JPS5924093Y2 - 碍管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ・本考案は、碍管端部に嵌着した金属フランジとその金
属フランジと結合して内部を密封する電極端子板との取
付固定に際し、ボルトを金属フランジの外周方向に長く
突出せしめることなく取付するようになした碍管に関す
るものである。

従来より碍管は高電圧大電力電気機器などを構成する際
不可欠なものであるが、例えば３相真空しゃ断装置を構
成する際には各相対応の真空しや断器はそれぞれ碍管内
に収容固定され、碍管上端部分は外部引出用の電極端子
部分に相当するようになっている。

この電極端子部分は一般に碍管外部に長く突出した状態
で露出されているところから、これがために３相対応の
真空しゃ断器収容の碍管は必要以上に大きな中心間距離
を保って互いに配置されなければならず、装置の小形化
を図れないでいるのが実状である。

第１図は、碍子型の３相真空しゃ断装置の一例を示した
ものである。

これによると支持脚１によって支持された架台３の下部
裏面に各相共通の操作機構２を具備させるとともに、架
台３上には碍管４〜６などよりなる極柱を各相対応に設
けるようにしてなるものである。

本例では碍管６内に真空しゃ断器が収容されており、真
空しゃ断器における固定電極棒、可動電極棒はそれぞれ
電極端子部分としての電極端子板７、碍管相互接続用金
属フランジ８に接続され、操作機構２によって碍管４．
５内に存する絶縁棒を介し可動電極棒を上下動駆動すれ
ば、電極端子板７または碍管相互接続用金属フランジ８
に接続された負荷側に電流を投入したり、負荷側にそれ
まで流れていた電流や事故電流を遮断することが可能と
なるものである。

ところで第２図ａは従来における電極端子板７の碍管６
への取付固定態様を示すが、これによると電極端子板７
は碍管６に予め取付された金属フランジ９にボルト１０
等によって取付固定される。

ポル） １０等はその頭部を下方向に向け、碍管６の絶
縁沿面方向に沿った状態で電極端子板７を金属フランジ
９を介し、碍管６に取付しているものである。

このような取付固定で問題となるのは閃絡が比較的生じ
易く、耐電圧特性上好ましくないということである。

というのは、ポルｌ−１０や碍管相互接続用金属フラン
ジ８は実際の使用状態に際し充電部を構成するが、真空
しゃ断器しゃ断状態においてこれら充電部間の電界状態
がボルト１０の頭部エツジ部分によって乱される結果閃
絡がそれら充電部間に生じ易く、耐電圧特性の向上が図
れないものである。

叙上の問題を解消したものも考えられていないわけでは
ない。

第２図すはボルト１０の頭部を上方向に向けるようにし
たもので、これによって電界の乱れを抑え、閃絡の発生
を防止せんとしたものである。

このような取付固定態様では金属フランジ９の外周下端
部分も丸みを帯びるようにされているところから、第２
図ａに示す例に比して閃絡の発生は減少されるわけであ
るが、依然として極柱中心間の距離りは大きくせざるを
えないという問題が残る。

これは、ボルト１０が碍管沿面方向に沿って挿通される
ことから、その径に応じ電極端子板７、金属フランジ９
を碍管半径方向に大きく突出しなくてはならないからで
゛ある。

即ち、従来の碍管においては、電極端子板の取付機構の
一部が碍管半径方向に大きく突出し、これがために碍管
充電部より絶縁されるべきものがそれら機構の突出端を
基準として適当な距離を保って配置される必要があるわ
けである。

尚、符号１１は水蜜あるいは気密のためのＯリングであ
る。

本考案の目的は、金属フランジからボルトが碍管半径方
向に大きく突出することがないように構成した碍管を供
するにある。

この目的のため、本考案は、電極端子板７の外周部にＶ
溝１４を刻設し、該電極端子板７を嵌合する金属フラン
ジ１３を碍管６の先端外周部に嵌着し、電極端子板７と
碍管６の先端部との間にＯリング１１を介在せしめると
ともに、金属フランジ１３の外周部から先端が鋭角状を
し頭部を有しないボルト１２を■溝１４と当接可能、か
つ、外方へ突出不能に螺入してなることを特徴とする碍
管を構成した。

以下本考案を第３図により説明する。

第３図は、碍管６内部にガス等が封入される場合や雨水
の侵入防止を考慮したときの取付固定態様の例を示した
ものである。

図示の如く先端が鋭角状とされた頭部なしのボルト１２
を金属フランジ１３の外周部から螺入し電極端子板７の
外周に設けられた■溝１４に当接させるようにし、締付
することによって電極端子板７が碍管６の端面に圧接さ
れ、気密あるいは水密のためのＯリング１１を碍管６端
面に強く押し付けるようになしたものである。

これにより気密性の向上や雨水の侵入防止が図れるわけ
であるが、ここで注意すべきはボルト１２が金属フラン
ジ１３の外周面より突出していないことで、このように
してボルト１２を使用すれば、本考案の目的はより十分
達成されることになるものである。

なお、碍管６の端部に取付された金属フランジ１３の部
分のうち、外周下端部分は第２図ａ、ｌ）の場合と同様
にして丸みを帯びるように形成されるが、従来と大きく
異なるところはボルト１２等が碍管半径方向に沿って外
部から挿通される点である。

金属フランジ１３の内部に電極端子板７を位置決め収容
した状態でボルト１２等を図示の如くに挿通するもので
ある。

このようにして電極端子板７を取付固定する場合は、電
極端子板７や金属フランジ１３を碍管半径方向外部に徒
らに突出せしめることなく電極端子板７を取付固定する
ことが可能となるものである。

したがって、取付固定用金属フランジの外径は従来の外
径ｄ１よりも小さくし得ることになる。

以上は主に３相真空しゃ断装置用碍管を例にとって本考
案を説明したが、これに限定されることなく本考案によ
る碍管は一般の高電圧大電力電気機器等に使用され得る
ものである。

以上説明したように本考案は、金属フランジと電極端子
板を結合するボルトを碍管半径方向外部に突出量少なく
したので真空しゃ断装置のように金属フランジが充電部
となる場合は、中心間距離が必要最小限で極柱を配置し
得たり、絶縁されるべきものを必要最小限の距離を保っ
て配置し得るばかりか、金属フランジのＶ溝に当接する
ボルトにより電極端子板が碍管の端面に圧接してＯ’Ｊ
ングを押付け、碍管内部の気密性を簡便迅速かつ容易に
向上できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、碍管使用の３相真空しゃ断装置の一例での構
成図、第２図ａ、ｌ）は、従来における電極端子板の碍
管への取付固定の例をそれぞれ示す図、第３図は、本考
案による碍管への電極端子板の取付固定の例を示す要部
縦断面図である。 ６．５・・・・・・碍管、１１・・・・・・Ｏリング、
１２・・・・・・ボルト、１３・・・・・・金属フラン
ジ、１４・・・・・・■溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電極端子板７の外周部に■溝１４を刻設し、該電極端子
   板７を嵌合する金属フランジ１３を碍管６の先端外周部
   に嵌着し、電極端子板７と碍管６の先端部との間にＯリ
   ング１１を介在せしめるとともに、金属フラどジ１３の
   外周部から先端が鋭角状をし頭部を有しないボルト１２
   をＶ溝１４と当接可能、かつ、外方へ突出不能に螺入し
   てなることを特徴とする碍管。