JPS5917113B2 - 1,3−ジメチル−4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾ−ルの製法 - Google Patents

1,3−ジメチル−4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾ−ルの製法

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JPS5917113B2
JPS5917113B2 JP53055615A JP5561578A JPS5917113B2 JP S5917113 B2 JPS5917113 B2 JP S5917113B2 JP 53055615 A JP53055615 A JP 53055615A JP 5561578 A JP5561578 A JP 5561578A JP S5917113 B2 JPS5917113 B2 JP S5917113B2
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dichlorobenzoyl
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hydroxypyrazole
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繁喜 長井
允章 竹中
実 西村
正徳 渡辺
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、1・3−ジメチルー 4−(2・ 4−;
ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾールの新
規製法に関するものである。
本発明によつて得られる、下記構造式(I)で示される
1・3−ジメチルー 4−(2・ 4−ジクロロベンゾ
イル)−5−ヒドロキシピラゾールは、′ 除草剤、キ
レート剤などの工業的諸用途を有し、次に示す互変異性
体として存在することができる。
i−0=・・C□ICHC。
Cl1・□“ (I)CH3 従来、1・3−ジメチル−5−ピラゾロンと24−ジク
ロロベンゾイルクロリドとを、有機溶媒中で反応させる
、1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイ
ル)−5−ヒドロキシピラゾールの製法は公知である。
例えば、特開昭50−126830号公開公報には、ア
ルカリ土類金属の水酸化物の存在下に反応を行う方法に
ついて開示がなされるいる。しかしこの方法では、目的
物の収率は、70%以下と低く、また2・4−ジクロロ
安息香酸などの副生物が多量副生する。また別法として
、特開昭52−266号公開公報には、1・3−ジメチ
ル−5−(2・4−ジクロロベンゾイルオキシ)ピラゾ
ールを、アルカリ(土類)金属塩の存在下に、加熱する
1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル
)5−ヒドロキシピラゾールの製法について開示がなさ
れている。しかしこの方法では、例えば特開昭52−2
3075号公開公報に開示されている様な方法によつて
、l・3−ジメチルピラゾロンと2・4−ジクロロベン
ゾイルクロリドとを反応させ、原料の1・3−ジメチル
−5−(2・4ジクロロベンゾイルオキシ)ピラゾール
を調製する必要があり、製造程が複雑で目的物の収率低
下もまぬがれず、また2・4−ジクロロ安息香酸などの
副生物が多量副生する。なお、これら公知方法の様に、
1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル
)−5ヒドロキシピラゾールに2・4−ジクロロ安息香
酸が混在していると、両者の酸性度が近いため、化学的
分離、精製が極めて困難ではん雑となる。
また、従来、l・3−ジメチル−4−(2・4一ジクロ
ロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾールは、例えば
P−トルエンスルホニルクロリドと反応させ、1・3−
ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル)−5−
ピラゾリル4−トルエンスルホネートのような除草効果
の優れている有機酸エステルに変換されている。この場
合、2・4ジクロロ安息香酸の混在した原料を用いると
、2・4−ジクロロ安息香酸が1・3−ジメチル4−(
2・4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾ
ールあるいはP−トルエンスルホニルクロリドと反応し
、1・3−ジメチル−4(2・4−ジクロロベンゾイル
)−5−ピラゾリル2・4−ジクロロベンゾエート、あ
るいは酸無水物などの副生物が生成する。これらの理由
から、1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベン
ゾイル)−5−ヒドロキシピラゾール中の、2・4−ジ
クロロ安息香酸の副生量を可能な限り低減させることは
、極めて重要な意味を有す。本発明者らは、この実情に
鑑み、1・3−ジメチル−5−ピラゾロンと2・4−ジ
クロロベンゾイルクロリドとから、一段反応で直接目的
物の1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾ
イル)−5−ヒドロキシピラゾールを、高収率で製造で
きる方法を開発する目的で、鋭意研究を行つた。
その結果、反応を特定溶媒中でアルカリ金属炭酸塩の存
在下に行えば、その目的が達成できることを見い出し、
本発明を完成した。すなわち本発明は、1・3−ジメチ
ル−5−ピラゾロンと2・4−ジクロロベンゾイルクロ
リドとを、アルカリ金属炭酸塩の存在下に、Tert−
ブタノールまたはTert−アミルアルコール中で反応
させることからなる、1・3−ジメチル−4一(2・4
−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾールの
製法に関するものである。
次に、本発明について詳細に説明する。本発明では、溶
媒としてTert−ブタノールまたはTert−アミル
アルコールが用いられる。
またアルカリ金属炭酸塩としては、炭酸カリウム、炭酸
ナトリウムが特に有効であるが、炭酸リチウム、炭酸ル
ビジウムなども有用で、その使用量は、原料の1・3−
ジメチル−5−ピラゾロン1モルに対して1モル以上、
好ましくは1〜4モル用いるのが効果的である。反応温
度は、常温から使用する溶媒の還流温度まで任意に選べ
るが、特に溶媒の還流温度付近で行うのが有利である。
しかし、場合によつては、加圧下に溶媒の沸点以上の高
温においても反応を行うこともできる。また反応時間は
、塩基の種類、反応温度などによつても異なるが、1〜
10時間程度行えば十分である。本発明における1・3
−ジメチル−5−ピラゾロンと2・4−ジクロロベンゾ
イルクロリドとの反応は、化学論量的に進行する。
しかしこの反応において、生成する塩酸がアルカリ金属
酸塩と反応し、生成した水が2・4−ジクロロベンゾイ
ルクロリドと反応し、2・4−ジクロロ安息香酸などの
副生物が生成する恐れがあるため、本発明を工業的実施
に適用するには、まず溶媒に1・3ジメチル−5−ピラ
ゾロンとアルカリ金属炭酸塩とを混合、加熱し、十分溶
解あるいは均一に分散した後、2・4−ジクロロベンゾ
イルクロリドを混合し、反応を開始する操作を採用する
のが好ましい。なお、本発明では目的生成物中の2・4
−ジクロロ安息香酸などの副生量は、公知方法に比べて
極めて減少される。
しかし、例えば脱水剤の使用、あるいは使用した溶媒と
共に共沸留去する方法、などによつて反応生成水を除去
しながら反応を行うことにより、その副生量をより一層
低減させることもできる。この効果は、溶媒として炭素
数4以上のアルコールを用い、また塩基として炭酸カリ
ウムを使用する場合に、特に顕著である。この様にして
反応を行つた後、常法、例えば抽出、沢過、蒸留など適
宜操作を施すことによつて、精製目的物を取得すること
ができる。得られた目的物には、2・4−ジクロロ安息
香酸などの副生物の含有量が少いため、上記例えば1・
3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル)−
5ピラゾリル4−トルエンスルホネートなどの原料とし
て使用する場合にも副生物の生成が少なく、極めて好都
合である。以上詳述した様に、本発明は、1・3−ジメ
チル−5−ピラゾロンと2・4−ジクロロベンゾイルク
ロリドとの反応において、特定溶媒と特定塩基を組合せ
使用することによつて、1・3−ジメチル−4−(2・
4−ジクロロベンゾイル)−5ヒドロキシピラゾールを
高収率で製造可能にしたもので、極めて工業的に意義深
い発明である。
次に、本発明の実施例、比較例および参考例を挙げる。
実施例 1 tert−ブタノール80m1に、1・3−ジメチル−
5−ピラゾロン4,57(0.04モル)および炭酸ナ
トリウム12.77(0.12モル)を添加し、攪拌下
約1時間加熱還流した。
次いで内容物を約30℃に冷却、保持し、2・4−ジク
ロロベンゾイルクロリド8.47(0.04モル)を約
30分を要して滴下し、30分間攪拌を行つた後、昇温
し5時間加熱還流を行い反応を終了した。反応混合物か
ら溶媒を留去し、水100m1を加えて溶解した後、ク
ロロホルム30m1ずつを用いて3回抽出した。
クロロホルム層を水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
クロロホルムを留去した結果、残つた中性の副生エステ
ル類は、極めて少量(0.2y)であつた。一方、水層
に希塩酸を添加しPH3.Oに調整した後、クロロホル
ム30m1ずつを3回用いて抽出し、クロロホルム層を
合せて水洗、乾燥し、粗結晶10.47を得た。
この粗結晶を分析した結果、1・3−ジメチル4−(2
・4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾー
ル10.027(収率:87.9%)を含み、副生2・
4−ジクロロ安息香酸0.387を含んでいた。
実施例 2〜4 炭酸ナトリウムの代りに、炭酸カリウムを16.67(
0,12モル:実施例2)、8.37(0.06モル:
実施例3)、5.57(0.04モル:実施例4)用い
、また加熱還流による反応時間を2時間(実施例2およ
び3)、2.5時間(実施例4)とした他は、実施例1
と同様の操作によつて実験を行つた。
実施例 5 tert−ブタノールの代りにTert−アミルアルコ
ール80m1を用い、また炭酸ナトリウムの代りに炭酸
カリウム8.37を用い、加熱還流による反応時間を1
時間とした他は、実施例1と同様の操作によつて実験を
行つた。
比較例 1 1−プロパノール80m1に、1・3−ジメチルー5−
ピラゾロン4.57(0.04モル)および水酸化カル
シウム3.07(0,04モル)を添加し、攪拌下約1
時間加熱還流した。
次いで内容物を室温(約15℃)に冷却、保持し、2・
4−ジクロロベンゾイルクロリド8.47(0.04モ
ル)を約30分を要して滴下し、30分間攪拌を行つた
後、昇温し2時間加熱還流を行い反応を終了した。反応
混合物から溶媒を留去し、水100m1を加えた後、希
塩酸でPHを1.0以下に調整し、次いでクロロホルム
30m1ずつを用いて3回抽出した。クロロホルム層に
、希水酸化ナトリウム水溶液100m1を添加し、PH
を約12に調整した後、クロロホルム層を分離し、水洗
、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、クロロホルムを留去し
た結果、中性の副生物である2・4−ジクロロ安息香酸
1プロピルエステル1.37を得た。一方、水層に季塩
酸を添加しPH3.Oに調整した後、クロロホルム30
m1ずつを3回用いて抽出し、クロロホルム層を合せて
水洗、乾燥し、粗結晶8.87を得た。
この粗結晶を分析した結果、1・3−ジメチル−4−(
2・4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾ
ール6.857(収率:60.1%)を含み、副生2・
4−ジクロロ安息香酸1.957を含んでいた。
★これらの結果から
、本発明において特定した溶媒と塩基とを、組合せ使用
すれば、極めて高収率で目的物を製造できることが認識
される。実施例 6 tert−ブタノール132m1に、1・3−ジメチル
−5−ピラゾール4.57(0.04モル)および炭酸
カリウム16.6y(0.12モル)を添加し、撹拌下
約1時間加熱還流した。
次いで、2・4−ジクロロベンゾイルクロリド8.47
(0.04モル)★比較例 2tert−ブタノールの
代りに、i−プロパノール80m1を用いた他は、実施
例2と同様の操作によつて実験を行つた。
比較例 3 炭酸ナトリウムの代りに、水酸化カルシウム4,57(
0.06モル)を用いた他は、実施例1と同様の操作に
よつて実験を行つた。
次に、実施例1〜5および比較例1〜3の実験結果を、
次表に示す。
を、系内の生成水を溶媒と共に共沸留去させながら、約
10分間を要して滴下した後、その状態で2時間反応を
行つた。
この間、留去した溶媒量に見合う、新たな溶媒を補給し
続け、溶媒の留去量は水0.5m1を含む202m1で
あつた。次いで、実施例1と同様の操作によつて、目的
粗結晶10.77を得た。この粗結晶を分析した結果、
1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル
)−5−ピラゾール10.527(収率:92.3%)
を含み、副生2・4−ジクロロ安息香酸0.187を含
んでいた。参考例 1 実施例6で得た粗結晶8。
56y〔1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベ
ンゾイル)−5ピラゾール8.42V、2・4−ジクロ
ロ安息香酸0.147含有〕を、ベンゼン60m1に溶
解させた後、トリエチルアミン3,17を添加した。
次いで、水冷下に、P−トルエンスルホニルクロリド5
.82f7をベンゼン20m1に溶解させた溶液を約1
0分を要して滴下した後、室温で撹拌しながら10時間
反応を行つた。反応混合液を、30m1ずつの水で4回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
次いでベンゼンを留去し、放冷、放置して結晶化させた
後、粉砕、乾燥して粗結晶12.86tを得た。この粗
結晶を分析した結果、1・3−ジメチル4−(2・4−
ジクロロベンゾイル)−5−ピラゾリル4−トルエンス
ルホネート12.547〔1・3−ジメチル−4−(2
・4−ジクロロベンゾイル)−5−ピラゾールに対する
収率:96.8%〕を含み、副生1・3−ジメチル−4
一(2・4−ジクロロベンゾイル)−5−ピラゾリル一
2・4−ジクロロベンゾエートは0.147しか含まれ
ていなかつた。
参考例 2 比較例1で得た粗結晶4.51y〔1・3−ジメチル−
4−(2・4−ジクロロベンゾイル)−5−ピラゾール
3.51t12・4−ジクロロ安息香酸1.07含有〕
、およびP−トルエンスルホニルクロリド3.347を
用い、参考例1と同様の操作によつて実験を行つた。
その結果、1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロ
ベンゾイル)−5−ピラゾリル4−トルエンスルホネー
ト4.387(同収率:81.1%)、および副生1・
3−ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル)−
5−ピラゾリル一2・4−ジクロロベンゾエート0.9
77を含む粗結晶5.567を得た。
実施例6および各参考例の結果から、本発明において反
応生成水を留去しながら反応を行えば、2・4−ジクロ
ロ安息香酸の副生をさらに抑制できること、およびその
含有量の少い1・3−ジメチル−4−(2・4−ジクロ
ロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾールを、出発原
料として使用に供す場合、その反応に極めて好結果をも
たらすことが認識される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1・3−ジメチル−5−ピラゾロンと2・4−ジク
    ロロベンゾイルクロリドとを、アルカリ金属炭酸塩の存
    在下に、tert−ブタノールまたはtert−アミル
    アルコール中で反応させることを特徴とする、1・3−
    ジメチル−4−(2・4−ジクロロベンゾイル)−5−
    ヒドロキシピラゾールの製法。
JP53055615A 1978-05-12 1978-05-12 1,3−ジメチル−4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシピラゾ−ルの製法 Expired JPS5917113B2 (ja)

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