JPS592454Y2 - ヒ−トポンプ式冷凍装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ヒートポンプ式冷凍装置に関し、更に詳しく
は、起動時における圧縮機への液バツクを防止するよう
にしたヒートポンプ式冷凍装置に関するものである。

従来、ヒートポンプ式冷凍装置において、圧縮機停止時
にレシーバの高圧液冷媒が蒸発器（低圧側）へ流入しな
いようにするため、圧縮機の吐出室から三方弁を介して
膨張弁の均圧側へ高圧ガス冷媒を導びいて膨張弁を強制
的に閉じるようにしている。

ところが、この場合、圧縮機停止時に、四路切換弁にお
いて高圧側から低圧側に漏れが生じることがあり、この
ため圧縮機の吐出室の高圧が低下し且つ膨張弁の感温筒
部の温度上昇が早いことと相埃って膨張弁を強制的に閉
じたままにしておくことができず、レシーバの高圧液冷
媒が蒸発器（低圧側）へ流入し、再起動時に圧縮機への
液バツクが起り、液圧縮による圧縮機の故障の原因とな
っていた。

本考案は、上記の点に鑑みて、圧縮機停止時に、膨張弁
の均圧へレシーバの気相部から高圧ガスを導入し得るよ
うにして、膨張弁を確実に閉じるようにし、以って、再
起動時の圧縮機への液バツクを確実に防止することを目
的とするものである。

以下、添付の図面を参照して本考案の実施例にかかるヒ
ートポンプ式冷凍装置を説明する。

第１図は、ヒートポンプ式冷凍装置の冷媒回路の一例を
示している。

第１図において、符号１は、圧縮機、２は四路切換弁、
３は冷房運転時凝縮器として作用し、暖房運転時蒸発器
として作用する熱源側熱交換器、４はレシーバ、５およ
び６は冷房用および暖房用の膨張弁、７および８は膨張
弁５および６にそれぞれ並列に接続された逆止弁、９は
冷房運転時蒸発器として作用し、暖房運転時凝縮器とし
て作用する利用側熱交換器、１０はアキュムレータ、１
１はヘッダーをそれぞれ示している。

しかして、この冷媒回路においては、冷房運転時には、
圧縮機１から吐出された冷媒は、実線矢印マ：示す如く
、四路切換弁２、凝縮器として作用する熱源側熱交換器
３、逆止弁８、ヘッダー１１．レシーバ４、冷房用膨張
弁５、蒸発器として作用する利用側熱交換器９、四路切
換弁２およびアキュムレータ１０を経て圧縮機１に還流
される。

一方、暖房運転時には、圧縮機１から吐出された冷媒は
、点線矢印で示す如く、四路切換弁２、凝縮器として作
用する利用側熱交換器９、逆止弁７、ヘッダー１１．レ
シーバ４、暖房用膨張弁６蒸発器として作用する熱源側
熱交換器３、四路切換弁２およびアキュレータ１０を経
て圧縮機１に還流する。

なお符号１２はポンプダウン回路、１３は手動閉鎖弁を
示している。

前記膨張弁５，６は共に第２図図示の構造を有している
。

即ち、レシーバ４に通ずる入口２３から蒸発器として作
用する熱交換器９あるいは３に通ずる出口２４に至る通
路２５を有する本体２２上部に、ダイヤフラム２６によ
って感温筒側と均圧側とに区画されたダイヤフラム室２
７を形成しており、前記ダイヤフラム２６と連動する弁
体２８によって前記通路２５を開閉するようにされてい
る。

前記ダイヤフラム室２７の感温筒側には感温筒１４ある
いは１５が連結される一方、均圧側には圧縮機１の吸入
管２１の適所により分岐した均圧管１６あるいは１７が
連結されている。

しかして、感温筒１４あるいは１５内に封入されたガス
圧の変動によってダイヤフラム２６を脈動させ、これに
よって弁体２８の開度を決定する。

本実施例においては、前記均圧管１６および１７の途中
には、それぞれ三方電磁弁１８、および１９が介設され
ている。

該両三方電磁弁１８．１９は連絡配管２０によってレシ
ーバ４の上部の気相部４ａと連結されている。

符号４ｂはレシーバ４の下部の液相部である。

しかして、圧縮機運転時には、三方電磁弁１８．１９を
介して吸入管２１よりの低圧ガス冷媒を各膨張弁５，６
の均圧側に導びき、圧縮機運転停止時には三方電磁弁１
８．１９は切換えられてレシーバ４の高圧ガス冷媒を始
膨張弁５，６の均圧側に導びくようにされている。

次に図示のヒートポンプ式冷凍装置の作用を説明する。

例えば冷房運転時には、第３図において冷暖切換スイッ
チ２９の冷房用接点３０がＯＮされて圧縮機用電磁開閉
器３１が励磁されるとともに、低圧圧力開閉器３２がＯ
Ｎされて三方電磁弁１８．１９共に励磁されている。

従って、圧縮機１が運転されている間は、均圧管１６．
１７は連通状態にあり、膨張弁５．６は感温筒１４．１
５によって制御されている。

この体制で運転中にサーモスイッチ３３が切換ると、圧
縮機用電磁開閉器３１が消磁されて圧縮機１が停止する
と同時に、低圧圧力開閉器３２もＯＦＦし、三方電磁弁
１８．１９が消磁される。

すると、膨張弁５，６の均圧側レシーバ４の気相部４ａ
と連通されることになり、レシーバ４の高圧ガス冷媒に
よってダイヤフラム２６が感温筒側に押圧されて、弁体
２８が通路２５を強制的に閉塞する（第２図参照）。

この場合、前記レシーバ４内の高圧ガスは逆止弁８によ
り封止せられ、熱源側熱交換器３へもどることがないの
で、レシーバ４内は高圧状態が長時間にわたり保持され
る。

従って、レシーバ４内の高圧液冷媒が蒸発器として作用
する利用側熱交換器９へ流れ込むのを防止することがで
きる。

又、サーモスイッチ３３が復帰して圧縮機１が再起動す
ると、低圧が所定圧力まで低下する間は低圧圧力開閉器
３２はＯＦＦ状態にあす、（圧縮機停止後、所定時間経
過すると低圧が上昇するため）圧縮機１の運転によって
低圧が所定圧力に低下すると、低圧圧力開閉器３２がＯ
Ｎして三方電磁弁１８゜１９を励磁し、均圧管１６．１
７をそれぞれ連通せしめる。

従って、膨張弁５が開き、冷房運転が再開される。

なお、暖房運転時においても上記と同様なので説明を省
略する。

続いて本考案のヒートポンプ式冷凍装置の効果を述べる
。

即ち、本考案によれば、膨張弁５，６の均圧管１６゜１
７の途中に三方電磁弁１８．１９をそれぞれ介設し且つ
該三方電磁弁１８．１９とレシーバ４の気相部４ａとを
連結して、圧縮機運転停止時に前記各三方電磁弁１８．
１９を切換えて前記レシーバ４の高圧ガスを膨張弁５，
６の均圧側に導入し得るようにしたので、圧縮機運転停
止時には、膨張弁５，６を確実に閉止することができ、
レシーバ４内の高圧液冷媒の低圧側への流出を未然に防
止することができる。

しかも前記レシーバ４の入口側には逆止弁７゜８が介設
されているため、レシーバ４内の高圧ガスをレシーバ４
内に封じ込むことが可能であり、従って、仮りに長時間
圧縮機が停止したときでも、確実に膨張弁を閉鎖状態に
保持し得るのである。

よって、圧縮機再起動時における液バツクを確実に防止
することにより、圧縮機を保護することができるという
実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本考案の実施例にかかるヒートポンプ式冷凍装
置の冷媒回路図、第２図は第１図のヒートポンプ式冷凍
装置における膨張弁の縦断面図、第３図は第１図のヒー
トポンプ式冷凍装置における要部電気回路図である。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・四路切換弁、３
・・回熱源側熱交換器、４・・・・・・レシーバ、４ａ
・・囲気相部、５・・曲冷房用膨張弁、６・・・・・・
暖房用膨張弁、７，８・・曲進止弁、９・・・・・・利
用側熱交換器、１６．１７・・・・・・均圧管、１８゜
１９・・・・・・三方電磁弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機１、四路切換弁２、熱源側熱交換器３、レシーバ
   ４、逆止弁７を併設した冷房用膨張弁５、逆止弁８を併
   設した暖房用膨張弁６、利用側熱交換器９を順次接続し
   て冷媒を可逆的に流通せしめ得るようにするとともに、
   前記各膨張弁５，６の均圧管１６．１７の途中に三方電
   磁弁１８．１９をそれぞれ介設し、且つ該各三方電磁弁
   １８．１９と前記レシーバ４の気相部４ａとを連結し、
   圧縮機運転停止時には前記各三方電磁弁１８．１９を切
   換えて前記レシーバ−４の高圧ガスを前記各膨張弁５，
   ６の均圧側へ導入し得るようにしたことを特徴とするヒ
   ートポンプ式冷凍装置。