JPS5924682B2 - コイルばね供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコイルばねを自動的に１個ずつ供給する供給装
置に関し、その目的とするところは上記コイルばねが互
に絡み合ったとしてもその絡み合ったコイルばねを蘭学
な構成で自動的にその絡みを解いて個々に分離し供給で
きるようにすることにある。

一般に螺旋状のばね、いわゆるコイルはねは複数個、１
個所に集めると互いに絡み合ってしまうことが多いため
、このコイルばねを一般にパーツフィーダと称される部
品供給装置を用いて自動的に１個ずつ供給することはな
かなか困難なことであった。

そこで従来では、上記コイルばねの絡みを供給過程で自
動的に解くため、上記パーツフィーダの供給通路を２段
にして両者間に落差を設け、この落差によるコイルばね
の落下衝撃を利用して絡み合ったコイルばねを分離し供
給するようにしていたが、この種の方法ではコイルばね
の絡みを完全に解くことができず、絡み合ったままの状
態でコイルばねの供給がなされてしまうという恐れがあ
ると共に、供給通路を幅広にする必要からコイルばねを
整列させて供給することができない等の欠点があるもの
であった。

そこで本発明はこのような従来の欠点を安価にして一気
に解消しようとするものであり、以下にその一実施例に
ついて図面と共に説明する。

図において１は複数のコイルはね２を収納する有底円筒
状の収納体であり、この収納体１の内周壁には第１、第
２のコイル案内通路３，４が螺旋状に形成されている。

第１の通路３は、収納体１の底面部１ａに集められたコ
イルばねを、後述する振動装置５による収納体１の振動
によって一定の方向に移動させた時、この移動されるコ
イルばねを第２の通路４に導ひくためのものであり、前
記第２の通路４はコイルばね２をその巻中心軸線力向に
整列させて収納体１の上部に設けられた排出口６を介し
収納体１の外へ１個ずつ送りだし自動組立ラインの組立
装置に供給するためのものである。

それ故、第１の通路３はコイルばね２がいかなる方向に
向いていようとも案内できるように幅広となっているが
、第２の通路４はコイルばねの直径程度の幅となってい
る。

上記振動装置５は電磁バイブレータと板ばねの組合わせ
で構成されており上記収納体内のコイルばねを収納体の
内周壁に押圧しかつ時計方向に移動させるように振動を
与えるものである。

次に上記第２の案内通路４の一部には収納体１に取付け
られた分離片７が突出されており、コイルばね２が上記
通路４を正しい状態で移動しているかどうかチェックさ
れる。

すなわち、コイルばねが絡み合って移動したり立上がっ
た状態で移動しているとその高さが正常なものに比し高
くなるので、分離片１に当接して通路４の外に落とされ
るが正常なコイルばねは上記分離片７の下方を接触する
ことなく通過するようになっている。

また上記通路４の排出口６の手前位置には第３図に示す
ように該通路４の一部を切欠いて幅を狭くしコイルばね
単体２は通過させるが絡み合った複数のコイルはね２′
は通路４の外に落としてしまう分離部８が設けられてい
る。

次に上記収納体１の底面部１ａには上記分離部８によっ
て分離された絡み合ったコイルばね２′を中継パイプ９
に送るための透孔１０が設けられている。

上記パイプ９の内部で上記透孔１０近くには圧縮空気用
ノズル１１の噴射口１２が配置されており、ノズル１１
の弁部１３を開くことによって上記噴射口１２から矢印
方向に圧縮空気が噴射されるようになっている。

この圧縮空気のパイプ９内への噴射によって上記透孔１
０近くでは大気圧より低い圧力雰囲気が作られ、絡み合
ったコイルばね２′が透孔１０からパイプ９内に急いよ
く吸い込まれる。

吸い込まればコイルばねは上記ノズル１１の噴出口を通
過すると今度は圧縮空気による空気流によってパイプ９
内に移送され中空円板状の分離室１４内に急いよく送り
込まれる。

そして分離室１４内に入ったコイルばねはパイプ９から
出てくる圧縮空気の力によって分離室１４の内周壁に衝
突をくり返しながら矢印方向に回転運動する。

上記衝突のくり返しによって絡み合った複数のコイルば
ねはその絡みが解かれて個々に分離される。

この分離されたコイルはね単体は分離室１４の側面下部
に設けたコイルはね１個だけを通過させる大きさ、換言
すればその縦寸法がコイルばね単体の直径に、また横寸
法がコイルばね単体の長さに合わせて作られた排出口１
５を介して上記収納体１内に戻される。

絡み合ったコイルばねはその絡みが解かれ上記排出口１
５を通過し得るようになるまで分離室内でその周壁への
衝突をくり返す。

次に上記排出口１５から収納体１内に戻されたコイルば
ねは透孔１０に落ち込まないよう案内板１６に沿って移
動し再び整列供給が行なわれる。

以上説明したように本発明のコイルばね供給装置によれ
ば、コイルばねがたとえ絡み合ったとしてもその絡みを
自動的に完全に解いてから自動的に１個ずつ整列供給す
ることができるため、絡み合ったままの状態でコイルば
ねが供給されてしまう恐れは全く無くなり、自動組立ラ
インの信頼性を大きく向上させることができる。

特に本発明では、圧縮空気を利用して負圧を作り、終っ
たコイルばねを収納体の底面の透孔から吸引するように
構成するとともに、その終ったコイルばねを圧縮空気に
より移送し、収納体の路上力の分離室内でコイルばねを
ひとつひとつばらばらになるように分離するように構成
したものであるから、圧縮空気が収納体中に入ることが
なく、すなわち収納体中に乱流を発生してコイルばねの
整列供給に支障をきたすことがなく、整列供給の能力が
非常に高いコイルばね供給装置を実現できるものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるコイルばね供給装置
の平面図、第２図は同装置を一部断面で示す正面図、第
３図は第１図のＡ−Ａ線における要部断面図である。 １・・・・・・収納体、３，４・・・・・・コイルばね
案内通路、５・・・・・・振動装置、６・・・・・・排
出口、８・・・・・・分離部、９・・・・・・中継パイ
プ、１０・・・・・・透孔、１１・・・・・・圧縮空気
用ノズル、１４・・・・・・分離室、１５・・・・・・
排出口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数のコイルばねを収納する有底円筒状の収納体の
   内周壁にコイル案内通路を設け、上記収納体内に収納さ
   れた複数のコイルばねが上記コイル案内通路に持ち来た
   されかつ該通路上を一方向に移動されるように上記収納
   体を振動装置によって振動させ、上記収納体の一部に排
   出口を設けて上記通路に沿って移動されて来たコイルば
   ねを上記排出口から１個ずつ収納体の外に送り出すよう
   になすと共に、上記コイル案内用通路の上記排出口の手
   前位置に絡み合った複数のコイルばねをコイルばね単体
   と分離して上記通路外に落とす分離部を設け、この分離
   部によって収納体の底面上に落とされた絡み合った複数
   のコイルばねが吸引され落下される透孔を上記収納体の
   底面に設け、上記透孔と収納体の路上方に設けた分離室
   との間にパイプを連設し、該パイプに圧縮空気を送り込
   む手段を設け、上記分離室にコイルばねを１個だけ通す
   大きさの排出口を設け、上記パイプに送り込まれる圧縮
   空気によって収納体の底面の透孔に絡み合った複数のコ
   イルばねを落とす負圧を発生するとともに、その複数の
   コイルばねを分離室内に移送し、その分離室の内周壁に
   衝突させて絡みを解くように構成し、上記圧縮空気が収
   納体内に吸き込まないように構成したことを特徴とする
   コイルばね供給装置。