JPS5925017B2 - 銀一酸化物系の電気接点材料 - Google Patents

銀一酸化物系の電気接点材料

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JPS5925017B2
JPS5925017B2 JP56028094A JP2809481A JPS5925017B2 JP S5925017 B2 JPS5925017 B2 JP S5925017B2 JP 56028094 A JP56028094 A JP 56028094A JP 2809481 A JP2809481 A JP 2809481A JP S5925017 B2 JPS5925017 B2 JP S5925017B2
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electrical contact
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博信 山本
喬 奈良
賢吾 稲毛
憲博 井手
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Tokuriki Honten Co Ltd
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Tokuriki Honten Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な電気接点材料に関するもので、特に従来
より比較的小電流のリレーからマグネットスイッチやブ
レーカーなどの大電流域まで広汎に用いられてきた銀一
酸化カドミウム電気接点材料に代つて、Cd0を排し代
替酸化物を含有させるようにした銀合金接点材料に係る
ものである。
従来から電気接点材料としては種々のものが用いられて
いるが、特に銀一酸化カドミウム系接点は電気接点とし
て要求される耐溶着性、耐消耗性、低接触抵抗などの諸
電気特性にすぐれているため、その需要も年々上昇して
いるだけでなく、材料面の改良も重ねられており、また
これに関する学術的研究も多く、いわばこの系の材料、
製造技術の進歩は極限にまで達しているといえよう。し
かLながらこの銀一カドミウム系電気接点材料は、既知
のようにその製造上、溶解、熱間加工、高温酸化、分析
及び回収などカドミウムを系外に排出し易い多数の工程
を含んでいるため、当然その排出防止に努めなければな
らず、この結果殊に生産設備の拡大に伴つて莫大な公害
防止設備が必要となり、当該防止のために多大なエネル
ギーが消費され、エネルギー資源問題にまで発展しよう
としている。
) このため銀一酸化カドミウムによる当該製品を製造
する業者は、これに対し勿論充分な対策を構じているが
、その対策が十分であるからというだけでは、最早公害
に対する社会情勢に対応していけず、このような接点だ
けを考えていたのでは莫5 大な設備投資により生産価
格にまで重大な影響を与えることになる。
さらにまた銀中に酸化カドミウムを分散させることは、
接点表面の清浄作用、溶着力の低減などの電気的諸特性
を改善するものとして確かに効果的であるが、このよう
な効果を充分に果してきたのは特に交流回路においてで
あり、極性の変化しない直流回路において当該接点材料
を使用したときは、比較的耐溶着性に乏しく接点の開閉
による接触抵抗の増加にも蓄しい難点があるのであつて
、その原因は当該接点のアノード側からカソード側に向
つてアノード成分が転移し、カソードの接続部の接点母
材と異なる一種の変質層を形成するためと提唱されてお
り、この欠点はCdOを用いる限り解消できない宿命と
もいえよう。
そこで上記の如きカドミウムによる公害問題を解消し、
しかもAg−CdO系の電気接点材料に匹敵する新しい
材質の開発が注目されるに至り、近時にわかに各種の研
究がなされつXあり、銀中にLaの酸化物を分散させた
電気接点材料なども発表されている。
しかしこのような開発の理論的根拠の一端は、Agに分
散すべき酸化物の揮発し易さを尺度として、一般にはC
dOよりも蒸気圧の低い酸化物の方が効果的であり、し
かも蒸気圧の低い酸化物を用いる方が電気接点としての
開閉時に生ずるアークにより接点表層から逸散した成分
を拡散により接点内部から補う割合が少なくなるので、
Agに対する酸化物の添加量が少くても効果的であると
も提唱さて、実際にそのような酸化物をCdOの代りに
用いることが提案されている。
そこで本願人は既に、上記の諸点に鑑み、Cd成分を含
まない酸化物の接点特性に寄与する役割について再検討
を行ない、この結果上記の如き既成観念を排し構想を新
たにして研究を重ねた結果、電気接点の表面における清
浄化作用やアークに対する諸現象、例えば消弧作用など
が、添加する酸化物の物性、特にその蒸気圧の温度特性
に最も関係が深いとする考え方に想到し得た。
そしてこのような思考を基盤として約500〜1500
℃の温度範囲でCdOの蒸気圧よりも高い酸化物に着目
し、この中で毒性の少ないSb酸化物をAg中に含有さ
せることにより、AgCdO系のものと同等以上の接点
表面清浄化作用を発揮させ得ることを確認することがで
き、さらにこのような観点からSb以外の金属酸化物を
もAg中に分散させることにより、これらの相乗的効果
が発揮され得ることについても、各種の提案を発表して
いる。
本発明は以上の研究経過に基いてなされたものであり、
Ag中に上記Sb酸化物だけでなく、約1500〜40
00℃の温度範囲でCdOより高い蒸気圧をもつSn酸
化物と、約500〜4000℃の温度範囲でCdOより
低い蒸気圧をもつIn、Mnの酸化物をも分散させるこ
とにより、これら金属酸化物の組合せにより、より一層
CdOの合成蒸気圧の挙動に近似させ、その相乗作用が
優れた接点特性を発揮し得るようにしたのが、その一目
的である。
さらに本発明の重要な目的は、上記金属酸化物の分散に
加えて、Pb.Seの一方または双方の酸化物をも分散
させることにより、CdOによる従来接点の重大な欠陥
を改善しようとするにある。
すなわち既知の如く機器の頻繁な運転に伴い、その開閉
を司るスイツチにあつて、その接点表面はアーク熱やジ
ユール熱によつて溶融する程の高温に熱せられることに
なり、これが夜間などの運転休止時には室温まで降温す
ることになるから、高温と室温の熱サイクルが繰返され
ることになる。ところで当該接点はCu.Cu−Zn等
による台材に、銀ろうなどによつて、同接点に形成した
銀層面側が固着されることになるが、Agや上記台材、
接点材(Ag−CdO)の熱膨張率には差があり、この
ため上記の如き頻繁な熱サイクルによる膨張、収縮が繰
返されると、AgとAg−CdOとの境界にあつて、接
点が、その表面を凹曲するように弓状に彎曲変形すると
いう現象が生じ、これにより接点が台材から剥離し、剥
離部分の接点が欠落消耗へと発展していくことになる。
本発明の前記重要目的は、既述のPb.Seを添加する
ことによつて、前記のSb.Sn.InlMnが、Ag
マトリツクス中に層状酸化物となつて出現しようとする
際、当該酸化物を均一に分散させるようにし、上記のよ
うに熱サイクルによる接点の彎曲が生じようとするとき
、当該熱応力に対し、上記の均一に分散された酸化物が
核となつて、アーク熱やジユール熱を受けた接点内部に
微細なクラツクを発生せしめ、これが、上記の如き加熱
、冷却の熱サイクルによる膨張、収縮で生ずる引張、圧
縮応力(熱歪)を各所で吸収する作用を発揮し、Ag−
CdOによる接点の前記剥離消耗現象を防止しようとす
るにある。
そこで第1の発明は銀を主成分とし、これに金属成分(
Sb)が0.1〜6.2重量%となるSbの酸化物と、
金属成分(Sn.In.Mn)が0.05〜5.0重量
%となるSn.In.Mnの各酸化物と、金属成分(P
b.Se)が0.01〜2.0重量%となるPb.Se
の一方または双方の酸化物とが分散されていることを特
徴としている。
このような電気接点材料を製造するには既知のように焼
結法(粉末冶金法)によつても内部酸化法(溶製法)に
よつてもよいが、生産コスト上から後者が多用されるこ
とになる。
そして溶製法の場合には、AgにSb.Sn、N.Mn
、そしてPb.Seの一方または双方を固溶させた銀合
金を作り、これを酸化雰囲気中で高温に保持させること
により、その表面から、酸素を侵入させ、上記金属を選
択的に酸化してその酸化物である微細粒をAgマトリツ
クス中に生成させながら、長時間当該酸化を続けること
により素材中に、全面的に上記諸金属の酸化物を分散さ
せることになり、一方焼結法の場合にはAgの微粉と上
記諸金属の粉末を混合し、加圧成形後に焼結したものを
酸化してから焼結したり、あるいはよく混合した上記諸
金属の酸化物粉を加圧焼成することによつて当該酸化物
が銀中に分散した銀酸化物系の電気接点材料を製するこ
ともできる。
しかしこの際どのような製法によるにせよ、Sbの酸化
物はその金属成分であるSbが0.1〜6.2重量%で
なくてはならず、こX′(′AgへのSbの添加量の上
限を6.2重量%に限定しなければならない理由は、A
g−Sb合金のα固溶体におけるSbの最大固溶限が、
300℃で6.2重量%であり、この添加量を超過する
Sbを添加した場合には著しく令間加工性を阻害するこ
とkなり、電気接点材料の量産が不能となるからである
。また前記の焼結法により製造した場合にあつても、粒
子間の結合力が弱いためアーク消耗量が多く接点材料と
して望ましい特性が得られなくなる。一方0.1重量%
未満の添加量であると、後述の如き添加効果が得られず
、その目的を達成し得ない。さらに本発明ではSnの酸
化物を、Snが0.05〜5.0重量%の範囲で分散さ
せる必要がある。
このような上限、下限に限定しなければならない理由は
、Snを添加した合金につき、これを内部酸化すると、
当型酸化物は針状を呈するが、5.0重量%を超過した
添加では、当該酸化物が内部で凝集し、以後の内部酸化
処理が困難となり、酸化後も脆性が大となるためで、0
.01%未満の場合はSnを添加した効果があられれな
いからである。
次に第3の元素として添加したInは、上記Snと同じ
くInを含んだ合金を内部酸化すると、針状の酸化物と
なるが、Sbその他の元素と組合せた合金にあつてはI
nが5、0重量%を超過して添加されると、内部酸化時
に、表面に緻密な酸化被膜を形成し、これが酸素の侵入
を困難にすることになるため、上限を5.0重量%とし
なければならず、0.05重量%未満では、添加の効果
がない。
さらに第4の元素としてMnを添加すると、Mn酸化物
は約2000℃以上の高温で、SbやSn酸化物よりも
低い蒸気圧を有し、これら酸化物のアークなどによる揮
発損耗を抑制する効果がある。そしてMnの添加上限を
5.0重量%とした理由は、Mnを添加することにより
、内部酸化時に結晶粒界をAgに富んだ層で形成する作
用傾向があり、5.0重量%の上限を越えると、この傾
向が顕著となり、当該Agリツチの層が接点特性に悪影
響を与えることになるからであり、0.05重量%の下
限値は、効果発揮の最低限を示している。
このように、SbだけでなくSn,.In,.Mnを複
合添加することにより、単体添加では得られなに相乗効
果が得られることになり、互いの揮発損耗に対する抑制
効果を発揮することになる。さて本発明では、さらに前
記の如くPb.Seの一方または双方を添加するが、そ
の添加による効果は前記の通り熱サイクルによる熱歪を
、これら酸化物により形成された微細クラツクにより吸
収して、接点の剥離、異常損耗を解消し得ることであり
、その上限を1.0重量%とした理由は、微細クラツク
が過多となることにより接点特性を劣化させることのな
いようにするためで、下限の0.01重量%は効果発揮
の最低限を示しており、またSb.Seなる低融点金属
を、上記のように添加することにより、本願の多元系合
金は、その鋳造性を高められることになる。次に第2の
発明にあつては、上記第1の発明内容に加えて、金属成
分が0.01〜1.0重量%となるNi.Feの一方ま
たは双方の酸化物をも、主成分たる銀中に分散させるこ
とを特徴としている。
こkで上記の如くNi.Feを添加することの役割は、
結晶粒を微細化し、酸化物粒子を整えることにあり、こ
の際上記の如く1.0重量%を土限としたのは、これを
越えて添加したとしても溶融による本発明合金を製造し
た。そして上記(1)〜(4)につき接点試験用として
当該合金の裏側に形成された銀層と接点保持用の台座と
を銀ろう付けして試料とし、接点試験にはASTM接点
試験機(AClOOV、20A)、アーク消8く法では
合金化自体が極めて困難となるからであり、また下限と
しての0.01重量%は、前記の如き結晶粒微細化の効
果を発揮し得る最低限を意味している。
こXで第1発明についての実施例を示せば、99.5重
量%以上の純度を有する金属材料を原料として、これを
大気中にてガス溶解することにより、の鋳塊を製造し、
この鋳塊の表層を面削後、その一面に薄い純銀板を熱圧
着して、ろう付け用の銀 1層を形成する。
次に当該素材を冷間圧延して厚さ2m1Lの板にした後
、プレス機により直径5mmの円盤状に打抜き、これを
内部酸化炉に入れ、大気を炉内に導入しながら650℃
で180時間加熱し、Sb.Sn、In.Mn.Pbま
たはSeを酸化して本発明合金を製造した。
また第2の発明に係る実施例としては、上記第1の発明
について実施したと同じ工程により、以上のように本発
明によれば上表の如く、Sb、Sn.In.Mn、そし
てPb.Seの酸化物を所定範囲内の添加量だけAg中
に分散させることにより、Ag−CdO系合金と略同程
度の特性をもち、その消耗量ではこれを可成り低減でき
、しかも溶着回数を大巾に低下させることができたので
あり、また前記した熱サイクルによる剥離消耗の点でも
改善結果が得られ、Cdの不使用により公害の心配を解
消することができ、さらにNi,.Feの酸化物を添加
することにより、酸化物粒子を整え、消耗量、溶着回数
について改善を促進させることができた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 銀を主成分とし、これに金属成分が0.1〜6.2
    重量%となるSbの酸化物と、金属成分が0.05〜5
    .0重量%となるSn、In、Mnの各酸化物と、金属
    成分が0.01〜2.0重量%となるPb、Seの一方
    または双方の酸化物とが分散されていることを特徴とす
    る銀−酸化物系の電気接点材料。 2 銀を主成分とし、これに金属成分が0.1〜6.2
    重量%となるSbの酸化物と、金属成分が0.05〜5
    .0重量%となるSn、In、Mnの各酸化物と、金属
    成分が0.01〜2.0重量%となるPb、Seの一方
    または双方の酸化物と、金属成分が0.01〜1.0重
    量%となるNi、Feの一方または双方の酸化物とが分
    散されていることを特徴とする銀−酸化物系の電気接点
    材料。
JP56028094A 1981-02-27 1981-02-27 銀一酸化物系の電気接点材料 Expired JPS5925017B2 (ja)

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GB1476478A (en) * 1973-07-20 1977-06-16 Chugai Electric Ind Co Ltd Electrical contact materials
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