JPS5917635Y2 - 紙送り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型プリンタに係わり、紙送り装置に関するも
のである。

従来の小型プリンタの紙送り装置の実施例を第１図を用
いて説明する。

１は外周にゴム製のローラ１０１を有する紙送りローラ
軸、２は紙送りローラ軸１に固着された爪車、３はレバ
ー４に軸承された紙送り爪、５は紙送りローラ軸１に固
着された手動ノブである。

この様な構成において印刷紙６を送るためには、カム７
によってレバー４を矢印ａ方向に動かす。

この動きに従って紙送り爪３も同方向に動く。

この特級送り爪３は爪車２の歯に引掛かっている為爪車
２を矢印す方向に回転させる。

すると、この爪車２と固着している紙送りローラ軸１及
びローラ１０１も矢印す方向に回転し印刷紙６はローラ
１０１に押圧されているので、ローラ１０１の動きによ
って矢印Ｃ方向へ送られるものである。

これが機械的な紙送りの動作であるが手動にて紙を送る
操作は、手動ノブ５を手によって矢印ｄ方向に回転させ
れば紙送りローラ軸１、ローラ１０１も回転し、印刷紙
６は矢印Ｃ方向へ送られるものである。

この様な機構の紙送り装置において手動ノブ５を矢印ｄ
方向へ回転させれば特に問題なく印刷紙６を矢印Ｃ方向
へ送る事が可能であるが、印刷紙６を矢印り方向へ回転
しようとして手動ノブ５を矢印ｅ方向に回転させた場合
、爪車２が紙送り爪３を強引に矢印ｆ方向に動かす。

するとレバー４も強引に矢印ｇ方向に動かされようとす
るが、カム７がある為動かず、それでなお強引に手動ノ
ブ５を手により回転させようとすると、爪車２あるいは
紙送り爪３がつぶれてしまう等どこか破壊してしまう。

又手動ノブ５は一般的には手によって動かす都合上、製
品の外部に出ているものであるが、何か物を置く等によ
り手動ノブ５を外部から固定してしまう場合がよ・ある
。

この様な場合に機械的に紙送りをしようとしてカム７を
回し、レバー４、紙送り爪３を動かし飛車２を回転させ
ようとしても手動ノブ５が回転できない為、飛車２と紙
送り爪３との間に異常負荷が生じ、どこか弱い部分が破
壊されてしまうという欠点があった。

本考案の目的は、紙送り軸に設けた歯と手動ノブに設け
たバネ性を有した凸部とを係合させて紙送り軸と手動ノ
ブとを連結させることにより、紙送り軸もしくは手動ノ
ブに異状負荷が加わった時に送り軸もしくは手動ノブを
回転させても破壊しない様に紙送り軸、手動ノブを空回
転させることにある。

以下に、第２図、第３図を用いて本考案の一実施例を説
明する。

第２図は本考案による紙送り装置の断面図であり、第３
図は第２図に於ける紙送り軸１３と手動ノブ１８との保
合部を右側方から見た断面図である。

１１はフレーム、１２はフレーム１１にねし止めしたモ
ータ、１３はモータ１２の外周で摺動し、ロール紙１４
の案内をしている紙送り軸、１５は紙送り軸１３に設け
た溝１３１にはめこんだ紙送りゴム、１６は所定の押圧
をもってロール紙１４を紙送りゴム１５へ押し付けてい
る紙押えローラ、１７は紙送り軸１３に設けた歯車１３
２と噛み合った紙送り用駆動歯車、１８は手動ノブであ
り、紙送り軸１３に設けた三角歯１３２と手動ノブ１８
の軸受部１８３に設けたバネ性（第３図１８２部分）を
有し凸部１８１とが係合するように手動ノブ１８の軸受
部１８３を紙送り軸１３の歯車１３２の内径に軸支し、
手動ノブ１８を回せば紙送り軸１３も回転するようにし
である。

しかしながら紙送り軸１３が回転するトルクが所定量よ
りも大きくなると手動ノブ１８を回転してもバネ性を有
する凸部１８１が紙送り軸１３の三角歯１３３をのり上
げてしまい紙送り軸１３は回転し得ない。

この様な構成から威る紙送り機構において、ロール紙１
４を送る為には原動力なるモータ１２より伝達して（伝
達経路は図示してない）紙送り用駆動歯車１７を回転さ
せると紙送り軸１３も回転し、この紙送り軸１３に押圧
されているロール紙１４も紙送り軸１３の動きに従って
送り出される。

これが機械的な紙送りであるが、ロール紙１４を手動に
て送る為には手動ノブ１８を手で回せば紙送り軸１３も
回転し必要量ロール紙を送り出す事ができる。

この時手動ノブ１８を手で回そうとする時、即ち、プリ
ンタの待機状態では紙送り用駆動歯車１７と紙送り軸１
３に設けた歯車１３２とは噛み合わない様にしてあり、
従って手動ノブ１８を回せばスムーズに紙送り軸１３も
回転する。

紙送り用駆動歯車１７と紙送り軸１３に設けた歯車１３
２とが待機状態で噛み合わない様にする為には紙送り用
駆動歯車１７がある角度だけ歯部を切り欠いてあればよ
い。

この様に正常にプリンタが待機状態に停止していればよ
いが、何らかのトラブルにより紙送り用駆動歯車１７と
紙送り軸１３に設けた歯１３２と噛み合ったままプリン
タが停止していた時、紙送りをしようとして手動ノブ１
８を回転させても、紙送り軸１３は紙送り用駆動歯車１
７と噛み合っている為回転しない。

それでもなお強引に手動ノブ１８を回転しようとすれば
、どこか破壊するものであるが本機構に於いては、バネ
性を有した凸部１８１が三角歯１３３を乗りあげて空回
りするので破壊を防ぐ事ができる。

又手動ノブ１８は、手によって動かす都合上製品ケース
の外部に出ている場合が一般的であるが、この手動ノブ
１８の上に何か物を置く等により手動ノブ１８が固定さ
れてしまった時に機械的に紙送りをする場合、即ち紙送
り用駆動歯車１７を回転させ紙送り軸１３をも回転させ
る場合、普通ならば手動ノブ１８が固定している事によ
り紙送り用駆動歯車１７で紙送り軸１３を回そうとして
も回し得す最後にはどこか破壊してしまうものであるが
、本機構では手動ノブ１８のバネ性を有した凸部１８１
と紙送り軸１３の三角歯１３３との部分で空回りして部
品の破壊を防ぐものである。

上述の様に本考案による紙送り装置においては紙送り軸
１３と手動ノブ１８との間をバネ性をもって摩擦係合し
ており、異常負荷時には、その保合部が空回転する事に
より破壊を防ぐものであり当初の目的を達成するもので
ある。

紙送り軸もしくは手動ノブに異状負荷力助日わった時に
、紙送り軸もしくは手動ノブを回転させても破壊しない
様に紙送り軸、手動ノブを空回転させる役目をなす歯車
は紙送り軸と、バネ性を有する凸部は手動ノブと一体的
に作成できるので、低コスト、簡単な機構で紙送り装置
の安全機構が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の紙送り装置の実施例の斜視図であり、１
は外周にゴム製のローラ１０１を有する紙送りローラ軸
、２は飛車、３は紙送り爪、５は手動ノブである。 第２図は本考案による紙送り装置の断面図であり、１１
はフレーム、１２はモータ、１３は外周に紙送りゴム１
５をはめ込んだ紙送り軸、１４はロール紙、１６は紙押
えローラ、１７は紙送り用駆動歯車、１８は手動ノブで
ある。 第３図は第２図に於ける紙送り軸１３と手動ノブ１８と
の保合部を右側方から見た断面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 歯車輪列によつあ間欠及び手動送りによって印刷紙の送
   りをなす紙送り装置において、 外歯及び内歯を設けた歯車を一体に形成し円筒状をなす
   紙送り軸と、 前記歯車外歯と噛合して前記紙送り軸を回転させる駆動
   歯車と、 前記歯車の内歯に軸支される軸受部及び該軸受部の径方
   向にたわみうる少なくとも１つの凸部を有する手動ノブ
   と、 を備え、 前記歯車の内歯及び前記凸部は略二等辺三角形をなして
   前記内歯と前記凸部が噛合しており、前記手動ノブにて
   前記印刷紙を送る場合は前記内歯と前記凸部との噛合に
   よって前記紙送り軸を回転可能とし、前記紙送り軸の異
   状負荷には前記手動ノブが正逆両方向に空転可能である
   ことを特徴とする紙送り装置。