JPS5920040Y2 - マルチフイルム被覆装置の踏圧輪 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、マルチフィルム被覆装置の踏圧輪に関する
ものである。

従来、マルチフィルム被覆装置においては、畝に被覆し
たマルチフィルムの両側部を踏圧輪によって踏圧しつつ
その踏圧輪の後方に設けた覆土ディスクによりマルチフ
ィルムの両側部を覆土するものがあるが、覆土ディスク
による覆土位置が踏圧輪による踏圧位置から離れている
場合は踏圧輪が踏圧してから覆土ディスクにより覆土す
るまでの間にマルチフィルムが浮き上がってしまうとい
う欠点があり、また、踏圧輪をその回転中心ボスと外周
部とをスポークにより連結し、覆土ディスクにより踏圧
輪側に寄せられる土をスポーク間を通して踏圧輪の敵側
に落下させ踏圧輪が踏圧している個所に覆土するものも
あるが、踏圧輪の敵側に落下せず、畝から離反した方向
に戻ってしまう土量が多く、十分な土量により確かな覆
土状態を得ることができないという欠点があり、この傾
向は水田等のように含有水分が多く移動しにくいところ
では特に著しい。

この考案は、このような点に鑑みなされたもので、マル
チフィルムの両側部を踏圧しつつその踏圧個所へ覆土す
ることができ、しかも覆土量を十分にとってマルチフィ
ルムの覆土を確実に行なうことのできるマルチフィルム
被覆装置の踏圧輪を得ることを目的とするものである。

この考案は、畝にマルチフィルムを被覆する機体に、マ
ルチフィルムの両側部を踏圧する軟質の輪状体が巻回さ
れた輪本体とマルチフィルムの両側部に覆土する土を輪
木体側へ寄せる覆土テ゛イスクとを設け、前記輪本体を
その回転中心部と外周部とを複数のスポークで連結する
とともに、前記輪本体の回転方向の進相側に位置する前
側縁より遅相側に位置する後側縁が敵側に位置するよう
に傾斜させて前記スポークのそれぞれに覆土板を取付け
たものである。

したがって、輪状体によるマルチフィルムの踏圧個所へ
覆土ディスクにより輪木体側に寄せられた土を覆土板で
案内しつつ確実に落下させることができ、マルチフルム
の覆土をマルチフィルムの浮き上がりを防止しつつ十分
な土量により確実に行ないつるように構成したものであ
る。

この考案の一実施例を図に基づいて説明する。

１は耕耘ロータリの機体で、この機体１はトラクタ本体
（図示せず）のリフトアーム２に支持された口アーリン
ク３とドブリンク４とによりそのトラクタ本体に連結さ
れている。

この機体１には、トラクタ本体のエンジン（図示せず）
に連結されて回転する耕耘爪５と、支持アーム６の後部
に支持された取付杆７に取付けられた畝整形器８と、尾
輪９を支持する尾輪支持杆１０とが設けられている。

また、この機体１にはマルチフィルム被覆作業に際して
、ロール状に巻回されたマルチフィルム１１をイ呆持す
るとともに引き出されたマルチフィルム１１を畝１２に
沿わせるガイドロール１３を保持するフレーム１４が取
付けられ、さらに、畝１２の両側に位置する支持杆１５
がばね１６により下方へ付勢されつつ前記尾輪支持杆１
０に取付けられている。

前記支持杆１５には高さ調節杆１７に上下動自在に保持
された軸１８に軸本体１９が回転自在に取付けられてい
る。

そして、前記支持杆１５には前記軸本体１９の後方に位
置して畝１２間の土をその輪木体１９側に寄せる覆土テ
゛イスク２０が回転自在に保持されている。

なお、この覆土ディスク２０の前方部は前記軸本体１９
の後方部を外側から覆う状態に配置されている。

しかして、前記軸本体１９は前記軸１８が嵌合される回
転中心部であるボス２１と外周部である輪体２２とが放
射状に配列し、たスポーク２３により連結されており、
前記輪体２２の外周には軟質の輪状体２４が巻回されて
いる。

そして、前記スポーク２３にはそれぞれ覆土板２５が固
定されており、これらの覆土板２５は前記軸本体１９の
回転方向の進相側に位置する前側縁２７より遅相側に位
置する後側縁２６が畝１２側に位置する向きに傾斜され
ている。

このような構成において、機体１の進行に伴ないマルチ
フィルム１１はガイドロール１３に案内されつつ引き出
されて畝１２を被覆していき、畝１２を被覆したマルチ
フィルム１１の両側部は畝１２のすそ部において輪状体
２４に踏圧される。

輪状体２４は地表の凹凸に拘らずマルチフィルム１１を
地表に密着状態で押え付けることができる。

輪状体２４の転勤とともに覆土テ゛イスク２０が畝１２
間の土を輪木体１９側へ寄せつつ転動し、これらの土は
スポーク２３の間を通して軸本体１９の畝１２側に向け
て押し込まれる。

軸本体１９のスポーク２３間に押し込まれた土は軸本体
１９とともに転動する覆土板２５により一時的に保持さ
れつつ軸本体１９の畝１２側へ案内され、輪状体２４の
マルチフィルム１１への踏圧個所及びその周囲に落下さ
れる。

なお、土の一時的保持及び案内を行なうのは後方に位置
する覆土板２５であり、覆土板２５が後方に位置する際
その覆土板２５は前側縁２７から後側縁２６にかけて畝
１２側に向けて斜め下方向きに傾斜している。

このため、土が畝１２から離反した方向に戻ることを防
止しつつその土を軸本体１９の畝１２側に確実に案内す
ることができる。

このようにして、輪状体２４により踏圧している個所に
覆土するためマルチフィルム１１の浮き上がりを防止す
ることができ、しかも、覆土テ゛イスク２０によりスポ
ーク２３間に押し込まれた土を畝１２から離反した方向
への戻りを防止して十分な土量をマルチフィルム１１に
覆土することができるため、マルチフィルム１１の覆土
をより一層確実に行なうことができる。

特に、水田等のように含有水分が多く覆土ディスク２０
だけではその土を大きく移動させにくい場合でもそのよ
うな土を覆土板２５で案内することによりマルチフィル
ム１１の覆土を確実に行なうことかで゛きる。

この考案は、上述のように構成したので、畝を被覆した
マルチフィルムの両側部を輪状体により踏圧しつつ覆土
テ゛イスクにより輪木体側に寄せられた土を軸本体のス
ポーク間を通して輪状体により踏圧されているマルチフ
ィルム上に落下させることにより、マルチフィルムを浮
かせることなく覆土することができ、しかも、スポーク
に輪木体側に寄せられた土を軸本体の敵側へ案内する覆
土板を取付けたことによりマルチフィルムへの覆土量を
十分にとることができ、マルチフィルムの覆土をより一
層確実に行なうことができ、水田等のように含有水分が
多く移動しにくし上によるマルチフィルムへの覆土も確
実に行なうことができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は側面
図、第２図は軸本体及び輪状体の拡大した側面図、第３
図はその断面図、第４図は軸本体及び輪状体の作業状態
を示した斜視図である。 １・・・・・・機体、１１・・・・・・マルチフィルム
、１２・・・・・・畝、１９・・・・・・軸本体、２０
・・・・・・覆土ディスク、２１・・・・・・ボス（回
転中心部）、２２・・・・・・輪体（外周部）２３・・
・・・・スポーク、２４・・・・・・輪状体、２５・・
・・・・覆土板、２６・・・・・・後側縁、２７・・・
・・・前側縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 地表を走行しつつ地表に形成された畝にマルチフィルム
   を被覆する機体を設け、この機体の両側に前記マルチフ
   ィルムの両側部に位置して回転中心部と外周部とを複数
   のスポークで連結した輪本体を回転自在に設けるととも
   に前記輪本体の後方に位置して数量の土を前記輪木体側
   へ寄せる覆土テ゛イスクを設け、前記輪本体の外周部に
   前記マルチフィルムの両側を踏圧する軟質の輪状体を巻
   回するとともに、前記輪本体の回転方向の進相側に位置
   する前側縁より遅相側に位置する後側縁が敵側に位置す
   るように傾斜させて前記スポークのそれぞれに覆土板を
   取付けたことを特徴とするマルチフィルム被覆装置の踏
   圧輪。