JPS5920885Y2 - 工作機械のホルダに装着可能な切削板受 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、工作機械特に旋盤バイ１〜のホルダに挿入
可能な切削仮受に関し、この切削仮受は、基礎平面とそ
れから垂直にのびる円筒形周面とを含み、切削仮受の中
心は基礎表面に対して垂直にのびる第１ねし孔の中心と
一致している。

この切削仮受には多角形の切削板を受入れるための凹欠
部が形成されており、この切削板は中心孔を有し、その
中心孔に締付けねじを挿入し、第１ねし孔にわじ込んで
切削仮受に取付けるようになっている。

切削板を受ける凹欠部は、基礎平面に平行な支持平面と
、切削板の側周縁と平行にのびてこれを支承する複数の
ささえ面とを具備している。

切削仮受にはさらに中心の第１ねし孔に平行にのびる第
２．！、、）じ孔が形成されていて、ホルダに切削仮受
の反対側から挿入される止めねしがわじこまれるように
なっている。

この場合外周面の半径は、切削板の中心孔から刃先まで
の距離より大きくなっている。

ドイツ国特許第２５０６９０２号明細書が開示するこの
種の従来公知の切削仮受にあっては、その外周面は約１
３５度乃至１６０度にわたってのび、その他の部分は切
削板の残りの側壁に平行にのひている。

この種の切削仮受は工作機械のホルダの凹欠部に装着さ
れる。

切削仮受の注形輪郭はほは゛半円筒形周面と平らな基礎
表面とをもつ単純なもので、これにホルダ内にあって凹
欠部を横取する必要かあり、エンドミルで容易に形成で
゛きる。

従って、必要な場合には、旋盤バイトのユーザ自身でも
形成可能で゛ある。

ユーザは切削仮受に組付けられた切削板を簡単にうろこ
とかて゛き、その切削仮受は他の製造業者が適当な特殊
機械によ１）高い精度で大量製産される。

従って、旋盤バイトのユーザは、バイト受、例えば旋盤
バイト受、中ぐり棒、中ぐリヘッドその他特殊工具を自
分で゛製作でき、でき上った切削仮受を製作容易な凹欠
部に挿入すれは゛足りることになる。

しかじなか゛ら、周面か１３５度乃至１６０度の角度を
もってのびている公知の切削インサート受は、特殊ホル
ダーに一定の組立角度で取付けた場合にのみ好適であ）
）、この組立角度は、作動する切削板の刃がホルダの軸
線あるいは工作物に関して占める位置により決定される
。

ある切削インサートはある一定の組立角度にのみ使用可
能である。

これは不便なことである。即ち、切削仮受の製造業者は
一定の寸法の切削板に対して、多数の異形の切削仮受を
製造してストックしなければならないのみならず、ユー
ザもまたのぞましい組立角度に合う切削仮受を注文し自
らス）・ツクしなければならないことになる。

この場合、誤った注文やス１〜ツクがさらに問題となる
。

従って、この考案は、先に述べた種類の工作機械特に旋
盤バイ）・のホルダに装着可能な切削仮受であって、一
定の形状寸法で多くの組立角度に好適であり、かつ切削
板を最適に支持できる切削仮受を提供することを目的と
する。

この考案によれば、」二記の目的は、基礎平面と、これ
から垂直にのびる円筒形周面とを含み、中心には基礎表
面に対して垂直にのびる第１ねし孔が設けられ、さらに
多角形の切削板を受入れるための凹欠部を含み、切削板
は複数の刃先、複数の側周縁及び中心孔を有し、この中
心孔を貫通して前記第１ねし孔にわじ込まれる締付けね
じで凹欠部に固定されるようになっており、切削板を装
着する凹欠部は基礎表面に平行に配置された支持平面と
、切削板の側周縁と平行にのびてこれを支承する複数の
ささえ面とをもち、さらに前記第１ねし孔に平行に設け
られてホルダに切削仮受の反対側から挿入される止めね
じを螺入させるための第２わに孔を含み、切削仮受の外
周面の半径は切削板の中心孔から刃先までの距離よりも
大きく、切削板の中心孔の中心は切削仮受の第１ねし孔
の中心と一致し、門欠部のささえ面は第１なし孔の中心
から等距離に配置されている切削仮受によって遠戚され
る。

旋盤バイｌ−のユーザは、このようにして上述の形状の
新規な切削仮受を人手でき、自分でそれを加工してのぞ
ましい旋盤バイト、例えは丸削りバイト、中ぐり棒、中
ぐりヘッドやその他特殊バイトを製作できることになる
。

このためにユーザ゛かすることとしては、ホルダに凹欠
部を設け、さらにホルダに止めわし用孔を設けるだけで
ある。

次にユーザは、切削板を取除いた切削仮受をのぞましい
角度の回転位置に取付け、切削板の刃がホルダの縦軸線
に対してのぞましい角度を戊してのびるようにする。

所定角度に設定した位置は、位置き゛めピンをその目的
で切削仮受に設けた位置ぎめ孔と、ホルダのそれに対応
する孔とに挿入して固定することがのぞましい。

次で切削仮受の突出した部分をストリッピング、研削、
フライス削り、又はやすりかけで除去する。

これはホルダの仕上げと同時に行ってもよい。

最後に、切削板を切削仮受の凹欠部に受入れて締付けね
じで固定すれば完了する。

この考案を以下に図示する実施例について詳述すること
とする。

図面において、１は切削仮受を示し、これは平な基礎平
面２とそれから垂直にのびる外周面３とを具備している
。

切削仮受１はほは゛円形の平面を具有し、この円形平面
の中心は中心の第１ねじ孔４のそれと一致している。

さらに、切削仮受１には六角形の切削板６を受入れる凹
欠部５が設けられている。

この六角形の切削板６は６つの側周縁７をもっている。

凹欠部５には、切削板６の側周縁７の数に相当する数の
ささえ面８と、さらに基礎平面２に平行にのびる支持平
面９とがある。

これ等のささえ面８は全て第１ねし孔の中心Ａから等距
離ａにある。

外周面３の半径はＲ１，切削板６の刃先１０の中心孔１
１からの距離より大きくする。

切削仮受１には、さらに第１ねじ孔４に平行にのびる第
２ねじ孔１２を形成する。

この第２ねし孔１２は、第７図に示すように、ホルダ１
７に切削仮受１の反対側から挿入される止めねじ１３の
ねじ込みに役立つ。

切削仮受１を第３−７図に示すホルダの１つに装着する
ため、各ホルダには円形凹欠部１８が形成されており、
凹欠部１８はエンドミルで簡単に製作可能である。

切削仮受１の外周面３と凹欠部１８の内周面間の当接状
態を満足なものとするために、外周面３に約１２０度隔
って半径Ｒの２つの円弧部３ａを約４５度以上の巾をも
って形成し、その間に位置する部分３ｂの半径は若干小
さくしである。

このような構造にすることにより、切削仮受１が凹欠部
１８の内側境界面に円弧部３ａの外周面のみでもたれる
ことになり・、２点における安定支持が確保されること
になる。

切削板６か凹欠部５に充分嵌合できるように、この凹欠
部を小型エンドミルを用いて製作しなければならない。

この場合、切削仮受１の凹欠部５の近辺に、一方が凹欠
部５に開口し、他方が外周面３に開口する通路１９を設
け、その幅すをささえ面８の長さｌより小さくシ、その
一方の側壁１９ ａを凹欠部５のささえ面８と一線にす
るようにすれば、凹欠部５の製作も簡単になる。

凹欠部５の製作に当っては、エンドミルを外周面３から
切削仮受１の素材に切込んで、先ず通路１９を形成する
。

引き続き切削刃先が通路１９に位置させられる。

通路１９を形成することによって、凹欠部５の支持平面
９が、以下にのべるくり抜きコーナの１つによって、作
動域内で妨害されることがないという効果も得られる。

通路１９は、切削仮受１の第２ねし孔１２と正反対側に
設けるのがのぞましい。

さらに切削仮受１に、第１ねじ孔４がら距離を置いて少
なくとも１個の位置ぎめ孔２０を形成する。

第１図と第８図の実施例では、それぞれ位置ぎめ孔２０
が２個設けられている。

位置ぎめ孔２０と第２ねし孔１２とを設ける位置は、さ
さえ面８によって形成される角部の範囲内がのぞましい
。

こうすることにより、位置ぎめ孔２０と第２ねし孔１２
が同時にくり抜きコーナとして役立つことになる。

このほかのくり抜きコーナ２１は、いずれの場合にも２
つのささえ面が出合う地点で必要になる。

なぜならば、エンドミルではするどい縁をもつコーナは
製作できないが、切削板６は鋭利な刃先をもっているか
らである。

上記の切削仮受１を、すでに形成されている凹欠部１８
、例えば第３図に示す丸削りホルダ１４のそれに挿入し
、通路１９の領域に位置する切削板６の切削刃６ａがホ
ルダの縦軸線Ｈに対してのぞましい組立角度になるまで
回転する。

第３図では、切削刃６ａがホルダ１４の縦軸線Ｈに平行
にのびるので、この組立角度は０度である。

第７図に示すと同様な方法で、切削仮受１を止めるねじ
でのぞましい位置に締め付けることができる。

その後に切削仮受１の位置ぎめ孔２０に嵌合する位置ぎ
めピン２２″用の孔２４を１個又は２個ホルダに形成し
て、前記ののぞましい位置に固定することも可能である
。

位置ぎめ孔２０は、さらにきりもみ受としても役立ち得
る。

切削仮受１をホルダ１４に固着して上記の方法で固定し
た後、第３図に一点鎖線で示す、切削仮受１のホルダ１
４を越える突出部を機械加工、例えばフライス削り、研
削、やすり仕上等の方法で除去して、切削仮受１の最終
形状を得ることができる。

次で、切削板６を切削仮受１に挿入し、締付けんじ２３
で固定する。

締付けねじ２３は切削板６の中心孔１１を貫通して、切
削仮受１の第１ねし孔４にねし込まれる。

第４、第５図から推測できるように、同一の基本型切削
仮受１に、別種の丸削りバイト、例えばホルダ１５．１
６の縦軸線Ｈに対して異なる組立角度で配置された切刃
６ａをもつものを適用することもできる。

第６、第７図には、３個の異なるさら孔を同時に製作で
きる特種バイＩ・が示されている。

第６図の右端に示された、まっ先の切削板６の作動切削
刃６ａは、ホルダ１７の軸線Ｈと７５度の組立角度Ｗ１
を威す。

中間の切削板６の作動切削刃６ａと左端の切削板６の作
動切削刃６ａは、それぞれホルダ１７の軸線Ｈに対して
９０度の角度Ｗ２と、４５度の角度Ｗ３とを威して配置
されている。

種々様々な角度に配置された切削板６を装着するため、
各場合に円形で平面な同−切削仮受１を使用し、ホルダ
１７に位置ぎめして固定した後、ストリッピングによっ
て、それ等切削仮受１を最終形状に仕上げ、その後これ
に切削板６を装着する方法がとられている。

凹欠部５のささえ面８か゛それぞれの場合に、切削板６
の複数の側周縁を囲み、その結果切削板６と切削仮受１
との間に、最適な支持状態が確立されていることが知ら
れる。

さらに、切削板６は特定の切削仮受１に嵌合し、切削仮
受１は突出部、ショルダ又は凹欠部が一切ないホルダ１
７に嵌合する結果、切屑が挾まることがない。

一方、第１−第７図に示す切削仮受１は左勝手の切削板
６をあらゆる組立角度で接着するために使用され、第８
図に示す切削仮受１′は右勝手の切削板６′の装着に使
用される。

この切削仮受１′は事実上第１、第２図に示す切削仮受
１と同一の特色を有し、唯一の相違点は通路１９′が異
なった方向にのび、その一方の側面１９′ａが別なささ
え面８′と一線を威すことである。

必要に応じて通路の縦方向中心軸線が切削板の切削刃先
の１つを半径方向に貫通してのびるようにされている場
合には、同一の切削仮受を右勝手と左勝手の切削板の装
着に使用することも可能である。

第９図により示そうとすることは、この発明の原理はそ
の他ののぞましい形状、例えば正三角形の切削板６″に
も使用できることである。

第９図に示す切削仮受１″は左勝手の三角形の切削板６
″の装着を意図するものである。

この考案は前記のようであるから、同一の切削仮受を、
作動刃が最適の組立角度を得るように、種々に使い分け
ることかできる。

従って、一定形状、一定寸法の切削仮受を一種類だけ製
作、保存すればよいという利点がある。

このようにして、今や切削仮受の多様な組立角度での使
用が可能となるため、ユーザ゛にとっても大量同時発註
と自己保存が可能となって、発註や計画の誤りも避けら
れる。

同時にユーザ゛が切削使用時以前の保管及び輸送時等に
あっては、切削仮受か凹欠部で切削板の金側周縁及び全
刃先を包囲支持し、刃先が切削仮受の外周面外に突出す
ることがないので、刃先及び側周縁が他物に衝突して切
損するようなことか起るのか゛防止され、さらに切削使
用時にあっては、切削仮受がホルダの凹欠部をすべて充
填して、両者の間に空間を形成されることがないので、
この部分に削りくずが停滞することもなく、又切刃の破
損が原因で万一故障になっても新しいものとの交換が容
易である利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第１実施例の平面図、第２図は第１
図の線ＩＩ −ＩＩについての断面図、第３５図は同上
のものにおいて種々な組立角度で切削仮受に取付けた丸
削りバイトを示し、第６図は同上のものを複数装着した
特殊バイトを示し、第７図は第６図の線ＶＩＩ−ＶＩＩ
についての部分断面図、第８図と第９図はこの考案の第
２、第３実施例の分解平面図である。 １・・・・・・切削仮受、２・・・・・・基礎平面、３
・・・・・・外周面、４・・・・・・第１１−ａし孔、
５・・・・・・凹欠部、６・・・・・・切削板、７・・
・・・・側周縁、８・・・・・・ささえ面、９・・・・
・・支持平面、１１・・・・・・中心孔、１２・・・・
・・第２ムじ孔、１３・・・・・・止めねじ、１５．１
６．１７・・・・・・ホルダ、１８・・・・・・凹欠部
、１９・・・・・・通路、２０・・・・・・位置ぎめ孔
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 工作機械のホルダに装着可能な円形の切削板受であ
   って、この切削板受は基礎平面と、これから垂直にのび
   る円筒形周面とを含み、切削板受の中心には基礎表面に
   対して垂直にのびる第１ねし孔が設けられ、さらに多角
   形の切削板を装着するための凹欠部を含み、切削板は複
   数の刃先、複数の側周縁及び中心孔を有し、この中心を
   貫通し、第１ねし孔にねじ込まれる締付けねじで凹欠部
   に固定されるようになっており、切削板を装着する凹欠
   部は基礎表面に平行に配置された支持平面と、切削板の
   側周縁と平行にのびてこれを支承する複数のささえ面と
   をもち、さらに切削板受は、第１ねし孔に平行に設けら
   れてホルダに切削板受の反対側から挿入される止めねじ
   を螺入させるための第２ねし孔を含み、切削板受の外周
   面の半径Ｒ１は切削板の中心孔から刃先までの距離より
   も大きく、切削板の中心孔の中心は第１ねし孔の中心と
   一致し、凹欠部のささえ面は第１ねし孔から等距離に配
   置されていて、切削板受の不要部分が除去されない限り
   、切削板の所要部分が切削板受の外周面外に露出しない
   ようになっていることを特徴とする切削板受。 外周面に約１２０度隔って２つの円弧部分が約４５度以
   上の巾をもって設けられ、その半径Ｒかそれ以外の外周
   面の半径Ｒ１より大きくなっている実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の切削板受。 切削板受の支持面側表面に通路を設けて一方は凹欠部に
   開口させ、他方は外周面に開口させ、通路の幅すをささ
   え面の長さｌより小さくし、一方の側壁が凹欠部の１つ
   のささえ面と一線となっている実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の切削板受。 通路が切削板受の第２ねじ孔と正反対の側に配置されて
   いる実用新案登録請求の範囲第３項記載の切削板受。 ５ 基礎表面に対して垂直にのびる少なくとも１個の位
   置ぎめ孔を具備している実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の切削板受。 位置ぎめ孔と第２ねし孔とが、ささえ面が形成するコー
   ナーの近辺に設けられている実用新案登録請求の範囲第
   １項または第５項記載の切削板受。