JPS5923596B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は洗浄剤組成物に関する。

更に詳しくは、酸素系漂白剤による色・柄物衣料の変褪
色を防止する流動性の良い洗浄剤組成物に関する。衣類
についた汚れは通常、洗浄により除去されるが、シミ汚
れ除去、黄ばみ防止、異臭発生防止等々のために漂白剤
が併用されたり、洗浄後に漂白仕上げが行なわれている
。

漂白剤には還元型漂白剤と酸化型漂白剤の２種類あり、
効果の点で酸化型漂白剤が多用されている。酸化型漂白
剤は更に塩素系と酸素系の２種に大別されるが前者はそ
の特有なにおい及び色・柄物衣料に使用出来ない等々の
欠点を有する為、効果面では優れた漂白剤ではあるけれ
ども、近時、次第に酸素系漂白剤に移行しつつあるのが
現状である。酸素系漂白剤は塩素系漂白剤と異つて穏や
かな漂白剤である為に、色・柄物衣料と他の衣料とを同
浴にて漂白することができるものである。しかしながら
、酸素系漂白剤は色・柄物衣料に対して安全であるとは
云いながら、特定な染料に対しては塩素系漂白剤よりは
安全であるけれども、若干の変・褪色をきたすことが判
明した。一方、家庭の主婦の家事労働の省力化の観点か
ら洗浄作業と漂白仕上げ作業を同時に行なう方途が好ま
れており、洗浄剤組成物に酸素系漂白剤を配合した洗浄
剤組成物が好んで使用されている。

しかしながら酸素系漂白剤を洗浄剤組成物に配合すると
酸素系漂白剤は経時的に徐々に分解をきたし漂白効果が
低下してしまう欠点がある為に種々の安定化剤が検討・
提案されている。ニトリロ三酢酸塩（ＮＴＡ）、エチレ
ンジアミン四酢酸塩（ＥＤＴＡ）等々の重金属キレート
化合物を生成するキレート化剤、ケイ酸塩、リン酸塩、
縮合リン酸塩、等々の洗浄剤ビルダー、硫酸マグネシウ
ム、ケイ酸マグネシウム等々が酸素系漂白剤の安定化剤
として使用されている。しかし、これらの一般の安定化
剤はある観点では改良がなされているとはいえ完全なも
のとは云い難い。即ち、これらの安定化剤では若干高め
の（即ち、省エネルギーの観点から風呂の残り湯を洗た
くに使用する家庭が多いが、その様な温度の残り湯の）
温度で色・柄物衣料の染料の変・褪色を防止することが
できないという欠点が見い出されている。本発明者らは
酸素系漂白剤のもつかゝる欠点を改善すべく鋭意研究を
重ねた結果、ヒドロキシエチルイミノニ酢酸アルカリ土
類金属塩を酸素系漂白剤と共に粉末又は粒状洗浄剤組成
物中に配合した場合、この洗浄剤組成物で洗浄処理した
色・柄物衣料は変・褪色をきたさず、更に洗浄・漂白処
理中においても染料が移染せず、はたまた該組成物の粉
末物性が良いことを計らずも見い出し本発明に到つた。

即ち、本発明は公知の洗浄剤成分よりなる粉末又は粒状
洗浄剤組成物中にヒドロキシエチルイミノニ酢酸アルカ
リ土類金属塩０．１〜５０重量％及び酸素系漂白剤５〜
３０重量％を含有せしめてなる洗浄剤組成物を提供する
ものである。

本発明で使用するヒドロキシエチルイミノニ酢酸アルカ
リ土類金属塩は次の一般？１）で示される。

（式中、Ｍはアルカリ土類金属を示す。）ヒドロキシエ
チルイミノニ酢酸アルカリ土類金属塩としてはマグネシ
ウム塩が特に好ましい。

ヒドロキシエチルイミノニ酢酸アルカリ土類金属塩は洗
浄剤組成物中０．１〜５０重量％、好ましくは０．２〜
３０重量％、更に好ましくは０．５〜１５重量％配合さ
れる。配合量が０．１重量％未満であると色・柄物衣料
の変・褪色防止効果が認められない。一方、配合量の土
限は洗浄剤組成物の他成分、特に洗浄活性成分が配合制
限されることによる洗浄力低下に勘案して決定されるも
ので上記上限値は＝応の目安値である。ヒドロキシエチ
ルイミノニ酢酸アルカリ土類金属塩の配合方法としては
、他の洗浄剤組成物の成分と同時にスラリー中に配合し
て噴霧乾燥し洗浄剤組成物を得る方法、粉末・粒状洗浄
剤組成物にブレンドする方法がある。

本発明の洗浄剤組成物には必須成分のヒドロキシエチル
イミノニ酢酸アルカリ土類金属塩及び酸素系漂白剤の他
、次の公知の洗浄剤成分がその目的に応じて必要に応じ
て配合される。

本発明の洗浄剤組成物には各種の界面活性剤を洗浄剤組
成物中５乃至５０重量％好ましくは１０乃至３０重量％
配合することが出来る。

ここで陰イオン性界面活性剤の場合には、その対イオン
としてはナトリウヘカリウム等のアルカリ金属イオン、
カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン
、アンモニウムイオン、炭素数２又は３のアルカノール
基を１〜３個有するアルカノールアミン塩（例えばモノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミンなど）を挙げる
ことができる。

かかる界面活性剤の好ましい例を次の（１）〜Ａ４）に
示す。

（１）平均炭素数１０〜１６のアルキル基を有する直鎖
又は分枝鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩（２）平均炭
素数８〜２０の直鎖又は分枝鎖のアルキル基又はアルケ
ニル基を有し、１分子内に平均０．５〜８モルのエチレ
ンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエトキ
シ硫酸塩（３）平均炭素数１０ないし２０のアルキル基
又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸
塩（４）平均１０〜２０の炭素原子を１分子中に有する
オレフインスルホン酸塩（５）平均１０〜２０の炭素原
子を１分子中に有するアルカンスルホン酸塩（６）平均
１０〜２０の炭素原子を１分子中に有する飽和又は不飽
和脂肪酸塩（７）平均炭素数１０〜２０のアルキル基又
はアルケニル基を有し、１分子中に平均０．５〜８モル
のエチレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニ
ルエトキシカルボン酸塩（８）平均炭素数８〜２０のア
ルキル基又はアルケニル基を有し、３〜１２モルのエチ
レンオキサイドを付加したポリオキシエチレンアルキル
又はアルケニルエーテル（９）平均炭素数８〜１２のア
ルキル基を有し、３〜１２モルのエチレンオキサイドを
付加したポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル
ＡＯ）下記の式で表わされるアルキルアミンオキサイド
（式中Ｒ１は炭素数１０〜２０のアルキル基又はアルケ
ニル基であり、Ｒ２、Ｒ３は炭素数１〜３のアルキル基
であり同一又は異つても良い。

）ＡＩ）下記の式で表わされる高級脂肪酸アルカノール
アミド又はそのアルキレンオキサイド付加物（式中Ｒ４
はＨ又はＣＨ３を表わし、Ｒ５は炭素数１０〜２０のア
ルキル基又はアルケニル基である。ｎは１〜３の整数、
ｍはＯ〜３の整数である。）（自）下記の式で表わされ
るアルキルベタイン又はスルホベタイン（式中Ｒ６は炭
素数１０〜２０のアルキル基又はアルケニル基を表わし
、Ｒ７、Ｒ８は炭素数１〜４のアルキル基、ｐは１〜３
の整数、ＸはＣＯＯ○又は−ＳＯ３Ｏ基を表わす）（自
）下記の式で表わされるイミダゾリン型両性イオン活性
剤（Ｒ″は平均炭素数１０〜２０の脂肪酸根、Ｒ１はＨ
，．Ｎａ又はＣＨ２ＣＯＯＭｅ，．ＺはＣＯＯＭｅｌＣ
Ｈ２ＣＯＯＭｅ又はＣＨＣＨ２ＳＯ３Ｍｅ．ＭｅはＮａ
ｌＨ又は有機塩基、Ｇは０Ｈ、酸性塩、又は陰イオン界
面活性硫酸塩又は硫酸化物を示す）Ａ４）下記式で表わ
される部分中和コハク酸誘導体（式中、Ｒ，は炭素数８
乃至１８の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、Ｘ．Ｙ
は各々水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は炭素
数２若しくは３のアルカノールアミンである。

）更に前記成分の他に、次の各種アルカリ金属塩の１種
又は２種以上をビルダ一成分としてＯ〜５０％含有する
ことができる。トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、メタ
リン酸塩等の縮合リン酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、
グリコール酸塩等のオキシカルボン酸塩、ポリアクリル
酸、酢酸ビニルー無水マレイン酸共重合物のアルカリ加
水分解塩等の高分子電解質など。更にアルカリ剤あるい
は無機電解質として次に示すものの各種のアルカリ金属
塩の１種又は２種以上を組成物中１〜５０重量％、好ま
しくは５〜３０重量％含有することができる。

ケイ酸塩、炭酸塩、硫酸塩。また、有機性アルカリ剤と
してトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノ
エタノールアミン、トリプロパノールアミンなどで代表
されるアルカノールアミン類を含有することもできる。
更に再汚染防止剤として次に示す化合物の１種又は２種
以上を組成物中に０．１〜５％含有することができる。

ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなど。
香料、酵素、青昧付剤なども必要に応じて配合すること
ができる更に、水不溶性物質として、各種アルミノケイ
酸塩、炭酸カルシウム、タルク、微粉末シリカ、粘土、
カルシウムシリケートなども配合することができる。

螢光染料、たとえば次の構造式（１）、（１１）、（１
１１）で示されるものも配合することができる。

本発明では酸素系漂白剤を配合することにより Ｃ洗浄
と漂白を同時に実施出来る。

酸素系漂白剤は水溶液中で活性酸素を放出する物質であ
つて、過炭酸ナトリウム（２Ｎａ２Ｃ０３・３Ｈ２０２
）、過硼酸ナトリウム（ＮａＢＯ３・４Ｈ２０）、過安
息香酸（Ｃ６Ｈ５ＣＯ３Ｈ）等々の無機・有機過酸化物
が例示される。本発明の洗浄剤組成物はこれら酸素系漂
白剤の１種又は２種以上を５〜３０重量％含有する。無
機酸素系漂白剤の活性化剤としてはグルコースペンタア
セテート、オクタアセチルシユクロース、トリアセチン
、ソルビトールヘキサアセテート、アセトキシベンゼン
スルホン酸塩またはトリアセチルシアヌール酸のような
Ｏ−アシル化物：テトラアセチルエチレンジアミンまた
はテトラアセチルグリコリルウリルのようなＮ−アシル
化物，及び無水フタル酸、無水琥珀酸のような酸無水物
など水溶液中において過酸化水素と反応して有機過酸を
生成するものがあげられる。活性化剤は洗浄剤組成物中
に１種又は２種以上をＯ〜２０重量％好ましくは１〜１
０重量％配合できる。次に本発明を実施例により詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例によつて何ら制約さ
れるものではない。例中の％及び部は特にことわらない
限り重量基準である・こ施例 １ ）染色布の作成 綿プロード＃８０をＣ．Ｉ．ＤｉｒｅｃｔＢｌｕｅ９８
、Ｃ．Ｉ．ＤｉｒｅｃｔＹｅｌｌＯｗ５８、Ｃ．Ｉ．Ｒ
ｅａｃｔｉｖｅＢｌｕｅ２８、Ｃ．Ｉ．Ｒｅａｃｔｉｖ
ｅＲｅｄ３５及びＣ．Ｉ．ＲｅａｃｔｉｖｅＹｅｌｌＯ
ｗ２４で染色し５種の染色布を作製する。

（注Ｃ．Ｉ．はカラー・インデツクスの略）染色条件 （イ）直接染料の場合 染色後水洗を行いフイツクス処理を実施する。

フイツクス処理条件 フイツクス剤 サンフイツクス５５５ （三洋化成株式会社製） （ロ） 反応性染料の場合 染色後水洗湯洗しさらにソーピング、水洗後、フイツク
ス処理し、仕上げた。

フイツクス処理は直接染料と同じ条件で行なつた。

（ｂ）洗浄剤組成物 下記組成の洗浄剤１００部に対して各種の添加剤を１０
部添加配合した。

添加剤 ・ＨＩＤＡ−Ｍｇ（ヒドロキシエチルイミノニ酢酸マグ
ネシウム）・ＥＤＴＡ・４Ｎａ（エチレンジアミン四酢
酸四ナトリウム）・ＤＴＰＡ・５Ｎａ（ジエチレントリ
アミン五酢酸五ナトリウム）・ＮＴＡ・３Ｎａ（ニトリ
ロ三酢酸三ナトリウム）・ＨＩＤＡ・２Ｎａ（ヒドロキ
シエチルイミノニ（ｄ）堅牢度試験方法処理染色布の変
褪色の程度は変褪色用クレースケール（ＪＩＳＬＯ８Ｏ
４−１９７７）で、白布に生じた汚染の程度は汚染用ク
レースケール（ＪＩＳＬＯ８Ｏ５−１９７７）で判定し
た。

さらに水に対する堅牢度については処理染色布を白布（
綿）と縫い合わせて２５℃の水に１６時間浸漬した後、
白布に生じた汚染の程度でもつて堅牢度を判定した。結
果を表１に示す。実施例 ２実施例１の各配合物をスラ
リー状態にした後、乾燥し粉末状の洗浄剤を得た。

このようにして得た粉末をケーキング試験用終容器に入
れ、３０℃ァ８０％皿に７日間保存し、ケーキング性を
調べた。ケーキング性は１６メツシユのブルー上にサン
プルをあけ、その洗浄剤の通過率及びその時の流れ易さ
により判定した。

結果を表２に示す。実施例 ３実施例１の洗浄剤１００
部に対して下記の添加剤を１０部添加、配合した。

添加剤 ・ＨＩＤＡ−Ｍｇ ・ＨＩＤＡ・２Ｋ ・ＨＩＤＡ−Ｃａ ・ＨＩＤＡ−Ｂａ ・ＨＩＤＡ−Ｓｒ 実施例１、２と同じようにして各配合物の堅牢度をケー
キング性を調べた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 公知の洗浄剤成分よりなる粉末又は粒状洗浄剤組成
   物中にヒドロキシエチルイミノ二酢酸アルカリ土類金属
   塩０．１〜５０重量％及び酸素系漂白剤５〜３０重量％
   を含有せしめてなる洗浄剤組成物。 ２ アルカリ土類金属塩がマグネシウム塩である特許請
   求の範囲第１項記載の洗浄剤組成物。