JPS592017Y2 - 籾乾燥機における搬入スクリュ−軸の交換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は昇降機より排出樋内に投入される籾との摩擦作
用で搬入スクリュー翼片の一部が摩耗した場合にあって
も、搬入スクリュー軸全体を交換することなく摩耗部分
のみを簡単に排出樋から外部へ取出す交換作業で正確な
搬入作業を遂行せしめた籾乾燥機における搬入スクリュ
ー軸の交換装置に関する。

籾の乾燥作業にあっては、乾燥機本体内に充填された籾
を乾燥機本体内を竪流下する過程で乾燥風により幾分乾
燥せしめた後、昇降機および搬入機を経て乾燥機本体内
へ再び返流させる循環作用を適当回数反復させることで
所定含率の籾を得ていたものである。

従って上記搬入機および排出樋内には昇降機より排出樋
内に投入された籾を排出樋および搬入機を経て乾燥機本
体へ搬入させるスクリュー翼片を備えた一本の搬入スク
リュー軸が回転自在に軸架されている。

しかしながら上述のような籾の循環作用を長期に亙り継
続させた際には排出樋内に位置したスクリュー翼片は昇
降機より排出樋内へ勢いよく投入される籾と間断なく接
触して、その摩擦作用でスクリュー翼片が速かに変形摩
耗し、その結果円滑なる搬送作業を営まなくなってしま
う。

そこで従前にあっては、この様な場合には長い搬入スク
リュー軸を搬出樋側より外部に取外して新品のものと交
換せしめていた。

然かし乍ら長い搬入スクリュー軸を取外した後、新たな
搬入スクリュー軸を取付ける作業は中々大変で交換作業
に相当の時間と労力を要するは勿論のこと経済的損失も
大きくこれが改善を強く望まれていたものである。

本考案は前記に鑑み、乾燥機本体の一側に付設した昇降
機と乾燥機本体の頂部に横設した搬入機とを昇降機頭部
に設けた排出樋を接続したものであっても、搬入機およ
び排出樋内には搬入機と排出樋との接続付近までの搬入
樋内にスクリュー翼片を設けた搬入スクリュー軸を回転
自在に軸架し、然かもスクリュー翼片を設けない位置の
搬入スクリュー軸にはスクリュー翼片を備えた搬入スク
リュー中空軸を係脱自在に嵌入装着せしめると共に、排
出樋の側壁には搬入スクリュー中空軸を取出すための取
出窓を開口して、昇降機より排出樋内に投入される籾と
の摩擦作用で搬入スクリュー翼片の一部が摩耗した場合
でも搬入スクリュー軸全体を交換することなく摩耗部分
のみを簡単に取出窓より外部に取出して、その交換作業
で正確な搬入作業が遂行できるようにすると共に交換作
業の能率促進と交換費用の節約を著しく図った籾乾燥機
における搬入スクリュー軸の交換装置を提供しようとし
たものであって、以下に本考案装置の構成を添附図面に
示された好適な一実施例について説明する。

１は籾が竪流下する過程において乾燥熱風を浴びせ、こ
れを乾燥させることができる乾燥機本体であって、該乾
燥機本体１の頂部には搬入機２が水平状に横設されてい
る。

そして上記搬入機２の搬入始端側に面した乾燥機本体１
の一側にはパケット５を周設したベルト４を回転自在に
収納した昇降機３を付設して該搬入機２と昇降機３とを
該昇降機３の頭部に設けた排出樋６を介して連通状に接
続せしめる。

上述のように接続された搬入機２および排出樋６内には
、搬入機２と排出樋６との接続付近までの搬入機２内に
スクリュー翼片８を設けた搬入スクリュー軸７を回転自
在に軸架せしめると共に、上記スクリュー翼片８を設け
ない位置の搬入スクリュー軸７ａにはスクリュー翼片１
０を周設した搬入スクリュー中空軸９を搬入スクリュー
軸７と係脱自在に嵌入せしめである。

なお搬入スクリュー中空軸９と搬入スクリュー軸７とを
連結せしめる一手段として本考案装置にあっては、スク
リュー翼片８を設けない搬入スクリュー軸７ａの一部に
切欠係合金具１１を固着し、これと対向する位置の搬入
スクリュー中空軸９の端部にも切欠係合部１２を設けて
両切欠係合金具１１に切欠係合部１２を係合することで
一体的に係着され、又離反させることで容易に搬入スク
リュー中空軸９を搬入スクリュー軸７より引き抜くこと
ができるように構成されている。

なお１３は搬入スクリュー中空軸９と搬入スクリュー軸
７とを連結させるためのボルトである。

１４は搬入機２の始端側接続位置に面した排出樋６の側
壁１５に開口された搬入スクリュー中空軸９の取出用の
取出窓であり、該取付窓１４は通常軸受１７を収納した
取付蓋１６により閉口されている。

１８は搬入機２が接続する同高位置の排出樋６内に設け
た落下口１９を開閉口せしめる開閉弁であって、上記落
下口１９には排出筒２０が接続されている。

次に本考案の作用について説明する。

合図において、落下口１９を開閉弁１８により閉口させ
た状態においてベルト４を回転させると同時に搬入スク
リュー軸７を回転させれば、切欠係合金具１１と切欠係
合部１２との係合およびボルト１３の緊締作用で一体と
なった搬入スクリュー中空軸９も同時に回転してパケッ
ト５により揚送された籾を排出樋６内に投入し、次いで
この籾をスクリュー翼片１０の移送作用で搬入機２の始
端側へ移送させ、さらにスクリュー翼片１０の移送作用
で乾燥機本体１内へ供給し、適宜の乾燥作業を営ませた
後、再び昇降機３、排出樋６および搬入機２を経て乾燥
機本体１内に循環返送させ、何回かの循環作用で籾を所
定含水率に乾燥せしめる。

そして所定の乾燥が終了したら開閉弁１８を振動して落
下口１９を開口し、乾燥籾を落下口１９より排出筒２０
内へ落下させて集取せしめるものである。

ところで上述のような籾の循環作業を反復して遂行させ
ると昇降機３より排出樋６内に勢いよく投入された籾は
常に排出樋６内に位置した搬入スクリュー中空軸９やス
クリュー翼片１０と衝突して、これらを速かに変形摩耗
させ移行作用ができなくなる。

この様な事態となったら各回転作動を停止し取付蓋１６
を取外し、ボルト１３を弛めた後、搬入スクリュー中空
軸９のみを取出窓１４より外部に引き出し、新たな搬入
スクリュー中空軸９と交換装着すれば、短かく然かも軽
量の搬入スクリュー中空軸９のみの単なる交換作業で簡
単に交換が達成でき、籾乾燥作業を継続させることがで
きる。

要するに本考案は、乾燥機本体１の一側に付設した昇降
機３と乾燥機本体１の頂部に横設した搬入機２とを昇降
機３頭部に設けた排出樋６を介し接続したものであって
も、前記搬入機２および排出樋６内には搬入機２と排出
樋６との接続付近までの搬入機２内にスクリュー翼片８
を設けた搬入スクリュー軸７を回転自在に軸架し、上記
スクリュー翼片８を設けない位置の搬入スクリュー軸７
ａにはスクリュー翼片１０を備えた搬入スクリュー中空
軸９を係脱自在に嵌入装着せしめると共に、排出樋６の
側壁１５には搬入スクリュー中空軸９を取出すための取
出窓１４を開口したから、昇降機３より排出樋６内に勢
いよく投擲された籾との衝突作用で排出樋６内に位置さ
れた搬入スクリュー中空軸９やスクリュー翼片１０が如
何に変形摩耗しても短かい搬入スクリュー中空軸９を近
い場所に開口された取出窓１４より引き抜く単なる交換
作用で籾乾燥搬入作業を良好に営ませることができる許
りか、搬入樋２および排出樋６内に横架された長大の搬
入スクリュー軸７は短かい搬入スクリュー中空軸９によ
り保護され、籾により変形摩耗されることがないので、
従来装置に見られるが如き搬入スクリュー軸７全体の変
形摩耗を無くして、交換作業に多くの時間と労力を必要
とすることがない効果を奏する。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案装置の一実施例を示すものであって、第１
図は一部を切欠した全体の斜視図、第２図は一部を切欠
した要部の拡大側断面図、第３図は一部を切欠した搬入
スクリュー軸と搬入スクリュー中空軸との保合状態を示
す拡大側断面図である。 １・・・・・・乾燥機本体、２・・・・・・搬入樋、３
・・・・・・昇降機、６・・・・・・排出樋、７・・・
・・・搬入スクリュー軸、８・・・・・・スクリュー翼
片、７ａ・・・・・・スクリュー翼片を設けない位置の
搬入スクリュー軸、９・・・・・・搬入スクリュー中空
軸、１０・・・・・・スクリュー翼片、１１・・・・・
・切欠係合金具、１２・・・・・・切欠係合部、１４・
・・・・・取出窓、１５・・・・・・排出樋の側壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥機本体の一側に付設した昇降機と乾燥機本体の頂部
   に横設した搬入機とを昇降機頭部に設けた排出樋を介し
   接続したものにおいて、前記搬入機および排出樋内には
   搬入機と排出樋との接続付近までの搬入樋内にスクリュ
   ー翼片を設けた搬入スクリュー軸を回転自在に軸架し、
   上記スクリュー翼片を設けない位置の搬入スクリュー軸
   にはスクリュー翼片を備えた搬入スクリュー中空軸を係
   脱自在に嵌入装着せしめると共に排出樋の側壁には搬入
   スクリュー中空軸を取出すための取出窓を開口したこと
   を特徴とする籾乾燥機における搬入スクリュー軸の交換
   装置。