JPS5920385Y2 - ロ−タ式吹付機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はロータ式吹付機に関するものである。

モールタル、コンクリート、炉材などの粉粒状材料を定
量的に風送する手段として、材料ホッパの下に充填筒を
内蔵したハウジングを取付け、このハウジングの下部の
底付きのポケット群を備えたロータを回転させ、充填筒
がら材料の供給されたポケットが定位置に到ったところ
で、ポケット内周寄りの部位から圧縮エアを吹込み、ポ
ケット外周寄りに設けた吐出口がらポケット内の材料を
吐出させるようにしたロータ式吹付機が知られている。

このようなロータ式吹付機においては、材料の吐出搬送
状態に脈動が少ないと、ロータとの摺動面に設けられる
ゴム質のシールないしパッドに対する材料の噛込みが少
なく、またシールないしパッドの摩耗が少ないことが要
求されるが、従来のこの種吹付は機においては、ドーナ
ツ状断面のロータに放射状の仕切壁を形成した構造とな
っていたので、仕切壁を細がくしてポケット数を増すと
、脈動は減少するが逆にシールないしパッドとの接触面
積が増すためシールないしパッド摩耗が増し、反対に仕
切壁を粗くしてポケットの数を減らすと、シールないし
パッドの摩耗は少なくなるが逆に脈動が大きくなり、ま
た、ポケットの容積が大きいため、材料が内部で乱流を
起してシールないしパッドの下面との間に噛込み、エア
漏れの原因となる条痕を形成しやすいという問題があっ
た。

本考案は前記したような従来のロータ式吹付機の欠点を
解消し、ゴムシールの摩耗および材料の噛込みが少なく
、しかも脈動を効果的に減少することができる構造簡易
なロータ式吹付機を提供しようとするもので、その特徴
とするところは、放射状に延びる仕切壁による多数の有
底ポケットを形成したロータ本体の上に、夫々が有底ポ
ケット数個分の大きさの窓孔とこの窓孔より中心寄りの
位置に有底ポケットと同数形成した細分孔とを備えたリ
ング枠を重合固定し、大きなポケットの中に低く仕切ら
れた複数のポケットを持つダブルポケットロータ構造と
したことにある。

以下本考案を添付図面に基いて説明する。

第１図において、１は粉粒状の材料Ａを装入するホッパ
、２はホッパ下に設けた円筒状のハウジング、３はハウ
ジング内底部に位置するロータで、中心部に貫通した駆
動軸４により回転されるようになっている。

５はロータ３にホッパ内の粉粒状材料Ａを落下させる充
填筒で、ロータの上方に固定されている。

６は前記ロータの上面所要要範囲にわたり密接する平面
扇形のゴムシールで、充填筒５とほぼ反対側の位置のハ
ウジングに形成した凹入部７に取付けられており、内周
寄り（中心側）にはエア注入口６１が開孔され、外周寄
りには吐出口６２が開孔され、この吐出口６２にエルボ
状の機側ノズル８を介して搬送ホース９が接続されてい
る。

第２図ないし第５図は本考案で特徴とするロータ構造を
示すもので、駆動軸取付は用の通孔１４を有する６部１
３のまわりにわん状断面の周溝を形成したロータ本体１
１と、このロータ本体１１の上に重合固定されるリング
枠１２とがらなっている。

しかして、前記ロータ本体１１には６部１３がら外周縁
１５に向って放射状の仕切壁１６が定間隔で形成され、
各仕切壁１６．１６のあいだに有底ポケット１７が形成
されている。

一方、前記リング枠１２は、ロータ本体１１の外周縁１
５に合致する外周りブ１８および６部１３に合致する盤
部１９をそれぞれ備えると共に、この盤部１９と外周り
ブ１８のあいだにロータ本体１１の仕切壁１６を横切る
内周リブ２０を形成している。

そして、この内周リブ２０と外周りブ１８のあいだをロ
ータ本体１１の仕切壁１６よりも粗い間隔の外径リブ２
１．２１で連結し、この外径リブ２１と外周りブ１８お
よび内周リブ２０により有底ポケット数個分（図面では
３個分）に相当する大きさの窓孔２２、２２を形成する
と共に、内周リブ２０と盤部１９のあいだを仕切壁１６
と同数同間隔の内径リブ２３、２３で゛連結し、この内
径リブ２３と内周リブ２０および盤部１９により有底ポ
ケット１７と同数かつ同配置の細分孔２４．２４を形成
したのである。

前記細分孔２４はゴムシール６におけるエア注入口６１
に対応する位置に形成され、窓孔２２は吐出口６２に対
応する位置に形成されるのは勿論である。

第６図は本考案の別の実施例を示すもので、ロータ本体
１２の内側にポケット１６をカバーするゴム質の内張り
２５を取付けたものであり、この内張り２５は第６図の
ように仕切壁１６の頂より高い舌部２６を有していると
各ポケット１７の材料排出をより効果的に行うことがで
きる。

これに代えロータ本体１１の全体とゴム質で構成しても
よいのは勿論である。

その他図面において、２７は盤部１９に設けた通孔、２
８はロータ本体１１とリング枠１２の結合用部材である
。

次に本考案の作用を説明すると、ホッパ１に吹付けるべ
き粉粒状の材料Ａを投入し、駆動軸４を回転すると共に
エア注入口６１から圧縮エアを導入するものであり、こ
れによりロータ３が定速回転し、材料Ａは充填筒５から
ロータ３のポケットに充填され、これがゴムシール７に
到ったところで、さきのエア注入口６１から吹込まれる
圧縮エアによりポケット内の材料は吐出口６２に排出さ
れ、搬送ホース中を気流搬送される。

このとき、本考案においては、ロータ３が、細かい間隔
の仕切壁１６により小さな容積のポケット１７を区画形
成したロータ本体１１と、前記ポケット１７の複数個分
に相当する大きさの窓孔２２およびポケットと同数の細
分孔２４を備えたリング枠１２とで構成されており、大
きな窓孔２２を持つノング枠１２がゴムシール１６の下
面と接することになる。

そして大きな窓孔を形成していることからリング枠１２
の表面積は小さく、従ってゴムシール６との接触面も少
なくなり、これによりゴムシール６の定常摩耗が減少さ
れる。

しかも、リング枠１２の窓孔２２より中心寄りの位置に
はポケットと同数の細分孔２４が配設され、窓孔２２の
下には複数の仕切壁１６で区画されたポケツｌ−１７，
１７，１７が形成されている。

そのため、ロータ３がエア注入口６１および吐出口６２
の位置するゾーンにさしかかると、回転方向で前方寄り
の細分孔から順次各ポケツｌ−１７ａ、 １７ｂ、 １
７Ｃにエアが吹込まれ、これにより、第７図ａのごとく
、２つの外径リブ２１．２１で囲まれたゾーンにおいて
、最も前方側のポケッＨ７ａがら材料Ａ１が排出され、
次いで同図すのように中間のポケット１７ｂから材料Ａ
２が排出され、最後に同図Ｃのごとく後方側のポケツ）
１７ Ｃから材料Ａ３が排出されてｌサイクルが終る
という吐出状態が連続する。

すなわち、本考案においては、窓孔２２により大きなポ
ケットを形成しているにもかかわらず、材料の吐出その
ものは細かく分割されて行われることになり、そのため
脈動がほとんど生じない。

さらに、外側が大きなポケットであるにもかかわらず内
側は細分化されたポケットであるため材料の吐出が確実
となり、材料が湿っていても効率よく全量を吐出できる
。

しかも、運転中回転方向で前方のリブ２２に隣接するポ
ケット内の材料Ａ１が最初に吐出され、このポケツＨ７
ａが空にされた状態で吐出口６２の端に到るため、ゴム
シール６に対する材料の噛込みが効果的に防止され、条
痕形成およびこれが原因で生ずるエア漏れが少なくなる
。

以上説明した本考案によるときには、ホッパ１と、これ
の下で駆動される有底のロータ３と、ロータ上面と所要
範囲で密接し内周寄りと外側帯りにそれぞれエア注入口
６１と吐出口６２を開孔したゴムシール６とを備えたロ
ータ式吹付機において、前記ロータ３を、仕切壁により
細かく区画した有底ポケット１７を持つロータ本体１１
と、有底ポケット数個分の大きさの窓孔２２および有底
ポケットと同数の細分孔２４を備えたリング枠１２との
ダブルポケットロータ構造としたので、ゴムシールの摩
耗および材料の噛込みが少なくしかも脈動も少ない適切
なロータ式吹付機とすることができるというすぐれた効
果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るロータ式吹付機の一実施例を示す
断面図、第２図は本考案におけるロータの斜視図、第３
図は同じくその一部切欠平面図、第４図は同しくその分
解斜視図、第５図は同じくその断面図、第６図は本考案
の別の実施例を示す断面図、第７図ａ、 ｌ）、
ｃは本考案吹付機の作用を示す説明図である。 １・・・・・・ホッパ、３・・・・・・ロータ、４・・
・・・・駆動軸、６・・・・・・ゴムシール、１１・・
・・・・ロータ本体、１２・・・・・・リング枠、１６
・・・・・・仕切壁、１７・・・・・・ポケット、２２
・・・・・・窓孔、２４・・・・・・細分孔、６１・・
・・・・エア注入孔、６２・・・・・・吐出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホッパと、ホッパの下において駆動回転される有底ロー
   タと、ロータの上面と密接し内周寄りと外周寄りにそれ
   ぞれエア注入口と吐出口を開孔したゴムシールとを備え
   たロータ式吹付機において、放射状に延びる仕切壁１６
   により多数の有底ポケット１７を形成したロータ本体１
   １の上に、前記有底ポケット数個分に相当する大きさの
   窓孔２２とこの窓孔より中心寄りの位置において有底ポ
   ケットと同数形成した細分孔２４とを備えたリング枠１
   ２を重合固定しダブルポケットロータに構成したことを
   特徴とするロータ式吹付機。