JPS5916498Y2 - エンジンの排気処理用二次空気供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はエンジンにおける排気を処理するための二次
空気供給装置に関し、その目的とするところはエアクリ
ーナから分離させて小型コンパクトなものとなし、エン
ジンの排気側に近すけて取付けうるようにすることにあ
る。

車両エンジンの排気を処理するための従来の二次空気供
給装置は第１図のとおりであって、エンジンＥの吸気係
ａ上に設けたエアクリーナＣの内部には所要長さの仕切
壁を取付けて狭い通路Ｑを形成すると共に外側には小さ
な開口によって通路Ｃ２に連通ずるように拡張室Ｃ３を
形成し、この拡張室Ｃ３内にフィルタ部材ｆとリード弁
■を設け、その外端をパイプ部材を介して排気管すに接
続して、エンジン作動時における排気管す側に生じる負
圧を利用してリード弁Ｖを開き、エアクリーナ入口管Ｃ
１から取り入れた外気の一部を通路Ｃ２、拡張室Ｃ３を
通じて排気管す中に二次空気と導入し、触媒コンバータ
ｄにおいて排気中のＨＣ，ＣＯの酸化を促進させると共
に狭い通路Ｃ２と拡張室Ｃ３の形体的な組合せによって
排気系を生ずる騒音やリード弁Ｖの振動音などを低減す
るようにしている。

ところで、上記形式のものでは設定位置が決められてお
り、そして消音のためには吸入通路は所定の長さが必要
で、また拡張室もそれなりの大きさを必要とするが、大
きさの制限されたエアクリーナ□ｒ４ｒ３こ充分な長さ
の通路を形成するには無理があり、この通路を大きくと
れば吸気側へのスペースが減少することになり、また拡
張室はエアクリーナＣの外側に突出状態に設けられるの
で、これを大きくすることは外観を悪くするばかりでな
くクリーナ自体の重量を増すことになり、アンバランス
な形体も加わって支持構造を強固にしなければならず、
製作上から云っても工数が多く面倒である。

この考案はこのような実情に鑑みなされたもので、エア
クリーナとは別個独立のものとして、コンパクトな箱形
に形成し、消音に必要な通路と拡張室に充分なスペース
を取ることができ、しかも取付位置を自由に選択できる
ようにした二次空気供給装置を提供するものである。

図面参照の上その実施例について説明すれば、第２図お
よび第３図において、１は軽合金鋳物により所要大きさ
箱状に形成されたケース本体であって、その一端壁の外
端寄りの内側には幅と奥行の小さな平面り字形の第１の
仕切壁２ａによって空気流入部２か形成されており、ケ
ース本体１の底を覆う底蓋１２に設けた空気取入用の開
口１ａを介して外部と連通している。

この空気流入部２の隣りには、高さかケース本体１の高
さの半分程度で、横幅がケース本体１の月ないし充程度
で長さが空気流入部２を除いた部分の内のりに等しい平
面り字形の第２の仕切壁３ａが天井壁から垂設されると
共にその内部には高さが同じで、横幅を３分するように
し且つ内側のものが外側のものより若干短くした平面Ｕ
字形の第３の仕切壁３ｂが垂設されて、迷路のようにジ
グザグに屈曲した空気通路３が形成され、この屈曲空気
通路３の人口に当たる部分の第１および第２の仕切壁２
ａ、３ａには内側通孔３Ｃが設けられており、そして、
屈曲空気通路３の下側には通路の最終端に当たる部分に
透孔４ａを有する内部蓋板４が取付けられ、更に蓋板４
の下側にはガラスウールなどからなる消音兼用の濾過材
５が配設さス′シ、この濾過材５は第１仕切壁２ａおよ
び第２仕切壁３ａの縦方向壁下面に着脱自在に取付けら
れた保持板６によって移動しないように定位置に保持さ
れている。

また、ケース本体１の内部において第１、第２の仕切壁
２ａ、３ａの縦方向壁とこれに対向するケース本体１の
側壁１ｂとの間は第４図、第５図にみられるように拡張
室７をなしており、上記の対向側壁１ｂのタト面には、
フェルトのような不織布からなる濾過上し・メント９と
リード弁１０とを内蔵した弁箱１１が着脱自在に取付け
られ、ン濾過エレメント９は対向側壁１ｂに穿設された
長方形の窓孔８を介して拡張室７内に嵌入しており、弁
箱１１の外壁上にはエンジンの排気管に接続すべき短管
１１ ａが設けられている。

そして、ケース本体１は両端壁の下端に取付は耳片１Ｃ
を備え、下面開口部には空気取入れ用開口１ａを持った
底蓋１２が施され、ケース本体１は閉鎖される。

なお、４および゛５図中１０ ａはリード弁１０の台座
であり、１０ｂはガイド片で゛ある。

その使用に当たっては、ケース本体１を第６図のように
エンジンＥのシリンダヘッドＥｈ上において排気管１〕
に接近した位置に取付け、弁箱１１上の短管１１ ａを
適宜に排気管すに接続する。

かくして、エンジンＥを始動し、所要の吸排気を行わせ
、吸排気弁の開閉時期の関連で排気管す中に負圧が生ず
れば、弁箱１１中のリード弁１０が開き、外気が底蓋１
２の開口１ａから空気流入部２に入り込み、そこから内
部通孔３Ｃを通って屈曲空気通路３に入り、外側を旋回
して中央通路に入り、その終端において内部蓋板４の通
孔４ａを通り且つ濾過材５を通り抜けて拡張室７に入り
、そこから更に濾過エレメント９およびリード弁１０の
開口を通り抜けて弁箱１１中に入り、短管１１ ａから
パイプ部材を介して排気処理のために二次空気として排
気管す中に取り込まれる。

この過程において、外気は二段に浄化されると共に屈曲
空気通路３と拡張室７で形成されたケース本体１内部の
形体的な特性ならびに濾過材の存在によってリード弁１
０の振動音および排気側に生ずる騒音などが効果的に減
衰さｉ％る。

以上のように、この考案では、二次空気供給装置を従来
のようにエアクリーナに一体に設けず、これより分離し
て箱状のケースとし、その内部に消音に必要な屈曲空気
通路と拡張室を設けるようにしたので、外観良好なコン
パクトなものとなり、空気通路の長さや拡張室の大きさ
を他を考慮することなく所要の値にとることができ、ま
た取付位置も自由で排気管に近ずけて取付けることがで
き配管の節約が計れるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の二次空気供給装置の使用状態を概略的に
示す平面図。 第２図はこの考案の実施例の斜視図。 第３図はイは底蓋を取外し、一部を分離し裏返えした状
態の斜視図。 第３図中よ取外した底蓋の斜視図。 第４図は切断平面図。第５図は切断側面図。 第６図は使用状態を示す説明図。図中、１・・・ケース
本体、１ａ・・・空気取入れ用開口、１ｂ・・・側壁、
２・・・空気流入部、２ａ・・・第１仕切壁、３・・・
屈曲空気通路、３ａ、３ｂ・・・第２、第３の仕切壁、
３Ｃ・・・内部通孔、４・・・内部蓋板、４ａ・・・透
孔、５・・・濾過材、７・・・拡張室、９・・・濾過エ
レメント、］０・・・リード弁、１１・・・弁箱、１２
・・・底蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱状のケース本体１の内部に第１の仕切壁２ａによって
   空気取入れ用の開口１ａに通じる空気流入路２を形成す
   ると共にこれに隣接してケース本体１の高さの半分程度
   で上記第１仕切壁２ａより大きな第２仕切壁３ａおよび
   その内側に設けた第３の仕切壁３ｂによって屈曲空気通
   路３を形威し、この屈曲通路３の下側には屈曲空気通路
   ３の終端に通じる透孔４ａを有する内部蓋板４を施すと
   共に消音性の濾過材５を設け、上記第１、第２仕切壁２
   ａ、３ａとこれと対向するケース本体１の一側壁１ｂと
   の間を拡張室７となし、上記−側壁１ｂには濾過エレメ
   ント９とリード弁１０を内蔵した弁箱１１を着脱自在に
   取付けてなるエンジンの排気処理用二次空気供給装置。