JPS5916077Y2 - 小物干し具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数本の千杆を保持する支持部に物干竿など
に引っ掛けられる吊杆を起立して設けた小物干し具に関
する。

従来の小物干し具として、円盤より複数本の千杆を放射
状に突設し、円盤の中心部よりフックを有する吊杆を起
立して設けたもの、あるいは円形の枠に複数個のピンチ
を吊り下げ、その枠の中心部に直接フックを設けるか、
または吊杆を設けたもの、またピンチに代えてハンガー
を設けたもの等が知られている。

これらの小物干し具は空間に架設された物干し竿に掛け
るか、室内の空間に張つた紐あるいは竿などに引っ掛け
て下げれば、何んらの支障もなく使用されるが、雨が降
り出し外に干した物を室内に取り入れる際、小物干し具
自体のよ・持ち込まれ、鴨居や長押などに引っ掛けられ
るが、吊杆は円盤や枠などの支持部の中心部に設けであ
るため、壁や窓側の干物がその壁などに付き、また壁側
の物を取り外したとしても千杆やピンチなどが壁に当た
り、時として壁に傷を付ける欠点があり、屋内での使用
に問題があった。

本考案は以上の点に着目して工夫したものであって、屋
外で物干し竿などに吊す時には、従来のものと同様にバ
ランス良く吊り下げることが出来、屋内で鴨居や長押な
ど壁に付けて吊す時には、干し物が壁や窓などに付着さ
れることなく吊されることを目的とした小物干し具を提
供することにある。

本考案の構成は、一対の物干し体を組み立て及び分解で
きるように形成したもので、両物干し体は、略半円形の
板体で形成した支持部の円弧部に複数の千杆を設け、支
持部の直線部に縦長の板体で形成した吊杆を起立して設
けたものであり、一方の物干し体における吊杆の上端両
側部にそれぞれフックを支持部の突出方向とは反対側に
屈曲して設け、他方の物干し体における吊杆の上端両側
部に前記両フックが引っ掛かる係止部を設け、該吊杆の
両係止部間に物干し竿などに引っ掛けるフックを突設し
たことを特徴とするものである。

本考案を実施例によって説明する。

第１図に示すように、一対の物干し体Ａ、Ｂで形成して
あって、両物干し体Ａ、Ｂの共通する構造は、略半円形
に形成した板体よりなる支持部１の円弧部に複数の千杆
２を放射状に配して設け、しかも各千杆２は従来のもの
と同様に上下に揺動可能に設けてあり、更に、支持部１
の弦となる直線部に短冊状で縦長の板体で形成した吊杆
３を支持部１に対し直角をなす状態に起立して設けであ
る。

尚、各千杆２の先端部にピンチ４が設けである。

そこで、前記両物干し体Ａ、Ｂのうち、一方の物干し体
Ａは第２図の右側に示す如く、吊杆３の上端両側部にそ
れぞれフック５，５を支持部１の突出方向とは反対側に
屈曲して突設したものである。

他の物干し体Ｂは第２図の左側に示す如く、吊杆３の上
端両側部に、前記両フック５，５が引っ掛は得る係止部
６，６を形成し、両係止部６，６間には物干し竿１１に
引っ掛けられるフック７を突設したもので、該フック７
は図中支持部１の突出方向と反対側に屈曲しであるが、
支持部１と同方向に屈曲しても差し支えない。

ところで、前記係止部６に引っ掛けるフック５゜５の形
状によって、第３図図示の如く両吊杆３，３が密接する
場合、あるいは第４図図示のように、両吊杆３，３間に
間隙があく場合がある。

両吊杆３，３が密接するものは、支持部１が水平に保持
されるが、間隔があくものにあっては、両吊杆３．３の
下端が互いに接し傾斜するため、支持部１，１を水平に
保持されなくなる。

そこで、両吊杆３，３の相対向面に突起を設ければ解決
される。

しがしその突起を単に突設せず、突起を利用して両吊杆
３，３を着脱自在に連結することが望ましい。

そこで、一方の吊杆３の平端部両側に突起８，８を設け
、周突起８，８間に溝９を形成するが、両突起８，８の
各相対向面を斜めに形成し、溝９の上端口中が下端部よ
り広く、また前側口中を奥部より狭ぐ形成し、他方の吊
杆３に周突起８，８間の溝９に係合する楔状の保合子１
０を突設して置けば、保合子１０は相手の周突起８，８
間に上端口より抜き差し出来るが、左右及び前後への離
脱が不能となる状態に連結される。

こうした突起や保合子が設けてあれば、長押や鴨居に引
っ掛けた際、突起や係合子が壁面に接し安定した状態に
吊り下げられる利点がある。

更に、両吊杆３，３間に間隔がある場合、第５図図示の
如く、両吊杆３，３の上端部を互いに接し合うように押
圧すると、上方に突出しているフック７の入１コの寸法
が広くなるので、物干し竿１１に引つ捌は易く、両吊杆
３，３への押圧力を除けば、フック７の入口が狭くなり
竿１１よりの脱出が阻止される利点がある。

本考案は以上の構造であって、屋外に架設した物干し竿
１１に吊り下げる時には、一対の物干し体Ａ、Ｂを、そ
の一方の両フック５，５を相手の係止部６．６に引っ掛
けて互いに組み合せれば、従来の小物干し具と同様に、
支持部の中心部に吊杆が起立する形態となるので、両吊
杆は直立し千杆がほぼ水平に保持され、干した物が滑り
落ちることなくバランス良く干すことが出来るものであ
る。

また、雨の日あるいは俄か雨で余儀無く屋内あるいは軒
下で干す必要がある場合、組み合しである両物干し体Ａ
、Ｂを、その一方のフック５，５を相手の係止部６，６
より外すのみで互いに分割されるので、既に干しである
物を取り外すことなく即座に分割して、各物干し体Ａ、
Ｂをそれぞれ鴨居や長押あるいは軒下に引っ掛けて吊り
下げれば良く、その時、吊杆３は支持部１の端面に設け
たものであるがら、吊杆３の下端部が壁面に当接して吊
杆３が垂直乃至垂直に近い状態に保持され、しかも各千
杆２は壁面側より突出した状態に且つほぼ水平になるの
で、壁に傷を付けたり干し物が壁に付く恐れがなく極め
て良好に干すことが出来るものである。

従って、本考案による小物干し具を使用すれば屋外でも
屋内でもバランス良く吊り下げられるものであり、殊に
室内に釘を打ち付けることを嫌うアパートなどでは、室
内での使用が殆んど出来なかったが、本考案によれば釘
を打つことなく室内でも使用が可能となるものである。

しかも、両物干し体の組み立て及び分割する操作が簡単
であり、既に干した物を−々外すことなく分割されるこ
とから、屋外から屋内への掛は換えも容易になる等の優
れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による小物干し具を示す斜視図、第２図
は同じく分割して示す斜視図、第３図と第４図は両吊杆
を互いに掛は合した時の状態を示す側面図、第５図は第
４図に示す例の物干し竿に掛ける時の状態を示す側面図
である。 Ａ、Ｂ・・・・・・物干し体、１・・・・・・支持部、
２・・・・・・干杆、３・・・・・・吊杆、４・・・・
・・ピンチ、５，７・・・・・・フック、６・・・・・
・係止部、８・・・・・・突起、９・・・・・・溝、１
０・・・・・・係合子、１１・・・・・・物干し竿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略半円形の板体からなる支持部１の円弧部に複数の千杆
   ２を放射状に設け、支持部１の直線部に短冊状に縦長の
   板体からなる吊杆３を起立して設けた一対の物干し体Ａ
   、Ｂで形成してあり、一方の物干し体Ａにおいて、その
   吊杆３の上端両側部に支持部１の突出方向とは反対側へ
   屈曲するフック５．５を設け、他方の物干し体Ｂにおけ
   る吊杆３の上端両側部に前記物干しＡの両フック５，５
   力弓１つ掛けられる係止部６，６を設け、該吊杆３の両
   係止部６，６間にフック７を突設しである小物干し具。