JPS5920240Y2 - 洗濯兼脱水槽 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、全自動洗濯機に用いる洗濯兼脱水槽に関する
ものである。

従来、この種の洗濯兼脱水槽１の底部内面中央には、第
１図及び第２図に示すように、回転軸２によって洗濯時
に回転するパルセータ３を有している。

しかも、洗濯兼脱水槽１は、その底部内面のパルセータ
３の外方に多数の突出部４を放射状に設け、かつこの突
出部４が占める面積より突出部４以外の底部分５が占め
る面積を大きく設定するとともに、突出部４及び突出部
４以外の底部分５の裏面にそれぞれリブ６．６ａを設け
、かつ突出部４の裏面に設けたリブ６の幅Ｈを突出部４
以外の底部分５の裏面に設けたリブ６ａの幅りより大き
く設定している。

上記洗濯兼脱水槽１の構造であると、パルセータ３を回
転させた場合、突出部４が洗濯物の動きに対して抵抗体
として作用するために、洗濯物の絡みがひどくなり脱水
時のアンバランスの原因になるとともに、洗濯物の傷み
がひどくなる欠点を有している。

また、特に、少水量で洗濯をした場合には、突出部４に
洗濯水が衝突するために、水はねが多くなる。

さらに、上記洗濯兼脱水槽１を合成樹脂型とした場合に
は、底部分５の面積が大きいので、小さい幅りのリブ６
ａを多数設けることができるが、突出部４の面積が小さ
いので、大きい幅Ｈのリブ６を多数設けることができな
いので、十分な強度をえることができない欠点を有して
いる。

本考案の目的は、上記の欠点に対処して、洗濯物の絡み
及び傷みが少なく、しかも洗濯水の水はわが少ないとと
もに、強度的にすぐれた合成樹脂型の洗濯兼脱水槽を提
供するにある。

本考案の特徴は、隅底部内面全周を円弧状に形威し、か
つ底部内面中央にパルセータを有する合成樹脂型の洗濯
兼脱水槽において、この洗濯兼脱水槽の底部内面の、前
記パルセータの外方に多数の溝を放射状に一体形成し、
かつ前記溝の裏面と前記溝以外の部分の裏面とにそれぞ
れリブを一体形成するとともに、前記溝が占める面積よ
り前記溝以外の部分が占める面積を大きく設定し、かつ
前記溝以外の部分の裏面に設けた前記リブの幅を前記溝
の裏面に設けた前記リブの幅より大きく設定してなる合
成樹脂製の洗濯兼脱水槽にある。

以下、本考案の一実施例を第３図及び第４図に基づいて
説明する。

図面において、洗濯兼脱水槽１０は、合成樹脂製である
。

洗濯兼脱水槽１０の隅底部内面全周は円弧状になってい
る。

洗濯兼脱水槽１０の底部内面中央には、パルセータ１１
が回転軸１２によって回転自在に取り付けである。

洗濯兼脱水槽１０の側壁には、多数の脱水孔１３を形成
しである。

洗濯兼脱水槽１０の底部内面には、多数の溝１４を設け
る。

溝１４は、パルセータ１１の外方に放射状に配設する。

溝１４の裏面には、リブ１５を設ける。

溝１４以外の部分１６の裏面には、リブ１７を設ける。

リブ１７の幅Ｈ１は、リブ１５の幅ｈ１より大きく設定
する。

第３図に示すように、溝１４が占める面積は、溝１４以
外の部分１６が占める面積のほうが大きい洗濯物の絡み
が少ルセータ１１の外方から洗濯兼脱水槽１０の側壁ま
での間に一直線状に設けである。

溝１４以外の部分１６の裏面には、多数のリブ１７を設
ける。

以上のような構成であるので、洗濯兼脱水槽１０の底部
内面には、突出部がなく、溝１４のみが存在することに
なる。

従って、パルセータ１１によって回転する洗濯物は、洗
濯兼脱水槽１０の底部内面の上方を円滑に移動するので
洗濯物の絡み及び傷みが少ない。

さらに、パルセータ１１の外方に溝１４があるので、第
４図の矢印Ｐ方向の水流が発生する。

そのために、洗濯物がパルセータ１１のまわりに集まる
ことなく、パルセータ１１の外方の溝１４が設けである
部分を回流するので、パルセータ１１によって洗濯物の
傷みがはげしくなることはない。

このことは、洗濯水が少量になればなるほど顕著になる
。

さらに、洗濯物がパルセータ１４の外方を円滑に移動し
て、洗濯物の絡みが少ないので、脱水作業に移行しても
重量のアンバランスが少ないために、脱水作業を円滑に
行なうことができる。

さらに、洗濯兼脱水槽１０内への給水時あるいは特に少
水量洗濯時において、洗濯兼脱水槽１０の底部内面には
、従来のような突出部分がないので、水はわがきわめて
少ない。

しかも、面積の広い部分１６の裏面には、大きい幅Ｈ１
のリブ１７を多数設けることができるので、強度大なる
洗濯兼脱水槽１０がえられる。

以上のように、本考案によれば、洗濯物の絡み、洗濯物
の傷み及び水はわが少なく、しがも強度的にすぐれた合
成樹脂製の洗濯兼脱水槽を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示し、第１図は要部平面図
、第２図は第１図のＩＩ −ＩＩ断面図、第３図及び第
４図は本考案の一実施例を示し、第３図は要部平面図、
第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ断面図である。 １０・・・・・・洗濯兼脱水槽、１１・・・・・・パル
セータ、１４・・・・・・溝、１６・・・・・・溝以外
の部分、１５．１７・・・・・・リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隅底部内面全周を円弧状に形成し、かつ底部内面中央に
   パルセータ１１を有する合成樹脂型の洗濯兼脱水槽１０
   において、この洗濯兼脱水槽１０の底部内面の、前記パ
   ルセータ１１の外方に多数の溝１４を放射状に一体形成
   し、かつ前記溝１４の裏面と前記溝１４以外の部分１６
   の裏面とにそれぞれリブ１５．１７を一体形成するとと
   もに、前記溝１４が占める面積より、前記溝１４以外の
   部分１６が占める面積を大きく設定し、かつ前記溝１４
   以炸の部分１６の裏面に設けた前記リブ１７の幅Ｈ１を
   、前記溝１４の裏面に設けた前記リブ１５の幅ｈ１より
   大きく設定してなる合成樹脂型の洗濯兼脱水槽。