JPS5914725Y2 - 積算計の減算検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用走行距離積算計の減算表示検出構造に
関するものである。

在来の自動車用走行距離積算計は第１図に図示するよう
に、渦電流型の速度計１に具備されている。

上記速度計１は自動車の車輪がらの回転をフレキシブル
ケーブルを介して速度計１の主軸２を回転させ、該主軸
２と・もに磁石３を駆動し、かつ磁石３の発生磁界を導
磁体４により有効的に回転体５に磁気回路を作用させ、
これと応動して指針軸６をヒゲバネ（図示せず）の弾性
と均衡させて角度運動に変換し、指針軸６に取付けられ
た指針７により文字板８の目盛（図示せず）と対比判読
し、自動車の走行速度の計測を行なうように構成してい
るものである。

また、９は一般周知の走行距離積算計を示すもので普通
には下位桁の文字車１０から上位桁へと中間歯車（図示
せず）を中継して桁上げ回動されるように構成しており
、上記主軸２に形成されたギヤ部１１と横軸１２に形威
したギヤ部１３と歯合させて回転駆動をさらに分岐伝達
し、横軸１２に形成した他のギヤ部１４と縦軸１５に形
成したギヤ部１６と歯合させ、縦軸１５に形成した他の
ギヤ部１７を文字車１０の最下位桁の駆動ギヤ部１８に
歯合するよう機枠１９に各々付設しているものである。

なお、２０は上記各文字車１０および駆動ギヤ部１８を
軸通ずる積算計９の軸であり、該軸２０は機枠１９に固
定されている。

ところで、一般に走行距離積算計９は自動車の耐久度を
知るためにしばしば用いられることから積算計９の走行
積算距離を不正に逆回転させて自動車の譲渡などの取引
に悪用することがあった。

本考案は上記のような不正行為を解消するため、自動車
の走行距離を表示する最上位桁の文字車と連動させるホ
イールを形威し、自動車の前進走行時には最上位桁の文
字車とホイールとが係合して連動するように形成し、自
動車の後退時には上記ホイールと最上位桁の文字車との
保合駆動が離脱するように形威し、自動車の積算計を不
正に逆回転することを検出表示することを目的とするも
のである。

以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳述する
。

第２図および第３図において、上述の在来装置とほとん
ど同様に構成するものであってその詳細は省略するが、
こ・では上述の積算計９に構成された文字車１０群の中
で最上位桁の文字車１０ ａと隣接する位置にホイール
２１が積算計９の軸２０に軸通され、上記ホイール２１
には文字車１０ａ側の側面に突起２２が形成され、最上
位桁の文字車１０ａの側面に上記突起２２と係合する突
起２３が形成されている。

また、軸２０を固定する機枠１９とホイール２１の他側
面との間にスプリング２４が上記軸２０に挿通され、上
記ホイール２１の文字車１０ ａ側にはリング２５が上
記軸２０に固着されている。

また、文字車１０群には積算表示を行なう数字２６が等
間隔に印刷され、ホイール２１０表面においても同様に
上記数字２６と等間隔に小さな数字２７が印刷されてい
る。

上述のように、ホイール２１は該ホイール２１と機枠１
９との間に介在されたスプリング２４の弾発力により軸
２０に固着されたリング２５側へ圧接されながな保持さ
れている。

上記構成において積算計９の駆動状態を説明すると、在
来と同様に自動車の車輪の回転をフレキシブルケーブル
を介して速度計１の主軸２を回転させて速度指示を行な
うと・もに上記主軸２の回転を横軸１２に伝達し、さら
に該横軸１２から縦軸１５へと伝達し、文字車１０の最
下位桁の駆動ギヤ部１８へと伝達させ、各文字車１０は
図示しない中間歯車により順次桁上げを行ないながら走
行距離数の表示を認識できるように構成している。

また前進走行時（文字車１０の加算時）においては、最
上位桁の文字車１０ ａの回転と・もに該文字車１０
ａに形成された突起２３とホイール２１に形成された突
起２２との保合を維持し、上記文字車１０ ａの回転と
・もに上記突起２３は突起２２を押圧しながらホイール
２１を連動し、文字車１０ ａの数字２６とホイール２
１の数字２７の値は同一数値を示して回転移動するもの
である。

このとき、ホイール２１と機枠１９との間に介在された
スプリング２４は上記ホイール２１をリング２５側へと
圧接しているが上記スプリング２５の力に抗して文字車
１０ ａの回転駆動と・もにホイール２１は連動される
ものである。

また後退走行時（文字車１０ ａの減算時）においては
主軸２の逆回転と・もに積算計９の減算方向への回転に
より最上位桁の文字車１０ ａに形成された突起２３は
ホイール２１と突起２２との係合が断たれ、離脱状態で
逆回転する。

このときホイール２１はスプリング２４の弾発力により
軸２０に固着されたリング２５へと圧接状態で保持され
、積算表示された数字２７の位置を持続保持するもので
ある。

従って自動車の前進時（加算時）においては、積算計９
に構成された最上位桁の文字車１０ ａとホイール２１
は最上位桁１０ ａとホイール２１に形成された各突起
２３．２２の係合状態を維持して回転し、文字車１０
ａの数字２６とホイール２１の数字２７は同一数値を示
した状態で加算動作される。

また自動車の車輪の回転を伝達するフレキシブルケーブ
ルを駆動側か□ら離脱し、該ケーブルに付属のモータを
別途接続して、故意に逆回転を与えるとスプリング２５
の圧接によりホイール２１は今までに加算された数字２
７の値を示したよ・保持され、文字車１０群は逆回転さ
れて最上位桁１０ ａも逆回転されるから、ホイール２
１の数値と最上位桁の文字車１０ａの数値とが相違して
積算計９に逆回転を与えて不正行為を行なったことが歴
然と表れるものである。

なお、上述した実施例では最上位桁文字車の表面および
ホイールの表面に数字による表示マークを形成したが、
最上位桁文字車の表面とホイールの表面に１コマづつ色
別に区分けした表示マークを施しても同様の効果を得る
ことができる。

以上詳述したように本考案は積算計に簡単な構成手段に
より、文字車の正回転方向においては文字車にホイール
が追従動作するように形成でき、逆回転方向においては
ホイールを自己保持させ文字車だけを逆転移動するよう
に形成したから積算計の逆回転を検出表示でき、自動車
の譲渡などの取引において、不正行為によるトラブル等
も解消されるものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は在来装置の要部構造図、第２図、第３図は本案
装置の一実施例を示す要部構造図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠に軸を架設し、この軸に複数個の文字車を挿通する
   とともに、各文字車間に中間歯車を噛合形成し、上記下
   位桁の文字車から上位桁の文字車へと上記中間歯車を介
   して順次桁上げ表示するようにした車輌用走行距離積算
   計であって、最上位桁の文字車と上記機枠との間にホイ
   ールを上記軸に挿通して配設し、最上位桁側に面した上
   記ホイールの側面に突起を形成するとともに、この突起
   と係合する他の突起を最上位桁の文字車側面に形威し、
   最上位桁の文字車の表面とホイールの表面とにそれぞれ
   対応した表示マークを設け、最上位桁文字車の正転方向
   回転時に上記各突起を係合してホイールを連繋駆動し、
   最上位桁文字車の逆転方向回転時に上記突起を離脱させ
   てホイールを停止保持するようにしたことを特徴とする
   積算計の減算検出装置。