JPS5925390Y2 - 指圧マツサ−ジ器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、人体の皮膚表面を押、指圧し、この圧刺激に
より内蔵疾患の治療、または疲労回復を図る指圧マツサ
ージ療法と同様の効果を奏する指圧マツサージ器に関す
る。

ところで、マツサージ師等の指圧療法を観るに、人体治
療箇所に対し単に一定方向だけから圧を加えるものでは
なく、あらゆる方向から指頭で押圧したりあるいは筋肉
を揉みほぐすに当たり、筋肉表面を指圧して治療してい
る。

しかるに従来からの指圧マツサージ器にあっては、押圧
部が概むね固定的であったり、また昭和５３年実用新案
公告第３９１１６号にみられるように押圧部が転動する
ものも存在するが、これら器具は人体患部に対し点とし
て作用するものであって患部並びにその周縁を揉みほぐ
す作用を行ない得す、有効な治療をなし得ないものであ
った。

本考案はかかる従来の器具における難点を解決するため
に創案されたもので、その目的とするところは、治療す
べき部位に対し、点としての押圧刺激を与えるにとどま
らず治療部位の周囲にも指圧を加え、面としての刺激を
も与えることができる指圧マツサージ器を提供するにあ
る。

本考案は、従来器具の難点が押圧体を基台に対して固定
的に設置していたことに起因する点に着目し、押圧体を
基台に固定することなく基台面に対して自由方向に傾倒
可能とし、押圧体上端部が人体の治療部表面を摺動可能
に形成し、かつこの押圧体を電動加振部により振動させ
て指圧効果をより増大させるようにしたものである。

以下本考案を図示する一実施例に基づいて説明する。

本考案に係る指圧マツサージ器は、第１図および第２図
に示すように裏面側に半球状突出部１ａを有する基台１
、基台１上に配された支持部材２、支持部材２の上方に
配された上板３および支持部材２上に立設され上端部が
上板３上に突出する複数本の押圧体４等から構成されて
いる。

基台１は、第１図に示すように裏面側に半球状突出部１
ａを有する楕円形状に形成され、その上面側には、中央
部に後述する支持部材２が嵌合される溝５が、また周縁
四隅部に後述する上板３を支持する支持棒６がそれぞれ
設けられている。

支持棒６は上端に球体を有し下端が基台１を上下に貫通
するねし棒で形成され、わじ棒下端を把持して回転させ
ることにより上下動し、基台１と後述する上板３との間
隔を調節可能に構成されている。

基台１の上面側にはまた、支持棒６の外側位置にコイル
スプリング７が冠着される突起８が設けられ、また基台
１の長手方向両端には、上板３に設けた上板遊動調整部
９に連絡する円柱１０が突設されている。

コイルスプリング７は下端が前記突起８に冠着固定され
、上端が上板３の裏面に当接して人体を上板３に載置し
ない時は上板３と支持棒６が接触しないように上板３を
押上げ可能に立設されている。

このコイルスプリング７内には、第１図に示すように下
端が突起８に固着された鎖１１が配置され、この鎖１１
の上端には、上板３に穿設した係止孔１２に抜き差し可
能な係止片１３が取付けられている。

そしてこの鎖１１の長さは前記スプリング７で上板３を
押上げ状態にした際に、押圧体４の上端が上板３に穿設
した挿入孔１４から離脱しないように設定されている。

係止片１３は上板３の裏面側から係止孔１２に挿通され
上板３の上面側に係止されるようになっている。

このように構成された基台１は、前記半球状突出部１ａ
を支点として自由方向に傾倒可能となっており、半球状
突出部１ａの第２図における外側位置には、基台１の傾
倒を゛阻止するストッパ１５が設けられている。

このストッパ１５は、第２図に示すように長方形板状に
形成され、基台１を傾倒させるときは成牛球状突出部１
ａ側に折畳まれ、−また基台１を固定するときは蝶番１
６を介して半球状突出部１ａ側に９０度回動するように
なっている。

支持部材２は、第１図および第２図に示すように金属製
平板の両端部を折曲してコ字状に形成され、折曲した両
端部は基台１の溝５に嵌合されている。

この支持部材２の裏面側中央部には、基台１に固定され
た電磁石１７の励磁、消磁で振動するプランジャ１８が
設けられ、このプランジャ１８と電磁石１７とによって
電動加振機構が構成されている。

支持部材２の上面には、人体患部を押圧治療する押圧体
４の下端が配される受止凹部１９が複数段けられ、押圧
体４の下端部には、第５図に示すように押圧体４の受止
凹部１９からの脱落を防止するためのマグネット２０が
埋込まれている。

この押圧体４は、支持部材２の振動に伴なって振動する
ようになっている。

上板３は、第１図に示すように平面形状が基台１と略同
−の板状に形成されており、中央部には、前記受止凹部
１９に対応する位置に押圧体４の挿入孔１４が穿設され
、この挿入孔１４は第５図に示すように周縁が円錐状に
切欠かれて押圧体４が自由方向に傾倒し易くなっている
。

また上板３の両端には、基台１に突設した円柱１０と共
働して上板３の遊動（基台１に対する自由方向への平行
移動）を調整する上板遊動調整部９が設けられている。

この遊動調整部９は、第３図に示すように取外し可能な
同径の二枚の円板９ａ、９ｂと、下端に内フランジ部９
Ｃを有し、前記円板９ａ、９ｂと同径の円孔９ｄとから
構成され、円板９ａの中央には円柱１０より大径の孔が
穿設され、また円板９ｂの中央には円柱１０と同径の孔
が穿設されている。

第４図は上板３が遊動する場合を示すもので、円板９ｂ
を取外すと円板９ａに穿設した孔の周縁が上板３の遊動
範囲となる。

前記押圧体４は、両端が半円球状の棒形に形成され、下
端は基台１の受止凹部１９に嵌込まれ、上端は挿入孔１
４を貫通して上板３の上方に突出し、第２図に示すよう
に人体２１の患部に当接するようになっている。

そしてこの押圧体４は、上板３が基台１上を自由方向に
遊動するのに伴ない下端部を軸として第５図に示すよう
に自由方向に傾倒するようになっている。

次に作用について説明する。

組立てに際しては、まず支持棒６を回転させて支持棒６
の基台１からの突出量を調節する。

そして鎖１１に取付けた係止片１３を上板３の係止孔１
２に挿通係止する。

この際、上板３はコイルスプリング７によって支持され
ており、上板３の裏面は未だ支持棒６とは接触していな
い。

そして上板３に体重をかけることにより支持棒６上端の
プラスチック、硬質ゴム等の弾性体からなる球状体に平
均に接触することになる。

次いで、所望数の押圧体４を挿入孔１４に挿通し下端部
を受止凹部１９に嵌込む。

この際、押圧体４の下端にはマグネット２０が埋込まれ
ているので、押圧体４の受止凹部１９がらの脱落が阻止
される。

マツサージに際しては、まず第２図に示すように人体２
１の患部を上板３上に載置する。

すると、上板３はコイルスプリング７の付勢力に抗して
下降し、支持棒６の頂部に接触し、押圧体４の先端は挿
入孔１４の上方に突出して身体患部に当接する。

人体２１を傾斜させると、上板３は人体２１とともに遊
動し、しかるとき押圧体４の先端は自由方向に傾倒して
身体患部並びに周縁を摺り乍らマツサージする。

以上説明したように本実施例によれば、上板に身体患部
を載置する際、誤って急速に載せたとしてもスプリング
の存在により身体患部は押圧体の急激な圧迫を受けるこ
とがなく、身体患部を傷付けることがない。

また上板遊動調整部、ストッパ、電動加振機構の存在に
よって数種の治療方法を選択することができる。

なお本考案は前記実施例に現定されるものではなく、そ
の要旨を変更しない限り幾多の変形変更が可能である。

以上本考案を好適な実施例に基づいて説明したが、本考
案によれば、身体患部に対し押圧体が単に点として作用
するに止まらず、その患部周縁に対しても指圧を加える
ことができ、患部を揉みほぐすことができるという優れ
た治療効果をもたらすことができる。

また支持部材には電動加振機構が設けられているので、
電動マツサージ器としても使用で゛きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る指圧マツサージ器の分解斜視図、
第２図は組立状態の断面図、第３図および第４図は上板
に設けた遊動調整部の拡大図、第５図ａ、 ｌ）は棒
状の押圧体の傾倒状態を示す一部断面図である。 １・・・・・・基台、１ａ・・・・・・半球状突出部、
２・・・・・・支持部材、３・・・・・・上板、４・・
・・・・押圧体、７・・・・・・コイルスプリング、９
・・・・・・上板遊動調整部、１４・・・・・・挿入孔
、１７・・・・・・電磁石、１８・・・・・・プランジ
ャ、１９・・・・・・受止凹部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下面中央部に半球状突出部を有し、この半球状突出
   部を支点として自由方向に傾倒可能な基台と；基台の傾
   倒を阻止可能なストッパと；基台上面中央部に設けられ
   、電動加振機構を有する支持部材と；支持部材の上方に
   位置し、一定範囲内で基台に対して平行移動可能な上板
   と；前記上板の移動を固定可能な固定機構と；下端が支
   持部材上に支持されかつ上端が上板を貫通して上方に突
   出し、上板の移動に伴なって下端を支点として傾倒可能
   な複数の押圧体とを具備することを特徴とする指圧マツ
   サージ器。 ２ 押圧体の上板からの突出量を調節可能としたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の指圧マ
   ツサージ器。