JPS5920902Y2 - ミ−リングカツタの支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はミーリングカッタの支持装置に関し、その目的
は工作物加工寸法の変更に基くカッタ交換の段取り時間
を短縮し、以って作業能率の向上並びに作業労力の軽減
を図ったことである。

従来のミーリングカッタ支持構造は第１図に示すように
、スピンドル２に装着されるアーμ１は一本の長い軸で
あり、このアーμ１上にスピンドル２４則からエンドカ
ラー５、スペーサ６ａ、カッタ４ａ、スペーサ６ｂ、カ
ッタ４ｂ、スペーサ６Ｃ及びベアリングカラー７を嵌挿
し、オーバアームサポート３によって支持すると共に、
アーμ１の先端のネジ８にナツト９を螺合して締付固定
していた。

従って、カッタ４ａ、４ｂの変更においては、ナツト９
を取り外し、ベアリングカラー７、スペーサ６Ｃ、カッ
タ４ｂ、スペーサ６ｂ、カッタ４ａ及びスペーサ６ａを
全部アーμ１上から抜きとって所要寸法のものと交換す
る必要があり、それには多くの段取り時間を費すと共に
、大なる作業労力の負担があった。

殊に大型のミーリングカッタになるとクレーン等を用い
ての交換作業を必要とし、迅速な段取り替は得られず加
工作業の能率に悪影響を及ぼしている。

本考案は上記従来の不具合を解消した支持装置を提供す
るもので、その特長は、複数個のカッタにより予め各種
寸法間隔の組カッタの単体を構威し、また、アーμは組
カッタが支持できる長さの短い寸法とすると共に、支持
軸をこの短いアーμに着脱自在に結合して実質的には全
長を従来の一本のアーμと同等の長さとし、支持軸をア
ーμより分割することによって単体の組カッタを短いア
ーμに速かに取外し、取付けを行うようにした所謂クイ
ックチェンジを可能としたことである。

以下本考案の実施例を第２図によって説明する。

一端にフランジ１４を有するスリーブ１０上に複数個の
カッタ４ａ、４ｂを所要寸法のスペーサ１１によって軸
線方向の並列間隔を規定して嵌挿し、カッタ４ａ、４ｂ
とスリーブ１０をキー１７によって回転方向を係合し、
スリーブ１０の他端にナツト１２を螺合して前記複数個
のカッタ４ａ、４ｂを前記フランジ１４の方向に締付固
定した単体の組カッタを構成する。

従って、この組カッタは、スリーブ１０」−に軸線方向
に並列されている複数個のカッタ４ａ、、４ｂの並列間
隔寸法が予め各種の寸法で単体として作られ、保管場所
に準備されるものである。

前記組カッタはスピンドル２に装着されるテーパ１上に
嵌挿支持され、またテーパ１にねし連結される支持軸１
３によって軸方向に締付固定される。

すなわち、前記テーパ１は、その軸線方向の長さを前記
組カッタのスリーブ１０の軸線方向の長さと略等しい寸
法であり、スリーブ１０が回転方向をキー１８によって
係合されて嵌挿する軸部を有し、一端にスピンドル２に
着脱可能なテーパ結合部１６を設け、このテーパ結合部
１６側に前記組カッタの一端か層液するフランジ１５を
有し、他端にはねじ部８が設けられている。

一方、前記支持軸１３はオーバサポートアーム３に回転
並びに軸方向に摺動自式在に支持されており、前記テー
パ１のわし部８にテーパ１と同一軸心線で螺合して連結
されテーパ１の軸部上に嵌挿した組カッタをテーパ１上
のフランジ１５方向に締付固定するものである。

本考案は上記の通りの構造であるから、スＩＪ−ブ１０
上に組込まれたカッタ４ａ、４ｂは、スリーブ１０を介
してテーパ１に嵌挿され、支持軸１３がテーパ１の先端
のねじ部８に螺合して締付ることにより固定される。

今、工作物の加工寸法の変更等によってカッタ４ａ、４
ｂを交換する場合には、支持軸１３をスパナで緩めてね
じ部８との螺合を外し、支持軸１３をアーバアームサポ
ー１〜３内をスライドさせてテーパ１から分離する。

然る後にテーパ１上からスリーブ１０を引き抜くことに
より、スリーブ１０と一体に組込まれているカッタ４ａ
、４ｂはテーパ１外に取り除かれ、所要寸法の別の組カ
ッタをテーパ１に嵌挿し、支持軸１３をねじ部８に螺合
締結することによって段取り替が完了するのである。

このように本考案装置によると、テーパはねじ部によっ
て着脱可能とした支持軸により軸線」−で分割するよう
にしたものであるから、テーパの有効長は極めて短くす
ることができ、しかも支持軸とテーパとを分割すること
によりテーパ上へのカッタの交換が容易且つ迅速に得ら
れる。

また、テーパ上に交換装着されるカッタは、スリーブ上
に予め設定された寸法間隔で位置決め固定された単体の
ユニット化されているものであるから、前記テーパと支
持軸との分割構造と相伴ってカッタの交換作業の容易、
迅速化が得られると共に、加工寸法を合せるカッタの位
置決め作業を不要とし、カッタ交換の段取り時間を著し
く短縮すると共に作業労力を低減する等の格別の効果を
有しているものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の断面図、第２図は本考案装置の要部
断面図である。 １・・・・・・テーパ ２・・・・・・スピンドル、３
・・・・・・オーバアームサポーＩ・、４ａ、４ｂ・・
・・・・カッタ、８・・・・・・ねじ部、１０・・・・
・・スリーブ、１１・・・・・・スペーサ、１２・・・
・・・ナラＩ・、１５・・・・・・支持軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端にフランジを有するスリーブ上に複数個のカッタを
   スペーサを介して軸線方向に任意の並列間隔で嵌挿する
   と共に、カッタとスリーブとをキーによって回転方向を
   係合し、スリーブの他端にナツトを螺合して前記複数個
   のカッタを前記フランジ方向に締付固定した組カッタと
   、前記スリーブの軸線方向の長さと略等しい長さで前記
   組カッタのスリーブが回転方向をキー止めされて嵌挿さ
   れる軸部を有し、一端にスピンドルに着脱可能なテーパ
   結合部を設け、このテーパ結合部側に前記組カッタの一
   端が当接するフランジを有し、他端にはねじ部を有する
   アーμと、このねじ部にアーμと同一軸心線で螺合して
   連結され前記組カッタの他端に当接して組カッタをアー
   バ上のフランジ方向に締付固定し、オーバサポートアー
   ムに回転並びに軸方向に摺動自在に支持される支持軸と
   から成るミーリングカッタの支持装置。