JPS5922270Y2 - シリンダライナ - Google Patents
シリンダライナInfo
- Publication number
- JPS5922270Y2 JPS5922270Y2 JP1980022358U JP2235880U JPS5922270Y2 JP S5922270 Y2 JPS5922270 Y2 JP S5922270Y2 JP 1980022358 U JP1980022358 U JP 1980022358U JP 2235880 U JP2235880 U JP 2235880U JP S5922270 Y2 JPS5922270 Y2 JP S5922270Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder liner
- cooling water
- shoulder
- water passages
- flange portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は、内燃機関用シリンダライナの改良に関する。
内燃機関のシリンダライナは、高温の燃焼ガスにさらさ
れるため、熱的強度をもつ材料からなること、ピストン
リングとの間で良好な潤滑状態を保つ必要があり、この
ために、シリンダライナ温度をある一定値以下に維持し
なければならない。
れるため、熱的強度をもつ材料からなること、ピストン
リングとの間で良好な潤滑状態を保つ必要があり、この
ために、シリンダライナ温度をある一定値以下に維持し
なければならない。
従つて高出力の比較的大形の内燃機関のシリンダライナ
は、その肩部のフランジ部の冷却手段が従来から種々工
夫されている。
は、その肩部のフランジ部の冷却手段が従来から種々工
夫されている。
従来のこの種シリンダライナの一例を第１図および第２
図に示すが、それらの図で、１は肩部のフランジ部１ａ
を有するシリンダライナ本体で、同シリンダ本体１のフ
ランジ部１ａには、その周方向に沿って多角形状に複数
の冷却水通路４，５が、シリンダ本体１の軸方向に若干
位置をずらして第２図に示す如く配設されている。
図に示すが、それらの図で、１は肩部のフランジ部１ａ
を有するシリンダライナ本体で、同シリンダ本体１のフ
ランジ部１ａには、その周方向に沿って多角形状に複数
の冷却水通路４，５が、シリンダ本体１の軸方向に若干
位置をずらして第２図に示す如く配設されている。
また該フランジ部１ａには、上記各冷却水通路４，５に
連通ずる比較的大きな径の複数の（図示例ではそれぞれ
４個）穴２，３が、半径方向に穿設されており、それら
穴２．３は冷却水通路４，５への冷却水の出入口を形成
している。
連通ずる比較的大きな径の複数の（図示例ではそれぞれ
４個）穴２，３が、半径方向に穿設されており、それら
穴２．３は冷却水通路４，５への冷却水の出入口を形成
している。
すなわち冷却水は各穴２から第２図の矢印ａで示すよう
に入り、冷却水通路４，５を経て各穴３から矢印すに示
す如く外部に排出されるようになっている。
に入り、冷却水通路４，５を経て各穴３から矢印すに示
す如く外部に排出されるようになっている。
そしてその間に冷却水はシリンダライナ本体の肩部のフ
ランジ部１ａを冷却し、シリンダライナ本体１の温度を
一定値以下に維持するようになっている。
ランジ部１ａを冷却し、シリンダライナ本体１の温度を
一定値以下に維持するようになっている。
なお図中（第２図）４ ａ 、５ａは各冷却水通路４，
５の一端に装着されたプラグで、それらプラグで各冷却
水通路４，５の一端は閉塞されている。
５の一端に装着されたプラグで、それらプラグで各冷却
水通路４，５の一端は閉塞されている。
上記従来の冷却手段付シリンダライナでは、つぎのよう
な欠点がある。
な欠点がある。
（ｉ）シリンダライナには、燃料の燃焼時の爆発圧力に
より、円周方向に引張応力σｇｔｏか生ずる。
より、円周方向に引張応力σｇｔｏか生ずる。
（第３図参照）一方、比較的大きな径の冷却水出入口用
穴２，３が穿設されている個所は、該穴２，３による断
面積の減少により、その分大きな公称応力σｇｔｎが発
生し、かつそれら穴２，３が応力方向と直角方向に穿設
されているために、穴２，３の周囲には公称応力σｇｔ
ｎの約３倍の応力が集中し、著しく大きな応力となり、
それら穴２，３の周囲に亀裂Ｃが発生する場合がある。
穴２，３が穿設されている個所は、該穴２，３による断
面積の減少により、その分大きな公称応力σｇｔｎが発
生し、かつそれら穴２，３が応力方向と直角方向に穿設
されているために、穴２，３の周囲には公称応力σｇｔ
ｎの約３倍の応力が集中し、著しく大きな応力となり、
それら穴２，３の周囲に亀裂Ｃが発生する場合がある。
（第３図、第４図参照）本考案は、上記従来のものの欠
点を解消し、冷却水出入口用穴に集中応力が発生するお
それがなく、従ってそれら穴の周囲に亀裂の発生するこ
とのない内燃機関のシリンダライナを提供することを目
的として提案されたもので、シリンダライナの肩部外周
に、シリンダライナ軸心線とほぼ平行な平面部を、該シ
リンダライナの円周上に沿って複数個形成するとともに
、上記一方の平面部の表面から、上記シリンダライナ肩
部の内部を貫通して他方の平面部の表面に斜めに開口す
る直線状の冷却水通路を複数個設け、上記各冷却水通路
は、上記シリンダライナ肩部内に交叉しないように構成
してなることを特徴とするシリンダライナに係るもので
ある。
点を解消し、冷却水出入口用穴に集中応力が発生するお
それがなく、従ってそれら穴の周囲に亀裂の発生するこ
とのない内燃機関のシリンダライナを提供することを目
的として提案されたもので、シリンダライナの肩部外周
に、シリンダライナ軸心線とほぼ平行な平面部を、該シ
リンダライナの円周上に沿って複数個形成するとともに
、上記一方の平面部の表面から、上記シリンダライナ肩
部の内部を貫通して他方の平面部の表面に斜めに開口す
る直線状の冷却水通路を複数個設け、上記各冷却水通路
は、上記シリンダライナ肩部内に交叉しないように構成
してなることを特徴とするシリンダライナに係るもので
ある。
以下、第５図および第６図に示す実施例により本考案に
つき具体的に説明する。
つき具体的に説明する。
それらの図で、１０はシリンダライナ本体、１０ ａは
該シリンダ本体１０の肩部（上端部）のフランジ部、１
０ｂ、ＩＯＣは該フランジ部１０ ａの外周端面に、第
６図に図示の如くそれぞれ隣接して円周方向に沿って形
成された複数（本例の場合８）のえぐり込み部と平面部
で、それらえぐり込み部１ｂには、シリンダカバー（図
示せず）取付用ボルト１４が嵌合できるようになってい
る。
該シリンダ本体１０の肩部（上端部）のフランジ部、１
０ｂ、ＩＯＣは該フランジ部１０ ａの外周端面に、第
６図に図示の如くそれぞれ隣接して円周方向に沿って形
成された複数（本例の場合８）のえぐり込み部と平面部
で、それらえぐり込み部１ｂには、シリンダカバー（図
示せず）取付用ボルト１４が嵌合できるようになってい
る。
また該えぐり込み部１ｂのシリンダライナ本体１０の半
径方向の肉厚は、加工誤差内で最大限に厚く形威し、フ
ランジ部１０ａの円周方向の公称応力を小さくする。
径方向の肉厚は、加工誤差内で最大限に厚く形威し、フ
ランジ部１０ａの円周方向の公称応力を小さくする。
１２゜１３はシリンダライナ本体１０のフランジ部１０
ａにそれぞれ複数本（本例の場合４本）穿設された冷
却水通路で、それら冷却水通路１２．１３の両端開口は
、第６図に示す如くシリンダライナ本体１０のフランジ
部１０ ａの平面部１０ Ｃに適当な間隔を距てて開口
しており、それら冷却水通路１２．１３の各一端開口か
ら矢印ａに示す如く冷却水が供給され、各他端開口から
矢印すに示すように排出され、その間にシリンダライナ
本体１０の肩部が冷却されるようになっている。
ａにそれぞれ複数本（本例の場合４本）穿設された冷
却水通路で、それら冷却水通路１２．１３の両端開口は
、第６図に示す如くシリンダライナ本体１０のフランジ
部１０ ａの平面部１０ Ｃに適当な間隔を距てて開口
しており、それら冷却水通路１２．１３の各一端開口か
ら矢印ａに示す如く冷却水が供給され、各他端開口から
矢印すに示すように排出され、その間にシリンダライナ
本体１０の肩部が冷却されるようになっている。
また、それら冷却水通路１２゜１３は、シリンダ本体１
０のフランジ部１０ ａ内で、それぞれ同一水平面上に
あるように配設され、また各冷却通路１２を含む水平面
と、各冷却水通路１３を含む水平面とは、シリンダライ
ナ本体１０の軸方向に対に上下にずらして配設されてお
り、また、それら冷却水通路１２．１３は、シリンダラ
イナ本体１０の半径方向に対し４５°の傾斜角をもつよ
うにフランジ部１０ ａに穿設されている。
０のフランジ部１０ ａ内で、それぞれ同一水平面上に
あるように配設され、また各冷却通路１２を含む水平面
と、各冷却水通路１３を含む水平面とは、シリンダライ
ナ本体１０の軸方向に対に上下にずらして配設されてお
り、また、それら冷却水通路１２．１３は、シリンダラ
イナ本体１０の半径方向に対し４５°の傾斜角をもつよ
うにフランジ部１０ ａに穿設されている。
また、シリンダライナ本体１０のフランジ部１０ ａの
外周端面の各平面部１０ Ｃの半径方向肉厚を、えぐり
込み部１０ ｂの肉厚より厚く形成し、相隣る各平面部
１０Ｃと各えぐり込部１０ ｂとの間に段差を設け、該
段差により、フランジ部１０ ａにおける円周方向応力
の流れを遮断するようになっている。
外周端面の各平面部１０ Ｃの半径方向肉厚を、えぐり
込み部１０ ｂの肉厚より厚く形成し、相隣る各平面部
１０Ｃと各えぐり込部１０ ｂとの間に段差を設け、該
段差により、フランジ部１０ ａにおける円周方向応力
の流れを遮断するようになっている。
本考案のシリンダライナの一実施例は、上記のように構
成されており、内燃機関の作動中、冷却水は各冷却水通
路１２．１３の一方の開口から矢印ａで示すように供給
され、供方の開口がら矢印すに示すように排出され、そ
の間にシリンダ本体１０の肩部（フランジ部）を冷却し
、該肩部は常に一定温度以下に維持されることは従来の
ものと同様であるが、本考案では、各冷却水通路１２．
１３は、それぞれ個々に単独に平面部１０ Ｃに開口し
ているため、上記従来のものに比し、該開口は小径でよ
く、従ってフランジ部１０ ａの断面積を余り減少させ
ないので、フランジ部１０ａの剛性を余り減少させるこ
とがなく、ひいては該フランジ部１０ ａの公称応力σ
ｇｔｏを小さくできる。
成されており、内燃機関の作動中、冷却水は各冷却水通
路１２．１３の一方の開口から矢印ａで示すように供給
され、供方の開口がら矢印すに示すように排出され、そ
の間にシリンダ本体１０の肩部（フランジ部）を冷却し
、該肩部は常に一定温度以下に維持されることは従来の
ものと同様であるが、本考案では、各冷却水通路１２．
１３は、それぞれ個々に単独に平面部１０ Ｃに開口し
ているため、上記従来のものに比し、該開口は小径でよ
く、従ってフランジ部１０ ａの断面積を余り減少させ
ないので、フランジ部１０ａの剛性を余り減少させるこ
とがなく、ひいては該フランジ部１０ ａの公称応力σ
ｇｔｏを小さくできる。
（第７図参照）また、冷却水通路１２．１３の内部にお
いて、それぞれの冷却水通路が交叉することがないので
、従来のもののように、冷却水通路の交叉による応力集
中の相剰作用がなくなり、大きな応力が冷却水通路の出
入口部に発生するようなことがない。
いて、それぞれの冷却水通路が交叉することがないので
、従来のもののように、冷却水通路の交叉による応力集
中の相剰作用がなくなり、大きな応力が冷却水通路の出
入口部に発生するようなことがない。
本考案のシリンダライナは、上記のような構成、作用を
具有するものであるがら、本考案によれば、従来のシリ
ンダライナの欠点を解消し、冷却水通路の孔がシリンダ
ライナ肩部の内部で交叉することがないので、応力集中
による過大応力の発生がなく、また、冷却水通路を半径
方向に設けることなく、シリンダライナ肩部外周平面に
斜めに開口しているので、シリンダライナ肩部外周近傍
の応力集中を、さらに小さくして応力の小さいシリンダ
ライナを提供することができる。
具有するものであるがら、本考案によれば、従来のシリ
ンダライナの欠点を解消し、冷却水通路の孔がシリンダ
ライナ肩部の内部で交叉することがないので、応力集中
による過大応力の発生がなく、また、冷却水通路を半径
方向に設けることなく、シリンダライナ肩部外周平面に
斜めに開口しているので、シリンダライナ肩部外周近傍
の応力集中を、さらに小さくして応力の小さいシリンダ
ライナを提供することができる。
従って、冷却水通路の冷却水の出入口部に亀裂が発生す
るおそれのないシリンダライナを実現できるという実用
的効果を挙げることができる。
るおそれのないシリンダライナを実現できるという実用
的効果を挙げることができる。
なお、図示例の如く、フランジ部１０ ａの各平面部１
０Ｃと各えぐり込み部１０ ｂとの間に段差を設け、該
段差によりフランジ部１０ａの円周方向応力の流れを遮
断するようにすれば、フランジ部１０ ａの円周方向応
力の集中をさらに低減できる利点がある。
０Ｃと各えぐり込み部１０ ｂとの間に段差を設け、該
段差によりフランジ部１０ａの円周方向応力の流れを遮
断するようにすれば、フランジ部１０ ａの円周方向応
力の集中をさらに低減できる利点がある。
なおまた、冷却水通路１２．１３を、シリンダライナ本
体１０の半径方向に対し４５°傾斜するように配設すれ
ば、それら冷却水通路１２．１３の両端開口面積は、平
面部１０ Ｃに対し第７図に示すように横長の楕円形と
なるので、従来のような半径方向の穴に比し、大幅に小
さいものとなり、結局、フランジ部１０ａの円周方向応
力を小さくできる利点がある。
体１０の半径方向に対し４５°傾斜するように配設すれ
ば、それら冷却水通路１２．１３の両端開口面積は、平
面部１０ Ｃに対し第７図に示すように横長の楕円形と
なるので、従来のような半径方向の穴に比し、大幅に小
さいものとなり、結局、フランジ部１０ａの円周方向応
力を小さくできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第１図乃至第４図は、従来のシリンダライナの概略説明
図で、第１図は右半部を断面で示す要部の側面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第３図、第４図は
冷却水出口に発生する集中応力および亀裂の発生状態説
明図、第５図乃至第７図は、本考案の一実施例の概略説
明図で、第５図は右半部を断面で示す要部の側面図、第
６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線に沿う断面図、第７図は第
６図のＶｌｌ矢視図である。 第５図乃至第７図において、１０ニジリンダライナ本体
、１０ａ：フランジ部、１０ｂ：えぐり込み部、１０Ｃ
：平面部、１２．１３ ：冷却水通路。
図で、第１図は右半部を断面で示す要部の側面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第３図、第４図は
冷却水出口に発生する集中応力および亀裂の発生状態説
明図、第５図乃至第７図は、本考案の一実施例の概略説
明図で、第５図は右半部を断面で示す要部の側面図、第
６図は第５図のＶＩ−ＶＩ線に沿う断面図、第７図は第
６図のＶｌｌ矢視図である。 第５図乃至第７図において、１０ニジリンダライナ本体
、１０ａ：フランジ部、１０ｂ：えぐり込み部、１０Ｃ
：平面部、１２．１３ ：冷却水通路。
Claims (1)
- シリンダライナの肩部外周に、シリンダライナ軸心線と
ほぼ平行な平面部を、該シリンダライナの円周上に沿っ
て複数個形成するとともに、上記一方の平面部の表面か
ら、上記シリンダライナ肩部の内部を貫通して他方の平
面部の表面に斜めに開口する直線状の冷却水通路を複数
個設け、上記各冷却水通路は、上記シリンダライナ肩部
内に交叉しないように構成してなることを特徴とするシ
リンダライナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1980022358U JPS5922270Y2 (ja) | 1980-02-25 | 1980-02-25 | シリンダライナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1980022358U JPS5922270Y2 (ja) | 1980-02-25 | 1980-02-25 | シリンダライナ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56124240U JPS56124240U (ja) | 1981-09-21 |
| JPS5922270Y2 true JPS5922270Y2 (ja) | 1984-07-03 |
Family
ID=29618484
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1980022358U Expired JPS5922270Y2 (ja) | 1980-02-25 | 1980-02-25 | シリンダライナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5922270Y2 (ja) |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS50125880A (ja) * | 1974-03-20 | 1975-10-03 |
-
1980
- 1980-02-25 JP JP1980022358U patent/JPS5922270Y2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS50125880A (ja) * | 1974-03-20 | 1975-10-03 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56124240U (ja) | 1981-09-21 |
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