JPS59193158A - 空気清浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、イオン風を利用した空気清浄器に関する。

従来、放電電極（例えば針状）とそれに対向するように
配置された対向電極（例えば平板状）との間に高電圧を
印加すると、放電電極から対向電極に向けてコロナ放電
が生じ、イオン風が発生ずることが知られている。

すなわち、コロナ放電によって放電電極近傍の空気はイ
オン化され、このイオンは静電力によって対向電極に向
って運動する。この運動の過程で多数の中性分子をはじ
き飛ばし、分子の流れ、ずなわち風となって誘起される
ものである。このイオン風は毎秒数メータの風速が得ら
れ、使い方によっては十分な風量を得ることが可能であ
る。さらに、コロナ放電の際に、空気中の塵埃もイオン
化され、この塵埃を対向電極上に集塵する静電式集塵器
の機能をも有する。

そこでこのイオン風が利用できれば、送風部と集塵部が
一体となり、ファンとモータを有する送風機を使用せず
に済み、空気清浄機の小型、軽量化が可能である。また
可動部が無く、ダクトも自由に設定できる為に、空気清
浄器に利用した場合、形状の設計自由度が大きくなり、
薄型の物も容易に設計できる。

ところが、一般に空気中でコロナ放電を行なう場合、オ
ゾン０３が発生し、このオゾンは特異な臭気を伴い、人
に悪影響を及ばず。なお、本発明者らが実験したところ
によると、実用上使用できる風速を発生させようとする
と、０．３　ｐ　ｐ　ｍからｌｐｐｍ近（の濃度のオゾ
ンが発生される事が解った。前記濃度は労働衛生学上の
許容濃度とされる０、ｌｐｐｍよりはるかに高い濃度で
あり、臭気も強く、このままでは、例えば、自動車等に
取付ける空気清浄器としては不適確である。

そこで、本発明は、上記の点に鑑み、コロナ放電の際に
発生するオゾンを吸収、または分解するオゾン除去部材
を空気清浄器の構成の一部とすることにより、オゾンを
人体に影響のない程度まで低減させ、実用性のある空気
清浄器を提供することを目的とする。

以下、本発明を自動車用空気清浄器に適用した実施例に
よって説明する。

以下、本実施例を図面に基づいて説明する。第１図は、
本実施例の空気清浄器の基本構成を示す図である。第１
図において、コロナ放電を発生させるタングステン製針
状放電電極１は、その基部を溶接等によりステンレス製
金属板２の平面上に、金属板２の長辺部と直角に固着さ
れている。この複数の放電電極１は先端から金属板２ま
での長さが同じとなるように、またそれぞれが等間隔に
固着されている。放電電極Ｉが固着された金属板２は、
同じように構成された金属板２をそれぞれの面が平行で
、面と面の間隔は前記針と針の間隔と等しくなるように
、金属フレーム３に導電性をもって溶接等により固着さ
れている。従って、針状放電電極１は金属フレーム３で
囲まれた中に、互いに等間隔で一様に取付けられている
。以上、針状放電極１と、金属板２と金属フレーム３と
によって放電部材４が構成される。この放電部材４と対
向して、ある間隔をおいて集塵機能も兼ねた金網状の対
向電極４が設置され、さらに対向電極５と平１〒となる
ように、ある間隔をもってハニカム状に形成されたオゾ
ン除去部材６が配置される。

このオゾン除去部材６は、オゾンをよく吸収するテレピ
ン油、またはケイヒ油を含浸処理した紙が、オゾンを分
解する作用を有する二酸化マンガン、白金等の粉末を紙
と紙との間にはさみ込むか、あるいは接着剤を用いて表
面に付着させた紙によっテハニカム状に形成される。

ここで含浸処理した紙をハニカム状に形成するのは、イ
オン風の通過圧損をできるたけ少なくしようとするもの
である。これはイオン風がもともと微弱な風であり通過
する際の圧損によってはすぐに風速が低下するものであ
り、一般のフィルタ等の構造では、空気清浄器としての
風量が確保できない為である。又ここでは、安価なこと
より紙を素材として選んだが、ハニカム状であればセラ
ミックス等を紙の代りに使用しても良い。又、紙の中に
活性炭素繊維等を混入しておけば、悪臭等の除去にも利
用できる。

以上の放電部材４と、対向電極５と、オゾン除去部材６
とは、後述の電気絶縁性のあるケース内に、上記の順に
それぞれ平行でかつ、ある間隔をもって設置される。ま
た第１図において、フレーム１と金網状対向電極５とハ
ニカム状オゾン除去部材６は矩形であり、これらを包む
ダクトも当然矩形となるが、針状電極１の間の間隔が同
じであれば、フレーム１、対向電極５、およびオゾン除
去部材６は円形でもその他の多角形でもよい。

上記の剣状放電極１と金網状電極５の間に高電圧を印加
する直流電源７のマイナス端子は、フレーム１に接続さ
れ、プラス端子は金網状対向電極５に接続され、かつ接
地されている。

次に、上記のような構成を有する空気清浄器を実際に、
自動車用として、車室内天井部に設置するものによって
説明する。

第２図は、本実施例の空気清浄器を自動車室内の天井部
に設置した状態を示しており、前後左右いずれの方向か
らも均等に空気を吸込むことができるように、天井部の
ほぼ中央に取付けられている。第３図は、第２図におい
て、空気清浄器を車両の左右方向で切断した断面の概略
図を示し、第４図は車両の前後方向で切断した断面の概
略図を示している。

さらに、第５図は、本空気清浄器の構造を詳細に示す構
造図（一部所面）である。

第５図において、ケース８は、高電圧に耐えるＡＢＳ樹
脂等の電気絶縁体で成形されており、その内部は内部壁
８ａと８ｂによって、３つの空間を形成している。ケー
ス３の内部の中央には、高電圧発生用の直流電源７が図
示しないバンド等により固定されている。この電源は、
自動車用として直流１２Ｖを供給電源とし、この１２Ｖ
を数に■の高電圧に昇圧するように構成されている。ま
た、この電源は従来のモータ、ファンを利用した自動車
用空気清浄機に使用されている。静電集塵用の電源と、
同じ構成で実現できる。

さらに、本実施例では、直流電源を使用しているが、交
流電源でも、または、パルス電源を使用してもよい。

なお、上記の直流電源７の下方には、車室内照明用のル
ームランプ９が、取付けられている。

直流電源７およびルームランプ９が取付けられたケース
８の中央部の両側には、内部壁８ａと８ｂによって左右
対称にイオン風発生部が設けられている。このイオン発
注部は、前述のように、針状放電極１が取付けられた放
電部材４と、金網状対向電極５と、オゾン除去部材６と
が」二から下にこの順序で、適当な間隔をもってケース
８の内部壁に取付けられることにより構成される。放電
部材４のフレーム３は直流電源７のマイナス端子に、金
網状対向電極４は、直流電源７のプラス端子に接続され
、プラス側が接地されている。イオン発生部の設けられ
たケース８の側面８ｃには、空気導入用のガイド８ｄお
よび孔８ｅが設けられケース８の下面には、清浄された
空気を吹出すためのスリット状の孔８ｆが設けられてい
る。またケース８の上面８ｇにはねし孔を有する４つの
突起部１０が設けられており、この突起部１０をねじ止
めすることにより、ケース８は、車室天井部に取り付け
られる。

次に、上記構成を有する自動車用空気清浄器の作動につ
いて説明する。

第３図および第４図において、針状放電電極１と金網状
対向電極５の間に直流電源７により電圧（数ＫＶ〜数１
０ＫＶ）を加えると、針状放電電極１の先端で絶縁破壊
されてコロナが生じ、金網状対向電極５に向けてコロナ
放電が発生する。この現象は、針の様に点に近い電極と
金網の様に比較的平い面を持った電極間に電圧を印加す
ると、両電極間に著しい不平等な電界が生じるため、空
間的に電界強度の強い場所、すなわち針状電極１の先端
部でコロナが発生するのである。この放電すなわちコロ
ナ放電によりイオンが発生し、このイオンは電気力線に
沿って放電電極１から対向電極に向かって運動する。こ
の運動の過程でイオンが、多数の中性ガス分子に衝突し
、この中性ガス分子が駆動されて針状放電電極１から金
網状対向電極５に向かって風が発生する。このイオン風
は、劃状放電電極１相互間の間隔また針放電電極１と金
網状対向電極５間の距離、また両電極間に加え゛る電圧
等によりその風速が変化するが、これらをうまく整合し
てやれば、数ｍ　／　ｓ′の風を吹かず事は容易である
。実際数ｍ／Ｓ程度の風があれば、金網状対向電極５の
通風面積をモータおよびファンを利用した自動車用空気
清浄機の集塵部開孔面積と同程度の面積としてやれば、
風量はモータ、ファンを利用した空気清浄器と同程度の
ものが得られる。

また、上記両電極間のコロナ放電は、イオン風を発生さ
せると同時に、空気中の塵埃を帯電させ金網状対向電極
５上に集塵させる。

ここで、上記コロナ放電によってオゾン０３が発生ずる
が、このオゾンは、金網状対向電極５の下流に取付けら
れたオゾン除去部材６によって、人体に影響ない程度に
低減される。

したがって、自動車室内の汚れた空気は、第２図、第３
図、第４図の矢印で示されるように、空気清浄器ケース
８の空気導入孔８ｅから、ケース８内に導入されると、
金網状対向電極５で空気中の塵埃が集塵され、オゾン除
去部材６てオゾンを除去されて、ケース８下面の吹出孔
８ｆより清浄化された空気となって、車室内へ吹出、さ
れる。

以上は本発明の空気清浄器を、自動車用に適用した実施
例によって説明したものであり、以下に述べるような特
徴を有する。

従来のイオン風を利用しない自動車用空気清浄機は、大
きな塵埃を取るプレフィルタと、小さな塵埃を高電圧の
コロナ放電により帯電させ集塵する集塵部と、コロナ放
電を発生させる電源部と、奥を取る為の活性炭フィルタ
と、さらに空気を循環させるための送風機と、そのダク
ト等とから構成されている。本発明者らがこれらの構成
部品の体積的および重量的な支配割合を調へて見ると重
量的には、送風機のモータ、ファン及びダクｉ・が、空
気清浄器全体の約１／２を占め、体積的には、約２／３
はども占めていることが判明した。従って前記モータ、
ファン、及びダクトが空気清浄器の大きさおよび重量を
決める支配的要因となり、設置場所が制限され、例えば
、自動車の後部座席後方のリアボード等に設置せざるを
得ない。リアボード上に設置された空気清浄器では、運
転席等で喫煙した場合には、車室内の空気を循環させ、
リアボード」二まで汚れた空気を持っ”Ｃ来なくてはな
らない。ところが、喫煙時に人が吐き出した煙やタバコ
から出る煙は高濃度であり、車室内に気流がない場合に
は、上昇気流によって高濃度のまま天井付近にたまる。

よって、車室内空気を循環させ、天井付近に溜った煙を
リア小＝Ｆ上まで持って来る間に、人体やシートに煙が
当り、車室内へ拡散し低濃度となる。従ってリアボード
上の空気清浄器は、薄くなった煙を大量に処理しなくて
はならず、大きな送風量が得られるファンが必要となる
等の問題がある。そこで、空気清浄器の大きさを制限し
、自動車車室内の天井部に取付けるようにしたものがあ
るが、モータやファン部分で空気清浄器の体積のほとん
どの部分を占め、自由なタリト設計が出来ず、集塵部＃
も小さくなり、十分な性能を得ることができない。

そこで、従来の空気清浄器に内蔵されている送風機に代
わる送風手段として、イオン風を利用すれば、従来に比
べて小型、軽量の自動車用空気清浄器を提供できる。し
かし、イオン風を利用する場合には、前述のようにオゾ
ン低減対策が必要となる。

そこで本実施例では、オゾンをよく吸収するテレピン油
、ケイヒ油を含浸させ、またはオゾンを分解する二酸化
マンガンまたは白金触媒を含浸させた紙等をハニカム状
に形成し、空気清浄器の吹出口に設け、オゾンを低減す
るようにしているため、より実用的な自動車用空気清浄
器を提供できる。

次に、本発明の他の実施例を説明する。第６図は本発明
の第２実施例を示している。本第２実施例の対向電極１
１は、第１実施例の金網の代りに、剃刀の刃状の電極１
１ａと導電性フレームｌｌｂとから構成されている。こ
の刃状電極１１ａの刃の部分が針状放電電極１に対向す
るよう、に、適当な間隔を有して複数枚フレームｌｌｂ
に取付けられていることを特徴としている。従って、イ
オン風は刃に沿って流れるため、風量の損失が少ない。

また、刃状電極ＩＬａの幅を変えることにより、集塵部
としての面積を自由に変えることができ、最適な集塵効
率を得ることが可能である。

その他の構成は、第１実施例と同様であるので説明を省
略する。

次に、第３の実施例について説明する。第７図に示すよ
うにこの場合は、対向電極とオゾン除去部材を一体に構
成したことを特徴とする。すなわち、オゾン除去部材１
２の紙またはセラミック製ハニカム部１２ａに銀を溶か
し込んだアセトン等を成分とする導電性接着剤を塗布し
、または吹きつけて電気伝導性を持たせている。また、
ハニカム飼料の紙の中へ、炭素繊維を混入ずれば、ハニ
カム１２ａ自体に電気伝導性が生ずる。実際この様にし
て作ったハニカム部１２ａは、電気抵抗が通常の金属に
比べ高く　（数にΩ）なる。

しかし、この放電電極と対向電極間には、数ＫＶ〜１０
数ＫＶの高電圧を加える為に、前記の抵抗程度では放電
には支障はない。従ってこのオゾン除去部材１２のハニ
カム部１２ａは、他に例えば導電材をメッキするなど若
干抵抗が高くても電気伝導性があるよう構成すれば上記
と同様な効果を有する。また、金属等の導電材料で成形
されたハニカム状の対向電極にオゾン吸収剤またはオゾ
ン分解剤を付着させてもよい。

従って、上記のような構成とすることにより、部品点数
が減少することができ、空気清浄器全体の厚さをさらに
薄くすることが可能となる。

本発明は、第１実施例で述べたように、外気導入時に車
室内に入ってくる汚染空気、または車室内のタバコ喫煙
時の煙、悪臭等を除去する空気清浄器に適用すると非常
に有効である。しかし、本発明は、自動車用に限らず、
空気の清浄化が要求される場所等例えば家庭用空気清浄
器に適用できることは言うまでもない。

また、第１、第２、第３実施例の放電電極１は、針状で
あり、対向電極は、金網状５または方形状１１ａまたは
ハニカム形状１２ａに成形されたものを適用しているが
、放電電極と対向型ぼ間に高電圧を印加した場合、放電
電極近傍の電気力線密度が密になるような不平等電界を
生じさせるものであれば、両電極の形状はどのようなも
のでもよい。

以上述べたように、本発明は、コロナ放電によりイオン
風を誘起し処理空気を循環させるように送風部と集塵部
を一体に構成することにより、空気清浄器の小型、軽量
化が可能となり、コロナ放電の際に発生ずるオゾンを吸
収または分解するオゾン除°去部材を設けることにより
、オゾンを著しく低減させることができ、より実用性の
ある空気清浄器を提供できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の空気清浄器の基本構成を示す構造図
、第２図は本発明の第１実施例の空気清浄器を車室天井
部に取付けた車両の側面図、第３図は本発明の第１実施
例の空気清浄器を車両の左右方向で切断した断面の概略
図、第４図は本発明の第１実施例の空気清浄器を車両の
前後方向で切断した断面の概略図、第５図は本発明の第
１実施例の空気清浄器の内部構造を示す詳細図、第６図
は本発明の第２の実施例の空気清浄器の基本構成を示す
構造図、第７図は本発明の第３の実施例の空気清浄器の
基本構成を示す構造図である。 １・・・針状放電電極、　　（５，ｌｌａ、１．２ａ）
・・・１］電極、　　（６，１２２）・・・オゾン除去
部材。 代理人弁理士　岡　部　　　隆 第６図 ８ｉ′￥　７　図 第１頁の続き ０発　明　者　鍋田貞− 刈谷市昭和町１丁目１番地日本 電装株式会社内 ■出　願　人　日本電装株式会社 刈谷市昭和町１丁目１番地

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１１イオン風を誘起させる放電電極と、この放電電極
   に放電間隙をおいて対向して設けられ、イオン風によっ
   て運ばれた空気中の塵埃を集塵させるように形成された
   対向電極と、前記放電電極から、前記対向電極に向かっ
   てイオン風が発生するように、前記放電電極および前記
   対向電極に接続された高電圧源と、放電によって生ずる
   オゾンを吸収または分解するようにイオン風下流部に配
   置されたオゾン除去部材とを具備することを特徴とする
   空気清浄器。 （２）前記放電電極は、多数の釘状電極より構成されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の空気
   清浄器。 （３）前記対向電極は、金網状に構成されていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項記載の空気
   清浄器。 （４）前記対向電極は、前記針状電極と対向する先端が
   ナイフェツジ状の複数の平板電極から構成されることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項才たは第２項記載の空
   気清浄器。 （５ン前記オモ な間隔を置いて前記対向電極の下流に配置され、ハニカ
   ム状に成形されたハニカム部と、このハニカム部に付着
   されたオゾン吸収剤、または前記ハニカム部に付着され
   たオゾン分解剤とからなることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項、第２項、第３項、第４項いずれか１つ記載
   の空気清浄器。 （６）前記対向電極は、前記オゾン除去部材の前記放電
   電極と対向する面に、導電材を付着して構成されている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項、第２項、第５
   項いずれか１つ記載の空気清浄器。 （７）前記対向電極は、前記オゾン除去部材に炭素繊維
   を混入することにより構成されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項、第２項、第５項いずれか１つ記
   載の空気清浄器。