JPS5915398Y2 - 電池の安全弁装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池の安全弁装置に関するものであり、特に常
時は電池内を密封しておき電池内圧の上昇に応じて撓み
、切刃或いはガス圧により破壊される可撓性薄板を利用
するものにおいて、可撓性薄板として金属層と合成樹脂
層との複合部材を用いることを特徴とするものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明するに、１は
本考案による安全弁装置を備えた封口蓋であって、弁孔
２１を穿設した蓋板２と、ガス抜孔３１を有し前記蓋板
２の折曲縁２２によりかしめ装着される皿状端子板３と
で構成されている。

而して、４はその周縁が前記蓋板２と皿状端子板３とに
より挟持され、前記弁孔２１を常時閉塞する可撓性薄板
であって、この可撓性薄板４は金属層４１と合成樹脂層
４２との複合部材より構成されている。

尚、適用しうる可撓性薄板としては、例えばアルミニウ
ム、ステンレスよりなる金属薄板４１の両面或いは片面
にポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂４２をコ
ーティングした金属ラミネートシート（第１図に例示）
、或いは金属薄板４１と合成樹脂薄板４２′とを耐電解
液性の接着剤で貼合せたもの（第３図に例示）が挙げら
れ、且電池内のガス圧が所定値まで上昇した際に切刃或
いはガス圧で破壊しうる範囲内において三層或いはそれ
以上の積重層でも利用できる。

５は前記可撓性薄板４に対向する切刃であって端子板３
の一部を内側に折曲げて形成している。

このような安全弁装置を備えた封口蓋１は電極群６を内
挿した端子兼用の外装罐７の開口部に絶縁バッキング８
を介して気密液密的に装着される。

次に本考案安全弁装置の作動を説明すると、内部短絡等
により電池内圧が上昇し、所定圧に達すると第２図に示
すように可撓性薄板４が上方に撓み切刃５により破壊さ
れることになり、電池内のガスは弁孔２１を介してガス
抜孔３１より大気中に排出され電池の破壊は未然に防止
される。

さて、従来のこの種装置においては、可撓性薄板として
合威樹脂薄板或いは金属薄板を単独に用いるものであっ
た。

前者においては端子板及び蓋板との密着性が高い、とい
う利点があるものの、合成樹脂薄板自身が若干のガス及
び水分の透過性を有するため、通常時においても弁孔を
閉塞する部分を介して電池内のガス、水分が漏出したり
或いは電池外より水分が進入する懸念がある。

一方後者においては水分及びガスの透過性がほとんどな
いため前者における不都合はないものの、皿状端子板、
蓋板及び可撓性薄板が全て金属よりなるため相互の密着
性が十分でなくこれらの接合部を介してガス、水分が漏
出する懸念がある。

これに対して本考案安全弁装置によれば、可撓性薄板が
金属層と合成樹脂層との複合部材で構成されているため
、各々の長所を生かし且問題点を補うことができるので
通常時におけるガス及び水分の漏出、進入を阻止でき高
品質の安全弁装置を提供しうるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はいづれも本考案に係り、第１図は本考案の一実施
例による安全弁装置を備えた電池の要部拡大断面図、第
２図は同上電池の安全弁装置の作動状態における要部拡
大断面図、第３図は本考案の他の実施例による安全弁装
置を備えた電池の要部拡大断面図を夫々示す。 １・・・・・・封口蓋、２・・・・・・蓋板、２１・・
・・・・弁孔、３・・・・・・端子板、３１・・・・・
・ガス抜孔、４・・・・・・可撓性薄板、４１・・・・
・・金属層、４２・・・・・・合成樹脂層、５・・・・
・・切刃、７・・・・・・外装罐、８・・・・・・絶縁
バッキング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 弁孔を穿設した蓋板とガス抜孔を有した皿状端子板
   とで挟持され、前記弁孔を常時閉塞する可撓性薄板が金
   属層と合成樹脂層との複合部材より構成されることを特
   徴とする電池の安全弁装置。 ■ 前記可熱性薄板が金属ラミネートシートよりなる実
   用新案登録請求の範囲第■項記載の電池の安全弁装置。