めになされたもので、以下実施例を用いて説明する。

第２図は本考案による導体支持装置の一実施例を示し、
同図において１１は固定された支持板、１２は支持板１
１上に４箇所等間隔で取付けられた取付ボスであって、
この取付ボス１２の中央部にはねじ孔１２ａが設けられ
ている。

１３は取付ボス１２上に必要枚数積層された片欠き調整
座金であって、この片欠き調整座金１３は第３図の如き
ボルト挿入のための切欠き１３ａを有する形状をしてい
る。

１４は取付ボス１２上に積層された片欠き調整座金１３
の上に載置された薄い爪付き座金であって、この爪付き
座金１４としては第４図の如く中央にボルト挿入孔１４
ａを有しかつ周縁に突出した爪部１４ｂを有する形状
のものを用い、これを片欠き調整座金１３上に載置し、
導体２０の位置ずれや傾斜の調整に必要な枚数分片欠き
調整座金１３を挿入した後第２図に示すように爪付き座
金１４の爪部１４ ｂを付は根の箇所で折り曲げて片欠
き調整座金１３の切欠き１３ａを有しない側部１３ｂ（
あるいは１３ｄ）、１３Ｃ側を動かないように押さえ、
片欠き調整座金１３がボルトから抜は落ちないようにし
ている。

１５は碍子取付板であって、碍子取付板１５の側周端部
１５ａには電界集中を緩和するためＲ面加工が施されて
いる。

また碍子取付板１５の裏面側からボルト （図示せず）
を通して導体支持碍子１６を碍子取付板１５上に支持固
定している。

碍子取付板１５はボルト１７を碍子取付板１５のボルト
挿入孔１８、爪付き座金１４のボルト挿入孔１４ａ、お
よび必要枚数の片欠き調整座金１３の切欠き１３ａを通
して取付ボス１２のねじ孔１２ ａに螺着し締付けるこ
とにより取付ボス１２上に固定されている。

１９はボルト１７の頭部をシールドしているシールドキ
ャップである。

２０は固定金具２１により挟持された導体であって、こ
れら固定金具２１に２本のボルトを通して導体支持碍子
１６の取付穴に螺着することにより導体２０は導体支持
碍子１６の上端部に締付固定されている。

このように構成された導体支持装置では、加工、組立誤
差による導体２０の位置ずれや傾斜などが発生した場合
、片欠き調整座金１３の押し入れ枚数を調整することに
より高さ調整をしている訳であるが、この高さ調整につ
いて説明すればまず片欠き調整座金１３の脱落防止のた
めの爪付き座金１４を第４図の形状のまま先に碍子取付
板１５の裏面側の取付ボス１２の対応箇所に配置し、ボ
ルト１７を碍子取付板１５のボルト挿入孔１８、爪付き
座金１４のボルト挿入孔１４ ａに通して、さらに取付
ボス１２のねじ孔１２ ａに軽く浮かせて螺着しておき
、次に調整板としての第３図の如き片欠き調整座金１３
を必要枚数爪付き座金１４と取付ボス１２の間に横から
差込み、夫々切欠き１３ａ部にボルト１７が入り込むよ
うにする。

そして片欠き調整座金１３の枚数調整により碍子取付板
１５の前後、左右、高さ、傾斜の各調整を行ない、調整
が終った所でボルト１７を締付固定した後、爪付き座金
１４の爪部１４ ｂをはパ直角に下側へ折り曲げて爪部
１４ｂで片欠き調整座金１３の切欠き１３ ａを有しな
い側部１３ｂ（あるいは１３ ｄ）、 １３ Ｃを押さ
え、片欠き調整座金１３の脱落防止を行なう。

このように第２図の導体支持装置では、爪付き座金１４
を先に碍子取付板１５と取付ボス１２間に入れておいて
、導体の位置ずれや傾きでの吸収は、それによって生し
たすきまに片欠き調整座金１３を、ボルト１７を取付ボ
ス１２からはずすことなく必要枚数差込み、これにより
位置ずれや傾きを吸収し、次に爪付き座金１４の底部１
４ｂを折り曲げて片欠き調整座金１３の脱落防止を図る
というきわめて簡単に高さ調整のできる装置である。

上述したように本考案による導体支持装置を用いれば次
のような種々の効果を奏する。

（１） 導体支持装置即ち碍子取付板１５の前後、左
右、高さ、傾斜方向の調整が碍子取付板取付ボルト１７
を取付ボス１２からはずすことなく片欠き調整座金１３
を差し込むことにより容易にできる。

（２）第１図の従来装置では普通の座金（調整用座金）
を入れて高さ調整する場合ボルト５を取付ボス２のねし
山から離し、ボルト５の先端と先に入っていた調整用座
金６との間から更に調整用座金６を入れて調整するわけ
であるが、先に入っている調整用座金６を落としてしま
う危険性が伴なうので、組立の熟練度が要求されると共
に組立調整に多大の時間を要していた。

これに対し本考案では、碍子取付板取付ボルト１７を取
付ボス１２からはずすことなく、片欠き調整座金１３を
差し込むことにより碍子取付板１５の各取付ボス１２に
対応した位置の高さ調整ができるので従来に比べ組立の
熟練度、組立調整時間等が軽減できる。

（３）本考案では、従来の如き複雑な形状の調整具がい
らなくなり、第３図、第４図の如き座金１３゜１４でよ
いので加工時間が軽減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の導体支持装置の一例を示す正面図、第２
図は本考案による導体支持装置の一実施例を示す正面図
、第３図および第４図は夫々本考案に適用される片欠き
調整座金および爪付き座金の一実施例を示す平面図であ
って、図中１１は支持板、１２は取付ボス、１２ ａは
ねし孔、１３は片欠き調整座金、１４は爪付き座金、１
５は碍子取付板、１６は導体支持碍子、１７はボルト、
２０は導体を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定された支持板１１上の複数個所に、碍子取付板取付
   用ねじ孔１２ ａを有する取付ボス１２を夫々取付け、
   該取付ボス１２上に片欠き調整座金１３を必要枚数載置
   し、さらに鉄片欠き調整座金１３上に爪付き座金１４を
   載置し、該爪付き座金１４の折り曲げられた爪部１４ｂ
   で前記片欠き調整座金１３を抜けないように支持してな
   り、かつ前記各爪付き座金１４の上に碍子取付板１５を
   載置し、ボルト１７をこれらの碍子取付板１５、爪付き
   座金１４および片欠き調整座金１３を通して前記取付ボ
   ス１２のねじ孔１２ａに螺合締付けしてなると共に配設
   された導体２０を導体支持碍子１６を介して前記碍子取
   付板１５上に一体的に支持してなることを特徴とする導
   体支持装置。