JPS5914197Y2 - 活字体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、活字を印字ハンマーが選択的に打撃して、プ
ラテンの前面に配置したインクリボンを介し印刷紙に打
ちつけて印字するプリンタの活字体に関するものである
。

本考案の目的は、高速の印字応答に耐え、しかも印字ラ
インの不揃い、印字片当り等がない優れた印字品質を与
える活字体を得ることにある。

従来の、先端に活字を形成した弾性体からなる活字フィ
ンガーを複数本有する活字体をベルトに装着した活字ベ
ルトは、活字フィンガ一部に外乱による自由振動が発生
しやすく、ベルトが走行する際の微小振動や他の活字フ
ィンガーの印字振動に共振して活字のピッチ精度が不揃
いになったり、また活字フィンガーを打撃すると印字後
も自由振動して次の印字応答までに安定せず、印字ライ
ンの不揃い、印字片当り等を発生するなどの欠点を有し
ていた。

また、活字フィンガーは成形特のひずみで活字間のピッ
チの不揃いが生じやすいという欠点を有していた。

本考案は、このような欠点を除去するために、活字フィ
ンガーの間に弾性体を介在させて、外乱による振動を防
止して活字のピッチ精度を向上させ、また、印字ハンマ
ーに打撃された活字フィンガーの振動を瞬時に安定させ
て前述の目的を遠戚するようにしたものである。

以下図に従って本考案の実施例を詳細に説明する。

第１図は、本考案による活字体を使用したラインプリン
タの印字機構周辺を示す概略図である。

活字ブロック１は、先端に活字３を形成した弾性体から
なる活字フィンガー２を複数本有し、印字ラインに平行
な面内に走行するベルト５に活字ブロック固定板４によ
って装着されて搬送される。

ガイドレール６．７は印字ラインに亙って活字ブロック
１と係合し、活字ブロック１の矢印２６．２７の両方向
を規制して活字３を印字ラインの対向位置に整列し、か
つ、活字ブロック１を印字ライン方向に円滑に移動し得
るよう案内する。

印字ハンマー１３は印字ラインに対向して多数並設され
、案内軸１４とハンマーストッパー１７及びバネ１５の
作用力により矢印２８方向に飛翔可能で、活字３をプラ
テン１２の前面に配置した印刷紙１１とインクリボン１
０に打ちつけて印字するが、常時はバネ１５の付勢によ
り後退位置に待機する。

電磁石コイル２３に印字信号が入力されると、アーマチ
ュア２５、押し棒２２を介してトリガーレバー１９は飛
車１８の回転軌跡内に押し上げられる。

常時高速回転運動をしている飛車１８は回転軌跡内に入
ったトリガーレバー１９を介して回転エネルギーを印字
ハンマー１３に伝え、印字ハンマー１３を矢印２８方向
に付勢する。

８はベルト５と係合し駆動するプーリ、９はブーツ軸で
ある。

第２図はベルトと活字ブロックの結合を示す分解図であ
る。

ベルト５を活字ブロック１に形成された溝形状１０１に
嵌合し、ベル１へ５の外周面に一定ピッチ間隔で形成さ
れた突起形状１０２を活字ブロック１に形成された穴１
０３に嵌合し、さらに突起形状１０２の両側面に形成さ
れた溝１０４に嵌合するスリツ）１０５を有する活字ブ
ロック固定板４を装着して、活字ブロック１のベルト５
からの離脱を防止する。

第３図は活字ブロック１の正面図である。

弾性体からなる活字フィンガー２の各々の間に、シリコ
ーンゴム等の弾性体１０７が充填されている。

このように弾性体１０７を活字フィンガー２の間に介在
させたことにより、ベルト５が走行する際に発生する微
小振動に共振することがなく、活字ピッチ精度が一定に
保たれる。

また印字ハンマー１３に打撃され印字した後の活字フィ
ンガー２の振動エネルギーは、弾性体１０７に吸収され
振動は瞬時に減衰するため、同一ブロック内の活字フィ
ンガーに対しては勿論、隣接する活字ブロックの活字フ
ィンガーに対する影響も少なく、活字のピッチ精度が一
定に保たれ、印字ラインの不揃い、印字片当り等のない
優れた印字品質を得ることができる。

さらに同一文字を連続して印字する場合も、活字フィン
ガーの振動の減衰が早いため、１文字の印字サイクルタ
イムを縮小して良好な印字品質で高速な印字応答を得る
ことが可能となり、従って印字ラインスピードを高める
ことが可能となる。

第４図は本考案の他の実施例を示す活字ブロック固定板
の斜視図、第５図は活字ブロックと活字ブロック固定板
の断面図、第６図は活字ブロックの組立状態を示す斜視
図である。

活字ブロック固定板４には弾性体（軟質性プラスチック
材が望ましい）よりなるガイド１０６が等間隔で形成さ
れており、組立状態で活字フィンガー２と係合してベル
ト５が走行する際に発生する微小振動に共振することが
なくなる。

また印字ハンマー１３に打撃され印字した後の活字フィ
ンガー２の振動エネルギーは弾性体からなるガイド１０
６に吸収され振動は瞬時に減衰するため、同一ブロック
内の活字フィンガーに対しては勿論、隣接する活字ブロ
ックの活字フィンガーに対する影響も少なく、印字ライ
ンの不揃い、印字片当り等のない優れた印字品質を得る
ことができる。

また、本実施例によれば、活字ブロック固定板６に等間
隔で設けたガイド１０６が活字フィンガー２の中間に介
在するため、活字フィンガーの成形特のひずみによる活
字間のピッチの不揃いも矯正されるという効果も有する
。

以上説明したように、本考案による活字体は活字フィン
ガーの間に弾性体を介在させて自由振動を抑制し、安定
した活字ピッチ精度を確保し、印字ラインの不揃い、活
字の片当り等のない優れた印字品質を得ると共に、高速
の印字応答を可能にしたものである。

本考案は実施例としてベルトタイプのプリンタを示した
が、タイプバ一方式のプリンタ及び花弁型のプリンタに
用いられる活字体にも適用され、請求の範囲をベルト式
のプリンタに限定するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による活字体を使用したラインプリン
タの印字機構周辺を示す概略図、第２図は活字ベルトと
活字ブロックの結合関係を示す分解図、第３図は活字ブ
ロックの正面図、第４図は本考案の他の実施例を示す活
字ブロック固定板の斜視図、第５図は活字ブロックと活
字ブロック固定板の組立断面図、第６図は活字ブロック
の組立状態を示す斜視図である。 １・・・・・・活字ブロック、２・・・・・・活字フィ
ンガー、３・・・・・・活字、４・・・・・・活字ブロ
ック固定板、１０７・・・・・・弾性体、１０６・・・
・・・ガイド、５・・・・・・ベルト、１３・・・・・
・印字ハンマー、１０・・・・・・インクリボン、１１
・・・・・・印刷紙、１２・・・・・・プラテン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端に活字を形成した弾性体からなる活字フィンガーを
   複数本有する活字ブロックと、該活字ブロックを取付け
   るための突起部を有するベルトと、Ｌ字形状をして一辺
   が前記活字ブロックの前記ベルトからの離脱を防止する
   如く前記ベルトの突起部と係合するとともに、他の一辺
   が前記活字フィンガーの背面に対向する活字ブロック固
   定板とがらなり、該活字ブロック固定板の前記活字フィ
   ンガーに対向する側に前記活字フィンガーの中間に嵌挿
   される弾性体のガイドを設けたことを特徴とする活字体
   。