JPS5920532Y2 - シリンダ錠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、シリンダ錠の中でウェハータイプのシリンダ
錠の改良に関するものである。

ウェハータイプのシリンダ錠は、ノブに固定の外側スプ
ンドル内に、ロック解除する内側スピンドルが可回動に
内装され、該内側スピンドルに２枚の格子状板よりなる
タンブラケースを固着して、該ケースに係合された板状
の係止片であるディスクタンブラが、バネで側方に突出
して外側スピンドルの係止溝に係止され、合鍵によりタ
ンブラが引込んで内側スピンドルが回動し、ロック解除
できるようになっている。

しかしこのタイプのシリンダ錠は、前記の如くタンブラ
を２枚の格子状板で保持する構造のため、強度的に構造
上の制約がある。

即ち、ロック状態でタンブラが突出して外側スピンドル
の係止溝に保合時に、違う鍵を差込んで工具を用いて強
引に回動すると、回動しようとする格子状板の上・下の
端部が外側スピンドルの溝で係止のタンブラに押付けら
れて変形し、そのためタンブラが引込んだのと同じ状態
となってタンブラケースしたがって内側スピンドルが回
動し、ロックが外れ不正解錠されることがある。

本考案はシリンダ錠のうち、ウェハータイプのものが有
する上記問題点を解決するものである。

即ちその目的とするところは、簡単な構造で、そのため
に寸法が大きくなることもなく、またコスト的にも変ら
ぬ程度で、タンブラケースが補強され不正解錠されるこ
とのない、ウェハータイプのシリンダ錠を提供しようと
するものである。

以下に本考案を図示実施例によって説明する。

１は室外側ノブであり、この内部には筒状の外側スピン
ドル２を固定するとともに、ドア３側に向けて突出する
延長部４を有し、かつ該スピンドル２のノブ内の部分の
対称位置に外周と直角方向でタンブラ係止溝５を形成し
である。

６は内側スピンドルで、前記外側スピンドル２内に可回
動に内装してあり、そのドア側の端部にラッチ作動機構
（図示略）への係止部２６を有し、かつ該内側スピンド
ル６のノブ側を延長する如くタンブラケース７を設けで
ある。

該タンブラケース７は、２枚の格子状板８の他側部即ち
鍵差入れ側から鍵を差入れ可能な間隙で並立させてなり
、その両格子状板８における格子状の各タンブラ保持用
孔１０に、板状の係止片であるディスクタンブラ１１を
各々係合させである。

そしてこの各タンブラ１１は、上端または下端に形成の
細い係止用端部１１′を押圧バネ１３で押し両格子状板
８の上・下の端部１２の間隙９を経て外側方へ突出させ
、合鍵を差入れ時以外は前記外側スピンドル２のタンブ
ラ係止溝５へ各々係合させである。

１４はタンブラケースのガード板であり、縦断面がほぼ
半円形に彎曲し前記格子状板８とほぼ同じ長さの２枚の
横長板１５からなる。

この２枚の横長板１５を円筒状として外側スピンドル２
内で可回動に設けてあり、前記タンブラ１１を内抱させ
るとともに、両横長板１５の上・下の端部１６により、
前記タンブラケース７の両格子状板８の上・下の端部１
２を各々両側から挟持させである。

２３はタンブラケースの前面板で、その周縁に凹所２４
を形成して、前記ガード板１４の横長板１５前端の凸部
２２を係合させ、タンブラケース７とガード板１４を一
体化しである。

図において、１７はローズ部で、その室外側の小径の筒
状部１８は前記外側スピンドル２外側に可回動に套合し
、ドア側の大径部１９にラッチ２５の作動機構（図示略
）の枠体２０が接続しである。

２１は掛止部材で、室内側からの押込みによりラッチ作
動機構の枠体２０と外側スピンドル２とが一体化するよ
う掛止して、室外側ノブ１の回動を阻止しロックするも
ので゛あり、内側スピンドル６の回動で掛止が外れるよ
うにしである。

次に本考案の作用・効果を上記実施例によって説明する
。

まずロック状態のこのシリンダ錠に合鍵を差入れて回動
した場合は、通常のシリンダ錠と同様にテ゛イスクタン
フ゛う１１か゛タンブラケースフの間隙９内に引込み、
内側スピンドル６が可回動となって、ロック状態が外れ
るとともに室外側ノブ１を回せは゛ラッチ２５が引込ん
で゛ドアを開けられる。

なおタンブラケースガード板１４は、外側スピンドル２
内で可回動に設けであるので、通常の錠の作動の妨げと
はならない。

他方、同じくロック状態のこの錠に違う鍵を差込んだ場
合は、テ゛イスクタンブラ１１は当然に引込まないので
゛内側スピンドル６は回動せずロックが外れないし、室
外側ノブ１が回動できずラッチ２５も引込まない。

しかし、何らかの工具によってその鍵を強引に回わした
場合には、従来のこの種の錠では次の如き状態になる。

即ちそれを本考案の実施例の図で説明すると、回動させ
られるタンブラケース７の両格子状板８の上・下の端部
１２が、外側スピンドル２のタンブラ係止溝５で係止し
ている各テ゛イスクタンブラ１１の係止用端部１１′に
押付けられるので、格子状板８の上・下の端部１２は変
形して間隙９が拡がってしまう。

そのためタンブラ１１を両側から保持するものがなくな
りタンブラ１１は容易に引込んでしまい、係止用端部１
１′はあたかも合鍵の差入れで係止溝５から外れたのと
同じ状態となり、タンブラケースフしたがってそれと一
体の内側スピンドル６も回動してしまう。

その結果掛止部材２１によるロックが外れるとともに、
可回動となった室外側ノブ１によりドアが不正に開かれ
てしまうことがあった。

これに対して本考案のシリンダ錠では、ケースガード板
１４の各横長板１５の各上・下端部１６が、タンブラケ
ース７の各格子状板８の上・下端部１２の各側部に当接
し、かつ該ガード板１４は外側スピンドル２の内で可回
動に設けである。

それゆえ、違った鍵を差入れ強引に回そうとしても、タ
ンブラケース７の各格子状板８の上・下端部１２はガー
ド板１４の端部で支持されており、変形したり間隙９が
それ以上に拡がることは防止されている。

したがって各タンブラ１１の係止用端部１１′が外側ス
ピンドル２の係止溝５から外れることはなく、タンブラ
ケースアしたがって内側スピンドル６は回動しない。

すなわち、ロック状態は外れず、室外側ノブ１も回動し
ないので、ラッチ２５も動かず、不正解錠されることが
ない。

以上の如く本考案に係るウェハータイプのシリンダ錠は
、違う鍵を差入れて強引に回すことによる不正解錠を防
止できるものであり、しがちその防止手段によって寸法
が大きくなることも、組付は作業が難しくもならないし
、コスト的にも変らぬ程度のものであり、この種の錠の
改良として有益なものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであり、第１図は一部
切欠平面図、第２図は要部の一部切欠斜視図、第３図は
要部の縦断側面図である。 図面符号 １・・・・・・室外側ノブ、２・・・・・・
外側スピンドル、６・・・・・・内側スピンドル、７・
・・・・・タンブラケース、８・・・・・・格子状板、
１１・・・・・・テ゛イスクタンブラ、１２・・・・・
・端部、１４・・・・・・ケースガード板、１５・・・
・・・横長板、１６・・・・・・端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外側ノブ１に固着の外側スピンドル２内に、可回動に
   内側スピンドル６を内装し、該内側スピンドル６に２枚
   の格子状板８よりなるタンブラケース７を固着し、該ケ
   ース７に多熱のテ゛イスクタンブラ１１を係合させてな
   るウェハータイプのシリンダ錠において、タンブラケー
   ス７の２枚の格子状板８の側部に、格子状板８とほぼ同
   じ長さの横長板１５よりなるケースガード板１４を、そ
   の上・下の端部１６が格子状板８の上・下端部１２の側
   部に当接し、かつ外側スピンドル２内で回動可能に取付
   けてなる、シリンダ錠。