JPS59257Y2 - トレ−ラの回動荷台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車運搬用トレーラの前下段荷台と後下
段荷台とを連絡する回動荷台に関する。

下記説明においては、前後および左右はそれぞれトレー
ラを後から見た前後および左右を、回転方向は左側から
見た回転方向を表わし、トレーラには左右対称であるの
で、主として、左側についてのみ説明する。

第１図はトラクタと自動車運搬用トレーラとの正面図で
ある。

第１にもとづいて、このトレーラに自動車を載せる方法
を説明する。

後上段荷台１前端を前上段荷台２とほぼ等しい高さにし
、後上段荷台１後端を下げて、後下段荷台３に接触させ
、後下段荷台３と地面との間に渡り板を掛けた後、自動
車を渡り板上を走らせ、１台を前上段荷台２上に、２台
を後上段荷台１上に載せ、後上段荷台１を回わして、は
ぼ水平にする。

つぎに、回動荷台４を時計方向へ囲わし、前端を前下段
荷台５後端に隣接させ、回動荷台４上を自動車を走らせ
、前下段荷台５上に自動車１台を載せる。

回動荷台４を反時計方向の回わして、はぼ水平にし、回
動荷台４と後下段荷台３との上に、自動車２台を載せる
。

そして渡り板を取り除く。トレーラから自動車をおろす
ときは、自動車を載せるときの順序を逆にする。

第２図は、従来の回動荷台の、第１図のＸ部分の部分省
略斜視図である。

第１図および第２図にもとづいて、従来の回動荷台を説
明する。

断面が角ぼったＣ字形をした前柱６後面中部に設けた上
段縦材７は、トレーラ後部の後柱８前面中部に連結し、
前柱６後面下部に設けた下段縦材９は、後柱８前面下部
に連結している。

前柱６前面中部に設けた前縦材１０は連結部を介して、
トラクタのカプラ１１と連結する。

左右の下段縦材９を連結する横根太１２を前柱６の下端
に設ける。

左右の前柱６内をそれぞれ摺動する左右の摺動部１３を
備えた横梁１４の後面に、後上段荷台１前端とヒンジ結
合をしている取付部１５を設ける。

前下段荷台５は上から見ると長方形で、回動荷台４との
連絡が容易になるように、横から見ると、「へ」字形を
した荷台で、前縦材１０に固着している。

回動荷台４は長方形で、後端は両下段縦材９を貫通して
いる回転軸１６を介して、下段縦材９と連結している。

回動荷台４をほぼ水平にすると、回動荷台４の下面は横
根太１２の上面と接触して、これ以上反時計方向へ回転
できない。

油圧シリンダは高価であるので、無負荷の回動荷台４を
回転させるだけの小さな容量の油圧シリンダを設えてお
り、この油圧シリンダＡの一端を上段縦材７に、他端を
回動荷台４の両側にある側桁１７の中部に結合している
。

前柱６下部に上下に２つのピン孔１８を設けてあって、
前下段荷台５と回動荷台４とが連絡できる状態にして、
上方のピン孔１８を貫通して、ピン１９を側桁１７に設
けた孔に差し込み、自動車が載ったとき、回動荷台４が
回転しないように、回動荷台４を前柱６に固定する。

また回動荷台４を横根太１２に接触させて、下方のピン
孔１８を貫通して、ピン１９を側桁１７に設けた孔に差
し込み、回動荷台４を前柱６に固定する、これは、悪路
などで、トレーラの振動によって、容量の小さな油圧シ
リンダＡが破壊されないためである。

自動車２台を載せた後上段荷台１の前端を上下に動がす
ことができる大きな容量の油圧シリンダＢの下端を下段
縦材９に、上端を横梁１４に取付ける。

油圧シリンダＢを操作して、横梁１４を所定の位置まで
動かし、前柱６上部側面に設けである複数個のピン孔２
１のうち適合するピン孔を貫通して、ピン２２を摺動部
１３に設けた孔に差し込み、横梁１４を前柱６に固定す
る。

横根太１２に接触している回動荷台４と前下段荷台５と
を連絡するには、下方のピン孔１８からピン１９を抜き
、油圧シリンダＡを操作して、回動荷台４が所定の位置
になるまで、回動荷台４を時計方向へ囲わして、ピン１
９を上方のピン孔１８を貫通して、側桁１７に設けた孔
に差し込み、回動荷台３４を前柱６に固定する。

回動荷台４上に自動車を載せるには、ピン１９を抜き、
油圧シリンダＡを操作して、回動荷台４が横根太１２に
接触するまで、回動荷台４を反時計方向へ回わし、ピン
１９を下方のピン孔１８を貫通し、側桁１７に設けた孔
に差し込み、回動荷台４を前柱６に固定する。

上記のように、従来の回動荷台は専用の回動用油圧シリ
ンダを必要とし、かつ、容量の小さな油圧シリンダを使
用しているので、回動荷台が前下段荷台と連絡している
とき、また横根太に接触しているときにも、回動荷台を
前柱に固定しなければならない欠点があった。

この考案は上記の欠点がない回動荷台を得ることを目的
としている。

この考案の構成を図面にもとづいて説明する。

第３図および第４図はこの考案の回動荷台の第１図のＸ
部の部分省略斜視図である。

従来の回動荷台と異なるところは、回動荷台４を前柱６
に固定する固定装置と横梁１４を専用に動かす油圧シリ
ンダＢとを備えてなく、油圧シリンダＢと同容量の油圧
シリンダＣの上端を横梁１４に、下端を回動荷台４の側
桁１７に連結してあって、油圧シリンダＣが横梁１４お
よび回動荷台４を動かす点、である。

この考案の動作を回動荷台が横根太１２に接触している
状態から説明する。

横梁１４を前柱６に固定しているピン２２を抜けば、横
梁１４は油圧シリンダＣおよび回動荷台４を介して、横
根太１２に支持されていることになるので、油圧シリン
ダＣを操作して、横梁１４を所望の高さにすることがで
き、ピン２２を前柱６の上部に設けたピン孔２１を貫通
して、摺動部１３に設けた孔に差し込み、横梁１４を前
柱６に固定する。

固定方法はピンをピン孔に差し込む方法でなくてもよい
。

回動荷台４と前下段荷台５とを連絡するには、横梁１４
は前柱６に固定されているので、油圧シリンダＣを縮め
て、回動荷台４を時計方向へ回わし、回動荷台４の前端
が前下段荷台５の後端の近傍になるようにし、油圧シリ
ンダＣを中立にする。

回動荷台４を前柱６に固定しなくても、油圧シリンダＣ
は容量が大きいので、回動荷台４は油圧シリンダＣと横
梁１４とを介して前柱６に固定されたことになり、自動
車を回動荷台上を走らせて、前下段荷台５上に積載する
ことができる。

回動荷台４を横根太１２に接触させたときにも、容量が
大きく、したがって強度が充分ある油圧シリンダＣを介
して、回動荷台４を前柱６に固定したことになるので、
回動荷台を前柱に固定する固定装置を必要としない。

油圧シリンダＣ１個を設けるだけで、横梁１４シたがっ
て後上段荷台１の前端を上下に動かすことができ、また
回動荷台４を回動させることもでき、回動荷台を回動さ
せる専用の油圧シノンダは必要がないので、回動荷台の
製作が安価になり、かつ回動荷台を前柱に固定する固定
装置を必要としないので、回動荷台の操作が簡単になる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、トラクタと自動車運搬用トレーラの正面図、
第２図は、従来の回動荷台の第１図のＸ部の部分省略斜
視図、第３図および第４図は、この考案の回動荷台の第
１図のＸ部の部分省略斜視図で゛ある。 １は後上段荷台、４は回動荷台、５は前柱、９は下段縦
材、１２は横根太、１４は横梁である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前柱６内を摺動し、後上段荷台１前端とヒンジ結合をし
   ている横梁１４と、前柱６と横梁１４とを固定する装置
   と、前柱６の下端に設けた下段縦材９に後端を回動自在
   に取付けた回動荷台４と、両下段縦材９を連結し、回動
   荷台４の反時計方向への回転を制限する横根太１２とを
   設けた自動車運搬用トレーラにおいて、上端を横梁１４
   に、下端を回動荷台４に連結した油圧シリンダを備えた
   ことを特徴とするトレーラの回動荷台。