JPS5919853Y2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は燃焼装置に関するものであり、強制横向燃焼方
式のガス湯沸器の改良により、安定した燃焼を実現する
ことを目的としたものである。

ガス湯沸器は垂直方向に燃焼させる構造が一般的であっ
た。

よって従来のガス湯沸器においては、燃焼時に火炎は空
気との密度差によりドラフト力が生じて上昇するため、
通常、火炎は燃焼室外へ溢れ出すことはなかった。

しかし、第２図に示したごとく、設置の都合上、強制横
向燃焼を採用したガス湯沸器においては、火炎は垂直方
向に燃焼させた場合と同様に、空気との密度差により上
方へ速度成分が生じるが、ファンにより強制的に横向に
燃焼ガスの流れを作るため、火炎は横向となる。

しかし火炎を横向にするためには、燃焼室内の燃焼ガス
の流速をある程度以上に大きくしなければならない。

このため燃焼に必要な空気量以上の空気を燃焼室に導く
ため、いわゆる空燃比が大きくなり、火炎温度の低下を
もたらす。

この結果熱交換器の効率は良く知られているように、空
燃比が低い場合よりも低くなってしまう。

また、ファンの風量を下げ、燃焼室内の燃焼ガスの流速
を下げた場合には火炎は燃焼室上面に沿って流れるため
、燃焼室の上面は高温とな’）ｒｆｃ険であるばかりで
なく耐久性も劣化するという欠点があった。

本考案は、上記従来の欠点を改良し、比較的低風量にお
いても火炎が上方へ向って流れることを防止し、横方向
に安定した燃焼を可能とするものである。

以下本考案をその一実施例である第１図に従って説明を
する。

第１図は第２図と同様に強制横向燃焼方式のガス湯沸器
である。

図中１はバーナ、２は燃焼室ドラム、３は熱交換器、４
はファンであり、ガス湯沸器の主要部品がこの順に横方
向に配置されている。

ガス通路１１を経た燃料ガスはガスノズル１２より噴出
するが、バーナ１の混合管部において、エジェクター効
果により周囲の空気を燃焼−次空気として吸引し、バー
ナ１において燃焼する。

完全燃焼に必要な２次空気はファンにより強制的にバー
ナ１の周囲より供給される。

バーナ１の上端付近には案内板７を斜めに取りつけ、こ
れに相対する燃焼室の端部も斜め上方に屈曲させである
。

これはバーナ上端付近より流入する空気流１４の方向を
第２図のごとく横方向ではなく、あえて斜め下方に向け
ることによりバーナ上端付近の火炎の上方への速度成分
を小さくできる。

よって燃焼ガスは９のような流路も経て排気される。

以上述べたことを要約するならば、第２図に示したごと
く、従来の強制横向燃焼の場合には、火炎が上方へ向い
、燃焼室の上面に沿って流れるような場合、つまりファ
ンの風量が少ない場合においても、本考案のものは第１
図に示したごとく案内板を設置して、空気流の方向を制
御するならば、火炎は概ね、横方向になり、燃焼室上面
に沿って流れることはない。

よって空燃比は比較的小さくても横向の安定した燃焼が
可能であるために、熱交換器の効率は低下しないで済む
。

またファンの必要風量も小さくて済むため、湯沸器全体
の小型化が可能である。

また燃焼室上面が高温にならないために、耐久性の劣化
を招くこともない効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における燃焼装置の断面図、
第２図は従来のガス湯沸器の断面図である。 １・・・・・・バーナ、２・・・・・・燃焼室ドラム、
３・・・・・・熱交換器、４・・・・・・排気フード、
５・・・・・・ファン、６・・・・・・排気筒、７・・
・・・・案内板、８・・・・・・ドラムパイプ、９・・
・・・・燃焼ガスの流れ、１０・・・・・・湯沸器背板
、１１・・・・・・ガス通路、１２・・・・・・ガスノ
ズル、１３・・・・・・出湯管、１４・・・・・・空気
流。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナ、燃焼室、熱交換器を水平方向に配置し、ファン
   により強制的に排気する横向燃焼のガス湯沸器において
   、バーナと燃焼室の間隙より流入する空気流の方向を制
   御するように、バーナ上端付近に斜めに案内板を設けた
   燃焼装置。