JPS5914985B2 - 静止電力変換装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は静止電力変換装置に関するもので、特に低周波
交流電源の２倍の周波数あるいは２倍以上の周波数の電
力に変換する静止電力変換装置を提供するものである。

従来、低周波交流電源よりも高い周波数の電力に変換す
る方法として、整流回路とインバータ回路を用いる電力
変換方式が一般的であつたが、装置が大型になる欠点が
あつた。

そこで本発明は低周波交流を高周波交流に変換し、次に
低周波交流を得るもので、小型の電力変換装置により、
低周波交流の２倍あるいは、それ以上の周波数を得るも
のである。

５ 以下本発明の一実施例について添付図面とともに説
明する。

第１図において、低周波交流電源１より静止電力変換回
路２の入力端子Ｕ、Ｖに交流電圧を印加する。

そして静止電力変換回路２は制御回路３に１０より、そ
の中に含まれるパワースイッチング半導体の導通を制御
し、交流電源１の２倍あるいはそれ以上の周波数の電力
に変換して負荷に電力を供給する。また静止電力変換回
路２は入力コンデンサ２１１５より限流インダクタ２２
を介して双方向導通可能なパワースイッチング半導体ブ
ロック２３と直列関係に接続し、同じく双方向導通可能
なパワースイッチング半導体ブロック２４を上記パワー
スイッチング半導体ブロック２３と直列関係に限流イク
０ ンダクタ２５を介して入力コンデンサ２１の一方の
端子に接続する。

そして限流インダクタ２２、２５は相互インダクタンス
を有し、パワースイッチング半導体ブロック２３、２４
がともに導通状態の時、磁束が加え合うようになつてお
り電流のク５ 立上り、すなわち旧／ｄををおさえる役
目をする。またパワースイッチング半導体ブロック２３
、２４は逆並列接続されたサイリスタ２３ａ、２３ｂお
よび同じく逆並列接続されたサイリスタ２４ａ、２４ｂ
よりなり、双方向に導通可能である。上記３０パワース
イッチング半導体ブロック２３、２４の接続点より共振
用コンデンサ２６とリーケージトランス２Ｔよりなる直
列共振回路を介して入力コンデンサ２１の一方の端子に
接続する。上記りーケージトランス２７はエアギャップ
を有し、りー３５ケージインダクタンスと、共振用コン
デンサ２６の直列共振回路の共振周波数よりも常に低い
周波数でパワースイッチング半導体ブロック２３、２４
が交互にオン・オフすると、リーケージトランス２７の
２次側に高周波電圧が誘起される。上記パワースイツチ
ング半導体プロツク２３，２４の導通順序は入力端子Ｕ
が＋の時サイリスタ２３ａ，２３ｂ，２４ａ，２４ｂの
順に導通し、入力端子Ｕが一の時にはサイリスタ２４ｂ
，２４ａ，２３ｂ，２３ａの順に導通させるべく制御回
路３よりゲートトリガパルスが与えられる。また、本実
施例ではパワースイツチング半導体プロツク２３，２４
の導通周波数は入力交流電源と同期して周波数変調回路
３１により周波数変調され、ゲート回路３２によりドラ
イブされ、第２図の曲線Ｂに示すような出力波形となる
。この点について詳述する。静止電力変換回路２は前述
したように、その駆動周波数を下げると、リーケージト
ランス２７の１次電流が小さくなり、２次側の誘起電圧
も小さくなる。従つて、静止電力変換回路２の駆動周波
数を入力電源波形に比例して増減すれば、第２図にＢで
示すように、入力電源波形の２倍の基本周波数を有する
変調波形が得られる。すなわち、入力電源電圧波形の０
０，９０れ，１８０わ，２７００付近でパワースイツチ
ング半導体プロツク２３，２４のオン・オフ周波数は低
くなり４５゜，１３５゜，２２５゜，３１５゜付近で発
振周波数は高くなるように周波数変調される。また、リ
ーケージトランス２７の２次巻線はセンタータツプ付で
導通制御回路２８を介して負荷２９に接続する。

上記導通制御回路２８は負荷２９の両端に正、負どちら
の電圧もとり出せるようにサイリスタ２８ａのカソード
およびサイリスタ２８ｂのアノードを負荷の一方の端子
に接続し、サイリスタ２８ａのアノードはリーケージト
ランス２７の２次側の一方の端子にサイリスタ２８ｂの
カソードはリーケージトランス２７の２次側の他方の端
子に接続され、センタータツプの中点は直接負荷２９に
接続される。上記構成において、サイリスタ２８ａ，２
８ｂは交流入力電源１の位相に応じて位相制御回路３３
およびゲート回路３４により交互に導通し交流入力電源
１のＯ〜９００，１８０〜２７００はサイリスタ２８ａ
が導通し、９０〜１８０゜，２７０〜３６００はサイリ
スタ２８ｂが導通して、第３図のＣの如き出力電圧を負
荷２９の両端に得る。

したがつてフイルタ一を通すと交流電源１の２倍の正弦
波を得ることができる。第４図はサイリスタ２８ａ，２
８ｂの導通幅をさらに狭めたもので、交流入力電源１の
一周期を４分割し、交互にサイリスタ２８ａ，２８ｂを
導通せしめるもので、第４図Ｄに示す波形をフイルタ一
に通すと、入力電源１の４倍の周波数を得ることができ
る。

第５図は本発明の他の実施例であり、サイリスタ２８ａ
，２８ａζサイリスタ２８ｂ，２８ｂ′をそれぞれ逆並
列接続し、完全に整流するもので、第６図Ｅの出力波形
を得る。以上述べたリーケージトランス２７はセンター
タツプでなくてもよく、同様な考えでサイリスタブリツ
ジを用いた他励式インバータを導通制御回路２８の代り
に用いてもよい。

また、本発明の実施例では、静止電力変換回路２にサイ
クロコンバータを用いたが、例えば入力電源を整流後変
換するブリツジインバータなど他の方式の静止電力変換
回路でも実現できる。加えて、交流入力電圧の４倍の周
波数で周波数変調した場合には、さらに高い出力周波数
に変換できる。以上説明したように本発明は入力交流電
源を直接高周波に変換するサイクロコンバータなどの静
止電力変換回路を入力交流電圧に応じて周波数変調し、
次に整流回路を用いて入力交流電源周波数の２倍あるい
はそれ以上の周波数に変換するものであり、変換装置が
小型化でき、しかも容易に出力を制御できる静止電力変
換装置が実現できるなどの効果はきわめて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す静止電力変換装置の回
路図、第２図、第３図は同装置の出力波形図、第４図は
本発明による静止電力変換装置の他の実施例による出力
波形図、第５図は本発明の他の実施例を示す要部の回路
図、第６図はその出力波形図である。 １・・・・・・交流電源、２・・・・・・静止電力変換
回路、３・・・・・・制御回路、２２，２５・・・・・
・限流インダクタ、２３，２４・・・・・・パワースイ
ツチング半導体プロツク、２４・・・・・・共振用コン
デンサ、２７・・・・・・リーケージトランス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 交流電源に接続され低周波交流を高周波交流に変換
   する静止電力変換回路と、この静止電力変換回路の出力
   端子に１次巻線を接続したトランスフオーマと、このト
   ランスフオーマの２次巻線に少なくとも１個のサイリス
   タを介して接続した負荷と、前記静止電力変換回路のパ
   ワースイッチング半導体の駆動周波数制御を行う第１の
   制御回路と、前記サイリスタを導通制御する第２の制御
   回路とを備え、前記第１の制御回路は前記パワースイッ
   チング半導体の導通周期を前記交流電源周波数の整数倍
   の周波数で変調する周波数変調回路を有し、前記第２の
   制御回路は前記サイリスタの導通を制御する位相制御回
   路を有する静止電力変換装置。