JPS5917330Y2 - 折畳式バスケツトボ−ル台の電動制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は体育館の壁面や天井面に取附け、不使用時には
折畳んで壁面や天井側に引込めておき、使用時に壁面や
天井側から引出すようにしたり、可搬タイプで折畳組立
自在のいわゆる折畳式バスケットボール台の電動制御装
置に関するものである。

体育館にバスケットボール台を設置する場合、不使用時
にそれが邪魔にならないように、天井側に折畳んで吊揚
げておく天井吊下型のものや壁面側へ折畳んで引込める
ようにした壁面装着型のものなどを設置することが多い
。

従来、これらのバスケットボール台の折畳みや組立ての
操作は、例えば、バスケットボール台の骨組をリング機
構に形成し、その可動されるべき部分にスプロケット等
を介して取附けであるチェーン等を人手により駆動する
ことによってバスケットボール台の折畳みや組立て操作
を行なっていたが、バスケットボール台を速く操作する
ためには大きな力を必要とし、また、小さな力でバスケ
ットボール台を操作できるようにすれば、その組立や折
畳みに時間を要するのでバスケットボール台の操作に手
間がかかるのみならず、これら手動式のものは総じて操
作しにくという難点がある。

このような事情に鑑み、電動機等を駆動源として利用す
ると共に、該電動機を電波や光を用いて遠隔操作するこ
とができる自動駆動方式のものも提案されているが、こ
れら従来品は組立や折畳あるいは停止という動作をそれ
ぞれ別個の電波等で行うので操作が煩雑であるものや真
の指令信号以外の電波や光が与えられた場合に誤動作し
易いという難点のほかに、組立工程中に動作を停止させ
たり或は、折畳工程に切替えたりすることのできる機能
を具えていないものが多く、また、これらの機能を具え
ていても急な工程の切替え指令に対して該指令通りに作
動しないことが多いという難点があり、更には、複雑な
構成故に既存の折畳式バスケットボール台を自動駆動方
式にするには多大な改造コストと手間を要する等の難点
があって、未だ実用されているものは少ない。

本考案は上述のような難点のない折畳式バスケットボー
ル台の電動制御装置を提供することを目的としてなされ
たもので、その構成は、単一の電波や音波等により搬送
され該電波や音波等中に形成される瞬間的な信号による
指令信号を受信すると共に該指令信号にあらかじめ定め
られた一定パターンの信号が含まれていた場合にのみ単
一の受信信号を発する受信部と、該受信部に接続されて
いて前記受信信号の入力によって起動されて複数の接点
を順次切換え且つ保持するステッピングリレーと、該ス
テッピングリレーに接続されていてその作動により交番
的に起動される正転リレー及び逆転リレーと、前記正転
リレーに接続されていて、該正転リレーが導通し且つ適
宜時間経過後に導通される正転タイマリレー及び前記逆
転リレーに接続されていて、該逆転リレーが導通し且つ
適宜時間経過後に導通される逆転タイマリレーと、前記
両タイマリレーのいずれか一方の導通に対応して正転又
は逆転されるように接続して設けた電動機と、前記電動
機の出力軸若しくはこれに従動する軸に設けられてると
共にバスケットボール台が組立端及び折畳端に到った場
合に作動して前記電動機の作動を停止するリミットスイ
ッチ等の位置検出手段とからなることを特徴とするもの
である。

次に、本考案の実施の一例を図により説明する。

１は電波や音波等により搬送され該電波や音波等中に形
式される瞬間的な信号による指令信号Ｐを受信する受信
部で、該受信部１は受信した指令信号Ｐにあらかじめ定
められた一定パターンの信号が含まれていた場合にのみ
、該指令信号Ｐを受信した旨の意味を持つ受信信号Ｐ′
を出力するように構成されている。

而して、前記の瞬間的な指令信号Ｐには、前記電波や音
波のほかに光波などを利用して形成される適宜の同一パ
ターンのパルス的な信号を用いるので、ここでは信号発
生装置としてその一回の操作につき一定パターンの信号
Ｐを１個だけ発生させる適宜の信号発生装置（図示せず
）が用いられる。

従って、前記受信部１は一定パターンの指令信号Ｐを受
信するーの受信機能を具えていれば足り、また指令信号
Ｐを形成する電波や音波等の種類に応じてそれを受信し
受信信号Ｐを出力すべく、前記信号発生装置と組に形式
され、後述する制御部本体に取替可能に装着されている
。

２は前記受信号１からの受信信号Ｐ′によって電動機Ｍ
の正転リレー３と逆転リレー４とを交番的に切換えるス
テッピングリレーで、ここでは該リレー２に正転リレー
導通側、中立側、逆転リレー導通側及び中立側の各接点
を具備したものを用い、前記受信信号Ｐ′が１個入力す
る度に前記各接点が順次切換えられ且つその接点が保持
されるようになっている。

５は前記正転リレー３が導通した時に起動され、適宜時
間（３〜４秒）経過後にＡＣ１００Ｖを電動機Ｍに通電
し、該電動機Ｍを正転させるように接続した正転タイマ
リレー、６は逆転リレー４の作動により起動され、３〜
４秒経過後にＡＣ１００Ｖを電動機Ｍに通電し、該電動
機Ｍを逆転させるように接続した逆転タイマリレーで、
前記各リレーのうち正転リレー３と正転タイマリレー５
が電動機Ｍの正転回路を、また逆転リレー４と逆転タイ
マリレー６が電動機Ｍの逆転回路を夫々形威し、前記ス
テッピングリレー２と共にケース（図示せず）に収装さ
れて制御部本体に構成されており、前述の受信部１は適
宜形式のものを採択してステッピングリレー２に接続し
て前記本体のケースに着脱自在に取附は得るようになっ
ている。

尚、本考案に於て、正転リレー３及び逆転リレー４と電
動機Ｍとを直結せずそれぞれ正転タイマル−５及び逆転
タイマリレー６を介して接続したのは、特に組立て工程
中に急に折畳み工程に切替えた場合、バスケットボール
台のリンクや電動機Ｍに生じる機構的な無理や、バスケ
ットボール台を組立てる方向に回転している電動機Ｍの
回転が完全に停止しないうちに折畳み工程に切替えたこ
とによる電力が供給されて、前記組立て方向と同一方向
で電動機Ｍが回転してしまうことを防止するためである
。

７はバスケットボール台Ｂの組立完了位置即ち、組立端
を検出する組立位置検出リミットスイッチ、８は同じく
折畳完了位置即ち、折畳端を検出する折畳位置検出リミ
ットスイッチで、これらのうち、組立位置検出用のリミ
ットスイッチ７は前記リレー３，５による正転回路に関
連し、折畳位置検出用のリミットスイッチ８は前記リレ
ー４，６による逆転回路に関連するように接続されてい
ると共に、バスケットボール台Ｂの組立端或は折畳端を
検出するために、電動機Ｍに接続された持上機の出力軸
（図示せず）や該軸に従動する軸に関連させてあり、こ
の実施例では電動機Ｍの出力軸に従動する螺杵ｍにナラ
ｌ−ｎを嵌合し、バスケットボール台の組立端及び折畳
端に前記ナツトが到った場合にリミットスイッチ７．８
が導通するように取附けられている。

而して、バスケットボール台Ｂが折畳まれた状態にある
時は、前記折畳位置検出リミットスイッチ８は遮断され
て組立位置検出リミットスイッチ７が導通状態にあり、
また、バスケットボール台Ｂが組立てられた状態にある
時は、両リミットスイッチ７．８は前記とは逆の関係の
状態にある。

尚、バスケットボール台Ｂの折畳或は組立作動の途中で
は、両リミットスイッチ７．８は導通状態になるが、こ
の場合、電動機Ｍはその正転回路或は逆転回路のいずれ
か一方のみしか導通されていないので、該電動機Ｍの回
転方向には無関係である。

９は正転リレー３が起動している間点灯していてバスケ
ットボール台Ｂが組立てられていくのを表示する組立表
示ランプ、１０は逆転リレー４が起動している間点灯し
ていてバスケットボール台Ｂが折畳まれていくのを表示
する折畳表示ランプで、以上を以て本考案の折畳式バス
ケットボール台の電動制御装置の一例を構成する。

尚、図中りはバスケットボール台Ｂを構成するリンク杆
、Ｗはバスケットボール台Ｂの数対壁面で、この実施例
ではバスケットボール台Ｂの組立、折畳作動の駆動源た
る電動機Ｍの正逆回転を持上機（図示せず）に伝達して
その鋼索又は鎖Ｃを巻上げ或は巻戻すようにし、前記鋼
索又は鎖Ｃの先端側をバスケットボール台Ｂに固着する
ことによって、鉄台Ｂを折畳み或は組立てるようにしで
ある。

次に本考案装置の作動状態を説明する。

いま、バスケットボール台Ｂが折畳まれた状態にある時
、折畳位置検出リミットスイッチ８は遮断され、組立位
置検出リミットスイッチ７が導通状態にあり、またステ
ッピングリレー２は逆転リレー導通側にある。

而して、バスケットボール台Ｂを組立側へ移動させるた
め、指令信号Ｐの２個が受信部１で受信されると、受信
部１は受信信号Ｐ′を２個ステッピングリレー２に送っ
て該ステッピングリレー２を起動させる。

ステッピングリレー２は受信信号Ｐ′が２個供給される
ので正転リレー３を起動する側に切換り、この結果該正
転リレー３が作動し、これにより組立表示ランプ９が点
灯されると同時に正転タイマリレー５が起動され、この
タイマリレー５の作動で３〜４秒後に電動機ＭにＡＣ１
００Ｖが通電されて電動機Ｍが正転し始め、バスケット
ボール台は組立てられる側へ作動し始める。

而して、バスケットボール台Ｂが組立完了位置に到達す
ると、その位置検出手段であるリミットスイッチ７が遮
断されるので、電動機Ｍの正転回路が遮断されて該電動
機Ｍは回転を停止すると共に、その回転軸がブレーキや
クラッチ等で固定され、バスケットボール台が組立状態
に位置決めされるものである。

尚、上記の作動開始時、先に遮断状態にあった折畳位置
検出リミットスイッチ８は導通状態になっている。

また、前記の組立状態にあるバスケットボール台Ｂの折
畳作動は次の通りである。

まず、前記組立指令信号と同一の信号による折畳指令信
号Ｐが２個受信部１に入力すると、受信部１は２個の受
信信号Ｐ′をステッピングリレー２に送る。

これによって該ステッピングリレー２は先の正転リレー
３を起動する側の接続状態から中立側を通り過ぎ逆転リ
レー４を起動する状態に切換り、前記正転リレー３を遮
断した後、逆転リレー４を起動する。

逆転リレー４が起動されると、これによって折畳表示ラ
ンプ１０が点灯されると共に逆転タイマリレー６が起動
され、３〜４秒後に電動機ＭにＡＣ１００Ｖが通電され
、電動機Ｍは回転軸の固定を解かれて逆転を開始しバス
ケットボール台Ｂが折畳まれる側へ作動し始める。

而して、バスケットボール台Ｂが折畳完了位置に到達す
ると、その折畳位置検出手段であるリミットスイッチ８
が切れて、電動機Ｍの逆転回路を遮断し、電動機Ｍは回
転を停止すると共に、再び回転軸を固定されてバスケッ
トボール台Ｂが折畳位置に位置決めされるものである。

尚、この動作の開始に伴い組立位置検出リミツＩ・スイ
ッチ７は導通状態に切換っている。

更に、バスケットボール台Ｂの組立或は折畳作動中に、
その動作を途中で停止させたい場合には、指令信号Ｐを
１個受信部１へ送る。

これによって受信部２からはステッピングリレー２に１
個の受信信号Ｐ′が供給されるので、該リレー２は正転
リレー導通側或は逆転リレー導通側からそれらの隣に位
置する中立側へ切換って遮断され、従って、それまで導
通されて作動していた各リレーが遮断されて、組立表示
ランプ７或は折畳表示ランプ８が滅灯すると共に電動機
Ｍが停止し、組立或は折畳作動を中断することができる
ようになっている。

而して、前記作動を再開したい場合には、指令信号Ｐの
１個或は３個を受信部１へ送れば、ステッピングリレー
２が受信信号Ｐ′の数に応じて作動されて作動させたい
側の各リレーが起動されると共にその側の表示ランプ９
又は同１０が点灯されるので、使用者（ま表示ランプ９
又は同１０の点灯を確信し乍ら、バスケットボール台Ｂ
を所望する側へ作動制御することができるものである。

尚、上記実施例に於て、折畳式のバスケットボール台の
折畳、組立の作動状態を理解し易くするため、バスケッ
トボール台Ｂを原理的にしか示さなかったが、本考案の
電動制御装置は、リング機構を利用したものであればあ
らゆる形式の折畳式バスケットボール台に適用し得るこ
と勿論である。

本考案は上述の通りであって、電波や音波などによる一
定パターンのパルス的な指令信号Ｐが受信部１に一旦受
信されれば、ステッピングリレー２が作動し電動機Ｍの
電源回路を正転側が逆転側のいずれかの側へ切換え、バ
スケットボール台Ｂが組立状態にあれば当該組立位置か
ら折畳側へのみ、また折畳状態にあれば当該折畳位置か
ら組立側へのみ移動するように制御部が構成されている
ので、バスケットボール台Ｂの組立て或は折畳みのため
の操作は、単にパルス的な指令信号Ｐを受信部１へ向け
て瞬間的に発するだけの極めて簡単な動作で済み凡そ誤
操作するおそれはなく、また、前記の指令信号Ｐは組立
て、折畳みに拘わらず同一パターンのパルス的な信号で
あるから、該信号Ｐの発生装置の構成が簡単で済むこと
は勿論、前記信号Ｐを受ける受信部１も一定パターンの
信号の受機能を持ったものでよいから、該受信部１は指
令信号Ｐの種類の如何に拘わらず簡単な構造で済む効果
がある。

また、受信信号Ｐ′を受けて切換わるステッピングリレ
ー２の作用で導通されるようになっている電動機Ｍの正
転回路又は逆転回路は、各々のタイマリレー５，６の作
用により指令信号Ｐが受信部１に受信された後３〜４秒
経って電動機Ｍに導通されるから、仮りに、折畳作動と
組立作動を急激に切換えるように指令信号Ｐが発されて
も、前記電動機Ｍが慣性によって元の回転のまま回転す
るおそれはなく、然も、組立完了或は折畳完了は、リミ
ットスイッチ７或は同８で検出して電動機Ｍを停止させ
位置決めするから、前述の組立て或は折畳み指令の操作
の簡易さと相俟って凡そ技術的熟練や勘を要せず且つ誤
動作を生じることなくバスケットボール台Ｂの組立、折
畳操作を行なうことができる効果がある。

また、電動機Ｍの停止中には動作している部分は指令信
号Ｐの受信部１のみであるから、使用電力も少なくて済
む。

従って、本考案は体育館等に設置する折畳式バスケット
ボール台の電動制御装置として極めて好適であり、また
その構成は簡単でしかもその制御信号は１種類で良いの
で低廉に作製提供することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施の一例を示すブロック線図である。 １・・・・・・受信部、２・・・・・・ステッピングリ
レー、３・・・・・・正転リレー、４・・・・・・逆転
リレー、５・・・・・・正転タイマリレー、６・・・・
・・逆転タイマリレー、７・・・・・・組立位置検出リ
ミットスイッチ、８・・・・・・折畳位置検出リミット
スイッチ、９・・・・・・組立表示ランプ、１０・・・
・・・折畳表示ランプ、Ｐ・・・・・・指令信号、Ｐ′
・・・・・・受信信号、Ｍ・・・・・・電動機、Ｂ・・
・・・・バスケットボール台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 単一の電波や音波等により搬送され該電波や音波等中に
   形成される瞬間的な信号により指令信号を受信すると共
   に該指令信号にあらかじめ定められた一定パターンの信
   号が含まれていた場合にのみ単一の受信信号を発する受
   信部と、該受信部に接続されていて前記受信信号の入力
   によって起動されて複数の接点を順次切換え且つ保持す
   るステッピングリレーと、該ステッピングリレーに接続
   されていてその作動により交番的に起動される正転リレ
   ー及び逆転リレーと、前記正転リレーに接続されていて
   、該正転リレーが導通し且つ適宜時間経過後に導通され
   る正転タイマリレー及び前記逆転リレーに接続されてい
   て、該逆転リレーが導通し且つ適宜時間経過後に導通さ
   れる逆転タイマリレーと、前記両タイマリレーのいずれ
   か一方の導通に対応して正転又は逆転されるように接続
   して設けた電動機と、前記電動機の出力軸若しくはこれ
   に従動する軸に設けられると共にバスケットボール台が
   組立端及び折畳端に到った場合に作動して前記電動機の
   作動を停止するリミットスイッチ等の位置検出手段とか
   らなることを特徴とする折畳式バスケットボール台の電
   動制御装置。