JPS5925017B2 - 銀一酸化物系の電気接点材料 - Google Patents
銀一酸化物系の電気接点材料Info
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- JPS5925017B2 JPS5925017B2 JP56028094A JP2809481A JPS5925017B2 JP S5925017 B2 JPS5925017 B2 JP S5925017B2 JP 56028094 A JP56028094 A JP 56028094A JP 2809481 A JP2809481 A JP 2809481A JP S5925017 B2 JPS5925017 B2 JP S5925017B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は新規な電気接点材料に関するもので、特に従来
より比較的小電流のリレーからマグネットスイッチやブ
レーカーなどの大電流域まで広汎に用いられてきた銀一
酸化カドミウム電気接点材料に代つて、Cd0を排し代
替酸化物を含有させるようにした銀合金接点材料に係る
ものである。
より比較的小電流のリレーからマグネットスイッチやブ
レーカーなどの大電流域まで広汎に用いられてきた銀一
酸化カドミウム電気接点材料に代つて、Cd0を排し代
替酸化物を含有させるようにした銀合金接点材料に係る
ものである。
従来から電気接点材料としては種々のものが用いられて
いるが、特に銀一酸化カドミウム系接点は電気接点とし
て要求される耐溶着性、耐消耗性、低接触抵抗などの諸
電気特性にすぐれているため、その需要も年々上昇して
いるだけでなく、材料面の改良も重ねられており、また
これに関する学術的研究も多く、いわばこの系の材料、
製造技術の進歩は極限にまで達しているといえよう。し
かLながらこの銀一カドミウム系電気接点材料は、既知
のようにその製造上、溶解、熱間加工、高温酸化、分析
及び回収などカドミウムを系外に排出し易い多数の工程
を含んでいるため、当然その排出防止に努めなければな
らず、この結果殊に生産設備の拡大に伴つて莫大な公害
防止設備が必要となり、当該防止のために多大なエネル
ギーが消費され、エネルギー資源問題にまで発展しよう
としている。
いるが、特に銀一酸化カドミウム系接点は電気接点とし
て要求される耐溶着性、耐消耗性、低接触抵抗などの諸
電気特性にすぐれているため、その需要も年々上昇して
いるだけでなく、材料面の改良も重ねられており、また
これに関する学術的研究も多く、いわばこの系の材料、
製造技術の進歩は極限にまで達しているといえよう。し
かLながらこの銀一カドミウム系電気接点材料は、既知
のようにその製造上、溶解、熱間加工、高温酸化、分析
及び回収などカドミウムを系外に排出し易い多数の工程
を含んでいるため、当然その排出防止に努めなければな
らず、この結果殊に生産設備の拡大に伴つて莫大な公害
防止設備が必要となり、当該防止のために多大なエネル
ギーが消費され、エネルギー資源問題にまで発展しよう
としている。
) このため銀一酸化カドミウムによる当該製品を製造
する業者は、これに対し勿論充分な対策を構じているが
、その対策が十分であるからというだけでは、最早公害
に対する社会情勢に対応していけず、このような接点だ
けを考えていたのでは莫5 大な設備投資により生産価
格にまで重大な影響を与えることになる。
する業者は、これに対し勿論充分な対策を構じているが
、その対策が十分であるからというだけでは、最早公害
に対する社会情勢に対応していけず、このような接点だ
けを考えていたのでは莫5 大な設備投資により生産価
格にまで重大な影響を与えることになる。
さらにまた銀中に酸化カドミウムを分散させることは、
接点表面の清浄作用、溶着力の低減などの電気的諸特性
を改善するものとして確かに効果的であるが、このよう
な効果を充分に果してきたのは特に交流回路においてで
あり、極性の変化しない直流回路において当該接点材料
を使用したときは、比較的耐溶着性に乏しく接点の開閉
による接触抵抗の増加にも蓄しい難点があるのであつて
、その原因は当該接点のアノード側からカソード側に向
つてアノード成分が転移し、カソードの接続部の接点母
材と異なる一種の変質層を形成するためと提唱されてお
り、この欠点はCdOを用いる限り解消できない宿命と
もいえよう。
接点表面の清浄作用、溶着力の低減などの電気的諸特性
を改善するものとして確かに効果的であるが、このよう
な効果を充分に果してきたのは特に交流回路においてで
あり、極性の変化しない直流回路において当該接点材料
を使用したときは、比較的耐溶着性に乏しく接点の開閉
による接触抵抗の増加にも蓄しい難点があるのであつて
、その原因は当該接点のアノード側からカソード側に向
つてアノード成分が転移し、カソードの接続部の接点母
材と異なる一種の変質層を形成するためと提唱されてお
り、この欠点はCdOを用いる限り解消できない宿命と
もいえよう。
そこで上記の如きカドミウムによる公害問題を解消し、
しかもAg−CdO系の電気接点材料に匹敵する新しい
材質の開発が注目されるに至り、近時にわかに各種の研
究がなされつXあり、銀中にLaの酸化物を分散させた
電気接点材料なども発表されている。
しかもAg−CdO系の電気接点材料に匹敵する新しい
材質の開発が注目されるに至り、近時にわかに各種の研
究がなされつXあり、銀中にLaの酸化物を分散させた
電気接点材料なども発表されている。
しかしこのような開発の理論的根拠の一端は、Agに分
散すべき酸化物の揮発し易さを尺度として、一般にはC
dOよりも蒸気圧の低い酸化物の方が効果的であり、し
かも蒸気圧の低い酸化物を用いる方が電気接点としての
開閉時に生ずるアークにより接点表層から逸散した成分
を拡散により接点内部から補う割合が少なくなるので、
Agに対する酸化物の添加量が少くても効果的であると
も提唱さて、実際にそのような酸化物をCdOの代りに
用いることが提案されている。
散すべき酸化物の揮発し易さを尺度として、一般にはC
dOよりも蒸気圧の低い酸化物の方が効果的であり、し
かも蒸気圧の低い酸化物を用いる方が電気接点としての
開閉時に生ずるアークにより接点表層から逸散した成分
を拡散により接点内部から補う割合が少なくなるので、
Agに対する酸化物の添加量が少くても効果的であると
も提唱さて、実際にそのような酸化物をCdOの代りに
用いることが提案されている。
そこで本願人は既に、上記の諸点に鑑み、Cd成分を含
まない酸化物の接点特性に寄与する役割について再検討
を行ない、この結果上記の如き既成観念を排し構想を新
たにして研究を重ねた結果、電気接点の表面における清
浄化作用やアークに対する諸現象、例えば消弧作用など
が、添加する酸化物の物性、特にその蒸気圧の温度特性
に最も関係が深いとする考え方に想到し得た。
まない酸化物の接点特性に寄与する役割について再検討
を行ない、この結果上記の如き既成観念を排し構想を新
たにして研究を重ねた結果、電気接点の表面における清
浄化作用やアークに対する諸現象、例えば消弧作用など
が、添加する酸化物の物性、特にその蒸気圧の温度特性
に最も関係が深いとする考え方に想到し得た。
そしてこのような思考を基盤として約500〜1500
℃の温度範囲でCdOの蒸気圧よりも高い酸化物に着目
し、この中で毒性の少ないSb酸化物をAg中に含有さ
せることにより、AgCdO系のものと同等以上の接点
表面清浄化作用を発揮させ得ることを確認することがで
き、さらにこのような観点からSb以外の金属酸化物を
もAg中に分散させることにより、これらの相乗的効果
が発揮され得ることについても、各種の提案を発表して
いる。
℃の温度範囲でCdOの蒸気圧よりも高い酸化物に着目
し、この中で毒性の少ないSb酸化物をAg中に含有さ
せることにより、AgCdO系のものと同等以上の接点
表面清浄化作用を発揮させ得ることを確認することがで
き、さらにこのような観点からSb以外の金属酸化物を
もAg中に分散させることにより、これらの相乗的効果
が発揮され得ることについても、各種の提案を発表して
いる。
本発明は以上の研究経過に基いてなされたものであり、
Ag中に上記Sb酸化物だけでなく、約1500〜40
00℃の温度範囲でCdOより高い蒸気圧をもつSn酸
化物と、約500〜4000℃の温度範囲でCdOより
低い蒸気圧をもつIn、Mnの酸化物をも分散させるこ
とにより、これら金属酸化物の組合せにより、より一層
CdOの合成蒸気圧の挙動に近似させ、その相乗作用が
優れた接点特性を発揮し得るようにしたのが、その一目
的である。
Ag中に上記Sb酸化物だけでなく、約1500〜40
00℃の温度範囲でCdOより高い蒸気圧をもつSn酸
化物と、約500〜4000℃の温度範囲でCdOより
低い蒸気圧をもつIn、Mnの酸化物をも分散させるこ
とにより、これら金属酸化物の組合せにより、より一層
CdOの合成蒸気圧の挙動に近似させ、その相乗作用が
優れた接点特性を発揮し得るようにしたのが、その一目
的である。
さらに本発明の重要な目的は、上記金属酸化物の分散に
加えて、Pb.Seの一方または双方の酸化物をも分散
させることにより、CdOによる従来接点の重大な欠陥
を改善しようとするにある。
加えて、Pb.Seの一方または双方の酸化物をも分散
させることにより、CdOによる従来接点の重大な欠陥
を改善しようとするにある。
すなわち既知の如く機器の頻繁な運転に伴い、その開閉
を司るスイツチにあつて、その接点表面はアーク熱やジ
ユール熱によつて溶融する程の高温に熱せられることに
なり、これが夜間などの運転休止時には室温まで降温す
ることになるから、高温と室温の熱サイクルが繰返され
ることになる。ところで当該接点はCu.Cu−Zn等
による台材に、銀ろうなどによつて、同接点に形成した
銀層面側が固着されることになるが、Agや上記台材、
接点材(Ag−CdO)の熱膨張率には差があり、この
ため上記の如き頻繁な熱サイクルによる膨張、収縮が繰
返されると、AgとAg−CdOとの境界にあつて、接
点が、その表面を凹曲するように弓状に彎曲変形すると
いう現象が生じ、これにより接点が台材から剥離し、剥
離部分の接点が欠落消耗へと発展していくことになる。
本発明の前記重要目的は、既述のPb.Seを添加する
ことによつて、前記のSb.Sn.InlMnが、Ag
マトリツクス中に層状酸化物となつて出現しようとする
際、当該酸化物を均一に分散させるようにし、上記のよ
うに熱サイクルによる接点の彎曲が生じようとするとき
、当該熱応力に対し、上記の均一に分散された酸化物が
核となつて、アーク熱やジユール熱を受けた接点内部に
微細なクラツクを発生せしめ、これが、上記の如き加熱
、冷却の熱サイクルによる膨張、収縮で生ずる引張、圧
縮応力(熱歪)を各所で吸収する作用を発揮し、Ag−
CdOによる接点の前記剥離消耗現象を防止しようとす
るにある。
を司るスイツチにあつて、その接点表面はアーク熱やジ
ユール熱によつて溶融する程の高温に熱せられることに
なり、これが夜間などの運転休止時には室温まで降温す
ることになるから、高温と室温の熱サイクルが繰返され
ることになる。ところで当該接点はCu.Cu−Zn等
による台材に、銀ろうなどによつて、同接点に形成した
銀層面側が固着されることになるが、Agや上記台材、
接点材(Ag−CdO)の熱膨張率には差があり、この
ため上記の如き頻繁な熱サイクルによる膨張、収縮が繰
返されると、AgとAg−CdOとの境界にあつて、接
点が、その表面を凹曲するように弓状に彎曲変形すると
いう現象が生じ、これにより接点が台材から剥離し、剥
離部分の接点が欠落消耗へと発展していくことになる。
本発明の前記重要目的は、既述のPb.Seを添加する
ことによつて、前記のSb.Sn.InlMnが、Ag
マトリツクス中に層状酸化物となつて出現しようとする
際、当該酸化物を均一に分散させるようにし、上記のよ
うに熱サイクルによる接点の彎曲が生じようとするとき
、当該熱応力に対し、上記の均一に分散された酸化物が
核となつて、アーク熱やジユール熱を受けた接点内部に
微細なクラツクを発生せしめ、これが、上記の如き加熱
、冷却の熱サイクルによる膨張、収縮で生ずる引張、圧
縮応力(熱歪)を各所で吸収する作用を発揮し、Ag−
CdOによる接点の前記剥離消耗現象を防止しようとす
るにある。
そこで第1の発明は銀を主成分とし、これに金属成分(
Sb)が0.1〜6.2重量%となるSbの酸化物と、
金属成分(Sn.In.Mn)が0.05〜5.0重量
%となるSn.In.Mnの各酸化物と、金属成分(P
b.Se)が0.01〜2.0重量%となるPb.Se
の一方または双方の酸化物とが分散されていることを特
徴としている。
Sb)が0.1〜6.2重量%となるSbの酸化物と、
金属成分(Sn.In.Mn)が0.05〜5.0重量
%となるSn.In.Mnの各酸化物と、金属成分(P
b.Se)が0.01〜2.0重量%となるPb.Se
の一方または双方の酸化物とが分散されていることを特
徴としている。
このような電気接点材料を製造するには既知のように焼
結法(粉末冶金法)によつても内部酸化法(溶製法)に
よつてもよいが、生産コスト上から後者が多用されるこ
とになる。
結法(粉末冶金法)によつても内部酸化法(溶製法)に
よつてもよいが、生産コスト上から後者が多用されるこ
とになる。
そして溶製法の場合には、AgにSb.Sn、N.Mn
、そしてPb.Seの一方または双方を固溶させた銀合
金を作り、これを酸化雰囲気中で高温に保持させること
により、その表面から、酸素を侵入させ、上記金属を選
択的に酸化してその酸化物である微細粒をAgマトリツ
クス中に生成させながら、長時間当該酸化を続けること
により素材中に、全面的に上記諸金属の酸化物を分散さ
せることになり、一方焼結法の場合にはAgの微粉と上
記諸金属の粉末を混合し、加圧成形後に焼結したものを
酸化してから焼結したり、あるいはよく混合した上記諸
金属の酸化物粉を加圧焼成することによつて当該酸化物
が銀中に分散した銀酸化物系の電気接点材料を製するこ
ともできる。
、そしてPb.Seの一方または双方を固溶させた銀合
金を作り、これを酸化雰囲気中で高温に保持させること
により、その表面から、酸素を侵入させ、上記金属を選
択的に酸化してその酸化物である微細粒をAgマトリツ
クス中に生成させながら、長時間当該酸化を続けること
により素材中に、全面的に上記諸金属の酸化物を分散さ
せることになり、一方焼結法の場合にはAgの微粉と上
記諸金属の粉末を混合し、加圧成形後に焼結したものを
酸化してから焼結したり、あるいはよく混合した上記諸
金属の酸化物粉を加圧焼成することによつて当該酸化物
が銀中に分散した銀酸化物系の電気接点材料を製するこ
ともできる。
しかしこの際どのような製法によるにせよ、Sbの酸化
物はその金属成分であるSbが0.1〜6.2重量%で
なくてはならず、こX′(′AgへのSbの添加量の上
限を6.2重量%に限定しなければならない理由は、A
g−Sb合金のα固溶体におけるSbの最大固溶限が、
300℃で6.2重量%であり、この添加量を超過する
Sbを添加した場合には著しく令間加工性を阻害するこ
とkなり、電気接点材料の量産が不能となるからである
。また前記の焼結法により製造した場合にあつても、粒
子間の結合力が弱いためアーク消耗量が多く接点材料と
して望ましい特性が得られなくなる。一方0.1重量%
未満の添加量であると、後述の如き添加効果が得られず
、その目的を達成し得ない。さらに本発明ではSnの酸
化物を、Snが0.05〜5.0重量%の範囲で分散さ
せる必要がある。
物はその金属成分であるSbが0.1〜6.2重量%で
なくてはならず、こX′(′AgへのSbの添加量の上
限を6.2重量%に限定しなければならない理由は、A
g−Sb合金のα固溶体におけるSbの最大固溶限が、
300℃で6.2重量%であり、この添加量を超過する
Sbを添加した場合には著しく令間加工性を阻害するこ
とkなり、電気接点材料の量産が不能となるからである
。また前記の焼結法により製造した場合にあつても、粒
子間の結合力が弱いためアーク消耗量が多く接点材料と
して望ましい特性が得られなくなる。一方0.1重量%
未満の添加量であると、後述の如き添加効果が得られず
、その目的を達成し得ない。さらに本発明ではSnの酸
化物を、Snが0.05〜5.0重量%の範囲で分散さ
せる必要がある。
このような上限、下限に限定しなければならない理由は
、Snを添加した合金につき、これを内部酸化すると、
当型酸化物は針状を呈するが、5.0重量%を超過した
添加では、当該酸化物が内部で凝集し、以後の内部酸化
処理が困難となり、酸化後も脆性が大となるためで、0
.01%未満の場合はSnを添加した効果があられれな
いからである。
、Snを添加した合金につき、これを内部酸化すると、
当型酸化物は針状を呈するが、5.0重量%を超過した
添加では、当該酸化物が内部で凝集し、以後の内部酸化
処理が困難となり、酸化後も脆性が大となるためで、0
.01%未満の場合はSnを添加した効果があられれな
いからである。
次に第3の元素として添加したInは、上記Snと同じ
くInを含んだ合金を内部酸化すると、針状の酸化物と
なるが、Sbその他の元素と組合せた合金にあつてはI
nが5、0重量%を超過して添加されると、内部酸化時
に、表面に緻密な酸化被膜を形成し、これが酸素の侵入
を困難にすることになるため、上限を5.0重量%とし
なければならず、0.05重量%未満では、添加の効果
がない。
くInを含んだ合金を内部酸化すると、針状の酸化物と
なるが、Sbその他の元素と組合せた合金にあつてはI
nが5、0重量%を超過して添加されると、内部酸化時
に、表面に緻密な酸化被膜を形成し、これが酸素の侵入
を困難にすることになるため、上限を5.0重量%とし
なければならず、0.05重量%未満では、添加の効果
がない。
さらに第4の元素としてMnを添加すると、Mn酸化物
は約2000℃以上の高温で、SbやSn酸化物よりも
低い蒸気圧を有し、これら酸化物のアークなどによる揮
発損耗を抑制する効果がある。そしてMnの添加上限を
5.0重量%とした理由は、Mnを添加することにより
、内部酸化時に結晶粒界をAgに富んだ層で形成する作
用傾向があり、5.0重量%の上限を越えると、この傾
向が顕著となり、当該Agリツチの層が接点特性に悪影
響を与えることになるからであり、0.05重量%の下
限値は、効果発揮の最低限を示している。
は約2000℃以上の高温で、SbやSn酸化物よりも
低い蒸気圧を有し、これら酸化物のアークなどによる揮
発損耗を抑制する効果がある。そしてMnの添加上限を
5.0重量%とした理由は、Mnを添加することにより
、内部酸化時に結晶粒界をAgに富んだ層で形成する作
用傾向があり、5.0重量%の上限を越えると、この傾
向が顕著となり、当該Agリツチの層が接点特性に悪影
響を与えることになるからであり、0.05重量%の下
限値は、効果発揮の最低限を示している。
このように、SbだけでなくSn,.In,.Mnを複
合添加することにより、単体添加では得られなに相乗効
果が得られることになり、互いの揮発損耗に対する抑制
効果を発揮することになる。さて本発明では、さらに前
記の如くPb.Seの一方または双方を添加するが、そ
の添加による効果は前記の通り熱サイクルによる熱歪を
、これら酸化物により形成された微細クラツクにより吸
収して、接点の剥離、異常損耗を解消し得ることであり
、その上限を1.0重量%とした理由は、微細クラツク
が過多となることにより接点特性を劣化させることのな
いようにするためで、下限の0.01重量%は効果発揮
の最低限を示しており、またSb.Seなる低融点金属
を、上記のように添加することにより、本願の多元系合
金は、その鋳造性を高められることになる。次に第2の
発明にあつては、上記第1の発明内容に加えて、金属成
分が0.01〜1.0重量%となるNi.Feの一方ま
たは双方の酸化物をも、主成分たる銀中に分散させるこ
とを特徴としている。
合添加することにより、単体添加では得られなに相乗効
果が得られることになり、互いの揮発損耗に対する抑制
効果を発揮することになる。さて本発明では、さらに前
記の如くPb.Seの一方または双方を添加するが、そ
の添加による効果は前記の通り熱サイクルによる熱歪を
、これら酸化物により形成された微細クラツクにより吸
収して、接点の剥離、異常損耗を解消し得ることであり
、その上限を1.0重量%とした理由は、微細クラツク
が過多となることにより接点特性を劣化させることのな
いようにするためで、下限の0.01重量%は効果発揮
の最低限を示しており、またSb.Seなる低融点金属
を、上記のように添加することにより、本願の多元系合
金は、その鋳造性を高められることになる。次に第2の
発明にあつては、上記第1の発明内容に加えて、金属成
分が0.01〜1.0重量%となるNi.Feの一方ま
たは双方の酸化物をも、主成分たる銀中に分散させるこ
とを特徴としている。
こkで上記の如くNi.Feを添加することの役割は、
結晶粒を微細化し、酸化物粒子を整えることにあり、こ
の際上記の如く1.0重量%を土限としたのは、これを
越えて添加したとしても溶融による本発明合金を製造し
た。そして上記(1)〜(4)につき接点試験用として
当該合金の裏側に形成された銀層と接点保持用の台座と
を銀ろう付けして試料とし、接点試験にはASTM接点
試験機(AClOOV、20A)、アーク消8く法では
合金化自体が極めて困難となるからであり、また下限と
しての0.01重量%は、前記の如き結晶粒微細化の効
果を発揮し得る最低限を意味している。
結晶粒を微細化し、酸化物粒子を整えることにあり、こ
の際上記の如く1.0重量%を土限としたのは、これを
越えて添加したとしても溶融による本発明合金を製造し
た。そして上記(1)〜(4)につき接点試験用として
当該合金の裏側に形成された銀層と接点保持用の台座と
を銀ろう付けして試料とし、接点試験にはASTM接点
試験機(AClOOV、20A)、アーク消8く法では
合金化自体が極めて困難となるからであり、また下限と
しての0.01重量%は、前記の如き結晶粒微細化の効
果を発揮し得る最低限を意味している。
こXで第1発明についての実施例を示せば、99.5重
量%以上の純度を有する金属材料を原料として、これを
大気中にてガス溶解することにより、の鋳塊を製造し、
この鋳塊の表層を面削後、その一面に薄い純銀板を熱圧
着して、ろう付け用の銀 1層を形成する。
量%以上の純度を有する金属材料を原料として、これを
大気中にてガス溶解することにより、の鋳塊を製造し、
この鋳塊の表層を面削後、その一面に薄い純銀板を熱圧
着して、ろう付け用の銀 1層を形成する。
次に当該素材を冷間圧延して厚さ2m1Lの板にした後
、プレス機により直径5mmの円盤状に打抜き、これを
内部酸化炉に入れ、大気を炉内に導入しながら650℃
で180時間加熱し、Sb.Sn、In.Mn.Pbま
たはSeを酸化して本発明合金を製造した。
、プレス機により直径5mmの円盤状に打抜き、これを
内部酸化炉に入れ、大気を炉内に導入しながら650℃
で180時間加熱し、Sb.Sn、In.Mn.Pbま
たはSeを酸化して本発明合金を製造した。
また第2の発明に係る実施例としては、上記第1の発明
について実施したと同じ工程により、以上のように本発
明によれば上表の如く、Sb、Sn.In.Mn、そし
てPb.Seの酸化物を所定範囲内の添加量だけAg中
に分散させることにより、Ag−CdO系合金と略同程
度の特性をもち、その消耗量ではこれを可成り低減でき
、しかも溶着回数を大巾に低下させることができたので
あり、また前記した熱サイクルによる剥離消耗の点でも
改善結果が得られ、Cdの不使用により公害の心配を解
消することができ、さらにNi,.Feの酸化物を添加
することにより、酸化物粒子を整え、消耗量、溶着回数
について改善を促進させることができた。
について実施したと同じ工程により、以上のように本発
明によれば上表の如く、Sb、Sn.In.Mn、そし
てPb.Seの酸化物を所定範囲内の添加量だけAg中
に分散させることにより、Ag−CdO系合金と略同程
度の特性をもち、その消耗量ではこれを可成り低減でき
、しかも溶着回数を大巾に低下させることができたので
あり、また前記した熱サイクルによる剥離消耗の点でも
改善結果が得られ、Cdの不使用により公害の心配を解
消することができ、さらにNi,.Feの酸化物を添加
することにより、酸化物粒子を整え、消耗量、溶着回数
について改善を促進させることができた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 銀を主成分とし、これに金属成分が0.1〜6.2
重量%となるSbの酸化物と、金属成分が0.05〜5
.0重量%となるSn、In、Mnの各酸化物と、金属
成分が0.01〜2.0重量%となるPb、Seの一方
または双方の酸化物とが分散されていることを特徴とす
る銀−酸化物系の電気接点材料。 2 銀を主成分とし、これに金属成分が0.1〜6.2
重量%となるSbの酸化物と、金属成分が0.05〜5
.0重量%となるSn、In、Mnの各酸化物と、金属
成分が0.01〜2.0重量%となるPb、Seの一方
または双方の酸化物と、金属成分が0.01〜1.0重
量%となるNi、Feの一方または双方の酸化物とが分
散されていることを特徴とする銀−酸化物系の電気接点
材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56028094A JPS5925017B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | 銀一酸化物系の電気接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56028094A JPS5925017B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | 銀一酸化物系の電気接点材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57143457A JPS57143457A (en) | 1982-09-04 |
JPS5925017B2 true JPS5925017B2 (ja) | 1984-06-13 |
Family
ID=12239194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56028094A Expired JPS5925017B2 (ja) | 1981-02-27 | 1981-02-27 | 銀一酸化物系の電気接点材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5925017B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60181249A (ja) * | 1984-02-27 | 1985-09-14 | Chugai Electric Ind Co Ltd | Ag−Sn−Pb系合金を酸化焼結した電気接点材料 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1476478A (en) * | 1973-07-20 | 1977-06-16 | Chugai Electric Ind Co Ltd | Electrical contact materials |
JPS556091A (en) * | 1978-06-19 | 1980-01-17 | Lucas Industries Ltd | Disc brake assembly |
-
1981
- 1981-02-27 JP JP56028094A patent/JPS5925017B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1476478A (en) * | 1973-07-20 | 1977-06-16 | Chugai Electric Ind Co Ltd | Electrical contact materials |
JPS556091A (en) * | 1978-06-19 | 1980-01-17 | Lucas Industries Ltd | Disc brake assembly |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57143457A (en) | 1982-09-04 |
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