JPS592275Y2 - 錠前 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、軸材のブツシュによって錠杆を没入させる
形式の錠前に関するものである。

従来、この種の錠前は、引手の表面に突出している軸材
のブツシュによって錠杆を没入させるのみで、上記錠杆
の没入を阻止するロック機構が組込まれていない。

このため、室内側に門形式等の補助錠を取付けなければ
ならない欠点が゛あった。

この考案は、杆材のブツシュ操作により錠杆の没入用室
外側軸材の没入を阻止して、上述の欠点を解消すること
を目的としている。

この考案は、室内側の軸材に並設した杆材のブツシュに
より昇降板を降下させて、室外側の軸材の没入を阻止し
、また室内側の軸材をブツシュすると昇降板を上昇阻止
を解除させて、錠杆の没入操作が行ない得るようにした
錠前を提供する。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

図に於て、Ａはドアで、このドアＡの屋内面と屋外面と
には、夫々引手Ｂ、Ｂ’が固定されている。

上記引手Ｂ、Ｂ’の上部に表裏面が貫通する透孔１を設
けると共に、この透孔１には、引手Ｂ、 Ｂ’の表面に
末端部を突出させたスライド可能な軸材２が貫通してい
る。

上記の軸材２には、バネ３により引手Ｂ、 Ｂ’の表面
方向への復元力が付与されている。

また、両引手Ｂ、 Ｂ’の裏面には、軸材２の先端面と
先端部の一側縁とが接触するようにしてピン４を介し平
面り字状の回動片５の一端が軸支されている。

６は両引手１３．Ｂ’の回動片５間に位置してドアＡの
縦框面から内方に設けた凹入孔で、この凹入孔６には、
筒体７が嵌入されている。

また、上記筒体７にバネ（図示省略）により突出性を付
与した錠杆８を嵌入する。

さらに、錠杆８の末端部に両側面が開放する貫−ＪＬ９
を設け、かつこの貫孔９と一致させて筒体７の両側面に
開口１０を設けると共に、開口１０から貫孔９に両引手
Ｂ、Ｂ’の回動片５，５の末端を嵌入する。

また、室内側引手Ｂの上端に透孔１と並行する透孔１１
を設けると共に、この透孔１１に末端部が上記引手Ｂの
表面に突出するスライド可能な杆材１２を嵌挿する。

上記の杆材１２には、バネ１３により引手Ｂの表面方向
への復元力が付与されている。

さらに、室外側引手Ｂ′の裏面には、バネ１４により上
昇復元性を付与すると共に、降下にともない上記室外側
引手Ｂ′の軸材２の没入を阻止する昇降板１５が設けら
れている。

上記杆材１２の先端には、杆材１２のブツシュにともな
い昇降板１５の上縁と接触するテーパー面部１６により
上記昇降板１５を降下させる突出板１７が設けられてい
る。

また、室外側引手Ｂ′の上端部には、杆材１２を没入し
たとき、上記杆材１２の没入状態を維持し、室内側の軸
材２をブツシュすると杆材１２の没入状態の維持を解除
するロック装置１８が設けられている。

上記のロック装置１Ｂは、図示の場合中心の透孔１９に
杆材１２を貫通させたとき、下縁と軸材２の先端とが衝
突しない昇降可能な板状体２０と、杆材１２を没入した
とき透孔１９の上周縁が嵌り込むよう杆材１２の上周面
に設けた切欠き２１と、折欠き２１に透孔１９の縁が嵌
り込んだとき板状体２０の下縁から連なって軸材２の先
端面に臨む屈曲片２２と、板状体２０に降下性を付与す
るバネ２３とによって構成されている。

なお、図示の場合昇降板１５が上昇復帰したとき、軸材
２と一致し、かつブツシュにともない軸材２が貫通する
透孔２４を設け、昇降板１５が降下すると軸材２に対し
透孔２４が不一致になって上記軸材２の没入を阻止した
が、昇降板１５の下縁により軸材２の没入を阻止する場
合もある。

また、図示のように透孔１１と一致するように室外側引
手Ｂ′の表裏面間に透孔２５を設けて、この透孔２５に
先端面の溝２６に係合するドライバ等で回動可能な軸２
７を嵌挿すると共に、この軸２７の末端面から内方に突
出板１７が嵌入する細巾な凹入部２Ｂを設けておくこと
により、軸２７と共に突出板１７及び杆材１２を回動さ
せることができる。

このため、切欠き２１と透孔１９との係合を解除して、
室外からも（非常時等）錠杆８の没入阻止を解除するこ
とができる。

図中２９は軸２７の内端に固着した板３０の片３１と引
手Ｂの裏面とに端を掛止したバネで、このバネ２９によ
り軸２７に復帰回動性を付与する。

３２は軸２７の回動にともない突出板１７が係合しない
よう裏板３３の透孔２５の縁に設けた切欠き部、３４は
板状体２０のガイドレール、３５は昇降板１５のガイド
レールである。

この考案に係る錠前は、以上の構成であって、次にその
作用を説明すると、ドアＡの閉鎖にともない、ドア枠の
縦框に錠杆８の先端が当接して、上記錠杆８を没入させ
ると共に、ドア枠の縦框に設けである凹所Ｃに上記錠杆
８が合致すると、凹所Ｃに錠杆８が嵌入係止して、ドア
Ａの閉鎖状態を維持する。

上記ドアＡを開放するには、室内側引手Ｂ或は室外側引
手Ｂ′を把持するのと同時に軸材２をブツシュする。

このとき、没入する軸材２により回動片５を回動させる
と共に、係合する上記回動片５と貫孔９とで錠杆８を没
入させる。

このため、凹所Ｃから錠杆８の先端を脱出させてドアＡ
を解放することができる。

上記ドアＡの閉鎖時に、室内側引手Ｂの杆材１２をブツ
シュすると、杆材１２と共に前進する突出板１７のテー
パー面部１６により昇降板１５を降下させる。

このとき、杆材１２の切欠き２１と透孔１９の縁とが一
致すると、板状体２０が降下して、上記切欠き２１に透
孔１９の上縁が嵌り込むので、杆材１２の復帰及び１−
記押し下げられた昇降板１５の上昇が阻止される。

このため、室外側引手Ｂ′の軸材２をブツシュしても、
昇降板に軸材２の先端が当接して上記軸材２の没入を阻
止し、室外側からのドアＡの開放を阻止することができ
る。

次に杆材１２を復帰させる操作は、室内側引手Ｂの軸材
２をブツシュすると、上記軸材２の先端と当接する屈曲
片２２により板状体２０を押し上げるので、切欠き２１
から透孔１９の上縁が外れそして、杆材１２が復帰する
と共に、回動片５の回動により錠杆８を没入させる。

このため、ドアＡを開くことができる。

なお、杆材１２の復帰にともない昇降板１５の上縁から
テーパー面部１６が外れるので、バネ１４により上記昇
降板１５が上昇する。

以上のように、この考案に係る錠前によれば、室内側引
手の杆材をブツシュすると、切欠きに嵌り込む透孔の縁
により杆材の復帰を阻止すると共に、杆材に連なる突出
板のテーパー面部により昇降板を押し下げるようにしで
あるので、室外側引手の軸材をブツシュしても、上記昇
降板に軸材の先端が衝突して、上記軸材の前進を阻止す
る。

このため、屋外側からドアの開放を阻止することか゛で
きる。

また、透孔を有する板状体の下縁に上記板状体の降下時
屋内側軸材の先端に臨む屈曲片を設けであるので、室内
側引手の軸材をブツシュすると、板状体を押し上げて没
入状態の杆材のロックを解除すると共に、回動片により
錠杆を没入させることができる。

このため、杆材のロック解除と錠杆の没入を同時に行な
うことができて、操作が簡単になる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこお考案に係る錠前の縦断側面図、第２図は同
上の横断平面図、第３図は杆材のロック状態を示す縦断
側面図、第４図及び第５図は引手の背面図、第６図は杆
材のロック部分を示す縦断背面図、第７図は昇降板を示
す縦断背面図、第８図は突出板の部分を示す縦断背向図
、第９図は杆材の切欠きを示す縦断正面図、第１０図は
杆材の側面図である。 Ａ・・・ドア、 Ｂ、 Ｂ’・・・引手、１・・・透孔
、２・・・軸材、３・・・バネ、４・・・ピン、５・・
・回動片、６・・・凹入孔、７・・・筒体、８・・・錠
杆、９・・・貫孔、１０・・・開口、１１・・・透孔、
１２・・・杆材、１３・・・バネ、１４・・・バネ、１
５・・・昇降板、１６・・・テーパー面部、１７・・・
突出板、１Ｂ・・・ロック装置、１９・・・透孔、２０
・・・板状体、２１・・・切欠き、２２・・・屈曲片、
２３・・・バネ、２４・・・透孔、２５・・・透孔、２
６・・・溝、２７・・・軸、２８・・・凹入部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドアを挾んで何着した引手と、この引手間にあってドア
   の縦框面から常に先端が突出するよう組込んだ出没自在
   の錠杆と、上記引手にブツシュにより前進するよう設け
   た軸材と、引手内に軸材の前進にともない錠杆を没入さ
   せるよう組込んだ回動片とから成る錠前において、室内
   側引手にブツシュにより前進する杆材を嵌挿すると共に
   、この杆材にバネにより降下性を付与した昇降自在の板
   状体に設けである透孔を嵌装し、また、杆材の上周面に
   上記杆材の前進時透孔の縁が嵌り込む切欠きを設け、さ
   らに、上記板状体の下縁に切欠きに透孔の縁が嵌り込ん
   だとき軸材の先端面に臨む板状体の上昇用屈曲片を設け
   、また、室内側引手内に降下時軸材の前進を阻止する上
   昇性の付与昇降板を組込み、さらに杆材から連なって先
   端側が屋外側引手に到達する突出板を設け、この突出板
   に杆材の前進時昇降板を降下させるテーパー面部を設け
   たことを特徴とする錠前。