JPS5925828Y2 - エレベ−タの強制停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はエレベータを強制的に停止させる装置の改良
に関するものである。

地階は駐車場、１〜３階は名店街、４階はレジャーセン
タ、５階はホテルフロント、６〜１０階はホテル客室と
いったように、各階ごとに使用目的が異なった性格を持
ったビルが近年急増して来ている。

これらのビルにおいては、不特定の人がエレベータを使
用することになるため、ビルの防犯及び保安対策が必要
となる。

この対策として、従来、かごが特定階を通過する際、か
ごを強制的に停止させ、特定階にて、専任のビル管理者
が、乗場がらかご室内の乗客のチェックを行っていた。

このチェックは、かごの戸が開いている間に行われるこ
とになる。

しかしながら、かごが戸開中に、がご操作盤の戸閉ボタ
ンが押されると、かごの戸は直ちに戸閉し、戸閉完了後
他の呼に向けて走行するため、がご室内の乗客のチェッ
クが容易に行なえながった。

この考案は上記欠点を改良するもので、かごが特定階に
強制停止した際、乗場からのかご室内の乗客のチェック
を容易にすることにより、防犯及び保安対策としての合
理的なビル管理が行えるようにしたエレベータの強制停
止装置を提供することを目的とする。

以下、図によりこの考案の一実施例を説明する。

図中、（＋）、（−）は直流電源、１はかごが５階に正
規に減速停止できる位置に達したとき閉成するかご位置
接点、２ａはかごが走行時閉威し、停止時開放するリレ
ー接点、２ｂは接点２ａと逆の開閉動作を行うリレー接
点、３はかご位置接点１が閉或したとき閉或し一定時間
（１秒程度）経過すると開放する限時復帰形時限リレー
接点、４は特定階検出リレーで、４ａはその常開接点、
６はかごの戸が閉まっているとき閉或し、戸が開いてい
るとき開放するかごの戸リレー接点、７は特定階停止検
出リレーで、７ａ〜７Ｃはその常開接点、８および８ａ
は特定階に設けられ、ビルの管理者が操作するリセット
スイッチであって、かごが走行することによって閉成状
態とされ、かごが着床して戸を開いてからビル管理者が
かご室内の乗客のチェックを完了した後解放されるリセ
ットスイッチの接点、９はかご操作盤に設けられた常閉
の戸閉ボタン、１０は付勢されると戸を開き消勢される
と戸を閉じる戸開閉指令リレーで、１０ ａはその常開
接点、１１は上記５階の乗場又は任意の場所に設置され
たブザー等の報知器である。

次に、この実施例の動作を説明する。

今、地階は１駐車場、ｌ〜３階は名店街、４階はレジャ
ーセンタ、５階はホテルフロント、６〜１０階はホテル
客室といったビルで、かごが１階にあってかごの戸が戸
開き状態にて待期中であるとし、乗客により４階のレジ
ャーセンタのかご呼と、６階のホテル客室のかび呼が共
に登録されたとする。

かごは４階と６階のかご呼を受けて、１階から上昇運転
を開始する。

かごが４階に正規に減速停止できる位置に達すると、通
常の減速停止動作を行い、かごが４階に到着し、かごの
戸が戸開完了することにより４階のかご呼に対する応答
を完了する。

その後かごの戸が戸閉完了すると、６階のホテル客室に
向けて、４階から上昇運転を開始する。

しかし、かごが５階に正規に減速停止できる位置にさし
かかると、５階のかご位置接点１が閉放され、走行リレ
ー接点２及び時限リレー接点３は閉放しているから、（
＋） −１−２−３−４−（−）の回路により、リレー
４は付勢され接点４ａは閉放する。

これにより、（＋）−４ａ−６−７−（−）の回路によ
り、リレー７は付勢される。

この時、かごはまだ走行しており、リセットスイッチ接
点８および８ａは閉成しているため、リレー７は接点７
ａの閉成によって自己保持する。

また、接点７Ｃも閉放し、５階のホテルフロントに設置
された報知器１１が鳴動し、かごを強制停止させる旨５
階のホテルフロントに対して予告する。

そして、かごは５階に強制停止して、接点２ｂが閉放し
、戸開きする。

この時、先に閉放されている接点７ｂを介して、（＋）
−８−７ｂ−１０−２ｂ−（−）の回路により、リレ
ー１０は接点８が開放するまで付勢を継続し、戸は開き
続ける。

リレー１０が付勢されている間ばかご操作盤の戸閉ボタ
ン９は不感となり、かごの戸はリセットスイッチ接点８
が開放しない限り戸閉しない。

このようにかごが戸開状態にあるとき、ホテルフロント
からかご室内の乗客のチェックを行う。

フロントの係員のようなビル管理者が乗客のチェックを
完了すると、リセットスイッチを操作して接点８は解放
し、リレー１０は消勢して戸は閉じる。

かごは戸閉完了すれば、かご呼登録の残っている６階の
客室に向けて５階から上昇運転を開始し、４階について
既述したと同様な一連の通常動作を行う。

なお、かごを５階に強制停止させるための装置としては
、例えば、かごが上昇あるいは下降走行により５階を通
過するたびに、４階と５階との間および５階と６階との
間の階間検出スイッチなどによりそれを検知し、それに
より自動的に５階のかご呼びを登録するようにして、か
ごを必らず５階に停止させるようにすれば良い。

このようにして、５階にかごが接近した際、これを５階
のビル管理者に対して報知器１１によって予告し、かご
をいったん強制停止させ、ある時間強制的に戸閉させな
いこととし、ビル管理者が乗場からかご室内の乗客を容
易にチェックできることにより、防犯及び保安対策とし
ての、合理的なビル管理を計ることができる。

なお、実施例では５階をホテルフロント階のような特定
階にした場合についてのみ説明したが、他の階を特定階
とした場合についても全く同様である。

また、下降運転の場合も容易に了解できるので説明は省
略した。

以下説明したとおりこの考案は、かごを特定階に強制停
止させ、かご内で戸閉ボタンが操作されても戸閉させな
いようにしたので、ビル管理者がかご室内の乗客のチェ
ックを容易にすることができ、防犯及び保安対策として
合理的なビル管理ができる。

さらに、ビル管理者がかご内乗客のチェックを終了して
リセットスイッチを操作しない限り、そのかごの運転は
再開されないので、防犯及び保安対策を確実に行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案によるエレベータの強制停止装置の一実施
例を示す回路図である。 １・・・・・・特定階のかご位置接点、２・・・・・・
走行すレー接点、３・・・・・・かご位置検出用限時復
帰形時限リレー接点、４・・・・・・特定階検出リレー
、５・・・・・・停止指令リレー接点、６・・・・・・
かごの戸リレー接点、７・・・・・・特定階停止検出リ
レー、８・・・・・・リセットスイッチの接点、９・・
・・・・戸閉ボタン、１０・・・・・・かごの戸開閉指
令リレー ゛

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. かごを特定階に強制的に停止させて戸を開くような機能
   、およびかごの停止中上記がご内に設けられた戸閉ボタ
   ンが操作されると戸開中でも直ちに戸閉指令を発して上
   記戸を閉じて上記かごを出発させるような機能を、それ
   ぞれ、有したエレベータにおいて、上記かごが上記特定
   階に停止したことを検出する特定階停止検出回路、及び
   この特定階停止検出回路の動作中は上記戸閉ボタンが操
   作されても上記戸閉指令の発令を阻止する回路であって
   、上記特定階に設けたスイッチにより戸閉指令の発令阻
   止を解除する阻止回路を備えたことを特徴とするエレベ
   ータの強制停止装置。